推測
背景
もともと、デリングの政策の根本は対エスタ主義だ。
引用
しかし、ガルバディアにはエスタに対抗するだけの力がない。エスタが平和国家になったことを知らず、今でもエスタの存在を不気味に思うデリングにとって、魔女イデアはとても頼りになる味方に見えたのであろう。魔女戦争当時、エスタが魔女アデルの支配下に置かれていたことから、デリングが「魔女の力>エスタの超科学力」と考えたとしても無理はない。
厄介者どころか、国際情勢の安定に不可欠な存在だ。
ガルバディアのチュートリアル
ガルバディアはエスタに対抗するため勢力拡大を目指している。ドールやバラムといった周辺の小国はガルバディアに独力で対抗するだけの軍事力がない。SeeDを雇ってようやく防衛しているのが現状だ。もしもSeeDがいなかったら、バラムやドールはとっくにガルバディアに占領されていたかもしれない。
ディスク1
キスティスは教員資格を持っているが、同時にガーデン生でもある。教え子であるサイファーとは同い年、スコールとも1歳差だ。なぜバラムガーデンの首脳部は生徒に生徒を教えるという無茶をしたのか。その理由はG.F.の副作用にあるのではないか。
- ノーグ派の教師はG.F.の副作用を知っているからG.F.を使わない。
- 生徒にG.F.を使わせているのに、教師がG.F.を使わないのは色々と都合が悪い。
- この歪んだ状況を解消するには『G.F.を使ってくれる優秀な教師』が必要だ。
- だが豊富な軍隊経験をもった人材がG.F.の副作用を知らないはずがない。
- ガーデンで純粋培養された人材を教師にするしかない。
- 卒業生よりも、まだ社会に出ていない在校生のほうが情報コントロールをし易い。
- 優等生が他生徒を教えるという体制が出来上がれば人件費を大幅に節約できる。
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そうやって選ばれたのがキスティスなどの優等生だったのではないだろうか。ある意味でキスティスは、ノーグ一派の教育よりもビジネスを優先した姿勢の犠牲者なのかもしれない。
同じガルバディア人であるジュリアの名字がレウァール(ラグナの姓)に変わっていること、リノアが父カーウェイに強く反発していること等を総合的に考えてみると、父が嫌いだから母の姓を名乗っていると解釈するのが妥当か。
ディスク2
スコールたちが記憶よりG.F.をあっさりと選らんだのはなぜ?
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ポイントは魔女がSeeDの根絶を目論んでいることだ。G.F.抜きでイデアに対抗するのが難しい以上、SeeDであるスコールたちにとって『記憶かG.F.か』の二択は、『記憶か自分の命か』なのである。生き残るにはG.F.の力が必要。実は選択の余地なんてないのだ。
そしてもう1つ、スコールたちが、記憶よりG.F.をあっさりと選らんだ間接的な理由がある。それは年齢だ。彼らはまだ17〜18歳の若者、まだ記憶の重みを実感するには若すぎた。
SeeDではない2人が記憶よりG.F.を選らんだ理由は?
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アーヴァインとリノアはSeeDではない。魔女に直接狙われることはないし、魔女を倒すという宿命を背負っているわけでもない。彼らには旅をやめ、あとはスコールたちSeeDに任せてしまうという選択肢もあった。だが結局、彼らが離れなかったのは何故だろう?
実はアーヴァインはディスク2冒頭では、彼らと一緒に旅を続けるかどうか悩んでいる。
収容所を脱出したあとの発言
しかし、
スコールを感謝する気持ち
セルフィにどうにかしなくちゃ発言
もう皆と離れたくない発言
ディスク2全般を通じて少しずつ気持ちが固まっていき、最後は、
ガーデン決戦での発言
一方、リノアは、
※あとで書く
G.F.の記憶障害という設定にはどんな意味があるの?
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スコールたちがイデアのことを覚えていなかったとか、みんな幼なじみだったとか、色々あるけど、より大きいのは、(1)SeeDの強さが突出している設定的な理由、(2)エンディングの2点だろう。
- G.F.は素晴らしい。なにせ、HP600程度の若造が魔法とアビリティ次第でHP9999にだってなれるのだ。G.F.は圧倒的な戦闘力を与えれてくれる。だが、一般の軍隊は副作用が怖くて使わない。逆説的な言い方になるが、記憶障害という副作用があるからこそ、SeeDはあの若さで世界に名だたる精鋭として活躍できるわけだ(副作用がなく各国軍が手軽にG.F.を使えるならSeeDはそれほど注目されることはないだろう)。
- スコールはトラビアガーデンで戦う力が必要だ、そのためには思い出なんて要らないと言った。ところが、アルティミシアを倒した直後、G.F.の記憶障害のせいで、リノアのことを思い出せなくなってしまい、時間圧縮の世界から帰れなくなってしまう。自らが思い浮かべる最強の存在や未来の魔女を倒したスコールも、記憶障害という副作用には勝てなかったのだ。
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“みんなが幼なじみだった”という衝撃の事実にばかり目がいっていると、本当に重要な意義をスルーしてしまう可能性があるので要注意。
ゼルの失言、アーヴァインのヘタレ、キスティスの持ち場離脱、サイファーのスタンドプレイ、リノアの単独特攻など、FF8はシリーズの中でも最もメインキャラクターの失敗が多い作品だ。実は、これらの失敗描写にはちゃんとした設定的な裏付けと意義がある。
そもそもスコールたちは学生に過ぎない。高い戦闘力はジャンクションのお陰。生きるか死ぬかの状況で行動した経験も数える程しかない(スコールはSeeD実地試験が初戦場。キスティスは教師を勤めていたため一年間のブランクがある)。そんな彼らが世界の命運を分けるような大仕事を平常心のまま遂げるほうがナンセンスだ。
他のFF | 肉体的にも精神的にもタフなヒーローたちが活躍する物語 |
FF8 | ノーグによって一流の傭兵にでっちあげられた少年少女が、自分や大切な人を守るためにG.F.を使い続ける物語。 |
Disc2終盤で「記憶を選ぶか、ちから(G.F.)を選ぶか」という難題にスコールたちはぶつかる。そこで彼らがそれほど悩むことなくG.F.を選らんだのは、G.F.抜きでは魔女に対抗できないことを強く自覚していたからだ。記憶を犠牲にしてでも今を戦う力が欲しいと願う彼らの心境を読み解くには、Disc1での失態描写が不可欠なのである。
ディスク3
ラグナがアデル打倒を決意した理由は1つではない。
人情から
ラグナ「魔女アデルが支配して、天才だが人でなしのオダインがいる国だ。おまけに、その頃の[]2人の興味はちっちゃいエルオーネにあったしな。んじゃ、サイナラって訳にはいかなかった[]」
魔女記念館に特攻したスコールが逮捕されなかった理由
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リノアを救出した直後、大統領の片腕であるウォードがスコールの味方をしているところから察するに、スコールが逮捕されずに済んでいるのは大統領の意思だろう。
おそらくG.F.の記憶障害のせいだろう。今までスコールたちはG.F.を使い続けてきた。つまり、記憶障害に陥る可能性を常に抱えていたわけだ。
スコールたち6人のG.F.装着期間を眺めてみよう。
スコール | 5歳の頃バラムガーデンに入学(サイファーと同期)。 |
キスティス | 10歳の頃バラムガーデンに入学。 |
ゼル |
セルフィ | 幼い頃の使用体験を除くと、ゲーム本編開始までG.F.の使用経験なし。 |
アーヴァイン | スコールたちの仲間になるまでG.F.を使った経験はない。 |
リノア |
スコールたち6人の中で最も長くG.F.を使い続けてきたのはスコール。スコールが一番最初に記憶障害に陥っても不思議ではない。