▼Under Title 15
└06:肌
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恭平の肌は、柔らかいのに弾力性があって、筋肉があまりないから思い切り強く掴むと折れそうなくらいもろい。
それでいて何度突いても飽きない反応を返してくるから、いつも力加減をコントロールするのが大変だ。
また日に焼けておらず色が白いから、キスを落としたり引っかいたりすると紅い跡がくっきりと残る。
汗が玉状にになって浮かび、恭平が跳ねるたびにそれが踊る光景が見える。
それは身体のどこでも同じだった。
情事を終えて眠る恭平をベッドに横たえたまま、シャワーを浴びにいく。
帰ってきた時に足元が見えるよう、枕元の電球一つを残して部屋を出ても、恭平ときたらまったく起きる気配がない。
汗ばんだその横顔を拭いてやると、うん…、と小さく呻く。
シャワーを浴びて、部屋に戻ると、必ず、息を呑む自分がいる。
枕元にある電球に照らされて、恭平の裸体が、まるでそこだけ浮き出しているかのようにキレイに見えるから。
半分だけかかった掛け布団がもったいない。
眠っていると普段の人懐っこい笑顔が消えて、表情のない恭平の顔が拝める。
妻に似たところと、辛うじて自分に似たところを感じて思わずドキリとしてしまう。
一度眠るとしばらくは起きないから、恭平にどんなに近付いても彼が目覚めることはない。
すでに汗の乾いた額を撫でて髪を掻きあげると、自分の手で彼の身体に影ができた。
光の加減で、それがとても大きく見えて。
まるで自分がこの無防備な裸体を縛って逃がさない支配者のような気分になる。
…まあ、近からず遠からずな気分ではあるが。
できることなら、この天使のような寝顔をこれから先もずっと見守っていきたいと願う。
できることなら、今と同じように、一番近い位置で。
キレイに浮かび上がるこの肌に傷をつけることができるのは、自分だけであってほしいと思う。
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