システム解説

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 システムのキーワード

FF8のシステムには明確なキーワードがある。それは“収集”だ。
武器の改造制材料アイテムを収集すれば武器を改造できる。
魔法の個数制魔法を唱えるには魔法を収集しなければならない。
カードカードの収集もまたキャラクターの強化に結びつく。
アビリティG.F.やG.F.能力アイテムの収集が修得の第一歩。
特殊技セルフィ以外はアイテム収集が特殊技の充実に繋がる。
精製アイテムを収集すれば魔法が手に入る。
ジャンクション制魔法を収集するほど能力値が上昇する。
もともとRPGにはアイテム収集という要素はあったが、FF8はそれをメインに据えている。
一般蓄積>収集経験値とお金の蓄積のほうが重要
FF8収集>蓄積魔法やアイテムの収集のほうが重要
このように考えれば分かり易いかもしれない。

 戦闘の方向性

FF8の戦闘の中心は特殊技だ。
  •  HPを下げるほど強力な攻撃を放つことができる。 
  •  しかしHPを下げるほど危険性は大きくなる。 
FF8の戦闘の基本はハイリスク&ハイリターン


特殊技以外の全ての攻撃手段は特殊技の補完ないし代用として存在している。
 攻撃魔法
序盤はHPJが充実していないので攻撃力の高いブラザーズ、BGH251F2、オイルジッパー等との戦いで特殊技を放つ余裕がない。こういった相手は魔導石を精製したファイガやサンダガを全員で連発するのが一番。終盤はヴァリー用に重宝。
 ST魔法
普通にHPを削って倒せるようなモンスター相手にST魔法を使っても大した意味はない。HPがたくさんあって普通にダメージを与えて倒すには時間が掛かるような相手を一気に倒せるのがST魔法の最大の魅力。序盤はゾンビー、中盤以降はデスが大活躍。メルトンは次元の違う存在感。
 通常攻撃
特殊技を出すため仲間のHPを調整する際に役立つ。通常攻撃が戦力として本格的に役立つのはST攻撃Jの習得後。ST攻撃Jデスで雑魚戦はほぼ無敵になり、ST攻撃Jスリプルは特定の相手との戦いで大活躍し、ST攻撃Jドレインとバーサクを組み合わせれば永久機関が完成。
 召喚魔法
召喚魔法のダメージはレベル依存なので、低レベルで進む場合は戦力として役に立たないが、セルフィの特殊技スロットで時間を稼ぎたいときに有効。
 アビリティ
暗黒と自爆の2つ。暗黒は特殊技ほどの爆発力はないもののST攻撃Jドレインと組み合わせれば安全重視で戦える。自爆はHP50000以下の敵にはほぼ無敵。
 攻撃手段の序列と傾向
FF8の攻撃手段の序列は、
特殊技リスクが大きいので最も威力が高い
アビリティ習得するにはボスを倒してG.F.を入手しAPを稼ぐ必要がある
ST魔法失敗したら効果がまったくないので成功したときの旨味は攻撃魔法より上
攻撃魔法魔法集めが大変と言ってもせいぜい5分やそこらで済むし
通常攻撃何のリスクもコストもないコマンドだし
召喚魔法リスクもコストもないどころかダメージを肩代わりしてくれるオマケ付き
要するに、
リスクやコストの高いコマンド強い
リスクやコストの低いコマンド弱い
FF8の攻撃手段はこの方針が徹底している。
 特殊技以外の攻撃手段の役目
特殊技以外の攻撃手段の役目は、
  •  敵の攻撃が激しくて特殊技を出す余裕がないときの代用手段
  •  特定の状況下では特殊技で戦うよりもスマートに倒せる

 FF8の定石

通常のRPGに「HPを早めに回復させる」といった定石があるように、FF8にもシステムに沿った定石が幾つか存在する。
 パーティーの役割分担を明確にする
特殊技を狙って全員のHPを下げてしまうと、思わぬ全体攻撃を受けて全滅してしまう危険性がある。相手の行動パターンが完全にわかっているとき以外は、
  •  特殊技のためにHPを低く維持するキャラクター(攻撃役)
  •  もしものためにHPを高めに維持するキャラクター(援護役)
バトルメンバーを攻撃役と援護役にはっきり役割分担したほうがいい。
攻撃役2人&援護役1人一気に攻めたいとき
攻撃役1人&援護役2人慎重にいきたいとき
援護役のキャラクターの主な役目は、
  •  仲間が傷ついたときの回復と治療
  •  状況に応じてサポート魔法
回復する必要もサポート魔法を唱える必要もないときはどうするか? そういうときこそドローを使えばいい。ターンを無駄にしなくて済むし、魔法が補充できるし、なにより↓に書いてあるような利点がある。
 時間のコントロール
FF8のATBではバトルモードに関係なく行動の演出時間中はATBゲージの上昇が止まる。そのため、
  1.  援護役のキャラクターが敵から魔法をドロー
  2.  ドローの演出時間中に三角ボタンを連打し三角マークを出す
  3.  三角マークを選び特殊技を発動させ敵に大ダメージ
ドローや召喚魔法の演出時間を利用すればスマートに戦える。
ドロー5秒特殊技を狙うとき
召喚15〜90秒特殊技やスロットで粘りたいとき
反射神経に乏しいプレイヤーでも工夫しだいでハンディを十分に補うことができる。
 レイズやケアルを侮らない
レイズやケアルは終盤になっても使い甲斐がある。
  •  ケアルガだと回復量が多すぎるときはケアル
  •  攻撃役が戦闘不能になったときはアレイズではなくレイズで蘇らせて特殊技
HPを回復しすぎてしまうと特殊技が出せないので、レイズやケアルは必須だ。
 能力値カスタマイズの基本的な考えかた
FF8はキャラクターの能力値やアビリティを自在に調整できるシステムを採用している。しかし、
  •  スコールのちからが255あれば大暴れできる
  •  キスティスのちからが255あっても大した活躍はできない
同じ能力値でもキャラクターによって差が出てくる。というのも、
スコール連続剣の威力はちからの大小で決まる→ちからを上げるべき
キスティス青魔法の威力は魔力の大小で決まる→ちからよりも魔力を上げるべき
能力値は基本的に特殊技の性質に合わせてカスタマイズしていくといい。
男性物理系の特殊技しかないのでちから重視が基本
女性魔法系の特殊技が多いので魔力重視が基本
もちろん中には例外もある。例えばキスティスのホワイトウィンドを活用したければHP重視でいくといい。

 序盤から工夫できる

FF8のシステム的な特徴は、工夫を重ねればどんどん強くなれるところにある。例えば、ラグナ編1に到達するまでにキャラクターをどこまで強化することができるかという1点だけでも↓。
 基本型・ただドローに頼るだけの場合
ラグナ編1に至るまでに雑魚敵からドローできる魔法は下記の通り。
ケアルグヘイスアイなどHP+200、ちから+4
ファイアボムなどHP+100、ちから+10
ブリザドブエルなどHP+100、ちから+10
サンダーケダチクなどHP+100、ちから+10
ライブラバイトバグなどHP+100、ちから+5
スリプルフォカロルなどHP+100、ちから+6
頑張って上記の魔法を集めても、ジャンクション素材としては殆ど役に立たない。
では、ボス敵からドローできる魔法はどうか。
エスナビックスHP+500、ちから+6
ダブルエルヴィオレHP+200、ちから+15
プロテスラルドなどHP+400、ちから+6
シェルグラナルドHP+400、ちから+6
サイレスグラットHP+100、ちから+6
ブライングラナルドHP+100、ちから+6
エスナやダブルのHP増加量を見て「序盤の割にはスゴイじゃん」という感想を抱くかもしれない。だが…。
 工夫例1・精製を活用して市販アイテムを魔法に変える
ゾンビー聖水から精製(魔法100個分の材料で5000ギル)HP+800、ちから+15
ケアルガテントを精製(魔法100個の材料で1万ギル)HP+2200、ちから+8
他のFFにおける5000ギルや1万ギルはなかなかの大金だが、FF8は物価が違う。なにせ電車賃3000ギルの世界だ。1万ギル程度ならSeeD筆記試験を真面目に受けていれば簡単に入手できる。
ケアルガの素晴らしすぎるHP上昇量、ゾンビーのダブルと同等のちから上昇量を見ると、我武者羅に魔法をドローしまくる遊びかたの非効率さを実感できるのではないかと思う。
だが、これは序の口に過ぎない。
 工夫例2・魔物を倒して材料を集める
ウォータサカナのヒレから精製(1個→20個)HP+300、ちから+20
バラム海岸部にはフォカロルが2体で出現する。フォカロルは7割程度の確率でサカナのヒレを落とすので、3〜4戦闘こなすだけでウォータ100個分の材料が集まるのである。
FF8は魔物のレベル連動制を採用しているので、ただ闇雲に経験値を溜めてもキャラ強化には結びつかない。精製材料を集めるための“狩り”にこそFF8の雑魚戦の意義がある。
だが、これで終わりではない。
 工夫例3・ディアボロスを活用する
G.F.ディアボロスが取得する『ST魔法精製』を使えば、毒消しや金の針といったお馴染みの道具からも魔法を精製できる。
バイオ毒消しを精製(魔法100個分の材料で10000ギル)HP+700、ちから+24
ブライン目薬を精製(魔法100個分の材料で10000ギル)HP+100、ちから+6
サイレス山彦草を精製(魔法100個分の材料で5000ギル)HP+100、ちから+6
ブレイク金の針を精製(魔法100個分の材料で3400ギル)HP+1000、ちから+20
上記の魔法の中でも、毒消しから精製できるバイオのちから上少量はなかなか魅力的である。…だが。
グラビデディアボロス戦でドロー可能HP+1600、ちから+34
G.F.ディアボロスを入手する前のディアボロス戦ではグラビデをドロー可能だ。グラビデのちから上昇はずば抜けている。…だが。
クエイク恐竜の骨を精製(1個→20個)HP+2600、力+40
ディアボロスが取得する『時空魔法精製』を使えば、アルケオダイノスが落とす恐竜の骨からクエイクが作れる。HP上昇量でケアルガを上回り、ちから上昇量でグラビデを上回るという、素晴らしい魔法だ。
ただし、恐竜の骨を落とすアルケオダイノスは1万以上のHPを持つ。正攻法で倒すには時間が掛かってしまう。そこで、少し工夫する。
  1.  聖水から精製したゾンビーでアルケオダイノスをアンデッド化
  2.  フェニックスの尾で一撃必殺
  3.  フェニックスの尾が勿体ないと思うならケアルガ連発でも可
  4.  アルケオダイノスの通常攻撃を厄介に感じるなら目薬から精製したブラインで暗闇状態にしよう
ゾンビーやブラインの成功率は魔力に影響するので、予め魔力を上げておこう。
 工夫例4・カード変化を活用して更に鍛える
前述のクエイクでも十分すぎるほど強いが、更にキャラを強化する手段がある。カードゲームを行う必要があるため、カードゲームが苦手な人にはお勧めできないが。
キスティスFCが所持するキスティスのカードはソウルオブサマサに×3を経てトリプル180個に精製できる。
トリプル普通なら終盤で入手HP+2400、力+70
キスティスのカードはカードゲームに勝って相手から奪えばよい。キスティスFCはそれほど強くないので、ある程度カードゲームに慣れたプレイヤーなら十分に勝てるだろう。
むしろ問題は、カード変化取得に必要なAP計120ポイントをどうやって溜めるかである。ラグナ編1までに戦うボス敵のうちAPを所持しているのは、イフリート(20)、エルヴィオレ(14)、グラナルドたち(14)、ディアボロス(20)といったところ。強制戦闘を含めて70APぐらいは集まる。残り50APといったところだ。
フォカロルで稼ぐバラム海岸でフォカロル相手に稼げば、1戦闘で6AP獲得できる。つまり9戦闘挑めばOKということだ。下記の2つの方法に比べて安全。
アルケオダイノスで稼ぐ1匹10AP。つまり5戦闘でOK。アルケオダイノスの倒しかたは前項参照。クエイクの材料である恐竜の骨も集まり一石二鳥か。
X-ATM092で稼ぐドールで何度も戦うボス敵XATM-092はHPを0にしてから逃走すると50AP貰える。これが一番手っ取り速い。ただ、X-ATM092には自己修復能力があるので、ゼルのデュエル入力速度に自信がないとチト厳しいかも
自分の技量に合わせた方法を選ぶのが良いだろう。
 まとめ
上記の4つの方法に優劣はない。確かにトリプルやクエイクは強力だが、ケアルガやゾンビーのお手軽さも魅力的だからだ。プレイヤーは自分に合った方法を選べばいい。FF8には上記のような工夫の余地がいっぱいあり、それを追求するのもFF8のシステム的な面白さの1つだ。何の工夫もせず、ドローとG.F.発動に頼るだけでもある程度は進めるが、その気になれば、工夫を重ねてどんどんパワーアップできる。

 SeeDランクが下がり易く見える理由

戦闘しないとSeeDランクは下がる。だが、その低下ペースはとてもゆっくりしたもので、10回給料をもらうあいだ1度も戦闘しないとSeeDランクが1下がる程度だ(アルティマニアより)。ところが、実際には、カードゲームにうつつを抜かすヒマがないほどのハイペースでSeeDランクが下がっていくように見える。これは一体どういうことか?
実は、筆記試験でランクを上げた場合、小数点以下の数字(非表示)が切り捨てられてしまう。ランク4で筆記試験に合格すれば5になるが、4.8で筆記試験に受かっても5。そしてここからが重要なのだが、仮に5から0.1低下すると4.9になる。実際の低下量はたった0.1でも、プレイヤーにとっては1下がったのと同じ結果になってしまうわけだ。“せっかく筆記試験でランクを上げたのに、すぐ下がってしまう”という誤解は、筆記試験でランクを上げた際に小数点以下の数字が切り捨てられてしまうことで必要以上に増幅されているような気がする。



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