「傷を治療してさしあげましょうか?」
「傷…?」
俺の問いかけに一瞬考えて、相田先生は慌てて首を左右に振った。
「い、いいです。そこまでご迷惑はかけられません。」
「遠慮しなくても大丈夫ですよ。」
「いえ、いいです。」
頑なに首を振る相田先生。
まあそこまで言うのならば無理矢理することもないだろうと、俺は立ち上がった。
引き出しから傷薬を取り出して、手渡す。
「もし痛いところがあったらこれを塗るといいですよ。」
「あ…ありがとうございます。二宮先生…優しくてほっとします。」
相田先生は顔を赤くしたまま俯いて、そそくさと保健室を出て行った。
…う〜ん。
かわいい。惚れたかも。
fin.-10