〜目次〜
1.
2.
試合後
3.
試合後
タイトルマッチ後
4.
閑話
5.
6.
閑話2
7.
8.※9/14更新
「待たせたな、北条」
「いえ」
リング上。越後しのぶと北条沙希が、静かに向かい合う。
そして、決戦のゴングが鳴った。
「越後しのぶ 倒爆維新軍残留テストマッチ」
北条沙希 vs 越後しのぶ
お互いに持てる全てを出し尽くした一戦。決着後もしばし大の字で天井を見上げていた二人は、やがてゆっくりと立ち上がり、固い握手を交わす。 『北条沙希、倒爆維新軍を脱退』
「行くんでしょ。沙希の所に」 『滝翔子、正義軍を脱退』 |
2.
芝田はコーナーポストにもたれかかりながら、つまらなそうな表情を浮かべていた。試合はとっくに終了しているが、千歌とSA−KIはリングに横たわった相羽にストンピングを加え続けている。 『芝田美紀・フレイア鏡 vs 十六夜美響・SA−KI組』
NobleTemptation内で孤立した芝田。零やシンディーは芝田の姿勢にある程度の共感を抱いてはいたものの、それぞれ姉の手前もあり表だって協力できずにいた。
「美紀さん」
※上記発表カードより当日変更
驚異的な粘りを見せた芝田であったが、しかし多勢に無勢。とうとう敗北を喫した芝田に、しかし試合後も制裁は終わる事無く。地に倒れ伏した誇り高き女王に延々振り下ろされ続けるストンピングの嵐。 この日、大きく変動した各ユニットの勢力図。しかしそれはまだ、激動の序章にしかすぎないのであった。
『NobleTemptation、崩壊』 |
3.
「ローズ・ヒューイットッ! 貴方に、決闘を申し込むわっ!」
「ローズ軍団」 ローズ・ヒューイット、ファントムローズ1号組
「1号、アナタッ」 『ジョーカー・レディ、ローズ軍団を脱退し、インモラルハザードに加入』 〜〜〜
『GWAヘビー級タイトルマッチ』
観客の誰もが目を見張った事だろう。GWAにおいて絶対の存在であったローズ・ヒューイットに、ファントムローズ2号がここまで堂々と渡り合ったのだから。激闘を終えた両者に、惜しみない拍手が送られる。 〜〜〜
「ウフ、ウフフフフ……」 『ジョディ・ビートン、ローズ軍団に加入』 ※オマケ
「ねえ1号」 こうしてローズ・ヒューイット率いるユニットは、以後「ローズガーデン」と呼称される事になった。今のところ1号の心配は杞憂に終わっているが、さて……。 『ローズ軍団、「ローズガーデン」に改名』
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4.
「あ〜、社長? ウチや。うん。元気でやっとるよ。あんな、今日は相談があって電話したんやけど」 〜
「なっちゃん。芝田さんに誘われたって本当?」 『真壁那月、フェアリー遠征軍を脱退』 〜
「ほんで、追加やけど。早瀬ちゃんとかいいんちゃう? 星プロってたまに全国放送もやるから、ちーちゃんにええとこ見せられる言うたら喜ぶやろ、あの子も。ギャラもええし。別にウチのギャラが安いなんて言うてへんやん。なにヘソ曲げてんねん、もう。 〜
数日後。東京に向かう夜行バスの車中に、ドルフィン早瀬の姿があった。
『フェアリー遠征軍、名称を「フェアリーアンサンブル」に正式決定』
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〜閑話〜
千歌「澪」
こうしてアメリカ遠征に向かった千歌。
成瀬「はやっ!」
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5.
静寂に包まれた室内。芝田は一人椅子に腰掛け、目を瞑り思案していた。先日まで東洋女子プロレスに参戦していたWARSのサンダー龍子がユニットを解散、再びフリーとして動き出したという。そして彼女の標的の一人として上げられたのが、芝田美紀であった。
「無所属」 芝田美紀、真壁那月組
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6.
この日行われた、『BloodChain』八島・朝比奈組 vs 無所属の北条、滝組のタッグマッチ。
『「Noble Knights」結成。 |
〜閑話・2〜
2週間のアメリカ遠征を終えた千歌が帰国する予定のその日、空港では妹の零と、なぜか付き合わされた真壁がゲートの前で待っていた。
「それで、この中に千歌さんの遠征の内容が記録されている訳ですか」
「Senka in USA」
DVDを見終わった後。しばらく室内を沈黙が包む。最初に沈黙を破ったのは、滝だった。 『寿千歌がスキル:スーパースターを身につけた』 〜
「ジョディ。貴方に手紙が来てるわよ」 『ローズガーデンにダイナマイト・リンが加入』 |
7.
フェアリーガーデンの遠征組がフェアリーアンサンブル(以下フェアリー)と名乗るようになって初の興行。この日フェアリーは、新たなメンバーであるドルフィン早瀬、真鍋つかさを加え、インモラルハザード(以下ハザード)との6人タッグマッチを行う予定であった。しかし、ハザードのメンバーは、『フレイア鏡、ジョーカー・レディ、X組』と発表されており、そのXは間もなく試合開始であるというのにいまだ伏せられたままだった。
「インモラルハザード」 フレイア鏡、ジョーカー・レディ、真鍋つかさ組
試合後。ブリジットに絶縁宣言され、涙目になっているシンディーを、成瀬と早瀬が慰めながら引き上げていく。
『インモラルハザードに真鍋つかさ加入』 |
8. 各ユニットの陣容が固まり、軍団抗争がさらに激しさを増した頃。一番星プロレス社長が、重大発表があるとマスコミ各社に記者会見を行う旨のFAXを送った。何が起きるのかと期待して集まった報道陣。会見場の一番星社長の隣には、フェアリーガーデンの社長、そしてGWA代表としてローズ・ヒューイットも同席していた。ざわめきの中、一番星社長がおもむろにマイクを握る。 「私はここに、『スーパーインディー大戦』の開戦を宣言するっ!」 そして、時代は動き出す。 〜第3部へ続く〜
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