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小話劇場

バットエンド   by saiki 2003/11/22 13:21:29


これは、今は無きリレー小説分室 Eva Relay-FF BBS 内の2Pめ
”もっとダメダメなダメ人間シンジパート4” マルチ分岐
”こちらはパート4.5?という事で・・・” とりもち さんの後になるお話です
 とりあえずこちらの枝は切れてる様なので、バッドエンドとして切って見ました・・・(汗
注!:いまは掲載されていません 2006/05/30




隠し通路から逃れたアスカとゲンドウは、
そのまま、秘密裏に情報局員の手でジオフロントから脱出に成功した。

「ミサト・・・恐ろしい奴・・・」
「ああ・・・」

バンに偽装した装甲車の後部座席で、
二人はミサト(セカンド・アダルツ)の恐ろしさに、顔を青くして、震えることしか出来なかった・・・

心からゲンドウは、今更ながらに自分達の行いに恐怖し、
アスカは、元知り合いの変貌振りに、己が未来の姿を重ね、
ああは成りたく無いわねと、重い溜息を漏らす。

二人はそのまま、ネルフ情報部が影で経営している、
ラブホテルをその練習の場とし、第七使徒対策のユニゾンの訓練に明け暮れる事に成る。

そのさい、某赤の似合う少女が、”うそーっ、まだ叔父様とは早いわ・・・”と言って頬を赤く染め、
某堅気とはとても思えない、黒の似合う中年が”問題ない”と問題発言を漏らしたのは、
二人を、最上級のロイヤルVIPスイートに案内した黒服の、胸の内に留め置かれる事に成る。

その間、セカンド・アダルツはジオフロント内で、保安部と情報部の混成部隊と激しいゲリラ戦を繰り広げ。
次々とゲリラ戦で破壊されていく本部施設の復旧を、決死の覚悟で敢行する技術部を巻き込み、
多量の死傷者を生み出しながら、その潜伏と闘争の日々を生き延び、虎視眈々とその日を待ちわびていた。

やがて、第七使徒との決戦の時が訪れる・・・
その朝、一面ロココ調の豪華な作りのロイヤルVIPスイートから、
重厚なドアを開けて姿を表した、二人の姿を見た黒服は後にずいぶん対照的な姿だったと語る。

「行きましょ、おじさま・・・」
「ああ・・・問題・無い・・・」

少女はその頬を艶々と輝かせ、歩む姿も来た時とは違い、正に艶やかとも言える妖艶さをかもし出していた。
それと対照的に髭の男は、そのこけていた頬を更にこけさせ、サングラスに隠れて目立たなかったが、
その目の周りには明らかな隈が、色濃く刻まれており、確かに少女と動きは明らかにユニゾンしていたが、
どこかどんよりとした気だるさが、その動きの節々に漂っていたと情報部の黒服は報告書に記載している。

   ・
   ・
   ・

ゲリラ戦のあおりで、炎上を続けるジオフロント内を目にしながら、
プラグスーツをまとって、ゲンドウとアスカは、周りを厳つい黒服達に十重二十重と囲まれ、
無事にケィジへと辿り着き、初号機と弐号機にそれぞれエントリーを済ませる。

『冷却完了、ケージ内全てドッキング位置』
『パイロット・・・エントリープラグ内コックピット位置に着きました!』
『了解、初号機、弐号機のエントリープラグ挿入』

ケィジ内で、スムーズにエヴァの起動手順が進む。

『冷却用LCL排出開始』
『プラグ固定完了、第一次接続開始!』

その流れるように順調な起動の進みに、すでに、破壊と虐殺の”混沌の女悪魔”の二つ名を、
心ならずも戴いたミサトの襲撃を想定して、緊張していた黒服達に安堵の溜息が漏れる。
それも不思議ではなかった、今日までに実に五人の内二人の重軽傷者を出し、
彼らの平常業務であるはずの、要人警護にさえ支障を来すほどに成っていたからだ。

『目標は強羅絶対防衛線を突破!』
『コンデション、オールグリーン』
『エヴァ両機、発進!』

ミサトによる、人的被害の大きさに、ついに発進の掛け声をさえ、
自ら出さざる負えなくなってしまった、冬月司令の苦汁が滲む渋い声と共に、
赤と紫の二台のエヴァは、ジオフロントから第三新東京市へとリニアカタパルトを射出されていく。

第三新東京市の強化された地盤の上で、凛々しく赤と紫の二台のエヴァが舞う。

『うおぉぉぉぉりやぁぁぁぁぁぁ!』
『くっ・・・も・・・もんだいない・・・』

弐号機の攻撃で、再び甲乙に分離した第七使徒は、
滑らかに舞いを舞うように戦う弐号機と、ギクシャクとしたどこと無くぎこちない動きを見せ、
それでもなぜか結果として、完璧なユニゾンした動きを見せる初号機に追詰められた。

『らぁすぅとぉ!!!!』
『ふっ・・・』

ついに、あと一蹴りでその命運尽きるところまで追詰められた彼を、信じられない奇跡が救う。(苦笑

『きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!』

がくんと、足元のエヴァ昇降エレベータが口を開き、その淵に足を引っ掛けた弐号機は、
足元をすくわれ、奈落を転げ落ちるように太平洋へと転がり去る赤いボウリングの玉と化した。

『しぃとわぁ・アタシの獲物ょお!!!!!』

狂ったように叫ぶミサトの声が、余りな現状に硬化ベークライトに埋もれたように動きを止めた、
定員割れの発令所内に響き渡る・・・静まり返った中、冬月司令の呻き声がなぜか大きく響いた。

「なんてこった・・・」

発令所内と同じように呆気に取られて、転がり続けて小さくなる弐号機を見送った、
ゲンドウが乗る初号機を、第七使徒のツープラトン攻撃が襲い、
アスカの足元をすくった、エヴァ昇降エレベータ口の奈落へとまっ逆さまに蹴り落とされる。

その共同作業を終わらせた、甲乙二体の第七使徒は、まるで友情を確かめるように、
その細長い三本爪の手らしき物を握り合わせ、顔らしき物をお互いに向かい合わせる。
その異型な姿は、まさにやったなと朗らかな笑みを浮かべたように、
いまや絶望から、真っ白な顔色に漂白された発令所スタッフには見えた・・・

その三時間後、嬉しそうにスキップする、
甲乙二体の第七使徒が引き起こしたサードインパクトで、世界が見事に滅びたのは言うまでも無い・・・

全て世界はこともあり───────ちゃんちゃん(滝汗









  At that point the story comes to an abruptEND...



-後書-


※作者注!
まあ、こういうのも有りかと
まさかと思いますが、終わるのを無しにして、
この路線で続ける方は、一番最後の三行を無視してくださいね。(ナイアガラ汗

ご注意!:新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAXの作品です。


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