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「妄想10cm○○バトン」

1.目覚めた時に、10cm「成瀬唯」があなたの顔を覗き込んでいました。どうします?

成瀬「社長〜」
社長「う〜ん……」
成瀬「社長ってば〜。起きてぇや〜」
 パチッ
成瀬「おっ。社長、ようやく起きたわ。
社長「……俺はフィギュアは買わない派だったはずだが」
成瀬「誰がフィギュアやねーんっ」
 ピシッ。
社長「しかも自動で動くのか。最近のフィギュアは進んでるなぁ」
成瀬「だからフィギュアちゃうって。ええ加減目ぇ覚ましてって」
社長「夢の中で起きろと言われるとは。ややこしい夢だな。
 ……寝るか」
成瀬「だから寝るなって言うてるやろーっ!」
 ズビシッ!
社長「うごっ!」

2.10cm「成瀬唯」を、あなたは飼いますか?

社長「俺の鼻を踏み台にして眉間に一撃とは。これがホンマモンのシャイニングユイザードか」
成瀬「どや社長。効いたやろ」
社長「ああ、まだ痛い。……で、君はどこから来たんだ?」
成瀬「さあ。気が付いたらここにおってん」
社長「行く所はあるのか?」
成瀬「わかれへん。せやから社長を起こしたんやん。
 社長の事はなんとな〜くぼんやり覚えてるけど、他の事はさっぱりや。
 なあ、ウチどないしたらええんやろ」

社長「う〜ん……とりあえず、何か思い出すまではここにいるしかないだろう」
成瀬「ええの?」
社長「良いも何も、見てしまった以上放り出す訳にはいかないだろう。
 ただ、人前には出ないでくれ。これ以上アレな人だと思われても困る」
成瀬「なんやそんなん、今さらやなぁ」

3.10cm「成瀬唯」がお腹が空いたと主張しています。あなたは何を与えますか?

成瀬「社長〜。ウチ、お腹すいた〜」
社長「何か食べたい物はあるか?」
成瀬「おっ、太っ腹やな社長」
社長「そのサイズなら、量はいらないだろうから安上がりで済みそうだしな」
成瀬「なんや、計算済みかい。でも、そやな〜。何がええかなぁ。
 普段はあんまり食べられへんモンでも、今ならお腹いっぱい食べられるって訳やし」

社長「ん。良い事を思いついた。ちょっとここで待っててくれ」
成瀬「あっ、社長。……行ってしもた」

社長「ただいまー」
成瀬「おかえり〜。社長、その箱何?」
社長「フッフッフ。さあ、とくと見るがいい! ジャジャーンッ!」
成瀬「うわっ、デッカ! なんやこれ、どないしたん? 誰かの誕生日?」
社長「駅前のケーキ屋で買ってきた、6号のホールケーキだ。
 さあ、存分に堪能したまえ」
 ヒョイッ。ポト。
成瀬「うわ〜、自分よりデッカイケーキなんて、ウチ初めてやっ。
 見て見て社長。イチゴが腰まであるで。チョコの家も、ホンマに中に入れそうや。
 ホンマモンのお菓子の家ってこんな感じなんかな」

社長「さあ、遠慮せずに好きなだけ食べてくれ」
成瀬「社長、ありがと〜。ほな、いっただきまーすっ」

 10分後

成瀬「はふぅ〜。もうお腹いっぱいや〜。こんな気兼ねせんと甘いモン食べたん初めてやわ」
社長「もういいのか? ほとんど減っていないが」
成瀬「当たり前やん。社長も想像してみ。
 自分よりデカイケーキがあったとして、どんだけ食べれる?」

社長「……確かに」
成瀬「社長も見てるだけやのうて、食べればええのに。
 あ〜、クリームでウチ、もうベトベトや〜」

社長「……フッ。フハハハハッ」
成瀬「ん? 社長、どないしたん? 急に笑い出して」
社長「ハッハッハ! 私はこの時を待っていたのだよ成瀬君!
 その白いのでドロドロの君の体を、キレイにしてあげなくちゃいけないよなぁ」
 ヒョイッ。
成瀬「うわっ。なにすんの?」
社長「古来から、女体盛り、バレンタインの『私を食べて』作戦など、
 美少女と食には密接な繋がりがある。そして今、私はその完成形を見た!
 名付けて、『成瀬唯の生クリームフォンデュ』!」
成瀬「ウ、ウソやろ社長、ウチの事食べるつもりなん?」
社長「安心したまえ、食べはしない。ただ、舐めるだけさ。
 頭のてっぺんから足の先まで、クリームのひとかけらすら残さぬように!
 それはもうベロベロと!!」
成瀬「そ、それ以上はアカンで社長っ!
 ここを身に来るような人ならみんな薄々わかってるとはいえ、
 それ以上やったらホンマモンのド変態やでっ!
 みんなドン引きで明日から来場者ゼロやっ!」

社長「今さらこの程度で引く様なら見なくて結構!
 変態道、ここに極まれリ。では、いっただっきまーすっ」
成瀬「ひゃあーーーっ!
 って、黙って食べられるウチやないでっ。甘いわ!」

 コキャ。
社長「アウチッ!」

4.10cm「成瀬唯」がトイレに行きたがっています。どうしますか?

社長「こ、小指が……」
成瀬「どや社長。ウチのとっておきの威力、思い知ったやろ」
社長「これが本物のクロスイリュージョンか。まさか指を極めるとは……うう、冷やさないと」
成瀬「ちょっとやりすぎたやろか。ま、ええ薬や。
 ……う、ケーキ食べすぎてお腹がおかしなってきた。
 社長、と、トイレ貸して」

社長「ああ、トイレならこの部屋を出て右の扉にある。……いたた」
成瀬「ありがとう。って、アカンやんっ。ウチ一人じゃ扉開けられへんやろ」
社長「仕方ないなあ」
 ヒョイッ。
社長「ほら、ここだ。それじゃ、俺は出てるから」
成瀬「うん。……って、ちょっと待てーっ!
 こんな便座に一人下ろされて、ウチどないしたらええの」

社長「その縁に腰掛けてとか、ダメかい?」
成瀬「そんなん無理やって。なんか微妙に斜めになってるし、ってうわ、お、落ちるーっ」
社長「っと、危ない危ない。うーん、しかし、どうしたもんか。
 ……そうだ」

5.10cm「成瀬唯」がお風呂に入りたがっています。どうしますか?

成瀬「で、風呂場なん?」
社長「ああ。どうせその体のサイズだし。流しちゃえば済むだろう。
 遠慮せず、小でも大でも」
 ビシッ!
社長「いてっ!」
成瀬「この変態社長! デリカシーなさすぎやっ。
 ……まあええわ。体もベタベタでちょうどお風呂も入りたかったし。社長も一緒に入る?」

社長「い、いいのか?」
成瀬「冗談や」
社長「……だろうな。とりあえず、洗面器にお湯は入れておいたぞ。
 俺は後ろ向いてるから、後は好きにやってくれ」
成瀬「うん、ありがとう。
 うわ〜、全身伸ばしても端に当たらんなんて、貸し切り温泉みたいやわ。
 あ、社長。体洗いたいねんけど、ボディーソープある?」

社長「そこのボトルだ」
成瀬「ああ、それ。って、デカすぎるわっ。こんなん一人じゃ押されへん」
社長「じゃあ、この石鹸ならどうだ」
成瀬「これならええわ。ウチのサイズのタオルなんてないから、直接全身擦りつけてと。
 アハ、ニュルニュルや。……アカン、なんか変な気分になってきたわ」

社長「これが本当の泡姫だな」
成瀬「サイテーやで、そのエロギャグ。
 ……って、いつの間にこっち向いてんねん、このスケベ社長ーっ!」

社長「わーっ、足の指を曲げるのは勘弁してくれっ!」

6.10cm「成瀬唯」と初デート! どこに連れて行きますか?

成瀬「はぁ〜。気持ちよかった。やっぱお風呂はええなぁ」
社長「それは良かった。
 しかし、一張羅のリングコスチュームがベタベタになってしまったから、とりあえず水洗いしたけど、
 いつまでもバスタオル代わりにハンカチ巻いてるのもなぁ。着替えが必要だな。
 よし、服でも買いに行くか」
成瀬「ええの?」
社長「ああ。そのままで風邪でも引かれたら困るからな」

成瀬「で。服屋やなくて、オモチャ屋て」
社長「そのサイズに会う服が、普通の服屋にあるはずないだろう。
 それにここなら、フィギュアだと言い張れば多少見られた所で言い訳も立つ」
成瀬「まあ、しゃあないかぁ。
 けど、オモチャ屋言うてもバカに出来ひんね。こんなに沢山服の種類があるんや」

社長「ああ。好きなのを選んで良いぞ」
成瀬「ホンマ? でも、結構高いで」
社長「どれどれ。……うっ、俺の着てる服より遥かに高いぞ。なぜだ、こんなに布地が少ないのに」
成瀬「ウチ、別にこのままでも構へんで」
社長「ぬ。……ええーい、遠慮するな! 好きなのを選べ。何でも買ってやるぞ」
成瀬「ホンマに大丈夫なん?」
社長「こちとら江戸っ子、宵越しの金は持たねえぜ」
成瀬「東北出身のくせに」

成瀬「こんだけあれば、後は洗濯して回していけば大丈夫やろ。ありがとう、社長」
社長「ハッハッハ、礼には及ばん」
成瀬「ところで社長、そっちの籠には何入ってんの。なんやいっぱいあるけど」
社長「あ、こ、こら。そっちは俺の個人的な」
成瀬「ドレスに、チャイナに、魔女っ子の衣装? ……社長〜」
社長「い、いや、これは個人的な買い物であって、君に着せようとかそんなんではなくてだな」
成瀬「目ぇ覚ました時に、フィギュアは買わない派やって言うてたやん」
社長「うぐ」
成瀬「ハァ。ま、ええわ。今日のお礼に、それ着てあげるわ。
 今のウチにはそんな事くらいしか出来へんし」

社長「い、いいのか」
成瀬「ええよ。それに、ウチかて女の子や。
 こんな時でもあらへんと、そんなゴテゴテしたドレスとか着る機会ないやろうし、せっかくやから。
 言うとくけど、お触り厳禁やからね」

社長「チェッ」
成瀬「触る気マンマンやったんかい」

7.最後の質問です。10cm「成瀬唯」が実際にいたら、あなたはどう思いますか?

社長「ん……」
 チュンチュン、チチチ……。
社長「……夢だったのか。そりゃそうだわな。
 しかし、夢の中とはいえ、俺にしては随分抑え気味だったな。
 10cmの唯が目の前にいるんだぜ。
 ならもっとこう、撫でくり回したり、弄くり回したり、揉みくちゃにしたり、ウヘヘ……」
??「涎出てるで社長。ホンマ変態やねんから」
社長「おっと、イカンイカン。
 ……って、うおあっ! 夢じゃなかったのか!?」

  (完)

〜〜

という感じでつらつら書いてみましたが、どんなもんでしょう。
リプレイ時の社長と俺自身がだいぶ混ざってしまった。
一応、これでもだいぶ抑えたのよ。ホントよ?
やろうと思えば7番で書いたように、もっとこう色々あったんだけどねえ。

手のひらサイズの彼女がうんぬん、てのは昔からよくある妄想オプションで。
俺自身もいつかそれをネタに書いてみたいってのはあったんで、
まあ軽めにしたとはいえ、なかなかに楽しかったなと。
フィギュアの服のくだり、実際にネットで見ると1/6が主流なようで、
10cmの唯に対してだとちょうどいいサイズがないかもだけど、でもそんなの関係ねえ!
妄想だからね。

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