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「サバイバー2リプレイCASE3 激突!インディー3」

☆目次
・プロローグ
・5年目終了時
・6年目終了時
・7年目終了時
・レギュレーション発表&ルール説明
・8年目終了時
・9年目終了時

 『プロローグ』

これまで、数多の女子プロレスラーが誕生し、そして引退してきた。
己の限界を悟り挫折する者、怪我により道半ばで夢を断たれた者。
レスラーとしての寿命を全うしながらも、頂点に立てなかった者。
いや、頂点に登りつめ、長く栄華を極めた者ですらも。
リングの上で浴びる眩い輝きが忘れられず、誰もが思う。
「もう一度、あの場所に上がりたい」と。
そうした彼女達の想いはいつしか寄り集まり、やがて大きく膨らんでゆく。
そしてその想念の集合体は、人々のあずかり知らぬところで一つの奇跡を起こした。
新たなる並行世界の誕生である。

そして現代日本に酷似したその世界に、彼女達の想いが流れ着く。
異なる次元に存在していた3つのインディープロレス団体
 一番星プロレス
 フェアリーガーデン
 ゆきんこプロレス
3つの団体の所属選手達の魂は、その世界の中で、自らの宿主を探す。
宿主となった少女の臀部にはベルト型の痣が浮かび上がり、
そして彼女たちが十五歳の誕生日を迎えたその時、
前世の記憶が覚醒し、彼女たちはプロレスラーとして再び一歩を踏み出すこととなるのだ。

果てしなく遠く、そして限りなく近い世界で。
いったいこれから、どのような戦いが繰り広げられてゆくのだろうか。
その答えはまだ、誰も知らない……。

 〜

一番星社長(以降I)「という態で始めようと思うんですけどね」
フェアリー社長(以降F)「うわ、身も蓋もない」
ゆきんこ社長(以降S)「まあ選手達の魂と共に、我ら社長達の魂もこの世界にやってきたわけですけれども」
I「と言ってもねえ。ぶっちゃけ、各団体で社長の性格を書き分けていたわけじゃないからね」
F「こういうとき、風間社長やヘタレ社長のようにキャラ付けしておけばよかったと思うね」
S「まあそう言いなさんな。世の中には3人は似てる人がいるっていうし、
 その3人がたまたまそれぞれインディー団体の社長になったってことでいいじゃないの」
I「よくいう3人ってのは顔の話だと思うんだけども」
F「え〜ともかく。我々は選手達の魂とは先にこうして覚醒したわけだ。
 具体的に言うと、女子プロレス黎明期に」
S「そして我らは彼女達の魂を迎え入れるべく、
 この世界にもう一度各々の団体を立ち上げようというわけだ」
I「そして我らと共に、各団体の霧子くんの魂もこの世界に飛ばされていた。
 後のややこしい説明は霧子くんに任せよう」
F「やはり井上霧子量産説は事実だったのか」
S「そのネタ覚えてる人はいないんじゃないかな」
霧子「はいはい、その辺りにしておいてください。
 ではここからは私が説明します。
 この世界に3団体が誕生した、と言っても、3団体プレイをするわけではありません。
 あくまで各団体で別々にプレイします。
 これは、今回のプレイの焦点が団体経営ではなく、選手の育成にあるからです。
 中途半端にしか育てられなかった選手達を、今度こそ納得できるよう育成しようということです」
I「ふむふむ」
霧子「そして年の最後に、3団体の交流戦を行います。
 シングルトーナメントやタッグトーナメント、
 人数が揃ってきたら5vs5の交流戦も良いですね」
F「ほうほう」
霧子「しかし、彼女達の覚醒時期には誤差があります。
 具体的にいうと、黎明期開始前に15歳を迎えている選手に関しては、
 2Pで獲る事になります。
 そしてサバイバー1のみに存在していた選手は、
 その魂の記憶をおぼろげに有したまま、別の選手として覚醒するかもしれません。
 つまり、沢崎さんが広島繋がりで桜井さんに、
 中江さんがパワー繋がりで森嶋さんに、その記憶を託すわけです」
S「そりゃまたずいぶんキャラが違うなあ。
 まあ内はサバ2からの団体だから影響ないけども」
霧子「ではS社長にも関係する部分を。
 フェアリーは重複なしで16人なので、重複を雇用せず。
 一番星は重複なし10人、重複6人。
 ゆきんこは重複なし8人、重複7人。
 この内、一番星とゆきんこで重複しているのが3人。
 なので、重複の越後・中森・真田の内、一人を一番星に、二人をゆきんこに配置します」
越後「なら、私は一番星に行かせてもらいます」
I「わっ!? ビ、ビックリした〜。
 え、越後くん、いつからここに?」
越後「細かい事はいいんです。
 私は結局一番星ではベルトを獲れなかった。
 今度こそ遥を超えてみせます!
 では、そういうことで」
I「う〜ん……どうします?」
S「越後くんがそう希望している以上、仕方がないでしょう」
霧子「わかりました。では、
 一番星
  伊達、内田、近藤、藤原、真壁、北条、八島、石川、
  REKI、越後、千秋、つばさ、滝、桜井(沢崎)
 フェアリー
  成瀬、早瀬、堀、真帆、保科、小早川、香澄、金森、
  神田、榎本、真鍋、藤島、朝比奈、千春、森嶋(中江)
 ゆきんこ
  十六夜、獅子堂、柳生、カンナ、杉浦、白石、神楽、ちよる
  中森、真田、金井、富沢、小縞、渡辺
 という所属になります。よろしいですね?」
I・F・S「了解〜」
霧子「では、団体立ち上げから5年間は育成期間とし、5年目から団体交流戦を始めます。
 各々、最高のインディー団体を目指して頑張りましょう」
I「結局インディーなのね……」

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「5年目終了時」
霧子「前回の選手振り分けの際、小縞さんが重複していることに気づいていませんでした。
 よって人数の問題もあり、小縞さんはゆきんこプロレスに入る事になります」

霧子「さて。各団体、それぞれ5年目まで経過しましたが、現状はどうでしょうか?」
I「うちは真壁くんとつばさくんが入団したぞ」
F「うちは香澄くんと小早川くんだな」
S「うちは富沢くん、金井くん、カンナくんだ」
霧子「……とても交流戦を行えるような状態ではないですね」
F「確かに……」
I「うちなんて二人共入団して1年経っていないからなぁ」
霧子「では引き続き、選手の転生を待ちつつ育成するということで、よろしくお願いします」
S「まあ、それしかすることないものな」

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「6年目終了時」
霧子「いよいよ7年目に突入しました。
 各団体の状況はどうでしょうか」
F「ウチは金森くんと神田くんが入団したぞ。
 辻くんもようやくデビューにこぎつけた(入団から2年は練習生)」
S「ウチは杉浦くん、白石くんが入団した。
 3人デビューしたという事で、一歩リードかな」
I「ウチは……面子が昨年と変わってないorz」
霧子「スタートに意外と差がでましたね。
 ま、まあそんなに落ち込まないで。交流戦の本格開始は来年度からですから」
I「うう……面子さえ揃えばウチもなかなかだと思うんだがなぁ」
霧子「せっかくですし、プレマッチということでトーナメントでも行ってみましょうか。
 ちょうどデビュー済の選手が4人いることですし」
F「それは面白いな。香澄くんがどこまでいけるか楽しみだ」
S「ウチとしては、3人出していて優勝できないというのは避けたいところだな」
I「ウチは見てるだけ……orz」
霧子「ああもう。しっかりしてください。
 では、トーナメントを開催しましょう」

 〜

『シングルトーナメント'06』

1回戦Aブロック
「キューティー金井 vs 富沢レイ」
×金井 vs 富沢○ 11分19秒 ミドルキック→体固め
1回戦Bブロック
「カンナ神威 vs 辻香澄」
×カンナ vs 香澄○ 25分2秒 雷みこし

決勝戦
「富沢レイ vs 辻香澄」

一回戦、驚異的な粘りを見せたカンナを4度目の雷みこしでねじ伏せた香澄。
しかしその代償か、消耗が大きく決勝戦は富沢に主導権を握られる。
執拗な足攻めで香澄の体力を削り取ってゆく富沢。
しかしトドメと狙った必殺ロンギヌスを香澄が寸前でかがんでかわし、
一気に組み付くと雷みこしで引っこ抜きマットに叩きつける。
ここが好機と攻勢に出る香澄だが、しかし富沢も慌てず再びグラウンドに引き込んでゆく。
関節技を耐え忍びダブルアームスープレックスで反撃し勝機を見出したかに思えた香澄だったが、
富沢カウント2.8でブリッジを崩すと、そのまま絡みつきロメロスペシャル。
リング中央でエスケープ不可となった香澄だがこれを根性で耐え抜く。
ならばと富沢、ロメロをほどくと、
リング中央で棒立ちになった香澄に走りこんで絡みつきYRRをがっちり極める。
たまらず香澄ギブアップし、富沢が勝利をもぎ取った。

○富沢 vs 香澄× 10分48秒 YRR

 ☆優勝 富沢レイ  〜

霧子「大変な激闘でしたね。解説のI社長」
I「そうですね。決勝戦も素晴らしかったですが、一回戦のカンナくんの粘りも大したものでしたね」
霧子「カウント2.9の3連発でしたからね」
I「全体的に見れば、小技で着実に体力を削っていたようで、良かったのではないでしょうか」

霧子「ということで、優勝は富沢レイ選手でした」
I「来年はぜひともウチの選手の活躍を見たいですね」

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「7年目終了時」
霧子「さあ、ようやく全面対抗戦……というわけにはまだいきませんが、
 各団体、それぞれ若手がデビューを済ませて力をつけてきました。
 そこで今年は出場者8人によるシングルトーナメントを行おうと思います」
S「我がゆきんこプロレスからは昨年と同じ、富沢くん、金井くん、カンナくんだな」
F「フェアリーガーデンからは香澄くんと、今年デビューした小早川くんだ」
I「一番星プロレスからはデビューしたての真壁くんとつばさくんがエントリーするぞ。
 ……ん? 一人足りないようだが」
霧子「今回は一人、ゲスト選手を用意しました。さあ、どうぞ」
???「ハイーッ!」
 バリーンッ!
S「うわっ、窓ガラスが! 誰だ?」
シンディー「久々の出番アルよ。天上天下唯我独尊! シンディー・ウォンアル!」
F「ウォンアルくんか」
シンディー「ちがうアルッ! どこかでそんなやり取りをした気がするネ。
 ともかく、私が参加するからには、このトーナメントは波乱万丈になるアルヨ」
I「相変わらず胡散臭さ満点の言葉遣いだな。だがそれがいい。
 しかし、大丈夫かい霧子くん。
 せっかくのイベントで、シンディーくんに優勝をさらわれてはかなわないぞ」
霧子「評価値820ですし、打攻のC以外はそれほど能力も高くありませんから、大丈夫でしょう。
 むしろこれで優勝をさらわれるようなら、反省が必要ですよ」
シンディー「な、なにげにヒドイことを言われてる気がするアル。
 しかし、久々にリプレイに登場アル。この日を一日千秋の思いで待ち続けていたネ……」
I「こちらも雇えるくらいなら雇いたいものなのだが。
 シンディーくん、最後の晴れ舞台、がんばってくれ」
シンディー「最後とか、またヒドイこと言われてるアルーッ!?(ガビーン」

『シングルトーナメント'07』

1回戦
A「シンディー・ウォン vs 小早川志保」
B「富沢レイ vs 野村つばさ」
C「キューティー金井 vs 真壁那月」
D「カンナ神威 vs 辻香澄」

S「注目は昨年に続いての対決となる、カンナくんと香澄くんの一戦だな」
F「優勝を占う一戦になりそうだ」
霧子「他にも3年目のデビューしたての選手が4年目の選手に対してどれだけやれるか、
 そしてシンディーさんがどこまでいけるか、または小早川さんが止めるのか、注目ですね」
I「まだ多くは望めないが、がんばってくれよ二人共」

 〜

1回戦Aブロック
「シンディー・ウォン vs 小早川志保」

序盤は小早川がスピードを活かして有利に進めたが、
徐々にシンディーが打撃技を軸に反撃してゆく。
終盤、シンディーの膝撃錬弾をもろに食った小早川、
腹を抱えてうずくまるも踏み止まり、張り手で反撃しダウンを奪うと
さらにステップキックでシンディーの顔面を蹴り上げる。
だが最後は組み付いた小早川をシンディーが抱え上げ、
デスバレーボムでマットに叩きつけて3カウントを奪った。

○シンディー vs 小早川× 13分35秒 デスバレーボム→片エビ固め

1回戦Bブロック
「富沢レイ vs 野村つばさ」

序盤から体ごと突っ込んでいったつばさ、富沢の出鼻をくじくことに成功。
その後も足を使い富沢に的を絞らせず、関節技は巧みにエスケープする。
優勢に試合を進めていたつばさだが、しかし終盤富沢に捕まり足を攻められ動きが鈍ると、
よろけて立ち上がったところに富沢がロンギヌスをズバリと突き刺し、
そのまま押さえ込んで3カウントを奪った。

○富沢 vs つばさ× 17分13秒 ロンギヌス→体固め

1回戦Cブロック
「キューティー金井 vs 真壁那月」

立ち上がり、まずは金井の投げを警戒し腕を攻めてゆく真壁。
そして、一気に打撃のラッシュで畳み掛ける。
時折投げで反撃を試みる金井だが、ペースは変わらず。
試合終盤、真壁のエレガントブローが炸裂、金井カウント2.8でなんとか返す。
金井もジャンボスープレックスで反撃、その後グラウンドの攻防になるが
真壁が上回りスリーパーで金井を追いつめる。
最後はロープに振った金井にもう一度カウンターでエレガントブローを炸裂させ、3カウントを奪取。
大金星を上げた。

×金井 vs 真壁○ 21分25秒 エレガントブロー→体固め

1回戦Dブロック
「カンナ神威 vs 辻香澄」

序盤は香澄のペースで試合が進むが、カンナも要所でグラウンドに引き込んでゆく。
試合中盤、香澄の隙を突きカンナが水面蹴りでダウンを奪うと、すかさず腕ひしぎに捕らえる。
これはすぐさま振り解いたものの、立ち上がったところをカンナが組み付き、
必殺カンナスペシャルでマットに叩きつける。
そのままポストに上り、起き上がった香澄にミサイルキックを突き刺すと、
ダウンしたところで両手を取ってひっくり返して足をロック、暗き光をガッチリ極める。
懸命にもがいてロープまでにじり寄っていく香澄だったが、
あとわずかの所でカンナが位置を入れ替えてさらに締め上げ、香澄たまらずギブアップした。

○カンナ vs 香澄× 12分15秒 暗き光

<準決勝>

第1試合
「シンディー・ウォン vs 富沢レイ」

ダメージの残る両者。
先に動いたシンディーだったが、富沢蹴り足を捕まえると逆片エビに捕らえ、シンディーの足を殺す。
そしてスタンディングで打撃の打ち合いとなったが、シンディーは足に踏ん張りが利かず、富沢が押してゆく。
最後はリーチを活かした掌底でシンディーを打ち倒し、そのまま押さえ込んでフォールを奪った。

×シンディー vs 富沢○ 2分30秒 掌底→体固め

第2試合
「真壁那月 vs カンナ神威」

ゴングと共につっかけた真壁、エルボーで出鼻をくじくと、打撃のラッシュでカンナを追い込む。
張り手で叩き伏せるとすかさずカバー、これはカウント2.8で返したカンナだが、
フラフラと立ち上がったところに真壁一気に懐に入り弧を描き、エレガントブロー一閃。
一回戦に続きキャリアの差を跳ね除ける大金星を上げた。

○真壁 vs カンナ× 4分54秒 エレガントブロー→片エビ固め

『決勝戦』
「富沢レイ vs 真壁那月」

決勝という事で慎重に動いた真壁だったが、逆に富沢の術中にはまり、
グラウンドでスタミナを奪われると、富沢のリーチの長い攻撃にペースを掴めない。
それでも富沢のミサイルキックを叩き落とすと、ローリングソバットを叩き込んで反撃したが、
間合いをつめた所で富沢の必殺ロンギヌスがカウンターで一閃。
崩れ落ちた真壁を富沢が背後から腕を回して引き起こし、
バックドロップでマットに叩きつけ、そのままカバーし3カウントを奪った。

○富沢 vs 真壁× 8分2秒 バックドロップ→片エビ固め

  ☆優勝 富沢レイ

 〜

霧子「それでは、2年連続で優勝を決めた富沢選手にインタビューです」
富沢「狙ってはいたけど、本当にまた優勝できるなんて。嬉しいわ」
霧子「決勝は真壁選手を完封しましたね」
富沢「あれは、準決勝のカンナの試合を見てたから、勢いに乗せちゃいけないと思って。
 うまく作戦がはまってくれたわ」
霧子「一番星勢を連続撃破したわけですが、感想はいかがですか?」
富沢「あの子達、っていってもまあ元は先輩なんだけれど、
 まだデビューして1年経ってないんでしょ? 末恐ろしいわよね。
 まあ私としても、決勝で負けてたら那月先輩に3タテされるところだったし、
 負けるわけにはいかなかったからね。なんとか面目を保てたかしら」
霧子「ありがとうございました。優勝した、富沢選手のインタビューでした」

※反省会

○一番星プロレス陣営

社長「すごいじゃないか真壁くん。準優勝だぞ」
つばさ「なっちゃんすっご〜い。おめでとうっ」
真壁「フフン、まあね。……でも、どうせなら、優勝したかったけどね」
つばさ「それにしても、レイちゃんすごく強くなってたね」
真壁「フン。あんな長い手足、ズルイのよ。
 まあ、来年は懐に潜り込んで、私の拳でエレガントにKOしてやるわ」
つばさ「よ〜しっ。あたしもがんばるぞーっ」
社長「持ち技が少ない中でも、持ち味を発揮して素晴らしい試合を見せてくれたな」

○フェアリーガーデン陣営
社長「ほらほら。二人ともそんなにしょげないで」
香澄「でも、二人揃って一回戦負けなんて。情けないよ」
小早川「あと一発叩き込めれば、勝てたのに。悔しいなあ」
香澄「ボクは、完全にカンナに試合を支配されてた。
 昨年勝ったって油断がどこかにあったのかな……」
社長「今回は奮わなかったが、元より困難な道なのは承知の上。
 私は絶対にこの子達を輝かせて見せるぞ」

○ゆきんこプロレス陣営
社長「今年も優勝を飾る事はできた。……が、手放しに喜べる結果ではないな」
カンナ「私としたことが……」
富沢「ニヤニヤして余裕かましてるからそうなるのよ」
金井「うう……また一回戦負けしちゃったよぅ」
社長「今年に関しては層が厚かった分、なんとか結果が出たという感じだな。
 わずかな評価やキャリアの差など、勢いに飲み込まれれば簡単に覆るものだとよくわかったよ。
 今回は良い勉強になったな」

○オマケ
シンディー「うぅ〜。悔しいアル」
霧子「お疲れ様、シンディーさん。穴埋め出場だったけど、良い仕事だったわ」
シンディー「本当はここで優勝して、レギュラーの座を奪い取ってやるつもりだったアル。残念至極ヨ」
霧子「そんな事を考えていたのね。でも、そんな貴方にいいニュースよ。
 今日の試合を見て、メイド隊の隊長がまた貴方に興味をもったみたいなの。
 欠員が出たら、またお呼びがかかるかもね」
シンディー「本当アルか!? 臥薪嘗胆の甲斐があったアル。
 またメイド服を着るのは恥ずかしいアルけど、今度こそ捲土重来アルヨ!」
霧子「かわいらしいのはいいのだけれど、喋らせるたびに四字熟語辞典が必要になるのが大変なのよねぇ」

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「レギュレーション発表」
霧子「さて。いよいよ来年から本格的に交流戦が始まるということで、
 今日はレギュレーションを発表したいと思います」
I「対抗戦ではなくて、交流戦なのかい?」
霧子「対抗戦、と言ってしまうとSATSUBATSUとしてしまいそうなので、
 あくまで交流戦という定義です」
F「腕を折ったり中指立てたりまではしないということだな(笑)」
霧子「ええ。とはいえ、心構えは対抗戦でいてもらった方が良いかもしれませんね」

霧子「ではまず、試合に関してですが。
 1.各団体王者+ワイルドカードによるシングルトーナメント
 2.同上で、タッグトーナメント
 3.5vs5の対抗戦
とやっていきたいと思います」
S「ワイルドカードというのは?」
霧子「ベルト所持者以外の選手で、4人または8人トーナメントをやりましょう。
 その優勝者を参加させます」
I「なるほど。今年のシングルトーナメントは面白かったからな」
霧子「ですが、おそらく来年はタッグや5vs5は人数の問題で難しいかと思います。
 ですからその辺りは、所属選手が増えた頃でよろしいかと」

霧子「そしてもう一つ。
 これは初めての試みなのですが、年間芸能大賞も決めたいと思います」
F「ほほう」
霧子「その年度で、芸能活動で得たAPと、ファンクラブの数を合計し、
 最多ポイント獲得者に芸能対象を授与します。
 スポンサーを獲得した場合も、期間×10をポイントとして加えても良いかもしれませんね」
S「芸能活動は、成否も大きく影響するのか。映画が成功すれば600Pだからな。これは大きい」
霧子「ただし、芸能活動の解禁は入団5年目を超えた選手だけとします。
 本業はあくまでプロレスラーですからね」
I「あくまで成長期はレスラーとしての鍛錬に努めるわけだな。
 入団後の4年間で能力的な下地を作って、
 維持期は技取得だけ、というくらいの心構えでいくわけだ」
S「維持期も成長期間と考えてしまうと、衰退期に入った途端に気持ちが落ちてうからな。
 維持期はあくまで最盛期を楽しむ時、くらいの余裕を持った方が良いのかもしれない」
F「サバ2はサバ1ほど余裕がないわけじゃないから、その方が良いだろう。
 維持期の成長をあてにしてしまうと、資質の低い子はどうしても厳しくなってゆくしな」

霧子「そして、年度末のシングル、タッグ、5vs5で得たポイントと、
 各芸能活動で得たポイントを合計し、
 最優秀団体、そして個人のMVPも決定しましょう」
S「これではっきりとした目標が定まってきたな。みなぎってきたぞwww」
霧子「頭数が揃えば、ジュニアトーナメントの開催もしてみましょう。
 試合でのポイント算出のバランスの取り方も、私の方で考えておきます。
 それでは皆さん、最高の団体目指してがんばってください」
IFS「オーッ!!」

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<ルール説明>※5/11修正

1.バトル部門
 シングルトーナメント 優勝1000P 準優勝700P
 タッグトーナメント  優勝1000P 準優勝700P
 5vs5交流戦     優勝2000P 準優勝1000P
  ランダムマッチで対決。
  3団体が1勝1敗で並んだ場合、残り人数をポイントとして換算、多い方の勝ちとする。
  それも同点の場合は代表者同士の直接対決。

2.芸能部門
・各芸能関係の仕事で得たAPをそのままポイントとして計算
 スポンサーがついた場合、期間×10P
・最もポイントを多く稼いだ選手が、芸能MVPを受賞
 同点だった場合は、試合で直接対決

・IWBC優勝者は+500P、準優勝者は+300P

3.総合
・「(バトル部門でのポイント)」+「(芸能部門でのポイント)÷人数」 
 で、最もポイントの高い団体を優勝とする。

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「8年目終了時」
『スーパー・インディー・フェスティバル'08』開幕

I「さあ、いよいよ本格的に始まった交流戦。
 今後は毎月4月をまるまる使って開催されるぞ」
F「というわけで、ゲーム的には毎月4月にバカンスをもってくるようにしよう」
S「ちなみに、スーパーインディーフェスティバルの頭文字は、
 SIFと、それぞれの団体の頭文字を持ってきているのだ。上手いねどうも」
霧子「そうでしょうか……。
 それに、一番星プロレスの頭文字は、FirstStarでFだったような……」
I「日本語でおkなのさハハハ」

霧子「しかし残念ですが、一番星プロレスはまだデビュー済の選手が2人のため、
 団体対抗戦に参加できません。
 タッグも各団体に6人揃っていないので無理ですね。
 (6人いると、3チームできるので、タイトルマッチがローテできる)
 ですので、今回はシングルトーナメントと芸能部門を行う事になります」
S「ちなみにタッグに関しては、ストーリーを考えるのが大変なので、
 毎年5月にくじ引きで一年間のパートナーを決める形式とする」
I「一見いい加減だけども、違う意味でドラマが生まれるかもしれないので、面白いかもしれないな」

霧子「では、まずはワイルドカード枠決定トーナメントを開催したいと思います。
 出場選手は以下の通りです。
 ・一番星プロレス:野村つばさ
 ・フェアリーガーデン:小早川志保、金森麗子、神田幸子
 ・ゆきんこプロレス:キューティー金井、カンナ神威、杉浦美月、ノエル白石
 の計8人です」
F「上手い事8人になったので、トーナメントがやりやすいな」
霧子「足りない場合はまたシンディーさんにオファーをしようと思っていたんですが、
 必要なかったようですね」
???「くっ。無念アル……」
I「ん? 何か聞こえたような……」

『ワイルドカード決定トーナメント'08』

◎カード抽選
「ノエル白石(S) vs 野村つばさ(I)」
「杉浦美月(S) vs 金森麗子 (F)」
「神田幸子(F) vs 小早川志保(F)」
「キューティー金井(S) vs カンナ神威(S)」

◎一回戦
第一試合
「ノエル白石(S) vs 野村つばさ(I)」

5分経過までは白石が押し気味に試合を進めるも、つばさも足攻めで地道に反撃。
8分過ぎ、つばさが白石に飛びつくとジャンピングDDT、
そして一気に足4の字固めへ。
これがガッチリ決まり、つばさがギブアップをもぎ取った。

×白石 vs つばさ○ 8分58秒 足4の字固め

第二試合
「杉浦美月(S) vs 金森麗子 (F)」

序盤から互角の展開。ヘッドシザースの応酬に場内が沸く。
中盤はそれぞれの持ち味を発揮。
金森が打撃のラッシュで攻めれば、杉浦はじっくりと足攻め。
最後は杉浦がニークラッシャーからストレッチマフラーを極め、そのまま足湯のススメに移行。
金森からギブアップを奪った。

○杉浦 vs 金森× 15分56秒 足湯のススメ

第三試合
「神田幸子(F) vs 小早川志保(F)」

試合は完全に小早川のペース。神田、小早川のスピードについていけず。
小早川の2発目のマタドーラ・ラナをカウント2.8で返したものの、最後は3発目に屈した。

×神田 vs 小早川○ 9分23秒 マタドーラ・ラナ

第四試合
「キューティー金井(S) vs カンナ神威(S)」

序盤はカンナが優勢に試合を進める。
5分過ぎ、カンナがヘッドシザースを決め、脇固めに捕らえる。
金井なんとかエスケープするも、カンナ素早くポストに昇り、強烈なミサイルキックで金井を蹴り飛ばす。
追い詰められた金井だが、ようやく反撃に出る。
必殺カクテルライトスープレックスでカウント2.8まで追い込み、
続けてWアームスープレックスを狙ったが、カンナ、リバースで切り返す。
そして起き上がりかけた金井に、新技の暴魔遺影を叩き込む。
崩れ落ちた金井を押さえ込み、3カウントを奪った。

×金井 vs カンナ○ 11分39秒 暴魔遺影→片エビ固め

◎準決勝
Aブロック
「野村つばさ(I)vs 杉浦美月(S)」

杉浦をダウンさせニードロップを叩き込んだつばさだが、
杉浦その足を捕らえてストレッチマフラーに。
そのままグラウンドに引きずり込みつばさを攻め立てる杉浦。
しかしつばさ、杉浦を強引に振り解きマットに叩きつけると、ポストから必殺オレンジスプラッシュ。
カウント2.5で返した杉浦だが、起き上がりにつばさが飛びつき、得意のジャンピングDDT。
そのまま杉浦を押さえ込み、3カウントを奪った。

○つばさ vs 杉浦× 6分11秒 ジャンピングDDT→体固め

Bブロック
「小早川志保(F)vs カンナ神威(S)」

前試合のダメージが残るカンナ、短期決戦を狙いゴング直後に飛び出すが、
小早川その狙いを読んでいたか、ヒラリと身をかわすとエンシエロでマットに叩きつける。
ならばとカンナ、必殺の暴魔遺影で一撃必殺を狙ったが、
小早川これをジャンプでかわすと、そのまま逆にカウンターで必殺ブリッコへの膝蹴り。
強烈な一撃にダウンしたカンナに、ヘッドバットで追い打ちをかけてからカバーに入るも、しかしカウントは2.8。
完全に小早川のペースであったが、試合を決めようと前に出た小早川をカンナがアームホイップでいなすと、
続けてフロントスープレックス3連発。
さらには裏投げを決め、あわや逆転かという流れに。
ここでカンナスペシャルを狙ったカンナ、小早川を抱え上げるも、小早川もがいて脱出。
態勢を崩したカンナにブリッコへの膝蹴りを叩き込み、今度こそ3カウントをもぎ取った。

○小早川 vs カンナ× 8分6秒 ブリッコへの膝蹴り→体固め

☆決勝戦
「野村つばさ(I)vs 小早川志保(F)」

つばさがニードロップからカバーに入れば、小早川これを跳ね除けるとステップキックで顔面に一撃。
まずはお互いに手を確かめ合った両者。
そして、つばさが一気に勝負をかける。
ダウンした小早川にジャンピングニードロップを落とすと、
ポストに昇り必殺オレンジスプラッシュ。
強烈な一撃も小早川カウント2.8で返して見せるが、
先に起き上がったつばさが小早川にカウンターでキチンシンク。
尻餅をついた小早川にダッシュしてボサノヴァを叩き込み、
そのままのしかかるようにカバーして3カウントを奪った。

○つばさ vs 小早川× 5分17秒 ボサノヴァ→片エビ固め

 ※野村つばさ、ワイルドカード枠でシングルトーナメントへ進出決定

I「よしよし。頑張ったなつばさくん。
 では、このまま一気にシングルトーナメントへ……」
霧子「と、その前に、本年度の芸能大賞の発表です」
F「しかし、芸能大賞という呼称だとやぼったいな。
 せっかくだから独自の名前を決めてはどうだろう」
S「そうだな。最高のカリスマアイドルレスラーな訳だから……。
 Best charisma Idol Wrestler、略して『IWBC』でどうだろう」
霧子「どうして並び替えたんです?」
S「いや、なんとなく箔が付きそうな気がしたから」

『IWBC'08』

霧子「まずは今年度のIWBCエントリー選手の発表です」

・フェアリーガーデン
 香澄:320P(スポンサー120+写真集150+CM)
・ゆきんこプロレス
 富沢:350ポイント(映画300+CM)
 金井:170ポイント(スポンサー120+CM)

霧子「これに、各選手の人気×10と、ファンクラブ数を加えます」
I「人気を足す予定はなかったんじゃないかい?」
霧子「いえ、人気を加えた方が、万が一スキャンダルを起こしてしまった場合に
 波乱が起こると思いまして(ニヤリ」
F「うう、なんという邪悪な笑顔だ……」
霧子「では、今年度のIWBCの発表です。
 選ばれたのは……472ポイントで、富沢レイ選手です!」

1.富沢レイ     472ポイント:350+12(C)×10+2
2.辻香澄      444ポイント:320+12(C)×10+4
3.キューティー金井 317ポイント:170+14(E)×10+7

 ☆IWBC'08優勝 富沢レイ

霧子「では、受賞者インタビューです。
 今のお気持ちはいかがですか?」
富沢「フフ〜ン。やっぱり私が最高のアイドルレスラーね。
 て言っても、人気をプラスするって言われた時はちょっとヤバイかなって思ったんだけどね。
 人気じゃ美加には敵わないし」
霧子「富沢選手はシングルトーナメントにも王者としてエントリーしていますね」
富沢「ええ。今年も勝って3連覇して、最高だけじゃなく最強のアイドルレスラーを目指すわよっ!」
霧子「以上、富沢レイ選手のインタビューでした」

『シングルトーナメント'08』

 〜出場者〜
WFGヘビー王者:辻香澄
Crystal of SnowQueen:富沢レイ
一番星プロレス暫定王者:真壁那月
'08ワイルドカード:野村つばさ

第一試合
「野村つばさ(I)vs 辻香澄(F)」

序盤からスピードを活かし、試合を支配するつばさ。
香澄も強烈な投げで反撃はするも、流れを変えるまではいたらず。
10分過ぎ、つばさの打撃ラッシュからTHがヒット。
ダウンした香澄に、ポストから必殺オレンジスプラッシュ。
カウント2.8でなんとか返した香澄だったが、
ならばとつばさ、もう一度ポストからダイブ。
香澄これは返せず、つばさが決勝進出を決めた。

○つばさ vs 香澄× 12分43秒 オレンジスプラッシュ

第二試合
「富沢レイ(S)vs 真壁那月(I)」

序盤は富沢がグラウンドで試合を支配するが、徐々に真壁が打撃で盛り返す。
一進一退の攻防の中、試合が動いたのは10分過ぎ。
富沢がシュミット式バックブリーカー、DDTとたたみかけ、必殺ロンギヌスを叩き込む。
完全にグロッキーに見えた真壁であったが、
富沢がトドメと放ったドラグーンバレルをブロックし、
最後のハイキックをかわしてカウンターで必殺エレガントブローを叩き込む。
強烈な一撃に動きが止まった富沢だったが、真壁もダメージの蓄積から追撃にいけず。
先に動いたのは富沢。ダッシュで飛びつき、YRRに捕らえる。
リング中央、万事休すかと思われたが、真壁が驚異的な粘りでロープまでエスケープ。
ならばと真壁を引き倒しマーズ・デイブレイクを決めるも、真壁これも執念でエスケープ。
どうしてもギブアップを奪えず焦りを見せる富沢の隙を突き、
真壁が下からエルボーを入れて振り解くと、張り手、掌底ラッシュと打撃ラッシュをかける。
ここから壮絶な打撃の打ち合いとなったが、真壁が体ごとつっこむジャンピングエルボーを叩き込み、
続けて掌底ラッシュ、ぐらついた富沢の懐に潜り込みエレガントブローを炸裂させ、
崩れ落ちた富沢を渾身の力で押さえ込み、死闘を制した。

×富沢 vs 真壁○ エレガントブロー→片エビ固め

『決勝戦』
「野村つばさ(I) vs 真壁那月(I)」

まずはつばさがドロップキックからその場飛びボディプレスで奇襲をかけるも、
真壁、フォールに入ったつばさを跳ね除けて、いきなり必殺エレガントブロー。
これで勝負がわからなくなる。
5分過ぎ、つばさがジャンピングDDTを決めると、ポストに上り、
起き上がりかけた真壁にアプリコットカッターを決め、カバーへ。
しかし真壁、これをカウント2.9で返す。
思わずレフェリーに抗議するつばさ。その隙に真壁が組み付き、キャプチュードで投げ捨てる。
そのまま逆エビに入るがこれはつばさエスケープ。
ならばとつばさが足4の字を決めるが、これは逆に真壁がエスケープ。
一進一退の中、フィニッシュを狙った真壁が再びキャプチュードの体勢に入るが、
つばさが体を捻ってキックを叩き込み、ダウンした真壁にその場飛びボディプレス。
そのままフォールに行かずポストに昇り、続けてオレンジスプラッシュを投下。
粘りを見せた真壁だがこれは返せず、つばさが勝利をもぎ取った。

○つばさ vs 真壁× 9分24秒 オレンジスプラッシュ

  ☆優勝 野村つばさ

霧子「見事優勝を決めたつばさ選手へインタビューです。
 まずは今のお気持ちをおねがいします」
つばさ「やったーっ! 社長、見てるーっ?
 ……じゃなくて、すっごくうれしいですっ。あたしでも、やればできるんだなって」
霧子「見事、ワイルドカードを勝ちあがっての優勝でしたが」
つばさ「試合がたくさんあったから体はきついですけど、でも、その分勢いに乗れたと思いますっ」
霧子「決勝は同じ団体の真壁選手でしたが、その辺りはどうですか」
つばさ「ウチはまだ人数が少ないですし、今回の交流戦に出たのもなっちゃんと二人だけだったから、
 まさかそのなっちゃんと決勝戦ができるなんて、思ってませんでした。
 それに、代表を決める試合では、なっちゃんに負けちゃってたし。
 だから、すっごくうれしいのっ」
霧子「では最後に、一言おねがいします」
つばさ「みんな、もうあたしのこと、子ども扱いしないでねっ。
 それと、もうすぐ一番星プロレスにもベルトができると思うから、
 そしたらもう一回なっちゃんと戦って、あたしが最初にベルトを巻いてみせますっ」
霧子「ありがとうございました」

霧子「では、今回の交流戦の総括を」
F「ウチはどうも大舞台では結果が残せないな。
 ワイルドカードで決勝まで進んだ小早川くんは見事だったが、
 最後はつばさくんの勢いに飲み込まれてしまったな」
S「IWBCは取れたものの、とうとう富沢くんの連覇が途切れてしまった。
 それでも真壁くんとの一戦は素晴らしい試合だった」
I「まさかウチからエントリーした二人で決勝を争う事になるとは……。
 正直、つばさくんがここまでやるとは思っていなかった。来年は飛躍が期待できそうだな」
霧子「来年はさらに多くの選手がエントリーする事になるでしょうし、
 本格的な5vs5の交流戦も開始できるでしょう。
 シングルトーナメントだけでもこれだけの盛り上がりを見せましたし、来年はさらに楽しみですね」

  『スーパー・インディー・フェスティバル'08』
 ☆IWBC'08優勝 富沢レイ
 ☆シングルトーナメント'08優勝 野村つばさ

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「9年目終了時」
I「大してキャラ付けをしていない社長を三人分けて書くのは大変だ」
F「そこで編み出した我々の秘技!」
S「いくぞ! 合身!」
 ガギャーン!
社長『三位一体! 大社長!』
 ドカーンッ!!(背後に爆炎
霧子「……なにをやっているんですか」
社長「いや、この方が楽かと思って」
霧子「社長がそれでよろしければかまいませんが。
 では、今年のSIFの流れを説明いたします。
 今年から、昨年までと違いやることが多いですので」
社長「うむ。よろしく頼む」

霧子「まずオープニングは、シングルトーナメント進出者を決める、
 ワイルドカード決定トーナメントです。
 今年の参加者は、ちょうど16人ですね」
社長「トーナメント開催にはちょうど良いな。
 ただ、さすがに1dayでやるのはムリがあるな。
霧子「はい。ですので、一回戦、二回戦、準決勝&決勝と分けて開催することになりました」
社長「昨年ほど体力の温存に気を配る必要はないということだな。
 ちなみに来年以降もこの枠は16人だ。
 各団体で、ワイルドカードに進む者も絞られてくるという事だな」

霧子「次に交流戦の1戦目です。
 来年度以降は、前年度の結果から試合順を決める事になっていますが、
 今年はどういたしましょう」
社長「今までの結果に準じる形で良いだろう。
 昨年シングルトーナメントを制した一番星プロレスが暫定一位、
 一昨年を制したゆきんこプロレスが暫定2位、
 フェアリーガーデンが暫定3位だ。
 これには社長3人とも同意している」
霧子「わかりました。
 ではまずは、ゆきんこプロレス vs フェアリーガーデンとなりますね」

霧子「次は、IWBCの授賞式です」
社長「ここはまあ、一休みといったところか」

霧子「その後、交流戦2戦目、
 一番星プロレス vs フェアリーガーデンです」

霧子「次いで、タッグ王座同士の戦いとなります。
 一番星が王座を設立していないので、今年はあくまでエキシビジョンとして、
 CoK王者組とWFGタッグ王者組の対決です」

霧子「そして交流戦3戦目、
 一番星プロレス vs ゆきんこプロレス」

霧子「最後に、シングルトーナメントとなります」
社長「交流戦がありつつも、やはりプロレスラーは最後は個人闘争ということだな。
 場合によっては交流戦の結果もひっくり返るから、面白いんじゃないかな」

社長「それにしても、本当に盛りだくさんだなあ」
霧子「はい。かなりの試合を観戦することになりますね」
社長「まあこれが見たくて始めた企画だからな。
 さすがに一日で更新はムリだから、大会運営に沿って順次更新としていこう」

『スーパー・インディー・フェスティバル'09』開幕
〜プログラム〜
 ・ワイルドカード決定トーナメント
 ・交流戦1「ゆきんこプロレス vs フェアリーガーデン」
 ・IWBC’09授賞式
 ・交流戦2「一番星プロレス vs フェアリーガーデン」
 ・(エキシビジョン)「CoKタッグ王者組 vs WFGタッグ王者組」
 ・交流戦3「一番星プロレス vs ゆきんこプロレス」
 ・シングルトーナメント’09

『ワイルドカード決定トーナメント'09』

ゆきんこプロレス:金井、富沢、杉浦、白石、小縞、十六夜、中森
フェアリーガーデン:小早川、金森、神田、真鍋、朝比奈
一番星プロレス:つばさ、滝、八島、北条

◎カード抽選
「滝翔子(I)vs 小縞聡美(S)」
「小早川志保(F)vs カラミティ十六夜(S)」
「杉浦美月(S)vs 野村つばさ(I)」
「金森麗子(F)vs 北条沙希(I)」
「サキュバス真鍋(F)vs アドミラル八島(I)」
「神田幸子(F)vs キューティー金井(S)」
「朝比奈優香(F)vs 富沢レイ(S)」
「ノエル白石(S)vs イージス中森(S)」

◎一回戦
「滝翔子(I)vs 小縞聡美(S)」

序盤から滝がスピーディかつ華麗な攻撃で小縞を翻弄。
小縞もなんとか捕まえグラウンドに引き込むが、決めきれず。
最後は滝がミサイルキックから必殺天空の羽衣で舞い下り、華麗に勝利を決めた。

 ○滝 vs 小縞× 13分46秒 天空の羽衣

「小早川志保(F)vs カラミティ十六夜(S)」
立ち上がり、ローリングソバットを決めまくる小早川。
しかし十六夜、ものともせずに前に出てタックルで小早川を吹き飛ばす。
手数では上回るものの十六夜の重い一撃に追い込まれてゆく小早川。
十六夜がバックドロップ、ブレーンバスターと小早川を軽々と投げ捨てて攻勢に出る。
 しかし小早川、ヘッドシザースで反撃に出ると、ブレーンバスターの打ち合いで投げ勝ってみせ、
一気にスパートへ。
ロープを走りアルマダを決めると、なおも突っ込んできた十六夜にカウンターでエンシエロ。
これで流血するもそれでもむくりと起き上がる十六夜に、
トドメとマタドーラ・ラナを狙った小早川であったが、
しかし十六夜振り向いて空中の小早川を捕まえ、パワーボムで強引に投げ捨てる。
 強烈な一撃にふらつく小早川に、十六夜がロープに走りラリアットを狙うが、
しかし小早川、ギリギリでかわしてバックから延髄斬り。
なんとか踏み止まった十六夜の頭を脇に抱えるとロープを横走り、
アルマダをズバリと決めて激戦に終止符を打った。

 ○小早川 vs 十六夜× 20分53秒 アルマダ→片エビ固め

「杉浦美月(S)vs 野村つばさ(I)」
序盤から徹底した足攻めでつばさのスピードを殺していく杉浦。
それが攻を奏し、杉浦有利のまま試合は進む。
 杉浦の膝十字に悲鳴を上げてロープへ逃れたつばさ。
さらに杉浦が裏拳を叩き込みつばさ流血、怯んだ所に一気に懐へ潜り込み、ホットスプリングスラムで担ぎ上げる。
 なんとかカウント2.8で肩を上げたつばさ、反撃の必殺ボサノヴァを叩き込む。
しかし2発目を狙った所を杉浦がかわし、再びつばさを担ぎ上げるともう一度ホットスプリングスラム。
これは返せず、前年覇者が一回戦で消える波乱となった。

 ○杉浦 vs つばさ× 17分21秒 ホットスプリングスラム→片エビ固め

「金森麗子(F)vs 北条沙希(I)」
試合は金森が完全にペースを握る。
北条も意地を見せるも、最後は金森がメープルスープレックスで3カウントを奪った。

 ○金森 vs 北条× 16分49秒 メープルスープレックス

「サキュバス真鍋(F)vs アドミラル八島(I)」
序盤は真鍋がスピードで翻弄したが、
八島が強引に捕まえヘッドバットを乱打すると真鍋の動きが鈍る。
さらにナックルパートの雨あられで真鍋戦意喪失。
かと思われたが、前に出た八島にカウンターでヘッドシザースを決め投げ飛ばす。
 果敢に攻め込む真鍋、一度は潰されたバックドロップを再度狙って投げる事に成功するが、
続けて狙ったヒップアタックを叩き落され、
最後は八島が真鍋を抱え上げてアドミラルドライバーでマットに突き刺し、試合を終わらせた。

 ×真鍋 vs 八島○ 15分14秒 アドミラルドライバー→体固め

「神田幸子(F)vs キューティー金井(S)」
神田の打撃に手を焼きつつも、なんとかかいくぐって組みつき投げを狙う金井。
終盤、ダウンした神田に一度はかわされたキューティーフライを再度投下して今度は完璧に決める。
なんとかカウント2.8で肩を上げた神田だが、金井逃さず組み付いて引きずり起こし、
ノーザンライトボンバーで叩きつけて押さえ込み、今度こそ3カウントを奪った。

 ×神田 vs 金井○ 16分26秒 ノーザンライトボンバー→体固め

「朝比奈優香(F)vs 富沢レイ(S)」
キャリアの差を見せつけるように富沢が朝比奈をグラウンドで完封。
早くもマーズ・デイブレイクを繰り出し朝比奈を徹底的に絞り上げる。
なんとか地力で跳ね除けた朝比奈だがすでに余力はなく、
富沢が必殺ドラグーンバレルで朝比奈を蹴り倒し、完勝した。

 ×朝比奈 vs 富沢○ 5分4秒 ドラグーンバレル→体固め

「ノエル白石(S)vs イージス中森(S)」
序盤から白石が規格外のパワーで中森を押し込んでゆく。
終盤、ランニング式のバックドロップを決めると、
立ち上がった中森に強烈なトナカインパクトをぶちかます。
これはカウント2.9で返した中森だが、起き上がれずにいるところに白石がアドバルーンボムを投下、
そのままカバーに入り3カウントを奪った。

 ○白石 vs 中森× 11分23秒 アドバルーンボム→体固め

霧子「ここまではいかがですか」
社長「なんといっても、前年度覇者のつばさくんが一回戦で敗れたのには驚いたな」
霧子「杉浦さんに言わせれば計算どおりの完全な勝利というところでしょうか」
社長「小早川くんが十六夜くんのパワーに押し込まれた場面もあったが、他はそれなりに順当かな」

◎二回戦

「滝翔子(I)vs 小早川志保(F)」
「杉浦美月(S)vs 金森麗子(F)」
「アドミラル八島(I)vs キューティー金井(S)」
「富沢レイ(S)vs ノエル白石(S)」

「滝翔子(I)vs 小早川志保(F)」
スピーディな攻防で一進一退となったこの試合。
滝がミサイルキックを放ち小早川を追い込むが、
カバーに来た滝を小早川がスモールパッケージで丸め込む。カウント2.8。
ここで小早川が先に立ち上がり、サッカーボールキックを連発。
最後は新技ピカドールを滝に突き刺し、そのままカバーして激戦を制した。

 ×滝 vs 小早川○ 20分58秒 ピカドール→体固め

「杉浦美月(S)vs 金森麗子(F)」
杉浦がニークラッシャーから膝十字固めと金森の足を攻める。
それでも金森も打撃や飛び技で反撃するが、
杉浦スイングDDTを決めると、丸め込み合戦を制してバックスライド・フロム・スパ。
金森なんとかカウント2.8ではねのける。
 勢いづいた杉浦、リング中央でホットスプリングスラムを決めると、すかさずレジェンド・オブ・GRへ。
絶体絶命の金森、しかし根性でロープエスケープ。
 なおも足を取る杉浦を振り解くと金森バックに回りメープルスープレックスを狙うが、
杉浦ロックから抜け出すと足を取ってクルリと回転、足湯のススメを極める。
これには金森たまらずギブアップ。

 ○杉浦 vs 金森× 18分28秒 足湯のススメ

「アドミラル八島(I)vs キューティー金井(S)」
八島の重い攻撃に手を焼きつつも金井が手数で押し切り、
最後は必殺どさんこドライバーで叩きつけると、フォールに行かずにポストに昇り、
キューティーフライを投下し八島をねじ伏せた。

 ×八島 vs 金井○ 17分36秒 キューティーフライ

「富沢レイ(S)vs ノエル白石(S)」
富沢が序盤から勝負をかけ、白石を翻弄。
最後はリング中央でYRRを極め、一気にギブアップをもぎ取った。

 ○富沢 vs 白石× 7分50秒 YRR

霧子「2回戦で一番星プロレスの選手は消えてしまいましたね」
社長「うむ。残念ではあるが、つばさくん以外はデビュー間もないからな。来年に期待というところだろう。
 フェアリーガーデンから唯一残った小早川くんか、
 それとも2試合とも10分以内で勝利を決めた並々ならぬ気合の入った富沢くんか。
 はたまた、つばさくんを破った杉浦くん、今年一年勢いを見せた金井くん。
 さて、ワイルドカードに進むのはいったい誰だろうか」

◎準決勝

「小早川志保(F)vs 杉浦美月(S)」
中盤までは一進一退。
小早川、カウンターでエンシエロを決めると、起き上がった杉浦にピカドールを叩き込む。
しかし杉浦、カバーに来た小早川の足を取り膝十字へ。小早川エスケープ。
小早川さらにスピードを上げ、ピカドールを2連発で叩き込みカバーに行くが、杉浦ロープエスケープ。
 レフェリーに食ってかかる小早川に、杉浦後ろから忍び寄りニークラッシャー。
さらにホットスプリングスラムでマットに叩きつけ、すかさずレジェンド・オブ・GR。
完璧な流れだったが、惜しくもニアロープ。
 最後は走りこんできた杉浦に、小早川が左足一本で跳躍しカウンターでもう一度ピカドールを突き刺し、
今度こそ息の根を止めた。

 ○小早川 vs 杉浦× 19分6秒 ピカドール→体固め

「キューティー金井(S)vs 富沢レイ(S)」
序盤から激しいぶつかり合いとなったライバル対決。
しかし富沢がミサイルキック、続けてウィッチブレイドを決め、金井場外へエスケープ。
すかさず追いかけた富沢だが、しかし金井、なんと場外で必殺どさんこドライバーを敢行。
富沢これは大ダメージ。
 富沢をリング内に戻した金井、追撃にと組みつこうとするが、
富沢クラッチを切るとドラグーンバレルで蹴り倒す。カバーに行くが、金井ロープエスケープ。
ならばと走りこんでYRRを極めるも、金井これもエスケープ。
しかし最後は富沢がもう一度ドラグーンバレルで蹴り倒し、勝利をもぎ取った。

 ×金井 vs 富沢○ 12分28秒 ドラグーンバレル→体固め

☆決勝戦
「小早川志保(F)vs 富沢レイ(S)」
グラウンドで小早川の体力を削っていく富沢。
小早川はソバットや張り手をバチバチ叩き込む。
 終盤、富沢のロンギヌスがズバリとヒット。
続けてマーズ・デイブレイクに捕らえギブアップを迫るが、小早川なんとかエスケープ。
一気に仕留めるべく前に出た富沢、しかし小早川ヒラリとかわし、
カウンターのエンシエロで富沢をマットに叩きつける。
そして素早くエプロンに出ると、ロープを飛び越えエルボードロップを落とし、
さらに顔面をステップキックで蹴り上げる。
 試合を決めるべくロープに走った小早川、
しかし富沢も走り込みカウンターでウィッチブレイドが炸裂。
そのまま小早川をガッチリ押さえ込み、3カウントを奪った。

 ×小早川 vs 富沢○ 18分14秒 ウィッチブレイド→片エビ固め

※富沢レイ、ワイルドカード枠でシングルトーナメントへ進出決定

富沢「よーしっ!
 この勢いで一気に優勝して、
 ゆきんこのエースはアイツじゃなく私だって証明して見せるんだからっ」

霧子「激戦は富沢さんが制しましたね」
社長「うむ。今年の富沢くんの気迫はすごかったからな。本戦も楽しみだ」

○交流戦「ゆきんこプロレス vs フェアリーガーデン」

社長「いよいよ目玉となる交流戦の開始だな」
霧子「5vs5のシングルマッチとなりますが、試合順はくじ引きで決定となります」
社長「くじ運、そして突出した個人でなく団体全体のレベルの高さが必要となるわけだな」
霧子「それでは、試合順の発表です」

ゆきんこプロレス軍団戦メンバー:Canna、金井、富沢、杉浦、白石
フェアリーガーデン軍団戦メンバー:香澄、小早川、金森、神田、真鍋

先鋒「キューティー金井 vs サキュバス真鍋」
次鋒「富沢レイ vs 金森麗子」
中堅「ノエル白石 vs 辻香澄」
副将「Canna vs 小早川志保」
大将「杉浦美月 vs 神田幸子」

第1試合
「キューティー金井 vs サキュバス真鍋」
5分過ぎ、試合を決めにいった金井がカクテルライトスープレックスを放つ。
マットに叩きつけられた真鍋、なんとかブリッジを崩して場外へエスケープ。
追いかけた金井をパイプ椅子で打ち据えラフ殺法で逆襲するが、
しかし金井、真鍋を捕まえるとコンクリートの上にカクテルライトスープレックスで投げつける。
これで動きの止まった真鍋をリング内に投げ入れ、最後はノーザンライトボンバーでトドメをさした。

○金井 vs 真鍋× 10分44秒 ノーザンライトボンバー→片エビ固め
※ゆきんこプロレス1勝

第2試合
「富沢レイ vs 金森麗子」
試合序盤からラッシュをかける金森。
富沢を打撃で圧倒すると、フルスイングツイストを叩き込みダウンを奪う。
一気に試合を決めに行こうとする金森だったが、富沢が金森の足を取りグラウンドに引き込む。
金森の蹴り足を殺しつつダメージの回復を計る富沢だったが、
金森強引に振り解くと、一瞬の隙を突いて跳躍、サーキュラースマッシュを叩き込む。
勢い余って富沢場外に転落。
勝機を逃すまいと金森追いかけ、場外でバックハンドショットを浴びせてからリング内に押し戻す。
最後は見得を切ってからもう一度サーキュラースマッシュを叩き込み、タイに戻して見せた。

×富沢 vs 金森○ 16分29秒 サーキュラースマッシュ→体固め
※ゆきんこ 1−1 フェアリー

第3試合
「ノエル白石 vs 辻香澄」
自慢のパワーで突っ込んでいく白石に対し、香澄はキャリアの違いを見せグラウンドで勢いを削ぐ。
かと思えば一転、張り手に頭突き、拳と喧嘩殺法で白石を押してゆく。
終盤、香澄の大岡裁きをパワーで振り解くとラリアットを狙った白石だったが、
しかし香澄の渾身のケンカナックルがカウンターでぶちかまされ、白石昏倒。
最後は香澄が白石を引き起こし、雷みこしでマットに叩きつけて勝利を収める。
王者の力を見せつけ、勝ち越しへリーチをかけた。

×白石 vs 香澄○ 16分14秒 雷みこし
※ゆきんこ 1−2 フェアリー
 フェアリー、勝ち越しリーチ

第4試合
「Canna vs 小早川志保」
中盤までは一進一退の展開。
10分経過のコールから、Cannaが一気にスパート。
強烈な裏投げでマットに叩きつけると暗き光にがっちり捕らえる。
小早川も懸命にロープににじり寄るがCannaが上手くポジションを変え、
最後はギブアップを喫した。

○Canna vs 小早川× 11分16秒 暗き光
※ゆきんこ 2−2 フェアリー
 勝負は大将戦へ

第5試合
「杉浦美月 vs 神田幸子」
ミドルキックを中心に距離を取り戦う杉浦に対し、神田も隙をみて飛び込み打撃のラッシュを浴びせてゆく。
中盤から杉浦がグラウンドで神田を捕らえ、レジェンド・オブ・GRで何度もギブアップを迫るが、
しかし神田、上手く位置を取りエスケープで逃げる。
 ならばと杉浦ホットスプリングスラムを狙うが、神田丸め込んでこれを阻止すると、
杉浦より先に立ち上がり必殺クレイジーハリケーン一閃。
完璧な一撃が決まったが、しかし足のダメージでカバーが遅れ、カウントは2.8。
杉浦なんとか態勢を立て直すと、ニークラッシャーから足湯のススメに捕らえて再びギブアップを迫るが、
しかし神田これも執念でエスケープ。
 ロープに手をかけつつよろよろと立ち上がる神田に、
杉浦死角からポストを蹴りバースピアーで神田を薙ぎ倒す。
そしてもう一度ホットスプリングスラムで担ぎ上げ、今度こそ神田をマットに沈め、
激戦を制し交流戦を勝利に導いた。

○杉浦 vs 神田× 21分48秒 ホットスプリングスラム→片エビ固め
※ゆきんこ 3−2 フェアリー

 〜ゆきんこプロレス勝利〜

金井「やった〜。がんばったね、美月ちゃん」
杉浦「いえ。めぐり合わせが良かっただけです」
Canna「もう少し楽に勝てるかと思ったんですがねえ……」
富沢「くっ……言い訳できないわ」
白石「…………ん〜」

神田「くそっ。勝機はあったのに……」
金森「でもでも、幸子すごかったよ。もうちょっとだった」
小早川「あ〜っ! あたしがあんな簡単にギブアップしなかったらっ」
香澄「あれだけがっちり極まってちゃしょうがないよ。でも、悔しいな」
真鍋「……さ、最初の試合で良かったかも」

社長「想像以上の熱戦だったな。フェアリーが2勝した時は勢いに乗ってもしやと思ったが」
霧子「両団体とも、王者がきっちりと勝利を収めましたね。
 最終戦は共に若手選手でしたが、交流戦に相応しい熱戦でした」

『IWBC'09』

霧子「まずは、今年度のIWBCエントリー選手の発表です」

・ゆきんこプロレス
 富沢:50P(CM50)
 金井:150P(CD150)
 Canna:230P(写真集150+CM50+始球式30)
・一番星プロレス
 真壁:150P(CD150)
・フェアリーガーデン
 香澄:200P(映画200)
 小早川:50P(CM50)

霧子「これに、各選手の人気×10と、ファンクラブ数を加えます」

 富沢  182P:50+13(D)×10+2
 金井  316P:150+15(S)×10+16
 Canna  381P:230+14(E)×10+11
 真壁  289P:150+13(D)×10+9
 香澄  336P:200+13(D)×10+6
 小早川 174P:50+12(C)×10+4

霧子「今年度のIWBC受賞者は……Canna選手です!」

 ☆IWBC'09優勝 Canna(初)

霧子「では、受賞者インタビューです。
 今のお気持ちはいかがですか?」
Canna「がっかりです」
霧子「え? 今なんと……」
Canna「がっかりだと言ったんですよ。
 マスクを脱がないと私の美しさがわからないとは……。
 貴方達の目は節穴ですか」
霧子「は、はぁ……」
Canna「ですが、私に注目したことだけは褒めてあげましょう。
 来年はもっと貴方達の目を楽しませてみせましょう。色んな意味でね。ククク」
霧子「……え〜。以上、Canna選手のインタビューでした」

○交流戦「一番星プロレス vs フェアリーガーデン」

霧子「それでは交流戦2戦目です」

一番星プロレス軍団戦メンバー:真壁、つばさ、滝、八島、北条
フェアリーガーデン軍団戦メンバー:香澄、小早川、金森、神田、真鍋

先鋒「北条沙希 vs 小早川志保」
次鋒「滝翔子 vs 神田幸子」
中堅「野村つばさ vs サキュバス真鍋」
副将「アドミラル八島 vs 辻香澄」
大将「真壁那月 vs 金森麗子」

第1試合
「北条沙希 vs 小早川志保」
体格差で勝る北条に正面から渡り合う小早川。
ブレーンバスターで叩きつけられるも立ち上がり、エルボーを叩き込んでゆく。
十分経過。小早川のピカドールが炸裂。
北条を引きずり起こすと頭を抱えてロープを走りアルマダを狙うが、
北条踏み止まると逆に小早川の頭を抱えて持ち上げ、必殺ロイヤルDDTでマットに突き刺す。
しかしダメージの蓄積でカバーが遅れ、カウント2.8。
ならばと前に出た北条だが、小早川ダッキングしてかわすと脇を駆け抜け、
ロープの反動を利用して再度ピカドールを突き刺し北条をダウンさせる。
そしてエプロンで見得を切るとトップロープを蹴り、
エスパーダで北条を貫き、そのまま押さえ込んで先勝した。

×北条 vs 小早川○ 11分58秒 エスパーダ→片エビ固め
※フェアリー1勝

第2試合
「滝翔子 vs 神田幸子」
中盤、滝のミサイルキックが炸裂。
さらに攻めに出る滝だが、神田身を屈めてかわすとバックフリップで投げ捨て、
続けて二度三度と決めていく。
ダメージの残る滝に神田が拳のラッシュを浴びせる。ふらつきつつも滝も延髄斬りで反撃。
それでも神田のラッシュは止まらず、最後は必殺クレイジーハリケーンで滝をKOし、
交流戦勝利へ王手をかけた。

×滝 vs 神田○ 11分56秒 クレイジーハリケーン→体固め
※フェアリー2勝、リーチ

第3試合
「野村つばさ vs サキュバス真鍋」
後がないつばさは早い勝負を狙っていくが、真鍋はのらりくらりとつばさをいなす。
中盤、つばさが真鍋を攻め立て、ヒップアタックからバックドロップを決めカバーに入る。真鍋ロープエスケープ。
ならばと足四の字固めを仕掛けると、悶絶する真鍋、しかし裏返して切り返す。
粘る真鍋に必殺ボサノヴァを叩き込み、がっちり押さえ込んだつばさ、しかしカウント2.9。
驚きの表情でレフェリーに詰め寄るも、しかし首は横に振られる。
ならばとTHを狙いロープに走るが、ここで真鍋がカウンターのJネックブリーカー。
さらにもう一発食らわせ一気に流れを引き寄せると、
エプロンからスワンダイブしシークレットヘブンを狙う。
しかしつばさ、ここでジャンプしてカウンターのTHで真鍋を迎撃。
ひっくり返った真鍋にその場飛びボディプレスを浴びせ、
ポストに上って満を持してのオレンジスプラッシュ。
これは真鍋も返せず、つばさが勝利し首の皮一枚を繋いだ。

○つばさ vs 真鍋× 18分40秒 オレンジスプラッシュ
※一番星 1−2 フェアリー

第4試合
「アドミラル八島 vs 辻香澄」
序盤はパワーで八島が香澄を押すが、しかし香澄も小柄な体格で正面から八島を受け止める。
八島のナックルやサッカーボールキックに、体ごとぶつかるクロスボディで反撃。
八島の動きを止めると火消し纏で八島の巨体を持ち上げマットに突き刺し、
さらに引き起こして両腕を取り、大岡裁き。
完璧に決まったと思われたが、八島の足がロープに引っ掛かりブレイク。
 一気に決めたい香澄だが、後のない八島がここから驚異的な粘りを見せる。
大岡裁きを器用に丸め込んで逃れると、大江戸花火はよけて自爆させ、
香澄の足を掴んでジャイアントスイングでぶん回す。
しかし香澄もケンカナックルを叩き込んで八島の動きを止め、
八島の体を両手で担ぎ上げて、雷門ドライバーでマットに逆さまに突き刺す。
今度こそ終わったか、と思われたが、八島カウント2.9で執念のクリア。
 決して折れない八島に、香澄気合を込めてもう一度ケンカナックルをぶちかまし、
再度雷門ドライバーに抱え上げると雄叫びと共にマットへ叩き落し、激戦に終止符を打った。

×八島 vs 香澄○ 18分27秒 雷門ドライバー
※一番星 1−3 フェアリー
 フェアリーガーデン勝ち越し確定

第5試合
「真壁那月 vs 金森麗子」
交流戦の結果は決まったものの、プライドを賭け序盤から金森を攻め立てる真壁。
真壁の鋭い打撃に防戦一方の金森だったが、徐々に反撃を見せてゆく。
10分経過。真壁がジャンピングエルボーを連発で浴びせ、
さらになっちゃんカッターを決めてダウンを奪うと、
リング中央でがっちりプリンセスロンドを極める。
これで勝負アリかと思われたが、金森必死に耐え抜きロープへ這いずり、エスケープ成功。
これは予想外だったのか血相を変える真壁。
トドメを刺さんと前に出たが、ここで金森カウンターのヘッドシザース。
マットに叩きつけられた真壁が頭を振りながら立ち上がった所で、
金森が跳躍し、必殺サーキュラースマッシュで真壁の頭を蹴り落とす。
この一撃で真壁の意識を一瞬刈り取り、そのまま押さえ込んで金森が大金星を上げた。

×真壁 vs 金森○ 15分39秒 サーキュラースマッシュ→体固め
※一番星 1−4 フェアリー

 〜フェアリーガーデン勝利〜

小早川「よーし、勝ちぃっ」
真鍋「うわ〜。あたしだけ何にも役に立ってないっぽい」
香澄「そんなことないだろ。今日は良い試合だったよ。
 つかさの頑張りを見て、ボクも気合が入ったしさ」
神田「すごいな、麗子。向こうのチャンピオンに勝ってしまうなんて」
麗子「えへへっ。シングルトーナメントはダメだったけど、交流戦では良いとこ見せられたかな」

真壁「くっ! なんてザマよ。私はチャンピオンなのにっ。
 こんなの全然クールじゃないっ!」
つばさ「なっちゃん……」
八島「アタシがしっかりタスキを繋げられてりゃあ……情けないったらないね」
滝「静香のせいではないよ。あの不死鳥の如き戦いぶりは見事だったさ」
北条「今回は完璧にやられてしまった。この雪辱を晴らすには、私達がもっと強くならないと」

社長「副将戦で決着がついてしまい気持ちが切れたかもしれないが、
 それでも真壁くんが破れるとはな」
霧子「本当にどう転ぶかわかりませんね」
社長「うむ。それにしても、金森くんの活躍はすごかった。
 ワイルドカードを獲得した富沢くんと、FSPヘビー王者の真壁くんを撃破するとは。
 交流戦女の称号を与えても良いくらいだ。
 金森くんは来年大きく飛躍するかもしれないな」

『エキシビジョンマッチ』
「CoKタッグ王者組 vs WFGタッグ王者組」

霧子「今年度はエントリー数が揃わなかったのでタッグトーナメントは開催できませんでしたが、
 代わりにエキシビジョンマッチを行う事となっています」
社長「エキシビジョンとはいえ、両団体ともタッグ最強の看板がかかっているわけだ。
 来年以降の事を考えても、簡単には負けられないところだな」

「『Crystal of KIZUNA』杉浦美月&ノエル白石組
   vs
 『WFGタッグ王座』辻香澄&サキュバス真鍋組」

序盤は香澄が持ち前の馬力で杉浦と白石を蹴散らし優位に進める。
中盤、杉浦が香澄を膝十字に捕らえ引っ込めると、
代わって出た真鍋にキチンシンクを連発。悶絶する真鍋にも膝十字を極め、攻め立てる。
さらに白石とサンドイッチラリアットを決めてタッチ。
 白石がターキーボムを狙うが、真鍋ヘッドシザースで切り返す。
ならばと必殺ホーリーナイトで真鍋をマットに叩き落とすが、これは香澄が間一髪カット。
代わった杉浦がバースピアーを叩き込むも、真鍋場外へエスケープ。
場外で頭突きを連発しなんとか主導権を取り戻すと、杉浦をリング内に戻し香澄とタッチ。
 香澄が背後から杉浦の両手を掴み大岡裁きを決めるが、杉浦カウント2.8でブリッジを崩す。
追撃しようとした香澄の足を取り逆に足湯のススメを極めるが、これはロープが近くエスケープ成功。
 真鍋が白石を場外に落としタッチを阻止すると、杉浦に合体パイルドライバーを決め、
最後は真鍋のダイビングネックブリーカーと香澄の雷門ドライバーの合体技で杉浦をマットに沈めた。

×杉浦、白石 vs 真鍋、香澄○ 23分37秒 雷門ドライバー

真鍋「にゅふ〜。やっと活躍できたよ〜」
香澄「今のつかさじゃ力不足かと思ってたけど、けっこうやるじゃない」

○交流戦「一番星プロレス vs フェアリーガーデン」

霧子「では交流戦3戦目、最終戦です」
社長「ゆきんこが連勝で締めるか、一番星がタイに戻すか、見物だな」

一番星プロレス軍団戦メンバー:真壁、つばさ、滝、八島、北条
ゆきんこプロレス軍団戦メンバー:Canna、金井、富沢、杉浦、白石

先鋒「滝翔子 vs Canna」
次鋒「アドミラル八島 vs ノエル白石」
中堅「北条沙希 vs 富沢レイ」
副将「野村つばさ vs キューティー金井」
大将「真壁那月 vs 杉浦美月」

第1試合
「滝翔子 vs Canna」

滝が善戦し中盤まで一進一退。
Cannaが延髄斬りを叩き込みバックドロップを狙うが、
滝がクラッチを切りバク宙しながら延髄斬りで反撃。
一気に攻めようと前に出た滝だが、しかしCannaが逆に飛びつく。
リング中央でがっちり極まったシャイニングデルタロックに、ロープまで辿り着けず滝がギブアップを喫した。

×滝 vs Canna○ シャイニングデルタロック
※ゆきんこ1勝

第2試合
「アドミラル八島 vs ノエル白石」

ナックルパートやサッカーボールキックとラフな打撃で攻める八島。
しかし白石怯まず前に出て、大柄な八島を抱え上げバックフリップを連発して決める。
八島もベアハッグ、ジャイアントスイングとパワーで渡り合う。
終盤、白石がヒップアタックを決めダウンを奪うと、八島を引きずり起こしてターキーボムで叩きつける。
八島なんとか足を伸ばしてロープエスケープ。
ならばと白石リング中央まで八島を引きずると、
天高く抱え上げ、ホーリーナイトでマットに突き落とす。
これは八島も返せず、白石が勝利を収めた。

×八島 vs 白石○ 14分28秒 ホーリーナイト
※ゆきんこ2勝、リーチ

第3試合
「北条沙希 vs 富沢レイ」

試合は完全に富沢が圧倒。
バックドロップからウィッチブレイドを2連発、
さらにYRRでがっちり捕らえるが、北条なんとかエスケープ。
ならばと富沢、北条をポストに乗せ、
飛びついてのウィッチブレイドを決めて北条を高角度でマットに叩き落し、完勝した。

×北条 vs 富沢○ 9分11秒 ウィッチブレイド→片エビ固め
※ゆきんこ3勝、勝ち越し決定

第4試合
「野村つばさ vs キューティー金井」

すでに勝ち越しはない一番星だったが、つばさの気合は十分。
一進一退の好勝負となった。
終盤、金井がドラゴンスリーパーを極めつばさを追い込むも、つばさなんとか地力で逃れる。
すかさず金井がポストに昇るが、キューティーフライはつばさが転がって回避し自爆。
今度はつばさがポストに昇り、ふらつき起き上がった金井にアプリコットカッターを決める。
さらに金井を引き起こしてジャンピングDDT。
トドメとボサノヴァを狙ったが、金井これを上体を反らして回避。
素早く立ち上がるとつばさに組みつき、カクテルライトスープレックス。
完璧なアーチを描き、金井が3カウントを奪った。

×つばさ vs 金井○ 14分22秒 カクテルライトスープレックス
※ゆきんこ4勝

第5試合
「真壁那月 vs 杉浦美月」

団体の威信を賭け、真壁が出撃。
序盤から打撃ラッシュで杉浦を圧倒。
杉浦もニークラッシャーから膝十字と得意のパターンに持ち込むが、真壁これを地力で振り解く。
最後は掌底ラッシュから渾身のエレガントブローを叩き込み、一矢を報いた。

○真壁 vs 杉浦× 14分21秒 エレガントブロー→片エビ固め
※一番星 1−4 ゆきんこ

 〜ゆきんこプロレス勝利〜

Canna「完勝と言ってよいでしょうね」
富沢「早めに勝ち越し決めておいてよかったわね」
金井「美月ちゃんは残念だったね〜」
杉浦「くう。分析が甘かったようです」
白石「…………よしよし」

真壁「……屈辱だわ」
北条「すみませんでした。私達がふがいないばかりに」
つばさ「そんなことないよ。今回は組み合わせが悪かっただけで……」
八島「慰めはいいさ。アタシらが足を引っ張ったのは事実なんだ」
滝「ああ。この屈辱を糧に、次は必ず羽ばたいて見せよう!」

社長「交流戦はゆきんこの2勝、一番星の2敗という形になったか」
霧子「団体の成熟度がそのまま出た形になりましたね」
社長「うむ。確かに今年はまだ一番星は戦力が揃っていなかったな。
 しかし来年はこれをバネに成長を見せてくれるだろう。
 そしてゆきんこは磐石の戦いぶりを見せてくれた。見事だったな」

『シングルトーナメント'09』

 〜出場者〜
Crystal of SnowQueen:Canna
FSPヘビー王者:真壁那月
WFGヘビー王者:辻香澄
'09ワイルドカード:富沢レイ

第一試合
「辻香澄(F)vs 富沢レイ(S)」

序盤はリーチを活かし富沢が優勢に試合を進め、打撃と関節で香澄を攻め立てる。
しかし香澄も一気に懐に潜り込んで投げで反撃。
終盤、富沢が足殺しで香澄の動きを止めると、ポストに昇り、香澄に飛びついてバーニングマンダラー。
完璧にマットに突き刺さった香澄だが、勢いがつきすぎてカバーが崩れ、香澄場外へエスケープ。
追いかけた富沢、場外でマーズ・デイブレイクをガッチリ極め、香澄は虫の息。
 しかしリングに投げ入れようとした富沢を香澄がポストに叩きつけ、流れを引き戻す。
富沢をリングに戻すと頭を足で挟んで胴をクラッチ、火消し纏でマットに突き刺すと、
カバーにいかずそのまま富沢を担ぎ上げ、雷門ドライバーでさらにマットに叩きつける。
大技の連携に富沢動けず、香澄が3カウントを奪った。

○香澄 vs 富沢× 18分45秒 雷門ドライバー

第二試合
「Canna(S)vs 真壁那月(I)」

序盤は真壁が打撃で優勢に試合を進めるが、
Cannaも真壁の腕に照準を合わせ、徹底した腕殺しで攻める。
それでも痛む腕でエルボーや掌底ラッシュを見舞っていく真壁。
 しかしスピードの鈍った真壁の腕を捌くと、Cannaが腕ひしぎに引きずり込む。
激痛にのた打ち回る真壁だが、なんとかロープに足を伸ばしエスケープ。
よろよろとロープに手をかけ立ち上がる真壁の足を水面蹴りで刈ると、
フェイスクラッシャーで押し潰す。
 完全に勝利を確信したCanna、見得を切りカンナスペシャルの体勢に入るが、
ここで真壁、起死回生のエレガントマジックで丸め込む。
慌てて跳ね除けたCannaだがレフェリーの手はマットを三回叩いた後、
抗議も実らず真壁が勝利をモノにした。

×Canna vs 真壁○ 21分40秒 エレガントマジック

『決勝戦』
「辻香澄(フェアリー) vs 真壁那月(一番星)」

今年こそ個人で結果を残したい香澄が、序盤から厳しい攻めを連発。真壁を追い込んでゆく。
DDT、Wアームスープレックスと畳みかけ、雷みこしで勝負を決めにいくが、
しかし真壁カウント2.8で肩を上げる。
ならばと大岡裁きを狙いバックに回った香澄だが、真壁エルボーで払いのけると、
香澄をロープに振り渾身のエレガントブロー。
カバーに行くが、香澄がロープに足を伸ばしエスケープ。
真壁、さらに香澄の足を取るとプリンセスロンドを極めるが、香澄これも手を伸ばしてエスケープ。
だが最後は、起き上がりかけた香澄の頭めがけて真壁が回転、非情に足を振り下ろし、
クールビューティーでマットにねじ伏せ、そのまま押さえ込んで激闘を制した。

×香澄 vs 真壁○ 17分23秒 クールビューティー→片エビ固め

  ☆優勝 真壁那月

霧子「見事優勝を決めた真壁選手へインタビューです。
 まずは今のお気持ちをおねがいします」
真壁「やったわっ! ……コホン。
 優勝し、私がいかにクールでエレガントかを証明できたのは、嬉しく思っているわ」
霧子「交流戦では結果が残せなかっただけに、喜びもひとしおではないですか」
真壁「そうね。交流戦ではふがいない結果に終わって、
 ファンのみんなをがっかりさせてしまったかもしれないわ。
 けど、この優勝で少しは溜飲も下がったんじゃないかしら」
霧子「昨年のつばさ選手に続き、一番星プロレスは2年連続でのシングルトーナメント制覇となりましたね」
真壁「あの子が調子に乗るから、あまり言いたくはないけれど……。
 私はあの子が一番のライバルだと思っているから。
 2月にあの子に勝ってベルトを巻いた。
 最大の壁を超えて挑んだトーナメントだったからこそ、自信を持って戦う事ができたわ」
霧子「では最後に、一言おねがいします」
真壁「私たちは、まだ団体としては未成熟かもしれない。
 けど、最も強いレスラーがいる団体は、一番星プロレスよ。それを覚えていてちょうだい。
 そして、金森麗子! 交流戦で貴方に敗れた屈辱を、私は忘れていないわ。
 来年必ず、チャンピオンとしてトーナメントに出てきなさい。
 その時こそ、借りを返させてもらうから」
霧子「ありがとうございました」

霧子「では、交流戦のポイントを発表です。
 当初の予定では3位にもポイントを加算する予定でしたが、
 3位決定戦は行わない為、ポイント加算は準優勝までとなりました」

『スーパー・インディー・フェスティバル'09』
1.バトル部門
 シングルトーナメント'09
  優勝 真壁那月(1000P) 
  準優勝 辻香澄(700P)
 交流戦
  優勝 ゆきんこプロレス(2000P)
  準優勝 フェアリーガーデン(1000P)

2.芸能部門
 IWBC
  優勝 Canna(381P) +500P
  準優勝 香澄(336P) +300P

3.総合
 優勝 ゆきんこプロレス 2793P
 (交流戦優勝2000P+IWBC優勝500P+芸能ポイント平均293P)
 準優勝 フェアリーガーデン 2255P
 (交流戦準優勝1000P+シングルトーナメント準優勝700P+IWBC準優勝300P+芸能ポイント平均255P)
 3位 一番星プロレス 1289P
 (シングルトーナメント優勝1000P+芸能ポイント平均289P)

霧子「それでは、今回の交流戦の総括をお願いします」
社長「交流戦では、キャリアを重ねた選手の多いゆきんこプロレスが優勝を果たしたな。
 全体的なレベルの高さを物語っている。
 フェアリーガーデンも紙一重の差だったが、
 しかしその差がシングルでもIWBCでも現れていた。
 高いレベルにはあるが、抜きん出れてはいない、といったところか。
 逆に一番星プロレスは、選手層の薄さもあり交流戦では後れを取ったが、
 真壁くんが意地を見せ見事にシングルトーナメントを制覇して見せた」
霧子「来年は一番星プロレスの層も厚くなり、タッグトーナメントも開催できそうですね」
社長「うむ。さらに盛り上がること間違いなしだ。来年も楽しみだな」


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