より細かい解説
ボス敵の行動や特性をよく調べてみると面白いことに気づく。
アデル | 召喚魔法だとターゲットを選べないので、リノアにまでダメージを与えてしまいがち。 |
アルティミシア | グリーヴァ合体後のアルティミシアはG.F.を即死させる技(名称は表示されない)を使う。 |
召喚魔法中心で戦えるのはDisc3までで、Disc4以降は召喚魔法以外の戦いかたを模索しなければならないのだ。
要求される戦いかたの変化する時期は、ゲーム構成の変化と一致する。
- Disc4は、ダンジョン探索とバトルだけ(もちろんエンディングもあるが当たり前すぎるので略)。
- スコールとリノアの関係の行方、ラグナの真実など、シナリオ的に“気になる”要素はDisc1〜3に集中している。
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以上の2点を総合すると、
- Disc1〜3は、シナリオを味わうことがメインで、戦闘が苦手なプレイヤーでも先に進めるように、召喚魔法連発でどうにかなる構造になっている。
- Disc4(厳密にはラグナロク入手後)は、ダンジョン、バトル、キャラ強化など、RPGのゲーム的な部分に重点を置いた構造になっている。
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FF8の召喚魔法(ケルベロスなどは除く)は、RPG初心者が“敵に勝てなくてストーリーの先が見れない”という困った状況に陥ることを回避するために用意したものかもしれない。
ゲーム序盤、大量に手に入る魔導石。
Disc1 | グラナルド+ラルド×3 | 魔導石16個 |
Disc2 | オイルジッパー×3 | 魔導石8個 |
ノーグ | 魔導石8個 |
意外と注目されない魔導石には実は大きな意味がある。
- ゲーム序盤で戦うボグラナルド+ラルドは魔導石を16個も落とす。
- この時点で取得可能な魔法精製のアビリティは、炎魔法精製、氷魔法精製、雷魔法精製、生命魔法精製の4種類。
- 魔導石からは上に挙げた4つの精製アビリティのどれからでも魔法が作れる。しかも、どれもガ系の魔法だ。この時点のガ系魔法は実に魅力的だ。
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つまり、精製関係のアビリティさえ取得すれば、グラナルド+ラルドが落とす魔導石で、精製の魅力を実感できる構成になっているのだ(魔導石は精製以外で16個も使うことはないので、もし精製関係のアビリティの取得が遅くなっても問題ない)。
どんな進めかたをしても必ず魔導石が手に入るお陰で、プレイヤーは精製アビリティを覚えてすぐ精製の旨味を堪能することができるのだ。
しかも、この時点で入手できる魔導石の存在は↓の伏線にもなっている。
ティンバーで購入できる魔法の書やドローの書は、魔導石を経由してガ系の魔法などを精製できる。慣れるまでは『アイテム精製を経由して魔法に精製』という流れは分かりにくいが、
- ティンバーで売っている魔法の書などから精製できるアイテム。
- ガーデンでグラナルドたちが落とすアイテム。
- どちらも同じ魔導石。
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グラナルド戦で入手した魔導石からガ系の魔法が入手できることを確認していたプレイヤーなら、魔法の書やドローの書から魔導石を精製できると知った時点で、その魔導石をさらに精製すれば魔法を入手できることに気づく。<blue>プレイヤーが段階的に精製の面白さを理解できるよう、かなり意図的な工夫が為されていた</blue>わけだ。
序盤で入手できる3つの精製アビリティ、雷、氷、炎。
雷魔法精製 | サンダー、サンダラ、サンダガ、エアロ(+22)、トルネド(+48) |
氷魔法精製 | ブリザド、ブリザラ、ブリザガ、ウォータ(+24) |
炎魔法精製 | ファイア、ファイラ、ファイガ、フレア(+56) |
この表だけを見ると、氷魔法精製だけがやけに
弱く設定されているように見える(括弧内はちからの上昇量)。だが実は、
雷魔法精製 | ケツァクウァトルにはHPJやカードなど精製より優先して入手すべきアビリティがある。 |
氷魔法精製 | シヴァが取得できるアビリティのうち精製よりも優先すべきアビリティはない。 |
炎魔法精製 | イフリートにはHPJやちから+20%など精製より優先して入手すべきアビリティがある。 |
しかも、
エアロ作り | エアロの材料が集まるのはティンバー以降。 |
ウォータ作り | ウォータの材料はバラムでも集まる。 |
フレア作り | フレアの材料が集まるのはゲーム中盤以降。 |
バラムにいる時点で氷魔法精製を取得し、ウォータを作っておくと、SeeD実地試験が楽になる。氷魔法精製はピンポイントで役立つ存在だったわけだ。
※ちなみにウォータはゲーム終盤でもう一度役に立つ場面がくる。それはジャボテンダー戦だ。ジャボテンダーは水系で3倍ダメージなので、特殊技が苦手なプレイヤーは属性攻撃Jウォータでガンガン斬りつければいい。
電波塔F1とラルドからドローできるブラインは、対ディアボロス戦で素晴らしい効果を発揮する。
- ディアボロスの行動は打撃、グラビデ、グラビジャの3種類。
- グラビデとグラビジャは割合ダメージなのでそれ単独で死ぬことはない。
- 割合ダメージでHPを削られたところを打撃で倒されるというのがディアボロス戦でよくある負けパターン。
- ブラインでディアボロスを盲目状態にすればディアボロス戦の難易度が大きく下がる。
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ドローグラビデとブラインのお陰で、ディアボロス戦では、特殊技に頼らなくても安定した勝利を達成できる。
ラストボスのデータには幾つか疑問がある。
- 4連戦の中で最もダメージの大きい技を最終形態ではなくグリーヴァが使用する
- 最終形態はHPこそ多いものの、下半身を倒せばアポカリプスを防げるし、ヘルジャッジメントでは誰も死なないので、それほど怖くない。
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これは一体どういうことか?
その疑問を解くために、まずアルティミシアの各形態の主な行動をまとめてみた。
第一形態 | 強力な割合ダメージ(メイルシュトローム) |
グリーヴァ | 強力な割合ダメージ(グラビジャ)、魔法消滅、ショックウェーブパルサー |
第二形態 | 魔法消滅、G.F.抹殺、グレートアトラクター(ショックウェーブパルサーよりは弱い) |
最終形態 | 魔法消滅、G.F.抹殺、ヘルジャッジメント、アポカリプス(下半身を倒せば防げる) |
この中で注目すべきは、魔法消滅とG.F.抹殺(どちらも実際の技名は不明)だ。
FF8の魔法はキャラ強化の機能も兼ねている。もしジャンクション中の魔法を消されてしまったら、能力値が大幅に落ちてしまう。長期戦になるほど、こちらは不利になる。つまり、
グリーヴァ | いかにしてショックウェーブパルサーを防ぐか(防御面が大事) |
それ以降 | 重要魔法が消される前にいかにして倒すか(攻撃面が大事) |
最終形態の怖さは攻撃の激しさではなく、そのばか高いHPそのものにあるわけだ。
補足 | アルティミシア第一形態は魔法消滅を使用しない。つまり、補助魔法によるパーティー強化やパーティーアタックによるメンバーの選別は第一形態のときに行えということだろう。もし第一形態から魔法消滅を使われてしまうと、かなりきついのでは? |