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テストと復習

ネタバレを禁止する(テスト版)
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一見どうでも良さそうなテストが実はシステムの最重要要素だったという罠。

 基本的な構成

 テストのもう1つの役割
給料アップのためのテストは、
  •  不合格でもペナルティーはない
  •  何度でも挑戦できる
  •  YESとNOを選択する単純な2択
障害としての役割を為していない。

実はこれには訳があって、
  •  給料アップのための試練というのは建前にすぎない
  •  むしろ合格したという結果よりもその過程のほうが重要
  •  問題そのものにギルでは買えない素晴らしい価値がある
実はテストの問題そのものがシステムのヒント集になっている。

たとえば、
  •  G.F.は歩いているとHP回復する (11-1)
  •  1人で全種類の魔法を持つことはできない (15-2)
  •  バトルから逃げた場合でも相手にダメージさえ与えていれば、経験値がもらえる (13-1)
  •  即死攻撃を防げるかどうかは体力ではなく、ステータス防御Jの即死%にかかっている (19-1)
  •  SeeDの給料はバトルで倒した敵の数と関係ある (27-2)
  •  敵は味方のレベルによってレベルを上げてくる (7-9)
レベルデスで全滅します』『テスト全て受けたあともSeeDレベルを上げたい』といったよくあるFAQの回答は実はテストにあったりする。また、FF8の最重要システムの1つであるレベル連動制の情報が得られるのもテストの中だ。

特殊技についても、かなりのヒントが揃っている。
  •  スコールが使えるフィニッシュブローの種類は、持っているガンブレードの種類と関係がある (7-3)
  •  スコール連続剣は、トリガータイミングが合うと、フィニッシュブローが出やすくなる 【答えはNo】(17-4)
  •  特殊技はHPが減っているときのほうが出やすくなる (16-1)
  •  特殊技を出しやすくするにはオーラ状態になればよい (17-1)
  •  スコール連続剣は、ピンチになればなるほど多くの回数で攻撃できる (14-2)
問題14-2では『ピンチ度』という言葉を使わずに特殊技の性質を説明している。

精製についても具体例を挙げながら紹介している。
注目は7-4。これってSeeDになる直前に手に入れた魔導石の使い道のヒント、精製のはじめの一歩になっている。『魔石のかけらファイアが作れるなら、もっと強そうな名前の魔導石で何が作れるんだろう?』ってね。


テストには、こんな調子でシステムに関するたくさんのヒントが用意されている。
 チュートリアルで『復習』しよう
チュートリアルには『復習』という項目がある。今までファンの間ですら殆ど語られなかった項目だけど、
  •  『復習』を選ぶと既に合格したテストに再挑戦できる
  •  復習で全問合格しても御褒美はない
  •  代わりにシステムに関する知識を(文字通り)復習ができる
  •  攻略本や攻略サイトなしでFF8を遊びこむ場合は『復習』が大きな手掛かりになる
ちなみに、筆者がFF8のテストにヒントの役割があると断言できる根拠も『復習』の存在にある。もしテストのヒントの役割が制作者の意図しなかった偶然の産物だとすれば、再テストに『復習』と名付けた動機や狙いがさっぱり分からなくなるからね。
 ヒントは答えじゃない
テストにはゲームのヒントがいっぱい詰まっているけど、
  •  ヒントはあくまでヒントであって答えではない
  •  断片的なヒントをどう整理し応用していくかを判断するのはプレイヤーの役目
  •  頑張ったプレイヤーには精製特殊技などの大きい見返りが待っている
もともとゲームって攻略するもの。RPGでもダンジョンとか戦闘を攻略する。FF8はそれに加えて、システムそのものを攻略対象にしてしまったわけだ。FF8はシステムを極めてしまえばどんな敵にも楽勝で勝てるぐらい強くなれるので、戦闘の代わりにシステムを攻略するゲームと表現してもいいかもしれない。

 FF8の方向性

 経験を積む対象
FF8の新システムには今までのRPGの常識が殆ど通じない。そのため、
RPG初心者 とうぜん手探り状態
RPGベテラン 今までの常識が通じないのでベテランの人も手探り状態
FF8RPG初心者もRPGベテランも手探り状態でゲームを進めていくことになる。
  •  遊びはじめた頃は右も左も分からない
  •  試行錯誤を積み重ねて色々なことを学んでいく
  •  最終的に効率よいスタイルに辿り着く
FF8は一般的なRPGとは経験を積む主体が違う。
一般 キャラクターが戦闘を繰り返して経験を積んでいく傾向が強い
FF8 プレイヤーが試行錯誤を繰り返して経験を積んでいく傾向が強い
例えば、単純にモンスターを倒しまくってレベル100になっても、それはプレイヤーが経験を積んだ訳じゃないからFF8では弱い。逆に、キャラクターのレベルが10でも色々と考えたり工夫したりすると、とても強くなれる。
 DQ型とFF型
DQ8の登場で状況が少し変わってきたけど、今までのDQはプレイ時間の多くが育成のための戦闘に費やされる育成重視のゲームだった。
DQ型 育成に時間を掛けないと先に進めない
FF型 育成に時間を掛けなくても先に進める
FF8はDQ型とFF型のどちらでもなく、両者を折衷したような作品だと思えば分かり易いかもしれない。
  •  FF8は基本的にはDQ型
  •  だけど上手くやるとFF型になる
ちなみにFF2も同様のアプローチを採用している。他の部分はぜんぜん違うんだけどね。

 チュートリアル

ついでなので、チュートリアルそのものについても解説してみる。
 概略
FF8にはチュートリアルという強な情報機構がある。このチュートリアルは単にシステムをガイドするに留まらず、
かなり意欲的な内容になっている。
 構成
チュートリアルは3部構成になっている。
その他 下記以外の項目は分かり易さに重点が置かれている。親切で使いやすい。
テストと復習 給料アップのためのテストとその復習。システムのヒント集にもなっている。
ヘルプ 要するに用語辞典。数百ページにも渡る。索引をもとに辞典のように使う。
順番に解説していこう。


※『その他』が先頭に来るのは変な気分だが、チュートリアルの中でテスト、復習、ヘルプを除く部分についての総称がないので止む無くそのように表記してみた。
 その他
チュートリアルのうち、ヘルプ、テスト、復習を除いた部分には次のような特徴がある。
  •  親切。
  •  丁寧。
  •  親しみ易い。
 テストと復習
 ヘルプ


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