巨大ヒーロー養成学校定時部(4週目)
 一児の母・近江治美は、子どもに手がかからなくなったのを機に何か手に職を付けようと、昔趣味でとった巨大ヒーロー免許を再発効して貰うべく、養成学校へ再講習に通う。だが学費をケチったために、セクハラが堂々と横行する3流学校に入学するハメに。今日もまたタンスの奥から取り出したぴちぴちの練習スーツでがんばる治美に、セクハラ教師の魔の手が迫る。
「実際のスーツは、防水、防弾、防熱、あらゆる文明で開発された光線や化学薬品などに対する耐性を備えている。もちろん完璧だとは言えないが、防御をスーツに任せることで君たちはミッションに専念出来るはずだ。君たちが以前に使っていたこのスーツでも激しい攻撃にひるみはしないが、スーツは常に研究・改善されており、最新のものを使用することをお薦めする。」
「狡猾な宇宙人の中には、改造したり、巨大化させたりした任地の現住生物を操って攻めてくる者もいる。操られているのが現地民で、しかも元に戻すことができる可能性が残っている場合、彼らを決して傷つけてはならない。我が身を犠牲にしてでも、元に戻す方法を探るのだ。」
「流動体生物の扱いは非常にやっかいだ。倒したと思っても、少しの水分や温度変化で復活してしまう可能性がある。最も危険なのは、君たちの生身が攻撃に晒されることだ。通常は密閉されたスーツとマスクに守られているため、心配することはないが、他の怪獣との戦いの後や君たちが現地民の姿になっている時は特に注意が必要となる。」
「節足類型宇宙人の多くは強力な用心棒を雇っているか、あるいは心理戦など暴力に頼らない戦法を好むものだ。だが中には自ら肉弾戦を挑んでくる者もいる。君たちとは体の構造が全く違う節足類型宇宙人の操るマーシャルアーツのほとんどはまだ研究されていない。慎重にかかる必要がある。」

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