舗性丼さんの2014年GWの訪タイ記

【1日目】
恒例のGW期間のBKK訪問のため、4月28日(月)の夕方、成田発18:15のNH805便に乗り込む。BKKには22:55着なので、時間的にGOGOは微妙だが、テーメーカフェの盛り上がる時間には間に合いそうなタイミングだ。ところが飛行機の出発直前に、搭乗者の親子連れ3名が突如として降機するという想定外の事態が発生。あげくに彼らの手荷物を飛行機の貨物スペースから取り出さねばならず、ここで約1時間のディレイ。 当人たちにも事情があろうが、「だったら最初から乗るなよ。」と思わずにいられない。

悪い事はさらに重なる。 出発が遅れた事でただでさえ離発着が多い夕刻の時間帯に、離陸が後回しにされてしまい、さらに約30分以上のディレイでようやく成田を出発。
ANAはこの遅れを、巡航速度を上げて取り戻そうという気はさらさらないようで、結局BKKには日付が変わった0:30頃、予定通り?到着したが、夜遊びのスケジュールは最初から狂ってしまった。

イミグレを約7〜8分で通過し荷物を受け取ると、AISのカウンターに行き、SIMカードを購入し、タクシーに乗り込む。
「まったく初日からついてないよなー。」と思いながら、宿泊先のアソ―クの「S15」に無事到着。
せめてもの救いはエクスペディアで予約した部屋よりも、1ランクアップされたことだ。

   S15部屋

「S15」には初めて宿泊するが他のSシリーズ同様、なかなかスタイリッシュなデザインで私好みだ。
ただ数々の予約サイトの口コミにもあるように、クローゼットとセーフティボックスが洗面所側にあるというレイアウトはやはり違和感がある。(何日も連泊すれば慣れるとは思うが・・・)
休む間もなく、偶然にも同日に近所の「フォーポイント」に宿泊中の、知人のA氏の携帯に連絡するも留守電。 明日の朝食を一緒に取る旨を留守電に残し、喉も渇いたので閉店間際のテーメーに向かう。

    クローゼット

さすがに月曜日の深夜1時過ぎとあって、いつもなら地上の階段付近に屯するオカマや、チップをせびるテーメーおばさんの姿も無く、あっさりと店内に入る。 店内には私含め10名弱の客しかいないが、それでもこんな深夜(しかも週の初めの月曜日)にも関わらず15名前後の嬢たちが、思い思いにソファやイスに腰掛けている。
個人的に選べそうな嬢も数名おり、需給バランスは取れているが、飛行機のディレイで疲労困憊のためトニックウォーターで喉を潤し、素直にホテルに戻り就寝する。

【2日目】
翌日9時に起床。A氏の携帯に改めてTELする。 「舗性丼さんすみません。メッセージ聞いたのが朝食終わった後なもので・・・。 でもそっちに行きますよ。」とA氏。
「S15」のロビーでA氏と合流し、そのままホテルのレストランで私は朝食、A氏はコーヒーを飲みながらしばし談笑。 「S15」のレストランは思いのほか広く、なかなか居心地の良い空間だった。
ビュッフェスタイルの朝食はSAとしては平均的だが、宿泊費(約7500円)を考えれば十分な内容だと思う。

A氏は午後に仕事先のベトナムのホーチミンへ向かうため、1時間ほど談笑して東京での再会を約束し別れる。 A氏と入れ替わるように、今度は個人でツアー手配をして生計を立てているB氏と会い、直近のバンコク及びパタヤの情報収集。 「覚悟はしていましたが、デモのおかげでGWのキャンセルが続出ですよ。」と嘆くB氏。 彼も含め、現地で観光客相手の仕事をしている人の大変さは、私の想像以上だと思うと何やら切ない気分になる。 せめてもの気持ちということで、B氏からリクエストされた、ポカリスエットの粉末、インスタントみそ汁、お茶漬け等をプレゼントする。
「ありがとうございます。嬉しいなー。」と笑顔のB氏を見て、こっちも嬉しい気分になる。

今日は次の目的地のパタヤへ向かう。 自分はすでにバンコクには20回近く来ているが、パタヤは今回が初めてだ。
通常の直行バスで行くことも考えたが、今回はこれも初めての利用となるベルトラベルで行くことにした。利用した感想としては、通常のパタヤ行きのバスより費用は若干割高になるうえ、バンで数ヶ所のホテルで客をピックアップし、バスターミナルで大型バスに乗り換えるため時間もかかる。
しかし初めて現地に行く方にはタクシーよりも格安で、それぞれのホテルへの送迎も心配なく、事前にWEBサイトで予約決済すれば割引(片道375THB→345THB)してくれることを考えれば、実によくできたシステムだと思う。

B氏と別れ、しばらくするとほぼ定刻どおり、ベルトラベルのバンが迎えに来た。
バンでバンナー地区にあるバスターミナルに行き、他のホテルからピックアップした乗客とともに大型バスに乗車、2時間ほどでパタヤのバスターミナルに到着する。
その後、再びバンに分乗し、宿泊先の「ヒルトン・パタヤ」に向かう。

   パタヤバスターミナル

「ヒルトン・パタヤ」を宿泊先にしたのは@パタヤのほぼ中間地点で交通至便 Aショッピングセンター(セントラル・フェスティバル)が併設 Bパタヤでは比較的新しいホテル(築3年)で、レストラン、プール、エグゼクティヴサロン等のファシリティも充実 C貯まっていたヒルトンオーナーズのポイントで宿泊できるというのが主な理由だ。

フロントでバウチャーを提示すると、ゴールドメンバーであることから、33階にあるエグゼクティヴサロンに案内されそこでチェックイン完了。 事前に様々な個人ブログでサロンの雰囲気だけは掴めていたが、実際に来てみると想像以上の眺望の良さに驚く。
あまり腹も空いていなかったが、ちょうどアフタヌーンティの時間にかかっていたため、空調の効いたサロン内で、無料の数種類のスイーツとコーヒーで“1人アフタヌーンティ”を洒落込む。

   パタヤビーチ

その後、部屋でシャワーを浴び、「セントラル・フェスティバル」に行く。
ホテルからショッピングセンター(SC)に行くには、セキュリティの関係からフロント階で別のエレベーターに乗り換えなければいけないが、それを差し引いても全く外に出ることなく、双方を行き来できる便利な構造だ。「日本のリゾートホテルにはちょっと無いよなー」と感心する。
SC内を一通り回り、パタヤ初日の1人ディナーを取るべく「カールスJr」に入り、ハンバーガーとサラダとドリンクを食べる。 この店の屋外テラス席から見たパタヤの夜景も、「悪くないな」と思いつつ、8時頃ソンテウを捕まえ「ウォーキングストリート」へ向かう。

   カールスJr

ウォーキングストリートを歩きながら左右のGOGOバーの多さと、バービアの箱の大きさと数の多さに圧倒される。 まさに「世界一邪悪なビーチ」の名に相応しい雰囲気が漂う。
ところがそんな雰囲気に水を差す場違いな集団を発見。 それは中国人団体観光客の一団だった。
先頭のツアコンが持つ旗の後ろには、見た目40〜60代前半のおば様方が連なり、さかんに両サイドのGOGOバーや呼び込み嬢の写真を撮りまくっている。
「ここって風俗地帯であると同時に観光名所だったんだ。」と妙に納得しながら、バーホッピングを開始する。それにしても呼び込み嬢の数はやたら多いが、目につくような嬢もまた少ない。

ウォーキングストリートの各所にいる大道芸人を見つつ、「今日は“蠍の少女”いないのかなー?」と、ストリートを行き来しながら“日本人定版”の「バカラ」を覗く。
しかし、まだ8時台というのに既に店内は我が同胞たち&半島系とおぼしき団体で満席状態なのであっさりパスして次の店へ。 いくつかの店を回った後に、Soiダイヤモンドの「スーパーベイビー」に入る。 諸先輩方のブログ情報では、以前は良い嬢が集まる超人気店だったが、最近では衰退著しいとのことでその確認を含めて入店。

ボーイに案内された席は、この店自慢?のバスタブ前の席だった。バスタブにはすでに2人の嬢が全裸で入っていたが、揃いも揃って小柄、サル顔、貧乳、幼児体型という、私的には許容できないビジュアルだ。 「こんなんじゃ“チンピク”(勃起)もできないなー。」とゲンナリ。
他のダンサーもおして知るべしで、何とも言えない気だるい雰囲気がダンサーと客の双方に流れるが、この辺の緊張感の無い感覚はナナやソイカの不人気店とも異なる微妙な感覚だ。

そんな状況下の中、唐突に同年代とおぼしきファランの夫婦が入店してきた。よりによってボーイが私の隣の席に案内したが、ファランの奥さんが目の前の「サル顔、幼児体型」の嬢を見るや否や、「ノー」と顔をしかめて速攻退店。 この手の客は時折ナナやソイカでも見かけるが、「ちゃんと事前情報確認してから来てよ。」と願わずにはいられない。
1回の訪問で最終判断はできないが、この店の評価は各ブログに記載されているとおりと判断し、時間的には少々早いがホテルに戻る。

【3日目】
9時ごろ目覚め、朝食会場へ向かう。 パタヤヒルトンのオールディダイニング「Edge」は、天井が高く、眼下に見下ろす海の景色も素晴らしい。 そしてビュッフェメニューの充実ぶりは、バンコクのミレニアム・ヒルトンのレストラン「Flow」と並んで良い点だと思う。

  Edge

1時間ほどかけて朝食を楽しんだ後、急ぎフロント階の屋外にあるプールに向かう。
すでにプールにいくつかあるガゼボやデッキチェアは、何組もの中国人観光客に占領されていた。
やはりこいつらは油断も隙もない。 うかうかしていれば島の一つや二つなど、「簡単に実効支配されかねない」と再認識しながら、こちらも海の景色が良い場所を橋頭堡として確保する。

今日の午前中はプールサイドで本を読みながらゆっくりする予定だ。 それにしてもこの時期、自国の労働節の前後に休暇を取り、バンコクやパタヤでも滞在する中国人が年々増えてきたと感じる。
少なくとも今、このプールサイドにいる日本人は、私ともう1組親子連れのみ。
残り10組前後の家族、カップル、グループ客の7割は中国人、2割は韓国人、日本人は完全にマイノリティだ。 そうこうしている内に目の前に中国人の若い4人の娘たちが、防水機能付きのデジカメやスマホでお互いの写真を撮っていることに気付く。

中国人は好きではないが、「若い娘は別」とばかり、片言の英語で「4人の集合写真を撮ってあげる。」と伝え、彼女たちのデジカメとスマホで集合写真を撮ることで、民間レベルで“日中友好”に貢献する。
プールを後にし、昼食とも思ったが、朝食をかなりしっかり食べていたこともあり、あまりお腹が空いていなかつたので、エグゼクティブヴサロンにてサンドイッチとスイーツで軽めの昼食を取る。

    スイーツ

そうこうしている内に予約してあった「OASIS SPA PATTAYA」の送迎時間になったため、あわててホテル1Fの玄関ロビーへ向かう。 定刻より15分ほど遅れてSPAの送迎車が到着し、通常であれば20分程度で行ける距離を、ビーチロード1の渋滞の影響もあり、倍以上の時間をかけて店に到着、その後2時間至福の時を過ごす。

    SPA看板

    施術室

施術後はセントラル・フェスティバルまで送ってもらい、地下のフードコートでオースワンを食す。
昨日も感じたが、中国人だけでなくロシア人の家族連れが本当に多く、フードコートのブースでもバンコクではまず見かけない、ロシア料理(ボルシチ等)を扱った店もあることに軽い驚きを覚える。

   オースワン

バンコクに到着してから3日も経つと、さすがに人肌が恋しくなるので、ソンテウに乗って今夜の目的地であるMPの「ラスプーチン」に向かう。 店はビーチロードから少々セットバックした所にあるため、多少探すのに時間がかかったものの無事到着。
写真で見るよりもゴージャスな店構え(私にはそう見えた)に期待が膨らむ。
ガラスの仕切りが無いひな壇には嬢が15名ほど鎮座している。 数名は選択の余地があるが、「ちょっと少ないなー。」と感じる。 コンシアが持つカードには、それぞれの嬢のつけているバッジの色別の値段が記載されている。「おっ、これが噂の奴ね」と思い、熟慮の末、ややぽっちゃり目だが目パッチリのインド風の巨乳のP嬢を選択し、2,500THB支払う。

しかし、プレイルームで実際に服を脱がすと、「やや」よりも「かなり」ぽっちゃり体系であることが判明したが既に後の祭り。 しかし、今夜はこの巨乳を揉みしだきながら果てたい欲求の方が勝り、入浴後のP嬢のプレイもそこそこにM字開脚してぺ○スを挿入。 あえぐP嬢を突きまくりながら、コンドームごしに、約1週間貯め込んだ濃厚な白濁液を放出する。

P嬢はその風貌と体型から、アラブ人の客からの指名が多いとのことで妙に納得。
食品スーパーと同様、地域性や顧客のニーズにより、商品の品揃えにもバリエーションが求められる好例と言えよう。
帰りがけにひな壇を見ると、嬢の数が30名前後に増えていた。 少々残念ではあったが次回のリベンジを決意し、SoiLKに向かう。 ウォーキングストリートに比較すればその佇まいはかなりコンパクトな規模だが、自分的にはこのぐらいの規模感の方が性に合う。
「クリスタルクラブ」「バチェラー」等を覗くが、いずれの店もそこそこ客は入っているが、嬢を脇につけることもなく、一人淡々と飲んでいるファランの姿が目に付く。

たまたま入った「アメジスト」で幾つかショーを見ていて、レズショーをやっていた嬢のスタイルの良さと美乳が気になり、席に呼んでドリンクを奢る。
気になって仕方が無い色白の美乳を触ると、「NO!」と言ってこちらを睨みつける。
そんなやりとりを2、3回繰り返していると、いいかげん飽きてきたので適当な所で放流。
やはり、ショーメインの店の嬢とは相性が悪かったようだ。
気が付けば夜の11時近くなっていたので、あわててバンコクのGFのJ嬢に連絡を入れる。

2年前に某会員制出会いサイトで知り合った4名の内、一番フィーリングが合った嬢なので、帰国後もメールやチャットでほぼ1日おきに連絡を取り合う関係だ。
コンケーン出身の彼女は現在33歳。 地元の大学を卒業後バンコクに出てきて、いくつかの仕事を経て最近まで衣料品の通販会社に勤務していた。 ところが1ヶ月程前に会社が経営不振で清算することとなり、いきなり解雇され現在求職中の身だ。

既に5社ほどの面接を受けたが、全て不採用となりこの所本人もかなり凹んでいる。
今回は気分転換もかねて、後からパタヤに来させ1泊したのち、バンコクに戻ってからは共に過ごす予定だ。 明日、パタヤバスターミナルに着いたら、自分の携帯に連絡を入れるように伝え、Soi LKメトロを後にする。 今夜で夜遊びも終了し、明日からは善良なBFを演じなければいけない。

【4日目】
朝8時半ごろ起床し、朝食会場の「Edge」に向かう。昨日はあまり気にならなかったが、改めて中国人観光客の多さに驚く。 そそくさと朝食を済ませ、水着に着替えプールへ向かう。やはり例によって既に中国人宿泊者の団体による、デッキチェアの実効支配が進んでいたが、こちらも首尾よく「PATTAYA」の電飾看板とビーチが良く見える場所の確保に成功。
今日はバンコクから来るJ嬢と半日はこのプールで過ごす予定だ。

あらかじめ持参した本やフリーぺーパーを大量にデッキチェアに置き、自身の“領有権の主張”を明確にする。 しばし、デッキでダラダラ過ごしながら、「そういえばバンコク到着から、今日まで全く雨に降られていないよなー」とぼんやり考えていると、J嬢からパタヤバスターミナルに着いたとの連絡があり、その20分後にフロントで半年ぶりの再会を果たす。

「J、思ったより元気そうだね。でも少し、スリムになった?」と聞くと、「うん。お金が無いから、朝食は抜き。夜は毎日、MAMAよ。」と明るく笑う。
取りあえず彼女と一緒に部屋に戻り、水着に着替えさせてプールに戻る。
「うわー。きれい。」とパタヤビーチの景色に喜ぶ彼女。
「私、以前友人たちとパタヤに来た時、できたばかりのこのホテルのフロントまで来たことがあるの。でも泊まった事は無いから、今回あなたと一緒だからとてもハッピー。」と嬉しいことを言ってくれる。

写真をせがまれ、ビーチやプールをバックに何枚も撮影させられる。 おまけに撮影した画像をいちいち確認し、少しでも写りが気に入らないと、「うーん、これはダメ。削除して撮り直して。」とチェックが厳しい。 彼女は肌の色は少し黒く、顔だちは目パッチリの”可愛いサル顔”という感じだが、手足は長くヒップもボリュームがありスタイルは抜群だ。 惜しむらくは胸が無いことで、この点は本人もえらく気にしている部分でもある。

しかし、この手の嬢は日本人以上にファランに人気があるタイプだ。 以前勤めていた会社の事務所が、よりによってソイナナの奥のビルに入っていたらしく、通勤時にソイナナのバービア通りを歩くと、あちこちのバービアにいる”飲んだくれファラン”達から声がかかるため、「毎日会社に行くのが嫌で仕方が無かったわ。」とぼやいていた。

昼食にプールカフェで「トムヤムピザ」をオーダーし一緒に食べる。
久々のまともな?食事らしく、彼女も思わず「アローイ!」と笑顔がこぼれる。
昼食後、二人でうつらうつらしながら、気が付けば3時近くになっていたので、プールを後にしてアフタヌーンティーサービスをしているラウンジに向かう。

「すごい、キレイ!」と最上階からの景色に感動する彼女。 そしてお約束の写真撮影が続き、ラウンジで提供されるサンドイッチやスイーツを二人で食べ、その後は部屋に戻り、何をすることもなくソファでまったりする。
日本のユニクロで買ってきた、パーカーとカットソーのドレスをプレゼントするととても喜んだが、「ごめんなさい、舗性丼。 私はお金が無いから、あなたにプレゼントを買ってこなかった。」と申し訳なさそうな表情で謝る。 「そんなこと気にしないでいいよ。」と答え慰める。

タイの女性と付き合うのは彼女が二人目だが、宗教上の習慣からか彼女たちは自分自身にお金が無いにも関わらず、必ず会う時にはプレゼントを用意してくる。 以前付き合っていた別の女性からは、初回に安物ではあったが腕時計、2回目はネクタイ、ウールのベストをもらい、こっちが恐縮したぐらいだ。

6時を過ぎたので、イヴニングカクテルのサービスを受けるべくラウンジを再訪する。
ラウンジでは午後3時〜6時まではティータイム、午後6時〜8時までがイヴニングカクテルタイムとなり、アルコール類に加えオードブルやサラダ、チーズ等、簡単なつまみ類が提供される。
数時間前にサンドイッチやスイーツ類をしっかり食べた上、オードブルも完食してしまったことで二人ともすっかり満腹になってしまい今夜のディナーは中止にする。

   カクテルタイム

腹ごなしにソンテウに乗って、Soi5にある「アユタヤ・バーン・スアン」にマッサージを受けに行く。 この店は先日、「ラスプーチン」に行った際、偶然見つけた素敵な一軒家マッサージ店だ。
(帰国後に調べた所、大阪に本店がある日本人経営のマッサージ店であることが判明。)
予約無しに飛び込みで入ったが、幸い店も暇だったようで、首尾よく2時間のタイマッサージを受ける。 ただ雰囲気もいい分、1人(2時間)450THBという、バンコク並みの料金だった。

   アユタヤ・バーン・スアン

マッサージを終えて店を出る頃には既に10時を回っていた。
「GOGOならこのぐらいから盛り上がる頃だよなー。」と心で思いながらも、彼女の手前行くこともできず、覚悟はしていたとは言えパタヤでこの状況はとても切ない。 そんな一抹の寂しさを感じながら、ホテルに戻り約半年ぶりに再開したJ嬢と濃厚な一夜を過ごす。

【5日目】
朝7時ごろに何となく目が覚める。 やはり普段の生活ではカミさんとは別々の布団で寝ているので、ダブルベッドのシチュエーションは落ち着かない。 見ると隣のJ嬢はまだ寝ている。
二晩連戦の影響か、少し腰が重い。 おもむろにベッドの中で腰の屈伸運動をしていると、その気配でJ嬢が目を覚ます。 「おはよう、ダーリン。」と言いキスしてくると、私のパジャマ代わりのTシャツをめくりあげ、乳首を舐めはじめる。 「あなたこれが好きなんでしょう?」と言いながら激しく舐めあげる。 「ねぇ、ダーリン。サバーイ?」と上目使いにこちらを見るJ嬢。

気持ちはサバイなのだが、さすがに50過ぎて朝から一戦交えるのはキツイ。 適当な所で攻守交代し、指マンで彼女を逝かせ本番はご勘弁願う。

シャワーを浴び、朝食を取るべく「Edge」に向かう。 「海がきれい。ナイスビューね!」とJ嬢が喜ぶ。私にとって3回目となるビュッフェだが、彼女は初めて。 しかも、失業してから無収入の為、僅かばかりの貯金を切り崩しながらの耐乏生活のため、日々ろくなものを食べていないこともあり、嬉しそうにあれこれ料理を取ってくる。 「寿司はライスに醤油はつけない。ネタの部分につけて食べるんだよ。」とレクチャーしながら、楽しく時が過ぎてゆく。

   朝食

今日は再びベルトラベルのバスでバンコクに戻り、残りの2日間を彼女と過ごす。
あらかじめ帰りのチケットは二人分購入しておいたので、今日はバンコクまで彼女と一緒だ。
ホテルをチェックアウトし、迎えのバンでパタヤバスターミナルまで行き、大型バスに乗り換える。
行きと違い客席は、バンコクに向かう中国人とファランでほぼ満席状態。

初めてのパタヤだったが、バンコクとは違ってどこかノンビリした空気が漂っていい場所だった。
「将来ロングステイするなら、バンコク市内よりもパタヤの方がいいなー。夜遊びスポットも多いし。」と素直に思う。 バスの車中でうつらうつらしていると、約2時間でバンナー付近のバスターミナルに到着。 そこからバンで宿泊先のチットロムにあるサービスアパートメント(SA)の「ケープハウス・ランスワン」へ向かう。

このSAにしたのは、@キャンペーンで安かった A数年前に部屋をリニューアルした B部屋に洗濯機がある C宿泊者にはベッド脇に置いてある、テディベアのぬいぐるみがプレゼント等の理由による。 チェックインして部屋に荷物を置き、ぬいぐるみに喜ぶ彼女を急かすように、18階にあるラウンジへ向かう。 このラウンジは宿泊者(及び長期滞在者)であれば自由に利用できる。

さすがにホテルのラウンジと比較すればオードブルやスイーツ等のアイテムは貧弱だが、何よりもフロアの開放感が素晴らしく、その割に利用者少ないのでついつい長居したくなりそうだ。
意外に美味しいコーヒーを味わいながら、これからの行動予定を考える。 彼女が「私、水着を替えたいから一度アパートに戻りたい。あなたも一緒に来て。」と言うので、タクシーで彼女のアパートへ行く。

彼女のアパートを訪問するのはこれで2回目だ。 1ヶ月の家賃が4,500THB、洗濯機、エアコン、ホットシャワー無しという、典型的なタイ人が住む賃貸アパートだ。
そんな生活にも関わらず、彼女もまたここ数年の政府の新車優遇政策に乗っかり新車でマイカーを購入、毎月6,000THBのローンを5年間に渡って支払わなければいけない身分だ。
頭金の一部をコンケーンに住む両親が出してくれたとは言え、月給が25,000THBでよくマイカーを新車購入する決断ができると思う。 この辺の金銭感覚がタイ人の不思議な所だ。
彼女のベッドで少しうたた寝し、以前から約束していたバッグを買いに、彼女の運転でMRTバホンヨーティン駅前にある「ユニオンモール」へ向かう。 反対側にあるSCの「セントラル・ラップラオ」とは比較にならないぐらい老朽化した建物だが、MBKのような小型の店がわんさかあって、商品価格も安いことから、近隣のローカルの人々にとっては無くてはならない存在でもある。

残念ながら欲しかったバッグは既に売り切れていたので、「久しぶりに服を買いたいの・・・。プレゼントしてくれる?」と聞くので、しばらく買物に付き合うが、あまりの人の多さに息苦しくなる。
ショッピングに付き合うのは嫌いでは無いが、いいかげんダルくなったので、1,000THBを彼女に渡し「これで好きなもの買っておいで。」と言い、自分は地下にある「UCCコーヒー」で休息。
日本と同じレベルの“甘くないアイスコーヒー”が飲めることに感激する。

1時間後に嬉しそうに袋を抱え戻ってきた彼女と合流、その後BTSヴィクトリー・モニュメント駅前にある、「スカイトレイン・ジャズクラブ」でディナーを取る。
食事をしながら、これまで話題にするのを避けていた再就職活動の話を聞く。 彼女としてはコンケーンへの家族の仕送りもあり、以前の給料(25,000THB)は譲れない線だと言う。
それゆえ飲食業や販売業等、時間が不規則で給料が安く、休日も少ない職種はハナから考えていないようだ。 「こりゃあ相当長期戦になりそうだなー。」と感じる。

   スカイトレイン

彼女なら実年齢よりも確実に若く見えるし、ビジュアル的にも十分夜の商売でも通用すると思うが、まさか自分からそのような事も言えず、「大丈夫、君なら必ず希望の仕事が見つかるよ。」と励ます。
店で2時間ほど過ごし、レストランでのお約束の写真撮影を終え、彼女の車でホテルに戻る。
今日はパタヤからの移動もあり、何となく疲れていたのでおとなしく就寝する。

【6日目】
朝8時ごろ起き、二人で1Fのイタリアンレストラン「No.43」に行く。
最近のスクンビット界隈にはレベルの高いイタリアンレストランやワインバーが増えたので、この「No.43」は今や“老舗”に近い存在だが、ランチ、ディナーともリーズナブルで味も良い。
朝食は一般的なビュッフェスタイルの内容だが、オーダーしてからスライスしてソテーする骨付きハムが美味しく、思わず何回もお代りに行く。

早いもので明日はもう帰国日。 「楽しい時間が過ぎるのは早いなー」といつも思う瞬間だ。
最終日はあまり動きたくないので取りあえず午前中に、「サイアムパラゴン」の「グルメマーケット」
に行き、妻への土産とする石鹸やローションを幾つか購入する。
彼女に「君も何か欲しいものは無い?」と聞くと、嬉しそうにシャンプーやリンス、コンディショナーをカートのカゴに入れてくる。 この所朝食を抜いている彼女に、「君も健康のために、朝は少しでも食べなくちゃダメだよ。」と言い、グロサリーコーナーでコーンフレークの特大サイズを購入しプレゼントする。

   サイアムパラゴン

フードコートで軽く食事をした後、宿に戻り、午後はプールでまったりすることにする。
真新しい水着に着替えた彼女の手足の長さを見て、少し自己嫌悪に陥る。(笑)
彼女の姉や母の写真を見せてもらったことがあるが、どちらにもあまり似ていない。
「すると彼女は父親似か? そう言えば父親は俺と同年代のはず・・・。」とあれこれ思いを巡らしながら、二人でプールに浸かる。

女性の裸はもとよりセクシーだが、下着や水着姿はまた違ったセクシーさがある。
水着姿の彼女を見て少しばかり性的興奮を覚えたため、背後から襲い首筋にキスをしながら貧乳を揉みしだく。 「こっちのお肉が少し胸の方に付いてくれると、最高なんだけどなー。」と思いながら、水の中でボリュームのある彼女のお尻を両手で鷲掴みにすると、「オー、舗性丼。タル〜ン。」と笑いながら、水着の上から勃起したぺ○スを撫でる彼女。
お互いにいい年齢の男女が、「アホなことやってるよなー。」と思いつつ、誰もいないプールでしばし戯れる。

   プール

「ケープハウス・ランスワン」のプールは小ぶりだが、利用客が少ないのでノンビリできるのが気に入っている。 日陰のスペースにデッキチェア移動し、うつらうつらしながら午後のひと時を過ごしながら「帰りたくないなー。」と改めて思う。
やがて少々小腹がすいてきたのでシャワーをあび、18Fのラウンジに行き軽食を食べ、部屋に戻ってソファで二人テレビを見て過ごす。

すると、「私さみしいよ、舗性丼。今度いつバンコクに来るの?」と半べその顔でJ嬢が尋ねる。
「うーん、解らない。来年かな?」と答えると、「私、そんなに長く待てない。」と泣き出す。
やはり再就職活動もままならず、本人も少し気弱になっているようだ。(無理もない話だが・・)
「大丈夫だよ、J。 なるべく早くまた来るから。 それに君とはチャットでいつでも会話できるし、メールも毎日するよ。 それよりも次に僕がバンコクに来るまでに新しい仕事を見つけて、僕を安心させてくれよ。」と諭し、キスして抱きしめる。 「わかったわ。 私、頑張る。」とJ嬢も気を取り直す。

そうこうしている内に夕飯を食べるため、彼女の車でプロンポンにある「K-ヴィレッジ」に行く。
「K-ヴィレッジ」はここ4〜5年急増した、近隣のコンドミニアムに住むファランの駐在員家族や、タイ人富裕層をターゲットに開業したショッピングセンターだ。 しかし、ここ数年はテナント入れ替えも増え、正直「いつまで持つかな?」と思っていたが、さすがに日曜日の夜は家族や友人たちと食事を取るタイ人で駐車場は大混雑だった。

特に1Fで最近入れ替わった、沖縄の居酒屋「目利きの銀次」には、タイ人の席待ちの列ができていたのが印象的だった。 彼女に「何が食べたい?」と聞くと、「日本の料理がいいわ。」と答えるので、2Fに上がり悩んだ末比較的空いていた、長崎ちゃんぽん「リンガーハット」に入る。
バンコク最後のディナーが「リンガーハット」とは日本人的には少々寂しい気もするが、初めて彼女の為に看板メニューのちゃんぽん、皿うどん、とんかつ、餃子など一通りオーダーし一緒に食べる。
食事を終え、館内のきれいな電飾をバックにお約束の撮影をして、明日の帰国の荷造りのため早めに宿に戻る。

   電飾

海外旅行に行って帰国の荷造りほど侘しいものは無いが、ことバンコクからだとその思いは一層強くなる。 国自体は色々な問題を抱えているが、それでもこの街は男の欲望を満たすと共に、自分のビジネスに関連するマンション、ホテル、飲食店等、日本とは比較にならないほどのスピード感で日々変化を遂げている。 そんな所に自分は強く魅せられ、だからこそ毎年性懲りもなく再訪してしまうのだと思う。 そんな事を考えつつシャワーを浴び、彼女と最後の夜を過ごす。

【7日目:最終日】
BKK6:50発、NH806便の乗る為、朝4時に起床する。
洗面所で手早く身支度を整えるJ嬢に、「君はここから家に帰るかい?」と尋ねると、「ノー。あなたを空港まで送って行く。」と言う。 心の中で、「うーん、彼女のあの運転で高速は怖いなー。 万が一、事故でも起こされた日には、妻や会社の同僚に何て言い訳すればいいものか?」などと考えてしまう。
するとその辺を見透かしたかのように、J嬢が「私の運転では怖い? もしそうであればタクシーで行ってもいいよ?」と少し悲しそうな表情で尋ねるので腹を決め、「OK」と答える。

スーツケースから封筒に入れた3万円を取り出しJ嬢に渡す。
「これは?」と尋ねる彼女に、「J。ここに日本円で3万円ある。 市内の両替所でバーツに買えると今のレートなら、約9,600バーツぐらいになる。もし、次に来る時までにどうしても君がお金に困った時は使ってもいいよ。」と伝える。 「ありがとう。舗性丼。」とワイして受け取るJ嬢。
まあ、彼女の今の状況からすれば、すぐに家賃や車のローンで消えてしまうような金額に過ぎないが、自分もしがないサラリーマンゆえ出せる金額には限度がある。 「J、どうか早く次の仕事を見つけてくれ。」と心の中で祈る。

早朝のバンコク市内、一方通行のランスワン通りをルンピニ公園方面に直進し、迂回する感じで高速道路に入る。 時速80キロ前後のスピードで運転する彼女の車を、両脇からタクシーが猛スピードで追い抜いて行く。 そのたびにヒヤヒヤしている内、目の前に青いネオンに囲まれたスワンナブーム空港のターミナルビルが見えてくる。 気分的に一番切なくなる光景だ。
空港の駐車場から出発ロビーに向かい、チェックインカウンターでスーツケースを預け、時間を潰すために1Fの「マジック・フードポイント」に入る。

J「私もいつか、日本に行きたいな。」
舗「それはいい。でもチケット代高いよ。」
J「いくらするの?」
舗「うーん、安くて25,000THBぐらいかな?」
J「それは高いわー。」
舗「君にとって優先順位は、まず早く次の仕事を見つける。次に車のローンを終わらせる。
それからチケットを買う為の貯金をする。わかったかい?」とカオ・カー・ムーを食べながら彼女に少しお説教する。
「そうね。それが現実的ね。」と笑いながら答える彼女。

そろそろイミグレに向かう時間だ。 彼女にガソリン代替わりに1,000THB渡し、出発ロビーに向かう。 イミグレに続くエスカレーター前で抱擁し、「また来るよ。」と言いながら彼女のお尻を鷲掴みにする。 「オー、こんなところで恥ずかしいわ。」と笑いながらも身を委ねるJ嬢。
「日本に着いたら必ずメールしてね。」「OK。必ずするよ。」と言い、「またね。君も頑張るんだよ。」と最後のキスをしてエスカレーターに乗る。 笑顔で手を振る彼女、「良かった。ここで泣かれちゃ、困っちゃう。」と内心安堵しながら帰国の途に就いた。

−終−

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