ツイッター投下物のまとめ ひたすらいちゃつくゆうむい
ノヒトのゆうむいの10連ガチャ
[N] クレーンゲーム
[N] 自己肯定感
[N] 耳を引っ張る
[R] 頬を撫でる
[R] 修学旅行
[SR] 噛み痕
[R] 花を贈る
[R] 磯の鮑の片思い
[SR] 涙の意味
[SSR] お前百までわしゃ九十九まで
より目がちになっていた無一郎の瞳がぱっと開いた。
「あ、落としちゃった」
「まかせろ」
無一郎に続いて100円を放り込み、俺は慎重にクレーンを操作する。が、結果は惨敗。
「あー惜しい!」
無一郎は意地でも取るんだと連コインして周りから苦笑されていた。店員がサービスで位置を変えてくれる。それでも獲物はびくともしない。
「なんでそんなしょぼいぬいぐるみに必死になってるんだ?」
「だって兄さんに雰囲気が似てるんだもの」――[N] クレーンゲーム
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物心ついた時から自分が役に立った覚えがない。もっとしっかりしなくてはと、そればかりだ。だけどいざという時には体が固まり、頭が真っ白になる。そんな時活躍するのが無一郎だ。俺にできないことをたやすくやってのける。おっとりしてるけど大物なんじゃないかと思う。
「兄さん、大好き」
その無一郎からいつもそう言われる。悪くない。――[N] 自己肯定感
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「こらおまえ、また鼻の下伸ばして!」
「ただのファンサだよファンサ。父さんも母さんも応援してくれる人は大事にしなきゃって言ってただろ」
「そうだが、おまえは無防備すぎる!」
「兄さんこそ弟離れしなよ、僕のセコムとか言われてるよ」
「あ、そう。ならこれっきりだ」
「えっ、兄さん待って。待ってったら」――[N] 耳を引っ張る
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寒いねと笑う無一郎の頬が林檎のようで、俺はつい触れてしまった。弟はくすぐったげに声を立てた。
「兄さん、次は手袋を外してよ」――[R] 頬を撫でる
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「自由行動どこにする?」
「兄さんと一緒ならどこでも」
「お土産何買って帰る?」
「兄さんと同じのにする」
「ちなおまえはこの旅行でどこが見所だと思ってる?」
「……」
「おまえ、考えるのめんどくさいだけだろ」――[R] 修学旅行
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見えないところなら痕をつけていいよと弟は俺を誘う。誘惑には乗らず最小限の口づけで済ませる。「もっと」とねだるおまえ。これ以上はダメだ。心の奥底に?みちぎりたいほどの欲望が渦巻いてるのを隠して、今夜もおまえにやさしいだけのキスをする。
――[SR] 噛み痕
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花言葉なんて調べるだけ無駄だよね?ネットの情報は鵜呑みにしちゃいけない。本に書いてあることはバラバラだし、国によっても違ってくるらしい。そんなふわふわした不安定なものに自分の気持ちは託せないよ。だからめいっぱいおめかしして僕が花束。水の代わりに愛をちょうだい。
――[R] 花を贈る
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最初のおはようと、最期のおやすみを、いつまで交わし続けられるのかなあ。ひねくれものの僕の兄さんは、さりげなくモテるのを知ってるんだ。バレンタインの本命チョコを断ってたのはなんで?「好きな子がいるから」って、誰なの?教えてほしい。この想いにトドメを刺して。
――[R] 磯の鮑の片思い
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いつも明るい弟が泣きそうな顔で俺を見た。
「兄さん、好きな子がいるの?」
「なっ、どうしてそれを!」
「告白を断ってただろ。僕、偶然見ちゃったんだ」
「それは…」
「教えて、兄さんの恋、応援したいから」
真珠のような涙がほろりとこぼれて無一郎の頬を濡らした。――[SR] 涙の意味
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「…引かれるから言えない」
「そんなことない! どんな相手でも僕は祝福するよ! たとえゴミクズみたいなダメ人間だって!」
「自分の事をそう言うな」
「え」
「…自分の事をそう言うな」
「……」
「言ったろ、引くって」
「うれしい!」
「抱きつくな! ギャー!」――[SSR] お前百までわしゃ九十九まで