アリスの裸の王様
 街中を歩いていたアリス。と、向こうから賑やかな一団が迫ってきます。
 「あれはなんですの?」
 近くにいた人に聞くと、その人は道の端っこにひざまずきながら、「王様の行列だ。」と教えてくれました。おしゃれ好きな王様は、新しい服を買うごとに、こうして練り歩くのだそうです。
 隣の人と同じようにひざまずいていたアリスでしたが、王様の仰せで特別に見せてやるからといって、行列の前、道の真ん中に引っ張り出されます。
 「余の新着は、バカには見えないのじゃ。」
 甲高い声で服の自慢をしながら、お付きの者を割ってアリスの前に登場する王様。
 その隣には、「パリコレ・服飾デザイナー」と書かれた名札を付けた、小ずるそうな男が従っています。
 「どうじゃ、娘?お前はかしこそうだから、どんな服だか感想を述べてみよ。」
 アリスの前に仁王立ちになる王様。その体には…
 「どうじゃ、早く感想を述べよ。」
 アリスの目の前に半勃ちの一物をぷるんぷるん振るわせて、答えを促す王様。
 と小ずるそうな自称デザイナーは、王様に「布地の肌触りでも分からせてやったらいかがでがしょう?」と耳打ちします。
 そうじゃのう、と頷きながら王様は、「特にこの腰巻きが豪華での、布地も刺繍も一級品じゃ。」と股間を押しつけてきました。豪華と言っても、本当はそこには何もないわけですから…
 「まだ感想をひと言も言えんのか!」
 業を煮やした王様は、アリスに詰め寄ります。そこでまた自称デザイナーが、
 「王様、お待ち下さい。どうでしょう?こちらにはこんなものもございます。」
そういってうやうやしく両手を差し出します。そこにはまたぞろ、なにも見えないのですが…
 「これはなんじゃ?」
 「バカには見えないコンドームでございます。どうです、ご覧下さい、この薄さ。女性を喜ばせるイボイボ。」
 「う、うむ。」
 そして…
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