スコールと
リノアは共に17歳なんだけど、
スコール「…たしかに子供のころは自分1人でなんて無理だったさ。 (中略) 今は1人で大丈夫。生きていく手段も身に着けている。もう子供じゃないから、なんでも知ってる…」
「ええと、私、ときどき思います。せっかく知り合ったんだから、誰もいなくなることなく、そんな不安もなく、ゆっくり大人になっていきたい。大人になっても、会えばまたにこにこ話したい」
学内ネットのリノアのコメント
自分はもう子供じゃないからしっかりやれる、いや、やりたいと思っている
スコールに対し、
リノアは
大人になるのはまだまだ先のことだと思っている。その辺の自覚の差が、物事の見方や価値観の大きな差に繋がっていて、
- スコールの薄情さを堂々と指摘する大胆さ
- 「ハグハグ」などのユニークな言動
- 父親への反抗
- 思いついたら即行動
- その代わり計画は穴だらけ
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リノアの個性は、長所も短所も
子供っぽさに起因するものだと思っていい。
社会に出るのはまだまだ先のことだと思いながら学生ライフを満喫している高校生や大学生って現実でも珍しくない。そういう意味で
リノアみたいなキャラクターもちっともおかしくないのだけど、
FF8の場合、
- 主人公スコールとその仲間たちは未成年ながらプロ傭兵
- 将来のことを自分なりに考え行動に移している、この世代としてはしっかりとした若者
- だからリノアの子供っぽさが悪い意味で目立ってしまう
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Disc1中盤の、
スコールと
リノアの衝突、
キスティスと
リノアの衝突なんかはその最たるものだね。
同世代ということで当初はなかなか気付かなかったんだけど、
リノア「私、みんなと一緒にいてときどき感じることがあるんだ。あ、今、私たちの呼吸のテンポが合っている…そう感じることがあるの。でもね、戦いが始まると違うんだ。みんなのテンポがどんどん速くなっていく。私は置いて行かれて、なんとか追いつこうとして、でもやっぱり駄目で…」
リノアは少しずつ自分と
スコールたちでは住む世界が違うことに気付きはじめる。
スコール「俺たちの方法って、こうなんだ。戦うことでしか、自分も仲間も守れないんだ」
リノア「みんな…強いんだね…」
スコールたちの“強さ”に圧倒されてしまうんだけど、やがて、
リノア「…私、戦うから。守られるだけじゃ嫌だから戦う。私にも誰かが守れるなら戦う。みんなと一緒にいたいから戦う」
自分も
スコールたちみたいに強くなりたいと思いはじめる。
自分と同じ年頃のみんなが頑張っている姿を見てリノアの気持ちも変わってくる。
リノアは
SeeDじゃない。
ガーデン生でもない。
スコールたちプロ傭兵に解決できない問題が
リノアに解決できるわけがない。だから、私もみんなを守りたいと決意したあとも、なかなかそのチャンスは訪れない。そればかりか、
- ガーデンから落下しそうになって助けてもらう
- 意識不明になったところを助けてもらう
- 魔女記念館で封印されているところを開放してもらう
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リノアは
スコールに助けてもらってばかりだ。
しかし、
リノアは諦めたわけじゃない。守ってもらう立場に満足しているわけじゃない。
リノアの決意が成就するのは
エンディングだ。
リノアはついに
スコールを救う。
少しずつ。ほんの少しずつ。じっくり見ないと気付かないほどの小さな歩みだけど、
リノアは間違いなく成長していく。
リノアは『超スローペースの成長キャラ』だと思うと分かり易いかもしれない。エン
ディングを迎えた時点ですらまだ種から芽が出たばかり。この先もみんなの影響を良い意味で受けていけば、5年後、10年後には意外なほど好人物になっているかも?
FF8は
リノアに限らず発展途上のキャラクターが多いね。