押しかけメイドイルファさん
後編
「貴明さん、お夕飯できましたよ」
テレビを見ていた貴明にイルファが声をかけ、貴明は立ち上がった。
「むう、この香り…今日の晩飯はカレーだな?」
「はい、付け合わせにサラダとサモサ(コロッケの餡のように潰してカレー粉で味付けしたじゃが芋を小麦粉の皮に包んで揚げたインド料理)も作ってみました」
「ふーん、そいつは楽しみだな…いただきます」
「どうぞ。カレーもごはんもたくさんありますからどんどん召し上がってくださいね」
「もぐもぐ…うん、辛さとおいしさが絶妙だねえ。食べれば食べるほど味に深みがあるのが分かるよ。お代わりいいかな?」
「もう、貴明さんたら…そんなに早く食べると胃に悪いですよ」
などと言いながらもイルファは別に怒りもせず、ニコニコと笑って貴明から差し出された皿にカレーライスを盛ってくれた。その間に貴明はサラダとサモサに手を付ける。
「いや、付け合せもなかなかいいよ。よく俺の好きなドレッシングをサラダに使ってくれたね。サモサも絶品だよ。このみのおばさんが作るカレーコロッケみたいで…はっ」
「貴明さん、どうかされましたか?火傷されてませんか?」
カレーを持ってきたイルファが心配そうに訊ねた。
「いや、どうもしないよ。カレーありがとう」
貴明は気にかかったことをはっきり確かめたくて、カレーを掬ったスプーンをゆっくりと口に含んでぐっとかみしめてみた。イルファの温かい心を口の中に染み透らせるように。そしてボソリと呟いた。
「やっぱりそうだ…この味、この香り……」
「えっ?」
貴明の一言を聞いて首をかしげるイルファ。
「ねえ、イルファさん。ひょっとしてこのみのおばさんに……」
イルファは「どうして分かったんですか?」と言いたそうな顔で貴明を見た。
「ええ、バイトの後お買い物に行ったら柚原さんのところの奥様とお会いしまして、私、お夕飯何にしようか迷ってましたから奥様に相談してみたんです。そうしましたら貴明さんの好物はカレーライスだからそれにしたらどうかと勧められて、カレーと付け合わせの作り方についても奥様に教えていただいたんです」
「やっぱりな。道理で何回も食べたことのある味だって思ったよ」
「………ダメでしたか?私、貴明さんにお気に召していただけるか不安で、柚原さんのところにお邪魔して奥様に貴明さんのお好みのレシピまでお聞きして作ったんですけど」
「ダメなんてことないよ。凄くおいしいよ、イルファさんの作ったカレー」
貴明は感激しながらお代わりも早々と平らげた。
「どうもごちそうさま」
「お粗末様。お気に召していただけて嬉しいです」
「お粗末なんてとんでもない。イルファさんが俺のためにそこまでしてくれて嬉しいよ」
「そうですか?私も貴明さんにおいしいって言って食べてもらえて嬉しいです。今度はもっとおいしく作れるように頑張りま…きゃっ」
「そんな健気なイルファさん…俺大好きだよ」
貴明は日頃の女性恐怖症もどこへやら、感激のあまりイルファに抱きついた。
「あ、私も、貴明さんが…んん」
抱きつかれて慌てるイルファだったがそれもほんの一瞬のことで、イルファも貴明の背中に手を回して抱き合った。そしてどちらからともなく唇を重ね、舌を絡め合う。貴明の手がイルファのメイド服の背中にあるファスナーに回り、降ろしにかかった。
「あ、い、嫌、これ以上は……」
「え、ダメだった?」
「いいえ、この続きは貴明さんのお部屋で…」
「……分かったよ」
「あっ…」
貴明はイルファをお姫様抱っこして、2階の自室へ向かった。
「綺麗だよ…イルファさん」
メイド服を脱ぎ、花模様の刺繍で飾られた白い下着を身につけてベッドに横たわるイルファに、同じようにパンツ一枚だけの姿になった貴明はすっかり見惚れていた。上から下まで舐め回すように半裸のイルファを見る貴明。
「………は、恥ずかしいです…そんなに見ないでください」
イルファはうつむいて、顔を真っ赤にしている。
「そんな、褒めてるのに…ん?」
貴明の視線がイルファの股間で止まった。パンツに染みができて、ヘアが透けているのを見て貴明は揶揄った。
「イルファさん、アソコがもう濡れてるよ…見られただけで感じちゃったのかなー」
「貴明さん、エッチです…」
「もしかして期待してた?」
「………」
イルファは真っ赤になって言葉が出ない。
「じゃあご期待に応えて…」
貴明はイルファの腰に手をやり、パンツを脱がせた。ヘアまでしっとりと濡れたイルファの秘処が露になるや、貴明はそっとイルファの足を広げてその奥の花弁に視線を注いだ。
「凄く綺麗なピンク色だね、イルファさんのここ」
貴明はそう言って、トロリと愛液のこぼれたイルファの花弁の中に人差し指を入れた。動かすとクチュクチュと蜜のかき回される音が出て、イルファの喉から喘ぎが漏れ出した。
「ん、はぁ…あん、そ、そこ、気持ち、いいです…はあぁっ」
貴明の指が膣壁のあちこちに触れる度にイルファの体が震える。足をVの字に広げ、身に付けているのはブラジャーだけのあられもない姿で。
「(うわっ、イルファさんっておとなしそうな顔して実は淫乱なほうかも)」
もっとエッチなイルファが見たいと思った貴明は、指マンと同時に親指の腹で莢からピョコンと飛び出したクリトリスや尿道口も弄り回した。
「やあぁ、た、貴明さん、そこ、私弱いんですぅ。ああっ、そ、そんなにされると、んん………はあぁん」
プシャァ〜、チョロロロロロ…
イルファの尿道口からおしっこがこぼれ、貴明の手やシーツを濡らした。否、正確には燃料電池から生成された水であったが。
「あーあ、おしっこまでしちゃって…イルファさんってエッチだね」
イルファの放尿を見た貴明は満足げにニヤリと笑って、イルファの花弁に口づけた。
「あ、ああ…そ、そんな、た、貴明さん…私、その……排水の後なのに…」
「ううん、気にしないよ。イルファさんのだから」
イルファは股間から貴明の頭を離そうとしたが、貴明は構わずにきれいな水と愛液で濡れそぼったイルファの秘処を舐る。花弁や入り口を舐めて愛液を啜ったり、クリトリスを舌先でコロコロ転がしたり。
「はぅううん、は、ああっ、私、どうか、なっちゃ…ん、はああ!」
貴明の頭に添えられたイルファの手の力はクンニリングスされる度にだんだん弱まり、遂には逆に貴明を股間に押し付けるようになる。そろそろいいかな、と思った貴明はパンツを脱いで大きく反り返った分身を露にした。
「イルファさん、入れるよ」
「はい……」
貴明は亀頭の先をイルファの花弁に宛がい、割れ目をなぞって入り口を探した。二〜三度擦るうちに少しだけ先っぽがイルファの中に沈み、貴明はそこで雁首をイルファの中に押し込んだ。
「くふ…」
異物の入ってくる感触に顔をしかめるイルファ。
「痛い?」
「い、いえ…だ、大丈夫ですから……もっと奥まで入れてください…」
グチュッ、ズブズブズブ…
「んくっ、あっ、お、大きいのが…お腹に来て……ひゃああん」
貴明が分身を奥まで挿入した途端、イルファは火がついたように甲高い声を出して喘いだ。
「うう、イルファさんの中…熱くて、きつく締まって、ビクビク動いてる………」
柔かい膣壁が分身を締め付ける心地よさに、それが蠕動する刺激も加わるのが
貴明にはたまらなかった。貴明はイルファの上にのしかかって、背中に手を回すとブラジャーを外し、イルファを抱き締めて裸の乳房の柔かい感触をも味わった。そして耳元で囁く。
「動くよ…」
「はい、貴明さんのお好きなように…」
イルファは破瓜の痛みにうっすらと涙を浮かべて、それでもハァハァと息を喘がせながら貴明を求めた。
グチュ、ジュブブッ、グジュ、ズブブッ
上半身を起こした態勢で腰を前後に振る貴明。イルファの性器は名器を再現してあるだけにゆっくり動いても貴明にとっては気持ちが良かった。イルファの乳房が往復運動に合わせてプルンプルン揺れているのが見える。興奮の余り無意識のうちに少しずつ貴明の動きは速くなっていった。
「んあ、は、ん、んくう、ふあ…はあん。貴明さんの、凄く、いいです……あ、私、もう…壊れちゃ……あはあああぁぁん」
散々膣の中をかき回されてイルファは絶頂を迎えた。強く貴明の分身を締め付けていたイルファの膣壁が更に貴明を締め付ける。
「うう、俺も……もう、出る…」
貴明もほぼ同時に絶頂を感じ、そのままイルファの子宮にドクドクと精液を送り込んだ。
「ああ…熱いです、貴明さんの…」
中に出されたイルファは人間の女性がエクスタシーを感じた時と同じようにうっとりした顔で貴明を見ていた。そして射精を終えて、分身を引き抜いて貴明は言った。
「ふう…良かったよ、イルファさん」
「私もです。エッチがこんなに気持ちいいなんて…」
照れ笑いを浮かべ、貴明に抱きつくイルファ。
「私、やっぱり貴明さんのところに来て良かったって思ってますよ。貴明さんなら私をいつも幸せにしてくれそうですから」
「俺もイルファさんと一緒で幸せだよ」
「それなら…私たちこれからも一緒にいたいです。ずっと貴明さんの側にいさせてください」
「もちろんさ…大好きだよ、イルファさん」
貴明とイルファは再び唇を重ね、そのまま一つのベッドの中で眠った。
あとがき
初出は某大型掲示板のTo Heart2SS専用スレッドでした。実の所HMX-17aイルファ女史をヒロインにした話では発表は早い(方)で、ファン(いえ、私ではなくてイルファさんの)の方からは彼女に萌えられて良かったと云うお声も戴いて嬉しかった一編です。メイドロボが出てきたのにクリア出来ないなんて癪だと思われた方は多かったようで、それがヒットの一因だったのでしょうけどね(十八禁版の方はやっていないのでよく分からないのですが彼女だけのルートがないのはおかしいと思ってらっしゃる方は少なからずいると云う情報もあります)。
次は季節はずれながら夏合わせの保科智子さんもの二編をサルベージする予定です。これもそこそこ好評でしたんで。それと並行して未完の長編も再UPする傍ら何とか片をつけようと画策しているのですけどねw。さてどうなりますやら。
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