峯を支えてきたもの








謎が謎を呼び、あっちもこっちもよくわからないことの多い龍3。
一番謎なのはやっぱり


峯義孝


その人でしょう。
何しろ、極道になった理由しか語られていないのですから。
それ以外の行動全てに理由がついていない峯。
となればこれは妄想補完しかありません。
妄想補完となればくま脳の出番です。
さー、行ってみましょうか。
峯の人生こじつけ開始。



事の発端は、田宮の語りを全部書き終え、次は譲二だ!と思っていた矢先に、オールスタートーナメントで遊んだ後のセーブデータを、セリフ取り用のデータに上書きしてしまったことから始まりました。
これまでにも、プレミアムアドベンチャーでのコンプリートが増える度に最初からやり直すという愚行を重ねていただけに、もうこれ以上一からなんてやりたくないぞ状態だったわけです。でも、何を言っても上書きしてしまったセーブデータは戻ってこないし、やり直すしかないのは解っていたので、とりあえず、譲二戦までの間に解っていることを整理してやる気を取り戻そうと、ムービーを回想で確認していたら、とある事実に行き当たりました。


今回、ストーリーに関わる最重要情報を含むムービーは回想が不可能だ

ということです。
9章で田宮の語りは勿論、3章で大吾が語った沖縄入りの理由もムービーが回想に無いのです。

これはおかしい。
何かミスリードを誘うための作為的な仕掛けに見えます。

そう思ったら居ても立っても居られなくなったので、また最初からゲーム開始しました。
そして行き着いた3章ラストの三連ムービー。
ええ。
セーブを切って何度も戦闘からやり直し、ムービー内のセリフを全部書き出しましたよ!<馬鹿です


で。
それと、9章の田宮のセリフ、11章の譲二のセリフ、更に12章のムービーをぜ〜んぶ集めてみましたが、全く出てこないんですよねー。


峯とブラックマンデーが繋がった時期についての情報が


峯は最後の最後で「俺なりの筋、通させて貰います」と言ってリチャードソンを道連れにしようとしました。
リチャードソンが最後に部下を連れて現れたとき、峯は彼らが表向きCIAであるけれど、実際はブラックマンデーの構成員であり、黒いスーツの男がリチャードソンであることを知っていました。
更に峯が大吾の居場所を知ったのは彼らを通してであり、またリチャードソンとは直通電話で話をしているようです。

また、12章全体を通して見ても、わかるのは最後の段階で峯がブラックマンデーに協力していた、ということだけ。それも、大吾の容態があまりにも死に近すぎた状況を知って、自棄になったことからだったようです。跡目争いに興味があったわけでなく、大吾の容態を本気で心配していた峯。自分を信じてくれた大吾のために必死になってきたけれど、自分を導く力強い大吾の姿が失われたから、だからブラックマンデーに手を貸し、大吾を殺して自分が全ての頂点に立とうとした、ただそれだけだったと峯は語りました。

……でも、変ですよね?
田宮も言っていましたが、あの段階で峯はブラックマンデーの力なんて借りずとも、東城会の事実上のトップになっていました(だって兄さんしか残ってないもの。表向きは)。なのに何でわざわざブラックマンデーに手を貸す必要があったんでしょうか。






……もし。

もしですよ。

峯とブラックマンデーの繋がりが、龍3どころかもっとずっと前のものだったとしたら?

大吾が撃たれてからの数日間に知り合ったわけでなく、もっともっと前から繋がっていたとしたら?

1年前、東城会の門を潜る前から、峯の後ろにブラックマンデーが居たとしたら?


いや。

そもそも。

峯が極道になろうと思って手にした武器、潤沢な資金そのものが





ブラックマンデーに支えられていたんだとしたら





峯はブラックマンデーに協力「した」わけじゃなく「せざるをえなかった」だけ、となります。

ふとした思いつきだったのですが、この仮定で整理してみたところ、妄想が爆発しました。
以下、烈しく妄想です。事実に対して理由が妄想です。其処を踏まえてお読み下さい。











まず、そもそも峯の後ろにブラックマンデーが居たかもしれないと思ったのは、峯の資金源が株であると言うことからでした。峯は、仕手戦やインサイダーを使っての株取引と、不動産売買で巨万の富を得たことが6章の伊達さんのセリフからわかるからです。5章のムービーで神田も峯に噛み付いてますね、株ばっかりやってて頭おかしくなったんじゃないか、と。


株。

株。

株ですよ。


……「ブラックマンデー」って、株絡みの言葉ですよね。
1987年10月、NYの株式市場の株価大暴落のあった日を「ブラックマンデー」と言いますよね。


更にだめ押しで9章で田宮が語っています。
1987年、NYの株式市場の株価大暴落を操ったとさえ言われている武器商人が、アンドレ・リチャードソンであり、彼を中心とした武器密輸組織がブラックマンデーと呼ばれていることを。
つまりブラックマンデーを引き起こした張本人が中心人物になっているから、彼率いる組織はブラックマンデーと呼ばれているのであり、アンドレ・リチャードソンにはもうかなり長いこと株市場をどうこうできる程の力があったということがわかります。そして峯は株によって金を得てきました。

……繋がっててもおかしくないような気がしませんか?





では、峯が必死で働き、孤独と貧しさに耐えて漸く掴んだ富の端っこが、リチャードソンに支えられてきたんだとしたら、と言う前提で峯を見直してみようと思います。





株取引を通じ、巨万の富を得た峯。
欲しいものは全て手に入り、人も皆喜んで自分の言うことを聞くようにはなったけれど。
でも全ての裏に金への欲求が見えるむなしさから、峯は極道を目指しました。
リチャードソンの望む結果さえ出せば、必ず金が手に入る状況があればこそでしょう。
そして無尽蔵の資金を武器に神田に近寄り、峯は大吾に出会います。
この時、峯は初めて人を好きになりました。
金は確かに持っている。
それを作り出す才も後ろ盾もある。
けれどそれ以外の部分でも、峯は初めて人に認めて貰ったのです。
どれほど嬉しかったかと思います。

才があれば貧しさをつつかれ。
富を得れば富だけにたかられ。

人は自分を痛めつけ、利用するしかしないものだと考えて30年を生き抜いてきた峯にとって、大吾はこれ以上ないほど大切にしたい存在になりました。二度の抗争で弱体化した東城会を立て直すのに、金が要るなら金を、人がいるなら人を、情報が居るなら情報を、大吾が必要とするなら何だって揃えよう上納しようと思い、実際そうしたんだと思います。


そんな頃に、始まるわけですよ、沖縄基地拡大とリゾート開発計画が。


リチャードソンが新BMDを狙っていることは、彼の素性を知っていれば峯にも容易に想像がついたことでしょう。ひょっとしたらそのための要請が掛かっていたかもしれません。同じ頃、東城会には鈴木大臣から土地買収の要請が入りました。となれば、峯は二つの組織のどちらにも力が発揮できる状態になります。基地拡大法案を通させたいリチャードソンに対しては、リゾート計画が滞りなく進むよう、土地買収に積極的な態度を見せれば、充分恩を売ることが可能だからです。同時に東城会の方に対しては、ブラックマンデーの情報と組織力を期待できますから、資金の調達はそれこそ無限の状態になったわけです。(あくまでも仮定です、仮定ですよ?)


しかし。


この時東城会は土地の買収からあっさりと手を引きました。
大吾にとって、いや東城会にとって大恩有る桐生四代目が其処にいるから、自分が六代目の間は沖縄には手を出さないと、大吾が決めたからです。金のなかった東城会にとって、リゾート開発計画に手を貸し利権を得ることは、非常に魅力的だった筈ですが、大吾はあっさりと手を引きました。この話から手を引けば、東城会の資金難は続きます。けれど大吾は四代目の土地を守ることを選びました。龍2からの流れを考えても、大吾は桐生ちゃんに一人の男として認められたいと願っているような気がするので、ここで男を見せたいと思ってしまったからでしょう、これは屹度。

 桐生さん、アンタの土地を奪うような真似をしなくたって東城会はやっていけます。
 自分一人ではできなかったかもしれないけれど、俺の側には峯が居るから。
 だから大丈夫。




自分が一人の男として認められたいと願った峯にとって、この時の大吾の気持ちは痛いほどよくわかってしまったことでしょう。桐生四代目に男を見せるために、ちょっと無理をするけど力を貸してくれないか?と言われたらそりゃ全力で支えたいと思うでしょう。

けれど。

もし。

もし峯がブラックマンデーと繋がっていたんだとすれば、
大吾のこの決断は、峯の武器を損なうものになりかねません。
大吾を支える無限の資金に有限の影をちらつかせることになりかねません。


それでも。
初めて得た絆を守るため、峯は必死の思いでリチャードソンとの間をつなぎ、大吾を支えていったのだと思います。

 大吾さん、あなたが桐生四代目に対して意地を見せるならその意地支えて見せますよ。
 汚い手を使い、下げたくもない頭を下げ、耐えに耐えて金を手に入れるなんて、
 あなたのためならどうってことないですよ、大吾さん。


リチャードソンの方も、これまでの経験から峯が必ず結果を出すと知っていたからでしょう。多少時間は掛かっても待つことを選択し、1年が過ぎます。


ところが、ここでCIAが動き始めます。
リチャードソン率いるブラックマンデーがなりを潜めてしまったため、そのしっぽを掴むことができなくなったからです。強引に土地の権利書を奪い、大吾をたきつけ、土地の買収を進めさせようとしました。その結果、譲二をかばおうとした(と思いますよ、あれは。その辺はまた後日語ります)リチャードソンによって名嘉原や大吾が撃たれ、桐生ちゃんが動き始めます。リゾート計画阻止を考える桐生ちゃんの行動は、CIAにとっても、ブラックマンデーにとっても邪魔なものですから、リチャードソンはここぞとばかりに桐生排除に乗り出すわけです。峯は峯で、排除ではなく東城会に戻らせることを考えます。大吾が必死で通そうとした意地を知って貰おうと思ったのかもしれません。「あの人は気持ちで動く人だから」、そう大吾に言われていたのだとしたら、知って貰えれば何か良い策が生まれるかもしれないと思ったからかもしれません。


六代目が信頼する四代目を代行に立てて、東城会をこの局面から守ることが出来れば。

大吾さんは、 屹度、 喜ぶ、 はず。


峯はそう思って必死に足掻きますが、必死でアサガオを守ろうとする桐生を止めるすべはありませんでした。寧ろ、何も知らず、ただ金と力だけを欲した神田をたきつけ、無駄に金を浪費させ、水面下でひっそりと土地買収を続けていた浜崎組と蛇華まで潰し、土地買収を完全に凍結させてしまった程です。そうなればリチャードソンに後ろをふさがれている峯は、自分が土地買収に動くしかなくなります。そうなれば金はいくらあっても足りません。追い詰められた峯が最初に手をつけたのが、神田を始末することでした。神田の首を以てケジメをつけることを、大吾が望まないことなんて峯にだって解ってたでしょうが、他に方法がなくなってしまったわけです。そして峯は錦山組という金を積めば動く兵隊を失い、資金は大吾の命に反する土地の買収にとられ、八方塞がりになります。なのに桐生は、真島組という東城会恐らく最強であろう兵隊に守られて、まだ頑なにあの土地を守ろうとするわけです。



養護施設の子ども達のために



惨めだったでしょうね。
どれだけ願っても、得られなかったものを持っている子ども達の姿を見せつけられるのは。

自分から戦う兵を奪い
自分から潤沢な資金を奪い
自分がたった一つ守りたかった大吾を奪い
それでもなお大吾に信頼されているであろう
桐生一馬が守ろうとしているのは、
身寄りのない子ども達


かつての自分の古傷を骨まで抉られるわけです。


桐生のやっていることを偽善だと言い切るしかなかったのも
桐生に守られているアサガオの子ども達を許せなかったのも


こう考えると無理もないことかもしれません。

そして峯は大吾の容態を知るに至ります。
同時期に撃たれた名嘉原は、既に退院しているのに。
桐生の信に応えアサガオを守るために命もプライドも捨てようとしたのに。

峯を信じ峯を頼り峯が守り峯が信じた麒麟の主は未だ目覚めないわけです。


目覚めないかもしれない

目覚めるかもしれない

目覚めて欲しいけれど

目覚めないかもしれない


もしこのまま大吾が目覚めなかったとしたら。
自分が今まで必死で守ろうとしてきたものは何だったんだろう。



これで全部の糸が切れてしまったんじゃないかなと思うのです。






如何でしょうか。


もし。
もし峯が。
ずっとずっと昔からブラックマンデーに利用されてきたのだとしたら。


ただそれだけの仮定ですが、MDMAでは峯がこういう過去を背負って神田を殺し、アサガオを潰し、ブラックマンデーに手を貸し、桐生を倒して、大吾を殺そうと思ったんじゃないか、と思ったので語ってみました。









最後まで読んでくださりありがとうございました。







もし。
この仮定が気に入って、「よしうちもこの仮定で何か書こう/描こう!」と思って下さる方がありましたら、是非使ってやって下さい。ただ、この仮定の著作権は放棄しないつもりなので、作品を見た方がMDMAの設定であることがわかるようにして使って下さい。宜しくお願いします。




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