第04話
作者: ディー   2005年07月01日(金) 21時28分53秒公開
殺し屋、と言っても色々とある。
暴力団の素人同然の鉄砲玉。
要人を得意とするテロリスト。
長距離の狙撃を得意とする、スナイパータイプの殺し屋。
自然死を装う、薬物専門の毒薬使い。
中でも多方面にも詳しく戦闘能力が高い殺し屋がある。
魔術師専門の殺し屋と人外専門の殺し屋である。


「毒蛇・・・。」
呟く言葉に凍り付く空気。眉を軽くひそめる葛木、その目はこっちを推し量るように見ている。
「まて、やりあうつもりは無い。此処でやる訳は無いだろう?少なくとも人目がある。」
葛木の構えを右手で制して、周りを見回す。
「その名前を出して、それを信じろと?」
「今は、そっちの仕事は廃業したんだ。」
両手を挙げて敵意のない事を示す。
「・・・。」
「インビンジブル」
停まる時間と無表情の葛木、顔に薄らと驚愕の表情が刻まれる。
「そっちの通り名を口にしながら、私の方が教えないんじゃ対等じゃない、理解したか?」
「言葉だけを信じればな。だが伝説を名乗る事ができ、そのリスクを知る物はその名前を名乗る事は出来ない。伝説のインビンジブル。噂だけは聞いている、死んだと聞いているが?」
「死んではいない、この通りな。そして名前を名乗ると言う事は。」
何を言っているか解らないと言う顔をしている。
「相手を倒す時・・・・」
「自己紹介の時だ。」
満面の笑みで無理やり手を握り握手を交わす。
「・・・・」
無表情な中に困惑の色が見え隠れする。暗殺者の流儀は名乗れば殺し合い、お互い元とはいえ今の状況は理解できるものではないのだろう。会えば殺し合い、隙あれば殺す。
「今はただの七凪 紫門、ナナギでもシモンでもいい。」
「葛木 宗一郎だ。ここで話すのも面倒だ場所を変えよう。」
状況を無理やり飲み込み仕切り直すためか、葛木は私を連れ職員室を出た。


「で? ここは何処だ?」
「黙って付いて来い。」
唐突に脈絡もなく連れて来られた、練武場と書かれた看板の道場へと入る。
嫌な予感。人気の無い広く戦いに適した部屋で元暗殺者が二人。此処まで条件が揃えば・・・。
「それでは用件を聞こう、まさか電話で話した通りではあるまい。」
「いや、それもあるのだが・・・・。」
道場の真ん中で二人とも仁王立ち。今から起こりうる事を予測して疑問を口にする。
「ここの部員は?」
「連休中は合宿で隣の県までいってる。邪魔をされる事も、話を聞かれることもなかろう。」
「そうか・・・・では、昨日今日で学校で怪しい人物は見てないか?」
「いや、無い。三ヶ月ほど前なら、気配はあったが。」
聖杯戦争の時にはあったが、今はないと言う事か。
「そうか、邪魔したな。」
面倒な事が起きないうちに退散しよう、でないと・・・・。多分無理だ、会った時点で想像できた。
「待て。」
静止の声、それには殺気が少なからず含まれている。
「なにか?」
「こっちの質問にも答えてもらおう、ここに来たのは一人でか?」
「どういう意味だ?」
眼鏡を外す、それと同時に殺気が膨れ上がる、もう逃げ切れない。
「貴様の依頼者と依頼内容に興味がある。もし貴様の依頼者が私の出奔した本家に関係があるものならば、此処で口を封じさせて貰う。今本家に消される訳にはいかんのでな、私には約束がある。」
「約束?」
眼鏡を外した幽鬼の如き男の、虚空を見る様な瞳に魂が宿る。
「三ヵ月前の約束を守る為・・・・・・。」
三ヶ月前の約束・・・・聖杯戦争とは何か関係はあるだろうか?
「あんたの所の本家とは何も関係ない、ただの調査だ。それじゃ納得出来ないか?」
拳を軽く握る葛木。
左を軽く前にだす半身。ボクシングの構えにも似ているが、足の有り様が違う。踵を地に付けたどっしりとした構え、見たものに大地に根を張った樹を彷彿とさせる。

主軸は古流か。

「取り敢えず、手合せを願おう。信用するにしてもそれからだ。お互い、元同業と言うなら解るだろう。」
ウインドブレーカーのフードの端をつかみ、目深にかぶる。
「確かにね。信用できるなら止めれば良いし出来なければ、そのまま・・・・合理的だ。しかも道場であれば事故にでもできる。そして私たちは何よりも、そんな生き物だ。」
息を吐き体の力を抜ききる。足は肩幅より少し狭め、五感すべてを使い、空間すべてを支配する様に認識。主軸は体の中心を通るように重心は軽く落とし安定させる。
「前口上は終わりか?」
葛木の右足の踵が上がる・・・・来る・・・・。
「ああ、言葉より解りやすく、そして詳しく教えよう。私の目的を・・・・・な!!」


ドン!


葛木の床板を踏み抜かんばかりの踏み込みの音が開始の合図だった。


Interlude


部活も終わりに近づき、私用で出て行った顧問の先生を呼びに行く途中その物音に気が付いた。
誰もいないはずの練武場から微かな物音。
あれは板張りの道場で踏み込んだ時の音だ。
気になって近づくと案の定、誰かが中で争っていた。誰かが、私用で使っているのだろうか?私は興味が湧き中を覗く事にする。
袴の裾を少し持ち上げ、木に引っかからないように気を付けながら、練武場と隣の建物の間を大きく回りこみ、中を気付かれず覗ける位置に移動する。

すると、二人の男が信じられない戦いを繰り広げていた。

一人は葛木先生。倫理と現代社会を受け持つ先生で、実直で融通がきかない先生で有名だが意外と人気がある。
もう一方は長身の男。濃紺のウインドブレーカーをフードを目深にかぶって顔は見えないが、薄らと笑っている薄い唇は酷薄な顔を連想させる。
その二人が戦っていた。葛木先生は左腕を鞭の様にしならせ拳を上下左右に打ち込む。その姿は昔テレビで見た蛇が獲物を追い詰めるのを思い出させる。
しかし、その拳は全て空を切っていた。
もう一人の男が見切って紙一重で舞う様に躱しているのだ。
舞う様にではない実際舞っている。足を地から外さぬ流れる様な運足その動きは清流。
対して上半身は濁流の如く攻防一体の技を繰り出している。
葛木先生の、風を切り裂かんばかりの拳を躱し、捌き、払い、絡め捕り掴み。
同時に中段打ち、足を払い、腕刀で首を刈り、腕を極めにかかる。
そして何より、その戦いには音と言うものが余り無かった、あるのは時折聞こえる踏み込みの音と葛木先生の拳の風切音ぐらいだ。
風切音ですら少し離れた私の場所にまで聞こえる位の拳その一撃一撃の威力は考えるだけで恐ろしい。そしてそれを紙一重で躱す男、拳銃の弾を至近距離で躱す様なものだ考えるだけ恐ろしい。
無駄の無い、命を削るような戦い。しかし、その動きは刹那の美しさを孕んでいた。
激しい攻防、一瞬でも気を緩めると、そこで決着がついてしまう戦い。
その戦いに、私は目が離せなくなっていた。
「美綴さん、こんな所に居た。何してるの?」
「わぁ・・・・・・・!!!●×▽□!!!」
突然の声に驚き声をあげそうになり両手で口を塞ぐ。振り向くと其処には・・・。
「ん?どうしたの?美綴さん」
そこには栗色の髪、美人と言うよりは可愛いと言う顔立ち。私の担任であり部活の顧問である藤村大河先生。
「藤村先生・・・・・驚かさないでくださいよ。」
「驚いたのは私よ〜弓道場にいったら美綴さんが私を迎えに行ったって聞いて、いつまで待っても帰って来ないんだもの。」
「まあまあ・・それより藤村先生、あれあれ。」
話を変えるべく練武場の中を指差す。
「あれ? 葛木先生と・・誰?」
「さあ? 解りませんが、尋常な戦いではありません。殺し合いに近い戦い・・・・・止めた方が良いと思うんですが。」
「チョッと無理ね、私には止めれないわ。」
「ですよね。」
私も心の隅では止める気は更々ない。多分、藤村先生も止める気は無い。今までに無いぐらい目が輝いているからだ。それほどまでに、目の前の戦いは刹那の輝きを持った戦いだった。
「葛木先生やっぱり相当できる人だったんだ。やっぱり私の見る目は正しかった!!」
うんうんと腕を組み満足げに頷く先生。
「ま、今は様子を見ましょう。あそこまで戦いが出来上がっていると、止めに入った方も大怪我しちゃうわ。」
「ですね。」
そして再び練武場へと目を移す。戦況は変わらず、むしろ葛木先生が悪い。男の動きに対し空振りや当身があたる。だんだん顔の色が悪くなる。だが隣で一緒に見続ける藤村先生の一言を皮切りに流れが変わった。
「でも、セイバーちゃんが居たら止められたかな・・・」


ズン!!!!


目の前で、葛木先生の矢のような右ストレートが男の胸に突き刺さっている。フードで隠れた目が一瞬こちらを見た気がした。



三ヵ月前

その日は天気予報は曇りと言ってはいたが夕方からの、あいにくの雨。時間は夜、学校の残業をすませ帰路の途中だった。傘を持っておらず降りしきる霧雨の中、濡れながら黙々と歩く。
「うぅ・・・。」
後百メートルも歩けば柳洞寺の山門へと続く石段という所で、呻き声を聞いた。足を止め耳をそばだてる。
「う・・・うぅ・・・。」
右手の藪辺りからの聞こえる。藪を掻き分け入ると長衣の女性が血塗れで倒れていた。見た所、今にも死にそうと言うより、消えそうだという感覚がある、その時はそう思った。
「どうした。大丈夫か?」
肩をつかみ軽く揺すり、意識の確認をする。
「う・・・・・。」
うっすらと目を開く女性、フードに隠れて余り見えないが顔色は蒼白だ、何事かわからないが何か訴える雰囲気が滲み出ている。フードを取る。そこには、外国の美女といって差し支えのない女性の顔があった。
「・・・・・・・。」
聞こえない・・・・口元に耳を近づける。
「私を抱いてください。」
一瞬、何を言っているのかを理解は出来なかったが、その瞳には訴えるような悲しい瞳があった。



私は空っぽだった。この地に流れ着く数年前、ふと自分自身に疑問を持ってしまった。自分と言うものが無く、ただ人を殺し続ける殺人鬼という自分に社会とのズレに唐突に気付いてしまった。
本家の人間に話したら「それは奇跡か? それとも悪魔の悪戯か?」などと笑われた、実際『殺人鬼』として生きている者が、その様な疑問を持つ事がおかしいとの事だ。

本家から流れる仕事と平行して、大学と言うものへ通ってみた。専攻は社会。人間の歴史を紐解けば自分のズレの意味を解ると思ったのだが、逆にそのズレは大きくなった。人間の歴史は闘争の歴史と言っても過言ではなかった。
次に倫理を学ぶが、理解は出来るが納得は出来なかった、人を殺す事が何故悪いのだろうか。

人には人それぞれの理由が在るのだから。

大学に行って一番驚いた事は、殺人鬼でも教員免許が取れたと言う事だ。
不思議なものだ。


そして、大学を卒業。何の因果か、殺人鬼が教師になった。
本家を逃げる様に離れ、フラリと行き着いた寺に世話になり、近くの学校で働き。
霧雨の黄昏に女を拾った。
そんな日の朝だった。

女はキャスターと名乗った。
話を聞くと、この冬木市では聖杯戦争となるモノが行われており七騎のサーヴァントと七人の魔術師が、聖杯と言う願いをかなえるモノを求め戦うのだと言う。
「失礼ですが、クズキ。どうして、あなたは私を助けて下さったのですか? 血まみれで倒れていた怪しげな格好をした女など、放ってしまえば宜しいのですに。」
「助けなければ良かったか?」
「いえ、そうではなく。」
「私が、おまえを助けた理由を聞きたいなら教えよう。生きるのも死ぬのも全て、おまえの責任だ。おまえは方法はどうであれ生きる道を選んだ。だから助けた。」
目の前の女性は理解に苦しみながら一応納得したようだった。彼女は暫らく黙考し口を開いた。
「クズキ、お願いがあるのですが・・・・」

キャスターの願いとはマスターになってくれという事だった。
空っぽの私には断る理由が無い、むしろ歓迎すべき事だと思った。目的も欲も無い、ただ在るだけの意味の無い自分に何かの意味が在るとするならば、他人に求めるものだろう。
普通の人間ならば。

キャスターが私の婚約者として、この寺へと住み着いて暫く経った。
その数日は何と言うことも無い日常だった。そう、何事も無い日常。
変わった事があったとすれば、街の度重なる事件とキャスターの私の呼び方がクズキから宗一郎様になった事だけだった。
そして、あの日。二月も半ばにかかる日の夜。
「宗一郎様。」
自室の襖を開けキャスターが入ってくる。その姿は霧雨の日、拾ってきた日の服だった。血糊は綺麗に洗い落とされている。
「暫く出てきます、明日には帰ってきますので心配なさらぬよう。」
「そうか。」
「宗一郎様、一つ聞いて良いですか?」
「なんだ。」
「貴方には望むものは無いのですか?」
「無い。私は朽ちた殺人鬼、私には願いは無い。」
「・・・・では、何故貴方は私に協力してくれるのですか?」
「お前が望むからだ。お前はお前の望む事をすればいい。」
「私の望み・・・・。」
言葉を濁す。
「私の望みは・・・・・今は言えません、まだ整理がついていないのです。」
「そうか、ならばその話はまた次に。」
「ええ、また次に。」
ほんの少し、嬉しそうに笑う。何が嬉しかったのかは今となってはわからない。
彼女はその日以来消えてしまった。


目の前の男を見据える。
男はナナギとと名乗った、本名とは思えないが今は真偽はいい。暗殺者『インビンジブル』十年前に死んだとされ、決して戦ってはいけないとされる、最強の一人。
数合拳を合わせただけで恐ろしい相手だと思い知らされた、拳が当たらない上に逆に追い詰められている。
ナナギの体は羽毛のように拳を避け攻防一体の攻撃を仕掛けてくる。拳のミートする瞬間を狙いカウンター気味に反撃を入れてくる。
しかも、相手は本気を出していない、確信はないがナナギの型は刀剣の類いを使うものだろう。恐ろしい相手だが・・・今、本気を出していない今の内に一撃で刈り取る。

私は約束した。

「そうか、ならばその話はまた次にな。」
「ええ、また次に。」

また次。
彼女は死んだのかもしれない。だがあの時の会話だけは鮮明に覚えている。
あの彼女の居た日常、何気ない日常と、あの時の何気ない約束。
その短い日々が『朽ちた殺人鬼』を、空っぽだった私を人間へと変えたのかもしれない。
帰って来ない彼女を待つために、約束を守るために。
今はこの街に居続けよう

一瞬ナナギの意識がこっちから離れる。弓を引き絞る様、拳を引き心臓を打ち抜くよう、その胸を打ち抜いた。


Interlude out


「がああ!!」
セイバー、その一言に一瞬、気がそれた。さっきから此処を覗いている人間がいる事は解っていた。
だが、その言葉に一瞬、ほんの一瞬だけ気が取られた、目の前の男は、それを見逃さなかった。
ただそれだけの事だが、その一瞬は大きな隙を生んでしまった。
数発の拳撃の後、引き絞った右拳が私の胸へと突き刺さる。
体を気功法を使い耐えたが、この感触は胸骨にひびが入っただろう。息をする度に胸に薄ら痛みが走る。

ひゅうぅぅぅ。

口から流れ出る風鳴りの音と共に痛みを胸から散らしていく。
「やるね。」
「そっちもな。今の一撃で片がついたと思ったが浅かったようだ。」
「そろそろ本気で行かせて貰う。」
というか、本気でやらねばこっちが殺されてしまう。
再び息を整え、精神を集中させる。

決めさせて貰おう。

ダン。

右足を踏み、そのまま跳び両足をつく。

ダン。

左足を踏み、そのまま跳び両足をつく。

ダンダン、ダンダン。

繰り返す。葛木に気付かれぬよう言霊を紡ぐ。
「神事を元に我 ここに祭りを開かん。」
息を吸う。葛木がゆっくりと摺り足でにじり寄ってくる。
足踏みと同時に呪を紡ぐ。
「とほかみえみため 祓い給え 清め給え 両足に宿り給え神剣 草薙 腕に宿り給え 天叢雲 拳に宿り給え 建御雷之男神」
葛木の拳の圏域に入る。
「心して見ろ これぞ神技。」


ドン


次の瞬間、草を切り裂くような、地を這うような流水の動き。一瞬にして葛木の右側面へと回り込む。

「歩法 草薙」

「ハアアアァァァ」

葛木の息吹と共に打ち出される拳、先ほどを上回る拳撃。それを軽々と腕で受け止める。

「護法 天叢雲」

ゴキィ

鈍い音が響く、葛木の拳が砕ける。一瞬ひるむ顔には驚愕が広がる、その隙を逃さない。
踏み込む、胸に掌を。体の回転と発剄による打ち抜き、そして神事による神気を打ち込む。

終わりだ。

「破法 雷神掌」

言葉も無く倒れ臥す葛木。死なないよう手加減はしていたが、しばらくは力は入るまい。
「大丈夫か?」
一応、喝を入れ目を覚まさせる。
「殺せ。」
「めんどうだな。」
「何故、生かす? お前を殺そうとした人間だ。」
「暗殺者としての私は、もういない。お前の中の殺人鬼がいないのと一緒だ。」
朽ちた元殺人鬼に笑みが浮かぶ。
「・・・・そうか、道理でまだ本気を出してない筈だ。」
「む。」
「次からは剣を使え、それが本分だろう。次は私も容赦しない。」
「言ってろ。」
思ったより技とは、ばれるものだ。昔の人間が見た人間を必ず殺していたのも頷ける。
「そうだ、もう一つ聞かせて貰っても言いか?」
「何だ?勝者は敗者に聞く権利がある。」
そんな約束はした覚えは無いが。
「三ヶ月前の約束の相手は?」
「キャスターと名乗る女だ。」
これで手掛かりは二つ。葛木の話を後で聞かねばなるまい。そして先ほどのセイバーと呟いた声の主。
ドタドタと足音が聞こえてくる。引き戸を引く音。

「葛木先生、大丈夫?」

図らずとも入ってきた声の主。さて、これからのこの状況どんな言い訳をしよう。

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■後書き
後書きはありません。

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