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SS~例えるならカロリーオフな恋人

「君にあだ名をつけようと思うんだけど、どうかな?」
 
 ※B氏に捧げる雲乙
 
 
続き
 
 
 

 
 
「ねえ、雲中子」
「なんだい」
「君にあだ名をつけようと思うんだけど、どうかな?」
「唐突だねえ。どういう風の吹きまわしだい」
「もちろんふたりは仲良しだからさ!」
「太公望と普賢がうらやましくなったのかい?」
「な、何故それを……!」
「(ニヤリ)おいといて。
 親密さをアピールするなら、私も君のあだ名を考えないといけないね。君と私が恋愛関係にあるとの宣伝行為ならば、お互いに特殊な呼称を使ったほうがより効果的だろう、いっちゃん」
「ぬぐ」
「イマイチかい、いついつ」
「う」
「ここは普賢に倣うべきかな、たーちゃん」
「や、やめなよ。ジャングルの王者みたいだよ」
「ふむ、私なりのアレンジをしてみたつもりだったんだがね、僕の可愛い小烏(カラス)」
「……真顔で言うのやめてくれる?」
「そうか。いーにゃん」
「気持ち悪い!そんな呼び方されても語尾ににゃんとかつけないから!」
「そうか、困ったな。ひとまず在庫切れだ」
「もういい、つまんない。飽きたし帰る!」
 
「というわけで、変なあだ名つけて親密度UP大作戦は失敗に終わったよ、普賢」
「そう」
「やっぱり私、雲中子に好かれてないのかなあ。告白も私からだったし、デートに誘うのもいつも私だし」
「十分好かれてると思うんだけど」
「え、どこがー?」
「だって、さっき書庫で雲中子が人名辞典読んでるの見たもの」
 
「いろいろ考えたがやはりこれが一番なように思う」
 洞府の入り口で待ち構えてた雲中子が、真面目な顔で白札を渡してきた。
 そこには墨痕鮮やかに『命名 たいいー』と書かれていた。
 半日かけて考えてくれてたみたいなのでよしとする。
 
 

COMMENT

■のひと ... 2008/02/19(火)04:35 [編集・削除]

自作のクオリティの低さにしょんぼりしてたところ、B氏にいろいろ励まされました。ありがとう。
「そこに萌えがあるなら3行でいいんだよ3行で!」は私の金科玉条にします。