「瞳のフォトグラフ」各話感想(単行本二巻収録分)

第7話 チェンジ・ザ・ワールド

 登場人物:相原ハルカ 瀬名ユカリ 久家イヅミ 小鳥遊ヒナノ 京シオリ 一宮ユイ 新キャラ

 新展開一発目は34ページでした。いきなりハルカが慌ててると思えば、誤ってレンズロック解除ボタンを押してレンズを外してしまった由。それで捻らないと外れないはずだし、キヤノンのレンズがそんなに簡単に外れてしまうのかとつっこみたくなりますが、別のマウントでも誤ってロック解除ボタンに触ってレンズを落としたって事故例は報告されているので有り得ない事ではないのでしょう。わーちょっと待てハルカ、ボンドは駄目ですよボンドは。電気接点にくっついて正しい連動ができなくなったらどうするんですか。
 その後先輩のお二方の登場で、主にユイとシオリが講師役になって交換レンズでより広い視点が持てるのよって講座in鶴舞公園の始まり。使われたのは一巻特装版の折り込みに載ってた写真のEF50/1.8II、EF-S60/2.8マクロ、EF-S11-22/3.5-4.5でした。こういう時漫画は分かりやすいですね。レンズによる表現の違いが一目で分かりますもん。親指姫? とか思ったマクロの見開きはナイスでした。この後シオリの前の部長の所有だったEOS KissX2は正式にハルカの物になり、これからより広い世界を楽しむことになります。それはまだ先の話ですけども。
 あと細かい所ではシオリがユイにさり気なくスキンシップしてたり、イヅミが相も変わらずツンだったり(それでもシオリが講座に誘い出したのは、交流の機会を持たせたかったからだと受け止めてますが)、ヒナノはいらんことしか言ってなかったり、ですね。
 シメは新キャラの顔見せ。アーカイブに載ってた四ノ原ユズカってのはあんたですか? コメディ要員になるか、シリアス担当かはも一つ掴みにくいですけど。

余談:攻殻機動隊、実はまだ見てません。
余談2:ユカリが入ってきた時歌っていたのは青柳ういろうのCMソングでしたね。一部生産中止になったそうですが……おいしいのでしょうか。

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第8話 理由

 登場人物:相原ハルカ 瀬名ユカリ 小鳥遊ヒナノ 四ノ原ユズカ

 先月は休載で、その時の予告では8月上旬更新になっていたのが結局毎月とほぼ同じ第三水曜日の更新。夏コミでお忙しかったでしょうしあんまりガタガタ言うのもやめておきますが、それなら最初から下旬更新予定と書いて欲しかったです。来月は……30日ですか。

 前書きで、
「夏に入ってPENを購入する友人が続出。見た目もコンパクトで、かっこかわいいおしゃれなスタイルに憧れます。」
 との記述あり。やはりあなた方もE-P1には惚れましたか。私も今月頭に(無理して)買ったんですがいつどこへでも気軽に持ち歩けるのは掛け替えのないアドヴァンテージですね。お友達から借りてでもE-P1デビューなさってはいかがでしょうかw。

 本編は27ページ。今回は展開変わるペースが速かったですね。何回も読み返してるうちに作者の意図はオボロゲながら読めてきましたけど。
 まずはランチタイムのハルカとユカリの雑談。ハルカは先月のオチで写真を撮られた事にかんしてはさほど気にしてはいない、どころかキメポーズがあると発言。チャッカリシッカリお上手にアイドル♪。
 そしてユカリが徐に取り出したのはニッコール35/1.8。うん、いい選択だと思いますよ。寄れるし、暗くてもブレ補正やストロボなしで安心して撮れるし。前回の鶴舞公園の講座で物欲の虫が疼いた挙句の買い物、となると誰かが次はこれはどうだと煽ってくる訳で、案の定ヒナノが出て来ました。そこでつらくなること言わないでください。目下の所ズイコー80/4(本体にピント調節の仕掛けがないのでベローズかヘリコイド中間リングと組み合わせて使うそれはそれはヲタの極み専門的なレンズ。クローズアップ専用でその点は不自由と言えば言えますが写りはパねぇってことでコアなオリンパス党の間では人気の一本です)が欲しくてたまらん病にかかっているのですから。
 物欲はひとまず措くとして、今回の主題である「撮る理由」ということについて深く考えたことはそんなになかったですのう。そもそも写真というよりカメラを玩具代わりに弄くり倒したいってところから入った訳ですし。今では一応現在放送しているE-P1のCMの宮崎あおいのように日常の中の心の琴線に触れた場景を切り取るのが楽しい、というもっともらしい理由はありますが、それも何でも撮ってみようって長いこと過ごしたフォトライフの中でそうするのが一番楽しかったから、と後付けで生まれてきた理由です。まあ男の子なら車や時計やカメラが好きなのは普通だし、カメラ好きを公言しても殊更に憚ることもないのでしょうけど……この辺り男には理解しにくい女の心理ってやつでしょうか。いやでも懇意にしてる同人作家さん(女性)はソニーα900見てかっこいいって言ってたしな……今回のオチを見るに、ユズカはハルカにとってその答えを掴むためのキーマンになるかもしれない、なんて思えてきますけど。そしてヒナノが撮る理由について語る時見せたシリアスな顔と「私」という一人称。ここでまた一つ伏線が張られましたね。
 その他気になった細かい点。まずニコン独自の用語をやたら使ってたのが引っかかりました。
「キヤノンとニコンではマウントの規格が違う」
「14-24/2.8はフルサイズでも使える」
 ともう少し何も知らない読者にやさしい表現の方が良かったかもです(あっ……)。それからフィルムの現像とプリントにかかる費用は部費では落ちないんですか? 私の学生時代は少なくとも引伸ばし機と現像タンクやバットはあったし、薬品類は部費で落ちたんですけども。
 あ、今回表紙しか出番なかったけどイヅミイヅミ。あの穏やかな笑顔は可愛かったですね。彼女もまたこれからハルカと親しげに付き合ってくれる場面が期待できそうです。

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第9話 メモリ・スナップ

 登場人物:なにし相原ハルカ 瀬名ユカリ 久家イヅミ 小鳥遊ヒナノ 四ノ原ユズカ 春日アマネ パーカーの人物

 むー、折角フレコミがFirefoxに対応するっていうから最新話もそのまま読めるのかーと期待していたのですけど、どうやらあれはバックナンバーのみ対応ということのようです。某誌サイトのおまけ扱いで、その存在を余り知られていないようなWebコミックでもIE以外で読めるってのに( ̄з ̄)。何とかしてください(Firefoxユーザーとしてかなり切実。あれを使い出すとやめられませんでね)。

 てな愚痴もそこそこに本題。今回は38ページ。掲載時は10話でした。2巻のクライマックスエピソードとして気合いは十分です。前々回の続きから、ユズカにカメラ(サイバーショット携帯?)を向けられて無意識の内にポーズをとるハルカ。ユズカと会ってキャラが被るとゴネるヒナノ。ユズカにちょっかい出されて怒るユカリ。この辺りのコメディの運び方が良かったです。そして街に出て、久屋大通を逃げたユズカを追いかけるユカリとヒナノ。オアシス21(情報を得てからGoogleマップで確認しました。で彼女達を待っているハルカと邂逅を果たした謎のパーカーの青年(ユカリやユイが贔屓にしているKADUKIという写真家の正体は彼じゃないかって説もありますけど)。
「姫様によろしく」
 と言っていた辺り、イヅミ(とその兄とも?)とはやっぱり縁浅からぬようですが。ここで伏線がまた一つ。ついでに学校の名前も「東桜(学園?)」ということが分かりました。
 で、何故そんなに撮るのかをハルカに聞かれてユズカが出した答えは
「記憶を残しておきたいから」
 それで「KAMO」というハンドルネームでブログをつけてるのだそうで。「るくるく」(あさりよしとお 講談社アフタヌーンコミックス)で写真関連のエピソードで使われていたお言葉を借りれば、
「うつろう物を姿だけでもとどめておきたい、そんな人間の想いは美しい」
 といったところでしょうか。ユズカの写真、ハルカとユカリからの評価は今一つだったようですが、悪の手先フリーフォトライターのアマネさんの目には止まったようで、本の出版まで決まってるらしいです。
 かくしてユズカの想いは美しいという衝動に駆られたハルカ、ユカリからD60を借りて撮り始めます。ここでダイヤモンドアイが来るとは思いませんでしたけど。ヒナノ、そこは「ばれたかー」と返さないとw。
 次回からは本格的に部活が始まるそうで、ハルカとユカリはそのことについて楽しそうに話してましたね。イヅミも参加したそうに横目で見てたのも気になりますw。掲載許可が取れれば明治村に行くっていう話も前のデジカメWatchのインタビューでありましたけど、もしそれ実現したらその時私マジで行きますよ? 多少の無理をしても。オフ会もできたらさぞ楽しいでしょうにw。あとカメラバッグですか。物欲の沼の主からお声がかかって目下の所瑞光7-14/4とそれに合う本体としてE-3も欲しいと思っているのですが、その一方でちゃんとしたバッグも欲しいと密かに思ってるのですよね。ユカリが持ってるロウプロのEX140(小型のデジ一と交換レンズ二本くらいの容量だそうで)なら3000円くらいで買えるそうですが。でもバッグはカタログやサイトで選ぶより店で見せてもらったほうが用途や機材に合ったのが選べますよ。何なら一緒に見繕って……(殴)。
 何はともあれ修羅場お疲れ様でした。既にe-honで2巻は予約してございます。早く読めるのを楽しみにしてますよ。これからも嫁のため、光画部のために献身するのだぞ(CV:野田圭一)!
 余談:11月は休載のようですね。まあ冒頭にも書きましたけど何日も修羅場が続いてらしたほど忙しかったようですのでここはごゆっくりお休みください。その分部活編気合い入れていただけるのを楽しみに待っております。

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第10話 そんなアサ

 登場人物:京シオリ 一宮ユイ

 全俺はこのエピソードを待っていた! 今月の目玉商品。俺の嫁一宮ユイ先輩大フィーチャー編ですよ。
 掲載時は9話目で、先行紹介されていた「そんなアサ」ってタイトルから前回の筋から外れるのかな、というのは予想できていたのですけどこうしていい方向に裏切られるところまでは思いも寄らなかったことですw。15ページじゃ物足りないとはこの際申しますまい。全編これユイのかわゆさ大爆発。これで次回の更新まで戦うことができました。

 この日は休日(日曜日?)で、写真部でどこかへ行く約束があった模様。お寝坊さんのシオリを起こしに行くべく、合鍵(そこまで深い仲ですかー、てかシオリってアパートで独居してたんだ)でお邪魔するユイ。でもチューブトップに短パン(何と無防備な)でデジタルフォト読みかけのまま寝てしまっているシオリは起きようとせず、ユイまで巻き込んで夢の続きを見ている始末。それでもそこで無理に起こそうとしないでしょうがないなあって感じでベッドに入ってしまうユイが可愛いです。シオリの一言にカチンと来て悪戯するユイも可愛いです。もしもそこでシオリがいらんことを言わないか、ユイの名前を口にしていたならさぞ楽しい修羅場が展開されたことでしょう(それをまたエロ仕立てで書いてみたいなんて思ってる私は……あー、悪い子だ)。
 そして気配と自分のGRDIIがポーチから出されたまま置いてあったことからユイが来ていたことに気づいて慌てるシオリ。再生画像の中には「ばか」と書かれた自分の寝顔。電話に出られなくても何だかんだであの後仲直りしちゃうんでしょうけどね、この二人w。
 2巻に収録されるのは恐らく来月更新分までで、未収録だった番外編二本も入って……1巻並みのボリュームになるとすれば次回は濃い内容が期待できそうです。やっぱり次回の主役はユズカで、彼女の話からハルカは何のために写真家を志すのかを悟る、そんな感じになるのではないかと予想してますが。
 おっと、シオリとユイのGRDIIにはレンズ周りにアルミの銀リングが付いてますね。ソフトバンクの「GRデジタルコンプリートガイド」に付録で付いてたリングです。私の中古で購入したGRデジタル(初代)にも前の持ち主が一緒に付けてくださったのがあって、気に入って常用してたのでこれは嬉しかったです。

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番外編 たとえばこんな日常

 登場人物:相原ハルカ 瀬名ユカリ 久家イヅミ 小鳥遊ヒナノ 京シオリ 一宮ユイ シオリファンの女の子達

  「好評につき更新なしのところを予定変更してお送りします」と銘打って描かれた10ページの番外編。一発目はハルカの失敗談でしたけど、今回のメインはユ カリでした。ニッコール14-24ミリF2.8が欲しくて倹約しているのだとか。新品定価で28万円ですよ? 広角が欲しい気持ちは分かりますけど。魔が 差して自販機を探るのも無理からぬ話、とここはユカリを弁護しときますw。君にもファンなら居るじゃないですか?
 今回もシオリのモテっぷりが描かれてました。ユイは微笑ましくその様を見てましたけど、その辺りはシオリを信頼しきってるって事でしょうかw。てかユイ もユイで派閥ができてそうではありますけどね。このフィクションにおける女子校がマリみて的な世界だと考えるなら、ですが(私の周囲の女性は幾つもの意味 で「現実は悲しい」と口を揃えて言います)w。
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番外編 幕間2

 登場人物:相原ハルカ 瀬名ユカリ 久家イヅミ 小鳥遊ヒナノ 京シオリ 一宮ユイ

 14ページの番外編です。前半7ページがGUNP様定番のショートコメディで、後半では先輩のお二方を大フィーチャー。ああユイの婿としてこの日をどれ だけ待ったことでしょうか(T▽T)。貴女様のその笑顔を見ているだけで幸せになれます。人を驚かせて面白がるという点ではシオリといい勝負(?)のよう なところもひっくるめて愛してます。もちろん最後のページの髪型もよくお似合いですよ〜。
 どうやら先々月〜先月にかけてのデートについては先輩のお二方も知っていて、名古屋港にこっそり行っていた模様。シートレインランドまでずっと後つけてたんじゃないでしょうか。その時どうしていたか気になるところですw。
 前半の見所は4〜6ページ目のイヅミですか。髪の話を聞きながらあれこれ試して鏡の前で恥ずかしがるイヅミがちゅらぶりんかわいいです。彼女の婿なら一見の価値はありましょう。
 そして後半。何気ない会話もまたヨシ……と思いつつ、
「イヅミちゃんが柔らかく笑うようになった」
 とユイにつっこまれてシオリが焦ってます。これはなんか理由ありそうですねぃ。その前のユイの質問から勘案するに。イヅミが入部した理由にはまだ本人と シオリとユイしか知らない深い事情がありそうです。その鍵を握るのがアーカイブでこれから重要な役回りを持つと書かれていた飴くわえてる少年のようです が。来月からの新展開への伏線ですね。
 ところでドネルケバブってちょっとした繁華街ならよく屋台が出てる、羊肉の大きい塊を専用のグリルでグルグル回して焼いたのを切り出してピタパンに野菜と一緒に挟んで食べるあれですか? それとイヅミをGRDIIで撮った時、シオリが背にしていたのは暗室ですよね?
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カバー、カバー下おまけ

 登場人物:相原ハルカ 瀬名ユカリ 小鳥遊ヒナノ 京シオリ

 今回の表紙はユカリ+D60でした。CAPAの表紙、それも私がまだ中学校に通っていた頃のがちょうどこんな感じだったのをふと思い出しました(今は表紙モデルの全身像+カメラって撮り方が定番です)。折り返しの著者挨拶にはD60と作例が三枚。なかなかいい感じじゃないですか?
 カバー下表ではヒナノがファインピックスZ200を手に前に撮ったユカリのパンツを出そうとし……ているのを上手く隠してあります。下世話な話で恐れ入ります(別ページで好きすっぽ外道なこと書いてるくせに)が、今になってそっち方面の趣味がもう一度頭をもたげてきたので些か気になる所ではありますw。そこはまあ私共で想像、ということでしょうけども。
 カバー下裏はこの先「奥様劇場」で固定でしょうか。うはwww粉砕バットktkrwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww。いつかあ〜るのパロディはやっていただけると思ってましたがごっつぁんですw。他にも小ネタはあるのでそれはそれでまとめるコーナーを新設しようかと思い始めてますが。
 あと分からない方のために説明。ここでネタの肴になってるナノクリスタルコートというのはニコンが独自に開発したレンズのコーティング技術で、これをレンズに施すことで逆光でも従来よりクリアに写せるのが売りです。手間隙かかっていて、しかも触れないくらいデリケートな構造でいきおいコストはかかってますが、その分これを使用している14-24mmや300mm2.8は高い評価を得てます。
 次は何でしょうか。光学レンズの本場ドイツのレンズの名前って怪獣みたい(ディスタゴン、ビオゴン、ホロゴン、トポゴン、グランダゴン……)というのはさすがに濃すぎるとしても……フォーサーズってGSロックバンドみたいとかそんな感じかな?
 あと末筆ながら××××(こればかりはまだネタバレできません)の購入おめでとうございます。登場を楽しみにお待ちしてます。
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