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もう1つの絆

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 愛と友情、勇気の大作戦

FF8は愛を前面に押し出した作品。だけどゲーム終盤ラグナはこんなことを言っている。
ラグナ「友達でいること、好きになったり、好かれたりすること、愛し愛されること! ぜんぶ1人じゃできねえだろ? 相手が必要なことだろ?」
ラグナ「この作戦に必要なのは愛と友情! それからこの作戦を信じる勇気! 名付けて『愛と友情、勇気の大作戦』だ!」
愛に比べて友情を低く見ているわけではなくて、愛も友情も同じぐらい素晴らしいものだという。


実際、FF8には味だけど興味深い友情の描写が幾つも用意されている。

 アーヴァインスコールと共に戦い続けた理由

アーヴァインSeeDじゃない。バラムガーデン生でもない。にも関わらず、彼がスコールたちと共に戦い続けたのは、
○○○○○○の一件でスコールのことを掛け替えのない仲間だと思ったからだ。

 アーヴァインの努力

アーヴァインにとって仲間とは『困ったときに支えてくれるもの』。だからこそ彼はDisc2以降、デリングシティで自分を支えてくれたスコールを今度は自分が支えようと画策する。
※コンサートの発案
ガーデン決戦への参加
味だけど彼の担った役割は想像以上に大きい。

 緊急事態で露呈するアーヴァインの本心

Disc1アーヴァインは緊張と重圧から逃れるために敢えて軽率な人間を演じているのだけど、切羽詰った緊急事態になると軽率人間を演じる余裕が無くなり、
アーヴァイン「さ、行こう! 助けに。悩むなよっ!! リノア、死んじゃうぞ!」
仲間思い”という彼の本質が顕わになる。

 キスティスとリノア

Disc2中盤以降、リノアスコールに猛烈な勢いでアプローチを掛けていくことになるのだけど、そんなリノアの動きを後押ししていたのが実はキスティスだったりする。
Disc2中盤の発言
Disc2中盤の発言
リノアキスティススコールに好意を抱いていたことを知らない、というのがこの2人の関係のポイントか。

 風紀委員の絆

風紀委員サイファー風神雷神の絆はスコールチームとは比べ物にならないほど強い。
ゼル仲間だったら…。サイファーのバカなこと、やめさせろよ!」
雷神「俺ちゃそんな、ケチくさい仲間じゃないもんよ! そんなペラペラな仲間じゃないから、サイファーのこと全部認めてやるもんよ!」
相手の全てを認めてやるなんて生半可な覚悟で出来るものではない。

 スコールチームとサイファーチームの対比

風紀委員仲間意識は、スコールたちの仲間意識とちょうど対になっている。先ほど引用した文章を再び引用するけど、
ゼル仲間だったら…。サイファーのバカなこと、やめさせろよ!」
雷神「俺ちゃそんな、ケチくさい仲間じゃないもんよ! そんなペラペラな仲間じゃないから、サイファーのこと全部認めてやるもんよ!」
相手の全てを認めることが仲間だと言った風紀委員に対して、
アーヴァイン「さ、行こう! 助けに。悩むなよっ!! リノア、死んじゃうぞ!」
キスティス「宇宙まで行ってリノアを助けたのは、なんのためだったの? もう会えなくなるかもしれないのに、○○○に引き渡すため? 違うでしょ? リノアと一緒にいたいからじゃなかったの? バカ
誤った道を突き進んでいると思ったら、躊躇なく「悩むなよ」「バカ」と言ってくれたスコール仲間たち。

 風紀委員の変化

風神たちは相手の全てを認めてやることが真の仲間の務めだと考えていたのだけど、サイファーの迷走ぶりを見て少しずつ考えを変えはじめる。
Disc2終盤の発言
そして最後は、
風神仲間だから、あんたのになりたいよ。それであんたの夢がかなうなら、なんだってしてやりたいよ。でもね! サイファー、あんた操られてるだけだ。もう自分の夢もなんもなくして、へんなものの言いなりになってるだけだ。だから、元に戻ってもらいたいんだよ!」
だが時すでに遅く…。
サイファー「もう戻れねぇんだよ! どこにも行けねぇんだよ!」
もしここでサイファーが死んでいたら、本当に何の意味もない死になっていただろうね。生きててよかった。

 ラグナ編

 スコールはひどい奴

スコールはひどい奴だ。
そんなチーム○○○○の下で、どうやって仲間意識が育まれたのだろう?

 スコールが信頼を得た理由

その疑問の手がかりは意外なことにアーヴァインを観察していれば得られる。
※○○狙撃の件
スコール仲間意識からアーヴァインを励ましたわけではない。任務遂行のためにアーヴァインを励ましただけだ。だが、励まされた側のアーヴァインは違う受け取りかたをした。
※バトル野郎の話
助けてもらったことが縁でスコール支持に回ったのはアーヴァインだけじゃない。
ゼル スコールD地区収容所ゼルを助ける。
・そのときゼルスコールの足を掴んで離さないほど感激していた。
リノア スコール大統領官邸でリノアを助ける。
Disc3の花園でリノアはそれがスコールに惹かれるきっかけだったと語っている。
彼らはいつかスコールに恩返ししたいと考えていた。
※コンサートイベント
最初は戸惑うスコールだが、やがて、
彼はみんなの好意を受け入れる。つまり、
  1.  スコールがチーム○○○○としてメンバーやクライアントの尻拭いや救援を頑張った
  2.  助けてもらったメンバーやクライアントが今度はスコールがピンチのときに彼を支えた
  3.  スコールたちのあいだに信頼関係が生まれていった
スコールはカリスマ性や主人公特権といった曖昧なものではなく、『メンバーやクライアントの尻拭いや救援をしっかり勤めた』という明確な実績から仲間の信頼を得ていったわけだ。


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