スコール

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 総論 

スコールの心境を理解する鍵は過去のトラウマだ。その点をしっかり抑えておけば、ゲーム前半のスコールも後半のスコールも体系的に理解できる。

 幼少期のスコール 

そもそも、幼い頃のスコールはエルオーネにべったりだった。
アーヴァイン「みんな、お姉ちゃんが好きなだったのに、スコールが一人占めしていたんだよね〜」
(Disc2-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
ところが、エルオーネは突然の失踪を遂げてしまう。
スコール「お姉ちゃんを探すんだ!」
イデア「スコール!」
(エンディングより引用)
最初は威勢よかったが、
スコール「…お姉ちゃんいないよ。ぼく、ひとりぼっち?」
(エンディングより引用)
回想シーンのスコール「…お姉ちゃん。ぼく…ひとりぼっちだよ。でも…頑張ってるんだよ。お姉ちゃんいなくても大丈夫だよ。なんでも一人でできるようになるよ」
現在のスコール(…ぜんぜん大丈夫じゃなかった)
(Disc2-トラビアガーデンの幼馴染イベントより引用)
スコールはエルオーネなしで平気でいられるほど強い心の持ち主ではなかった。エルオーネ失踪のつらさや寂しさがスコールを歪めていく。
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?)
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
こうして、ゲーム前半でお馴染みの“冷たい”スコールが誕生したわけだ。

 ゲーム前半のスコール 

エルオーネ失踪のトラウマから、仲間なんて要らない、俺は一人で生きていくと誓ったスコール。物語序盤のスコールはその誓いを忠実に守っていく。
スコール「話は…まだ続くのか? そういう話は嫌いなんだ。他人の不満や不安…そんなこと聞かされても、俺には何も言えないだろ?」
キスティス「何かを言ってもらおうなんて思ってないわ。話を聞いてくれるだけでいいのよ」
スコール「だったら壁にでも話してろよ」
キスティス「あなたには、誰かに自分の気持ちを聞いてほしい時ってないの?」
スコール「自分のことは自分でどうにかするしかないだろ? 俺は他人の荷物は持ちたくない」
(Disc1序盤-秘密の場所での会話より引用)
スコール「魔女にとってもサイファーは敵だ。だからサイファーはあの後、始末されていても不思議じゃない」
リノア「そうだとしても! 生きてて欲しいって思うよ!
(Disc1-ラグナ編2突入直前の会話より引用)
リノア「素晴らしいリーダーね。いつでも冷静な判断で仲間の希望を否定して楽しい?
スコール(また絡むつもりか…)
リノア「ゼルはあなたの言葉がほしいのよ」
(Disc1-ラグナ編2突入直前の会話よりより引用)
だが、スコールはクールに徹しきれない。雪だるま式に増えていく謎にスコールは耐えきれなくなっていく。
ゼル「なんだこれ?」
スコール「気にするな。訳の分からないことが増えただけだ」
リノア「だって…」
スコール「どうして俺に聞くんだ! 分からないのは俺も同じだ! 俺は、なにも知らないんだ。なにも…知らないんだ。だから…騙される。だから…利用される」
(Disc2中盤-ノーグ撃破直後より引用)
スコール(…またかよ。また、訳の分からないことで、俺は混乱する)「どうして俺なんだ!? 俺はいま自分のことで精一杯なんだ! 俺を、俺を巻き込むな!」
(Disc2中盤-エルオーネと再会したときの会話より引用)
スコール(どうして人は人に頼るんだ? 自分のことは自分で何とかすればいい。俺は誰にも頼らずに生きてきた。辛いことも苦しいことも飲み込んで生きてきた。…確かに子供の頃は自分1人でなんて無理だったさ。いろんな人に頼ってきたけど…。それは認めてもいい。いろんな人がいたから、今の俺がいる。今は1人で大丈夫。生きていく手段も身につけている。もう子供じゃないから何でも知っている…。ウソだ。俺はなにも知らなくて混乱してる。誰にも頼らず生きていきたい。それにはどうしたらいいんだ? 教えてくれ…誰か教えてくれ。誰か? 結局…俺も誰かに頼るのか?
(Disc2中盤-ガーデン漂流中のワンシーンより引用)
一人で生きていきたいと12年間積み重ねてきた努力に対する疑問と無力感がスコールの気持ちをどんどん不安定にしていく。

 スコールの転機 

仲間を失ったときの悲しみには耐えられない。かといって、一人で生きていけるほどの強さもない。そんなスコールに手を差し伸べる女性がいた。
リノア「さっきセルフィたちに、おかえり、会えてよかったって言ったよね」
スコール(あん?)
リノア「スコールの言葉っぽくなかったけど、とっても…優しかった
(Disc2中盤-F.H.での再会イベントより引用)
リノア「こんな私ではございますが…。一緒にいればスコール様も考えこまなくて済むかな、と思ったわけでございます」
(Disc2中盤-ガーデン漂流時より引用)
リノア「なんでもいいの! そう、なんでもいいの。なんでもいいから、もっと私たちに話してってこと。私たちで役立てることがあったら頼ってね、相談してねってこと」
(Disc2中盤-コンサートイベントでの発言より引用)
一人で抱えきれない荷物を背負ったスコールには、リノアの好意を余計なお世話と突っぱねる余裕すらなかった。
スコール(他人に頼ると…いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられる訳じゃないんだ。自分を信じてくれる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるのか? それはとっても寂しくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら…。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい。ちがうのか?
(Disc2中盤-コンサートイベント成功時の発言より引用)
最後の『ちがうのか?』という発言に注目してみよう。スコールは自分の生きかたに自信が持てず、リノアの意見のほうが正しいのかもしれないと思いはじめているのだ。

ただ、この時点のスコールはまだリノアの好意を素直に受け取ることができない。このままリノアに頼れば12年ぶりに居心地のよい世界が訪れるだろう。だが、それではエルオーネのときと同じだ。いつか、リノアと離ればなれになったとき、また耐えがたい辛さや寂しさに苦しめられることになる。

どうすればいい? 悩むスコールに立ち直るきっかけを与えたのは、意外なことにアーヴァインだった。
アーヴァイン「誰かいなくなるかもしれない。好きな相手が自分の前から消えるかもしれない。そう考えながら暮らすのってツライんだよね〜。…だから僕は戦うんだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァイン「僕たちはもう小さな子供じゃない。みんなとっても強くなった。もう黙って離ればなれにされるのは嫌だから…。だから僕は戦う。少しでも長く一緒にいるために。それが僕にできる精一杯のことだから」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
アーヴァインは自分の戦う動機を告白したに過ぎない。だが、スコールはアーヴァインの言葉に勇気づけられた。もう幼い頃の自分とは違うのだ。当時はエルオーネ失踪に何の有効打も打てなかったが、今なら戦うことができる。

これでリノアの好意を拒絶する理由はなくなった。
スコール「リノア…。俺たちの方法ってこうなんだ。戦うことでしか自分も仲間も守れないんだ。それでも良ければ、俺たちと一緒にいてくれ。みんなも望んでいるはずだ」
(Disc2-トラビアガーデンでの幼馴染イベントより引用)
スコールに劇的な変化が起きたのはDisc3冒頭ではない。Disc2中盤、幼馴染イベントのときなのだ。



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