▼リクエスト小説
└6位:泰史×良平(ほのぼの)に嫉妬する杉野
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「なぁ、聡平。」
「なんすか。」
「…あいつ、何者なの。」
ある休日の昼下がり。
杉野はさして用事もなかったので良平へ電話をかけたら、家で聡平の友達とゲームをしてるから遊びに来るかと聞かれた。
嫌な予感がして来てみたら、案の定、”聡平の友達”というのは泰史というイギリス生まれの日本人だった。
「何者って?」
ゲームをしながら無邪気にはしゃいでいる良平と泰史から目を離して、聡平は杉野に聞き返した。
二人というよりは、ゲームの行方を見ていたのだが。
杉野はあからさまに指で良平の隣にいる泰史のことを差した。
「あいつ。」
「…泰史くん。イギリスから祖父母の元を訪ねるために日本に来てるって言ってましたよ。あと観光。」
「いつまで?」
「さぁ…?そいや、結構長いかも。」
「…。」
ドカン!と爆発音がして、画面の中央に大きく”GAME OVER”と表示された。
それを見て良平が絶句する。
「ああああ〜!!また死んだし!!」
「良平、次、俺!やらせて!」
「まぁ待て。あと一回!」
ハタチを過ぎた大の大人が二人、ただのプレステゲームに夢中になっている。
そんな様子を疲れたように見つめながら、杉野は溜息をついた。
「…いつ帰るのか聞いといて。」
「了解。ついでに良平のことをどう思ってるのか聞いておきますよ。」
「………!!」
「やめときますか?」
「…いや、聞いといて。念入りに。」
「うす。」
二人が淡々と会話をしている間にまたしても同じ箇所で良平の操作する画面に”GAME OVER”の文字が。
「くそ…。」
「ね、良平!次俺だってば〜!」
「…!」
良平が悔しそうな顔をして、隣にいる泰史を睨んだ。
ひるまずにニコニコしている泰史のことがさらに気に食わなかったのか、良平はいきなり杉野と聡平が座る食卓の方を振り向いた。
「杉野!!」
「はぁい〜。何かしら。」
良平に呼ばれても、隣にいる泰史という男のことが一緒に目に入るので嬉しさ半減の杉野は、乗り気しない声で返事をした。
その態度にますます腹を立て、良平が立ち上がる。
「杉野!次、お前!」
「…はぁ?」
「いいから!こっち来い!」
そんなやる気のない奴は根性鍛えなおしてやる!!とかなんとか叫んでいる良平の横で、泰史がつまんなそうな顔をした。
…。
「良平くん!コントローラーよこしなさい!」
「おう!!」
がばっと立ち上がって意気揚々と良平の元へ向かった杉野の背中を見送りながら、その後ろで聡平は必死になって笑いを堪えていた。
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