▼エロポイントで10題
└7.肋骨


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午前2時。
今日も遅くに帰ってきて、風呂を上がった孝平は、恭平の部屋に入り込んで彼の声が聞きたいと思った。
そう考え出したら止まらない。
孝平は寝間着の下だけ履いて、バスタオルを頭からかけて彼の部屋へ急いだ。
念のため二階の子供部屋には電気がついていないことを確認する。

鍵のかかっていない部屋のドアを開けると、眼鏡をかけて机の上の電気一つで本を読んでいる恭平の姿が目に入った。
部屋に入ってきた父親に気付いて、その顔を上げる。

「父さん。…なんて格好で。湯冷めするよ。」
孝平は肩を軽く上げてベッドに近づいた。
寝ているところを驚かそうと思ったのに、なんだか出鼻をくじかれたような感じだ。
「何を読んでいる。」
「会社の人が貸してくれた本。今ベストセラーしてるんだって。」
「ほう。」
孝平にはあまり興味のなさそうな話だった。
恭平は苦笑して本を閉じ、孝平の方を向いた。
「で、何しに来たの?」
孝平は何も言わずに手を上げて、来い来いと指先を動かした。
苦笑して、恭平が立ち上がり近づいていく。

「たまには自分で脱げ。」
「…もう。」
恭平は逆らわずにパジャマのボタンを外していった。
普段は孝平がキスの雨を降らせながら脱がしていくのだが、そうするとパジャマに不自然な皺が出来てしまう。
別に気にはならないが、今ここで脱げるなら脱いでもいいと思ったのだ。

恭平が上半身裸になると、しばらく見とれていた孝平が、首を傾げて言った。
「…お前、痩せたか。」
「え?」
恭平が驚いて目を見開いた。
自覚はしていないらしい。
「別に、変わってないと思うけど…。」
恭平の立つ位置に孝平が近づいて、腰の辺りに手を当てた。
「一週間ほど見ないうちに…この辺りが細くなったような気がする。」
「…。くすぐったいよ、父さん…。」
孝平の手は、腰から胸に移動してくる。
恭平は予想が出来るものの、体が強張っていくのは止められない。
孝平の指が、恭平の肌の上をすべる。

「骨が、わかる。」
言って孝平の指は胸の手前の肋骨の辺りで一度止まった。
「父さんは、もう少し太ってもいいと思うぞ。」
「…考えておくよ。」
「是非ともそうしてくれ。」
孝平は肋骨に手を当てたまま、恭平の唇に自分のそれを寄せた。
軽く触れてから一度離し、恭平が嫌がっていないことを確認すると今度は深く口付ける。
肋骨に触れていた手を恭平の背に回し、引き寄せてベッドの上に倒れこんだ。


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