スコールって冷たい。
※訓練施設でキスティスに
※サイファー死亡の報を聞いて
でも、その冷たさが傭兵としてのプロ意識に裏付けされたものではなく、
精神的な弱さの裏返しにすぎないことが
Disc2で明らかになる。
スコール(他人に頼ると…、いつかつらい思いをするんだ。いつまでも一緒にいられるわけじゃないんだ。自分を信じてくれてる仲間がいて、信頼できる大人がいて…。それはとっても居心地のいい世界だけど、それに慣れると大変なんだ。ある日、居心地のいい世界から引き離されて誰もいなくなって…。知ってるか? それはとってもさびしくて…。それはとってもつらくて…。いつかそういう時が来ちゃうんだ。立ち直るの、大変なんだぞ。だったら最初から1人がいい。仲間なんて…いなくていい)
実は
スコールって誰よりも弱くて臆病な、幼少期のトラウマを未だに抱える可哀想な
少年にすぎない。
ゲーム前半
スコールはせいいっぱい『冷たい』性格を演じようとするんだけど、ところどころで思わず本音が漏れてしまう。たとえば再会した
セルフィを見て、
スコール「…無事でよかった。良かった…本当に」
スコール「おかえり、セルフィ。また会えて…よかった」
スコールの意外な言葉におやっと思ったのはプレイヤーだけじゃなく、
※リノアの言葉
『お帰り』って普通であれば家族やそれに近い間柄の相手に向けて言う言葉。その言葉を知り合って数日の
セルフィに対して思わず呟いてしまう。
スコールって本心では
仲間や家族を欲しているんだけど、その気持ちを必死に押し殺して、なんとか一人で生きようとしている。哀れな話だ。
スコールは
仲間を失うのが怖くて、
仲間なんて要らない、一人で生きたいと思っていたんだけど、
トラビアガーデンで意外な事実が明らかになる。
※リノアの台詞
※アーヴァインの台詞
仲間を失うのを怖がっているのは自分だけじゃない。みんな同じだった。みんな同じ悩みを抱えていて…、それでも逃げたりしないで戦い続けていた。
今ここにいる6人の中で最も臆病なのは誰だ? 最も友達甲斐がないのは誰だ?
リノア?
アーヴァイン? 違う、
最も臆病で友達甲斐がないのはスコールだ。
仲間を失うのが怖い…だから
仲間なんて要らないと考えていた
スコールだ。そのことに気付いた
スコールは自分の今までの生きかたを恥じた。誰かに気付かれる前に、自分のくだらない葛藤を捨ててしまおうと思った。そして
スコールは言う。
※俺たちってこうなんだ発言
スコールはようやく12年間抱えていたトラウマから脱する。そして、
※一緒にいてくれ発言
自分と同じ「
仲間を失うのが怖い」という悩みを抱えていた
リノアを部外者ではなく“
仲間”として認めるようになる。
Disc2の最後で
リノアは意識不明の重態に陥ってしまう。13年間ずっと恐れていた“
仲間がいなくなってしまう恐怖”が現実のものになろうとしたとき、
スコールがとった行動は、
※
※
※
ありとあらゆる手を使って“
仲間”を救うことだった。
- スコールの心の中にはもちろんリノアに対する好意もある
- でもそれだけだったらあんな無茶苦茶な暴走には発展しない
- エルオーネ失踪のトラウマがスコールを暴走に駆り立てた
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スコールにとって『
リノアを救うこと』は『
エルオーネ失踪のとき何も出来なかった無
力な自分との決別』と同義だ。
※お姉ちゃんを助けるよ
※なにも出来なかった
かつて挫折を味わっているからこそ、
スコールは必死だった。