▼強気受けで10題
└6.知らない瞳
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「良平〜。りょ・う・へ・い。」
「んー…。うるせぇ…。」
「起きろって良平。起きないと…襲っちゃうよ。」
がばっ!!
杉野の甘く背筋がむず痒くなるような一言に、良平は反射的に飛び起きた。
隣で杉野が悔しそうに舌打ちをしている。
「なんだ、起きちゃったし。せっかく朝からイイことしようかと思ってたのにぃ〜。」
「ふ、ふ、ふざけんなっ!!昨晩あれほど付き合ってやったろうが!!」
「アレほど?付き合う?ナニに?」
「……っ。」
良平は顔を真っ赤にして下唇を噛み、黙り込む。
そういう仕草が可愛いったらない。もっともっと苛めたくなる。
「ねぇ、ナニに?詳しく教えて?」
「あほかっ!ふざけんなっ!!それ以上言ったらぶっ殺してやる!!」
がーっと勢いだけでまくし立てて、良平はがばっと掛け布団を杉野に向かって蹴っ飛ばした。
杉野の顔にばふっと掛け布団がのしかかる。
あ。
そんなことしちゃったら…
「わぁ!!返せ!布団返せよ!!」
案の定、すぐに良平は自分で蹴っ飛ばした布団を杉野の目の前から奪い返した。
自分が何も着ていないことを思い出したらしい。
「自分でやったのに。」
「馬鹿!!馬鹿!死ねっつーの!あほ…!くそっ!!」
ぶつぶつと言いながら目に涙を浮かべて、良平は布団にぐるぐると包まりまくっていた。
そしてその様子を黙って見つめている杉野に怒鳴り散らす。
「腰いてぇー!今日の買い物はナシだ!」
「えぇーっ?」
「決定!決定だ!!」
良平は有無を言わさぬ勢いで言い放ち、杉野を睨んだ。
「…お前はなんともねぇの。」
「うん。お蔭様で元気ピンピン。何なら今から証明しよっか。」
「いらんわ。一人でやれボケッ。」
「一人でヤレ?ナニを、ヤルの?」
「…!!」
杉野がニヤニヤとして良平に詰め寄ると、彼は更に顔を真っ赤にして黙りこくった。
良平は知らないだろう。
自分では牽制しているつもりのその怒鳴り声が、その睨んだ瞳が。
まさか自分を窮地に陥れている原因だとは。
「ねぇ、良平?」
「……っ!!しらねぇっつの!自分で考えろよ!!」
「良平、キスしていい?」
「……っ!!はぁ!?」
突拍子がなさ過ぎて、良平が顔を歪めて杉野を見る。
目の前の杉野は相も変わらず楽しそうだ。
「キスしよう。」
「な…、なん…。」
杉野が本気だとわかると、良平の表情がふっと緩んだ。
様子を伺うように、目を見開いてこちらを見てくる。
その瞳、たまらなく好き。
杉野は無言で良平に近づき、唇を重ねた。
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