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試作火葬戦記?
Muv-Luvオルタ風味付け by saiki 20081027
以下の文章は小説の形式を取っていますが、奇想兵器の能天気な単なる思い付きに
読み易いようにそれらしい文章を長々と付けたしたたんなる物に過ぎません。
ということで本文章は、世界観をMuv-Luv オルタあたりを
臭わせたりしているが、敵が優勢で数が多いと言う点では
別にインビットでもレギオンでも、アラクニドバグズでも良かったのですが…
ちなみに、当初の仮想敵は隣の半島の国家だったりします(滝汗
よって本編に登場するあらゆる人物はあくまで××見たいな人であり、
けして名前の本人ではないフイックョンで有ります、
ですから元の人と同じ台詞行動を取りません(謎
キャラクターが似て無いとか、ゲームの内容と違うとかはこの場合
展示見本の食材がロウで出来ていて食えないと批判するのと同じですので悪しからず。
ということで、まあ、そのへんの批判は意味が無いよ言う事でファイナルアンサー?(自爆
「そういえば、あちらでは仮想戦記と言う小説のジャンルが有るんですよ
夕呼
先生」
「へーっ、こっちじゃ娯楽はお寒い限りだからねー、
幸い珍しく時間も有ることだし、あたしにそれを話して見なさい、白銀」
きっと、こんな有るはずの無いやり取りが交されたのは、この二人が
オルタネイティヴ計画などと言う狂気の只中に合ったせいではないだろうか?
そして桜花作戦後、
白銀 武
がその因果から解き放たれこの世界を去った後、
後世人類史に、香月夕呼を奇想兵器の天災博士と
知らしめたその狂気の暴走は、避けられない運命だったのかも知れない。
2001.12.31 オルタ並行世界のどこかで
まだ蒼さを保つ海を掻き分け無数に伸びる白い航跡、
甲20号目標、鉄源ハイヴ攻略艦隊が甲20号作戦実施の為海原を駆ける。
そんな鉄の城に囲まれるなかひときわ大きさを誇る旗艦のCICで、
艦隊司令の中将がフロアを紅いハイヒールで闊歩する妖艶な艶姿を白衣で纏う女性へと声を掛けた。
「
香月
博士が戦場までお出ましになられるとは、いかなる心情の変化ですかな?
このほどの
XM3
から続く新たな新兵器群、さぞ自信をお持ちなのでしょうな」
「単なる気まぐれですわ、提督閣下」
艦隊の前面へその横腹で海岸からの視線を遮る様に、
特設されたバウスラスター群で機動する3ダースにも及ぶ
コンテナ船改造のプロトタイプ無人盾艦、”
氷壁
”の群れ。
「レーザー属種からの攻撃、”氷壁”へ照射されます!」
狼狽するHQクルー面々の後ろで、夕呼はほくそ笑む様にその唇をゆがめる。
試作されたプロトタイプ無人盾艦”氷壁”級の名の如く
厚く氷を纏う側面装甲へハイヴ方向の海岸から無数の
BETA
レーザー属種の照射が突き刺さった。
それを受けた不恰好にマッチ箱を並べたように積み重ねられ、絶えず後方から
大量の海水を注ぎ続けられる氷に覆われた試製対レーザー装甲の表面を分極され
虹色の光を放ちながら大量の蒸気を吹き上げ溶解しその中のハニカムラジエター構造を曝す。
装甲内の特殊金属製スポンジを加熱し白煙を上げるレーザーが装甲を打抜こうとするが、
液体から気体への相転位がレーザーの光芒を攪乱しその力を削ぎ落として行く、
気化分を補充される液化空気がそれを冷却しほとんど焼ききらぬうちにその照射が止まる。
そして後方から掛け続けられる海水が、たちまち凍りつきレーザーで開けられた微細な穴を塞ぎ、
艦内へ豊富にストックされている液化空気が特殊ポンプで送り込まれ、
穴の塞がれた対レーザー装甲に再充填され装甲効力をほとんど元の数値まで復元した。
「博士、これは?」
「うふふっ、超低温を利用した氷の盾、水の上だから出来るんですけどね。」
ああ、彼は次から次へと彼の世界のフィクションを
数限りなく聞かせてくれたけど、それが私へどれだけの発想の種を与えてくれたのか…
あの頃に比べ少しだけ余裕があるいまだからこそ、糧と成り私を助けてくれる。
白銀が戯れに話題にだした氷山空母”ハバクック”、あの夢想はこの盾艦”氷壁”にうってつけだった。
ハイローミックスなテクノロジーが、BETA重光線級からのレーザーを見事に防ぎきった。
「プロト面制圧艦”
村雨
”、弾種対レーザー属種モードで攻撃を開始させて!」
「了解!プロト”村雨”、
弾種対レーザー属種モードで兵装起動開始!」
そして、BETAのあまりにも多い物量差に押されていた、
兵站をその発想で人類が超える為の奇想兵器が動き始める。
CPの
涼宮
中尉は直接戦闘に係われぬ日ごろの鬱憤を込めるように、
暗い笑いを浮かべながら的確に”村雨”へと起動コマンドを与えた。
HQからの司令で無人の3隻のプロト面制圧艦”村雨”が反撃を始める。
笛のように鋭い空気を切り裂く音と共に、3層120機あまりも甲板に並べられた
無数の電磁カタパルトが射出パレットを往復させ途切れなく其処に乗せられる、
周囲の無限の海水をろ過した水と先端の空洞へ保冷を兼ね液化空気を充填された、
総質量1トンの鉛筆状の小型の質量雹弾が無数にレーザー属種の集団へと襲いかかる。
照射にて溶解する白煙を上げる水蒸気がレーザーを拡散して虹色に輝き、おそましき姿を曝す
レーザー属種は照射後のインターバル中にその照射粘膜へ雨霰と山成りに氷の槍を打ち込まれた。
「レーザー属種残存50%、飽和攻撃成功です!現在残存率40%に減衰中!」
途切れなく続く無限の氷の槍衾、打ち出される速度と同じタイミングで補充される、
それらを支えるのは小型ながらも高性能な核融合リアクターから送り込まれる豊富な電力だった。
氷の槍衾を練成し空気を液化するさいの熱が、艦後方の放熱装置から噴火するように熱蒸気が絶え間なく上がる。
レーザー属種の照射粘膜を貫く無数の氷の槍、拳銃やライフル、36mm砲が有効な小型種も
この1トンの氷の槍には耐えられない、また、先端に受けられた空洞に充填された
液化空気は主成分が炭素で構成されたBETAの中、大型種でさえささやかながら傷つけて行く。
全高3メーターの光線級
が氷の矢に刺し連ねられて絶命する、
21メータも有る重光線級
は同じく氷の矢を照射粘膜に受け轟音と主に倒れ伏した。
次から次へと打ち倒されるBETAに、HQの面々から驚きの感嘆の声が漏れる。
「レーザー属種撃滅を確認、弾種対大型種に切り替えます」
CPの涼宮中尉の声と共に3隻のプロト”村雨”の
モードが切り替わり打ち出される矢が巨大化しその投射間隔が開く。
鉛筆状の氷の塊の先端がBETAへ突き刺さり、先端を潰しながら中の超低温の液を注入し圧壊する。
さしものBETA中、大型種も地上に置ける最低気温-77を大きく超える、液化空気の-190℃の冷気で
脆くされたところを3トンの質量弾に叩かれると、いかにモース硬度15以上を誇る
その異端の装甲殻も形成する分子構造を破壊され卵の殻の如く砕け散った。
「雹弾、順調にBETA群を減衰中!」
なぜならば硬度10のダイヤをも超える炭素主体の靭性を持つ、
モース硬度15以上のBETA装甲殻など、単純な結晶構造や単一成分で
形成されるわけも無く、月面などに生息するBETA種ならともかく、地球上で
活動するそれらは-190℃の冷気にその成分と結晶構造の安定を著しく阻害されたからだった。
「おお、神よ・・・」
物量を武器に押し寄せていたBETAが、それを上回る圧倒的な物量の上に瓦解して行く。
HQから、艦隊の乗員から、そして戦術機母艦に待機する衛士からも歓声が広がる。
「そろそろかしらね、
社
あれを起動してちょうだい」
「・・・・はい、誘引用ムアコック・レヒテ機関稼動開始します」
グレイ・イレブンを消費しながら無人の小型艦に設置されていた
ムアコック・レヒテ機関が、社の操作で最低出力に絞られながら静かに稼動を開始、
その重力制御効果が船の喫水線をじりじりと浅くし船体が心持重力に逆らい浮き上がった。
まだ幼さを残す少女の顔に薄らと悦楽の笑みが浮かぶ、
凄乃皇
とちがい今回は
ラザフォード場を最小限に抑えた起動こそ意味が有る、社は蹂躪されるBETAを思い笑みを深める。
やがてムアコック・レヒテ機関に誘引されたBETAどもが、湧きだすかのようにハイヴより現れ
こりもせずに面制圧艦”村雨”が豪雨のように降らせ続ける氷の槍衾に次々と餌食になって行った。
時折まれに膨大な氷の下へ凍りついだだけのBETAを処理する為に、S−11粉砕弾頭ミサイルを
小一時間に1発づつ織り交ぜながら三日三晩続いた甲20号目標攻略はハイヴのG元素が切れるまで続けられ
最後に行なわれた止めの戦術機突入により人類側の勝利に終り、衛士たちの凱歌が無数のBETA達の屍の上に上がる。
この死と隣り合わせの世界の人々に幸あれ───
At that point the story comes to an abruptEND...
-後書-
この文章はたんなる思い付きです、原作がどうとかと込んでも全く意味無いです(自爆
BETA = 宇宙生物?人類に敵対的で圧倒的な数で攻め寄せている?
ハイヴ = BETAの巣
XM3 = 白銀武が基礎概念を提唱した戦術機用のOS
S−11 = 戦術核レベルの高性能爆薬、なぜかおもに自爆等のもったいない用途に使われている。
ムアコック・レヒテ機関 = オルタ独自の設定G物質グレイ・イレブンを使った半重力機関、BETAの誘因性が有るような?
戦術機 = オルタ世界のロボット兵器の名称
-190℃の冷気に = 独自設定、まあ、複雑な物ほど壊れ易いのでこれも有りかと。
ご注意!:マブラヴ オルタネイティヴ(c)アージュの作品です。
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