タクシー・バックMPに気をつけろ!外伝

マグ朗隊員よりの投稿

マグ朗特捜隊隊員レポート

皆様方は、天使の都の遊び方を充分御存知であろうから、繁華街、若しくはホテル前等で客引きをしているトゥク・トゥクやタクシーは相手にしないであろう。 しかし、何度かは「マッサー?」「シャチョー?オンナ?」「ソープラン?」なぞと 声を掛けられ、裸の女性が泡に塗れている、怪しげなパンフレットを目にしたことは あるまいか?何の情報もない全くの初心者であれば、ついつい、相手にしてしまうことも無い訳ではないと思料する。

今般、少々気になった私は、その『お誘い』に乗ってみることとした。 おそらく普通では、そうそう行けないような場所(MP)に行くことになるのではな いか?実際はどうなのだ?遊びなれた(嘘です)MP遊びではあるが、興味津々である。その話をレポートしたい。 なお、これからは、あくまで私の独断でとらえたものであるから、参考までに願いたい。

まずは、ホテル前で屯していたタクシーのドアを開け、開口一番「マッサージ?OK?」と告げる。ニコニコしたタクシー運転手は、すかさずパンフレットを数種類取り出し、私に見せる。「ペップリー、ナ!!」と言い、『ちょうどいいカモを見つけた』という顔をしている。
ここで、私はズブの素人観光客を装わなければならない。運転手は英語で話しかけてくる。たどたどしい英語(これは敢えてそうするわけでなく、私は英語が苦手なのだ)で、運転手との会話が始まる。「いろいろ見たい」旨を伝る。「アイ テイク ユー ビック ワン」と運転手が言う。運転手は高速に乗り(高速代は運転手自前)、シーロムからペップリーへと向かった。「タイのMPはオールスィングだ」「2人のレディーも選ぶことができる」など、様々な情報を齎してくれる。「日本にMPはあるか?」とも聞かれた。返答する際、思わずタイ語が浮かんでくるのを、グッと我慢する。あくまで私は、タイ・ド素人の日本人の筈なのだ。向かうところは「パサー」とのこと。 → ご存知の方々も多いと思うが、大御所「アタミ」亡き後は、まず、ここを真っ先に口にする。正式名称は「プラザ エンターテインメント」、ただし、2階にある「プラザ」には絶対行かない。

プリンスホテルを少し過ぎたところで、ペップリー通りから右折し、当該MPビルへと入る。1階にあるボリMP、「キューピディ」だ。怪しいコンシーアが日本語で出迎える。タクシーの運転手が、「こいつ、タイ語はできないゼ」と後ろで言っているのが聞こえる。

1.キューピディ  タマダー 6000 スパースター 8000 の提示

ここの正面金魚鉢と、左横スーパースター席からの「オイデオイデ」「ワタシワタシ」攻撃は一見の価値があると思う。金魚鉢の中には、まぁまぁ選べる姫も多い(と思う)。スーパースターの中にも、いい姫が居た。ここは他MP(ラチャダー、ラマ9系)に若干劣るぐらいという感じだ。 しかし、6000Bはないだろう。「アムステルダム」の上玉よっか高い。ここは、私のバイブル「某HP」だと、それぞれ、1800、2200のはずだ。躊躇した振りをしている(もともと入浴する気はない)と、コンシーアからディスカウントの提案があった。入り口近辺の椅子に腰掛け、タバコを吹かしているスーパースターが7000Bでいいとのこと。確かに器量はいい。だが、この価格では…。タクシー運転手を呼び、「アイムソーリー、レディ ノー ライク」と言って、店を変えることとする。

  
  
ペップリー通りより、プラザ・エンターテインメントを望む。

続いて、ペップリーを東進。少々行ったところで、右折し。奥の方へと進む。

2.エンガラ  タマダー 5000  サイドライン 7000 の提示

ここは、物凄かった(悪い意味で)!金魚鉢の中は、年増(失礼!)×年増、スタイルと器量は言うまでもなく、とても選べない。タバコを吸って気を落ち着かせないと、取材のことも忘れて早く出ようと思った程だ。奥のサイドラインは年齢は若いと思われるが、顔が……ヒ・ド・イ。これで、平然と「何番だ?」と聞くコンシーアが末恐ろしい。
よく5000Bと言えたものだ。客が入るのか?価格は私のバイブル「某HP」だと、それぞれ、1000、1400のはずだそうでもなきゃ(それでも遠慮する)、客が可哀相だ。
私と、ほぼ同時期に入店したのは、白人のグループ。結構真剣に選んでいた。そうして1人が金魚鉢から指名されたとき、「悪い冗談だろ???」としか思えなかった。
帰ろうとして、タクシーの運転手に「オンリー オールド レディ」と言うと、再度、サイドラインの方へ連れて行かれた。{だぁぁから、そっちも先に見たって!若いだけじゃ、ダメなんだよ!!}運転手に「ミスター、アイム ソーリー」で、店を変える。

  
  
エンガラを背にして。真後ろがエンガラです。 … 何故か遠方にキオパタ

そこから同じ路地にある、ペップリー側の、ほんの数十メーター先にあるMPへ移動。

3.ハーレム(ペップリー)  5000  の提示

うわわわわっっっ、待ってよォ。エンガラといい勝負だぜ。金魚鉢の中から、いっくら「オイデオイデ」されてもよぉ〜。なんか、遊園地の古くなったオ○○屋敷みてぇだよぉ〜。ここもコンシアが「何番だ?」だってよぉ〜。「サービス グッド」だって。そういう問題じゃねぇんだよぉ〜。それで、ここは1000(タイ人価格)しないはずだろぉ〜。なんで、そんなにボルんだよぉ〜。なんか、こんなとこに来ちまって、悲しくなってきたよぉ〜。MPが嫌いになっちゃうよぉ〜。「コー トート クラップ」と口にしたくなる。ただし、ここではインド系と思われる客が、食い入るような眼差しでチョイス中。

 「プリーズ アザー プレイス」頷くタクシーの運転手。

  
  
ハーレムを背にして。真後ろがハーレムです

半分、イヤイヤになったような運転手だが、まだまだ駒があるようだった。
更にペップリーを東進。アーソク通りの上を越えてから右折。

4.モナリザ  タマダー 6000  ダラー 7000 の提示

ここもボリで有名であろう。以前は隣の建物に「モニカ」というMPもあったが、今はない。ここには金魚鉢の前が広い。エンガラとハーレムの後だったから、少しはマトモに見えたが、実際、質は低い。姫連の格好もだらしない。タマダーとダラーの区別がつかない程、差がないとも思った。選べなくはない姫も居たことは居たが、ちぃと勘弁して欲しい。
ここでも、躊躇の素振りをするとディスカウントの提案。「ダラーが6000Bだ」って、1000引いても、ダメなものはダメ。見てくれも悪いし、ここはバイブル「某HP」だとタイ人価格1400、1600の店なのだ。後ろで運転手が「渋滞が始まったから、ここでいい」というようなことをコンシーアと話しているのが聞こえる。座って、タバコを吸っていると、1人の日本人がやってきた。「ん?リビエラじゃないぞ!リビエラだ!リビエラ!」と同行したと思われるタクシー運転手に怒鳴りつけた。別店の名前を告げても、ボリ店に連れて行こうとする輩が居るのは私も経験済みである(ちなみに、私の場合は「キオパタ」(スクンヴット時代)と言ったのに「アタミ」だった)。

もう、いい時間になったので取材を終了しようと思い、運転手に「帰る」と日本語で言う。それから「アイ テイク メトロ」と言うと、訳が判らない様子。一応、取材費ということで、メーターの倍は払ったが、運転手はまた、「コージーに行く」と言って粘る。意外にしつこい(そりゃそうだろう、バック料が水の泡になるのだから)。

「ご苦労様、ロット ファイ タァイ ディン だよ」と叫ぼうかとも思ったが止した。ドアを開け、必死になって乗せようとする運転手に対して、更に100Bを追加して手交し、「サンキュー ベリマッチ、ミスター」と言って握手をして歩き出し、地下鉄ペップリー駅へと足を進めた。

  
  
モナリザを背にして。ペップリー通りが見えます。

私は、頭に残った悪映像をデリートするため、ラチャダー温泉奥座敷へと向かうのであった。

<あとがき>
現在は、ネットによりMPの価格から場所から人気度から、何から何まで判る筈なので、敢えてタクシーに乗る必要はないであろう。まして、BTSや地下鉄の活用により、特定地域のMPであれば、タクシーを使う必要性も少なくなってきたと思う。それにしても、版を押したような、5000〜8000という価格はどうだ!!!これで、好みが居たとして、平然と支払う日本人が居るのだろうか?ディスカウントを要求しても、そうそうは下がらないであろう。タクシーに乗って、見知らぬMPに連れて行かれたときは、断固、拒否しよう。

タクシーバックMP。ここは、MP遊びを嫌いになるためには、いいかもしれない。

マグ郎

2006年2月21日発行

メニューに戻る    トップページに戻る