貴也の館

日記ログ06 5月

 
 

5/21(日)
『狐の嫁入り』

コン、コーン。


 狐…………の鳴き声だろうか…………?
 こんな公園に狐なんているだろうか…………いや、実体を持っているとは限らないね…………。
 それに、そもそも私の聞き違いかもしれないじゃないか…………。



 その日は、雲一つ無い…………まさに快晴と言うに相応しい日だった…………。
 このところ、少々実験や調べ物が多くなってしまい、外に出かけることも少なく…………出たとしても、それは大抵、月の狂う夜だったから…………そう、たまには陽に当たるのも悪くないな、と思って、私は読みかけの本を片手に少し遠くの公園まで出向くことにした…………。

 幾ら陽に当たるといっても、直接日光を浴びる気など無いので…………木陰に入っているベンチに腰を下ろして、栞の挟んであるページを開いた…………。117ページ…………。
 この場所に陽が当たる頃には、おそらく本を読み終わっている頃だろう…………。

 そこから40ページほど読んだ頃だろうか…………狐の鳴き声が聞こえたんだ…………。

 本から顔を上げて…………少し辺りを見回してみたよ…………。だが、それらしいものは見えなかった…………。
 やはり聞き違い…………。
 そう思った矢先…………匂いが変わった…………。


ぽつん。

 ページの白を黒が浸食していった…………。
 雨…………かい…………?
 実際には、紙の色は白ではないし、浸食するのも黒ではない…………。直感的なものだ…………。
 雨粒が開いていたページに降りる…………降りたその一点から染みこんで広がっていく…………。
 ある程度まで広がった後は安堵したようで…………そこに居座るんだ…………。

 空は相変わらずの快晴で、雨など降る気配もないのだが…………誰だい、私の読書の邪魔をするのは…………。雨の精を焚き付けた子には…………お仕置きだね…………。
 そう思っていたのだけれど…………実際のところはそうではなかった…………。

 ひとまず本に栞を挟んで閉じ、どうしたものかと空を見上げていた時…………「クルヨ、クルヨ、キツネガクルヨ」、そう耳元で囁く存在が現れた…………雨粒の精だ…………。

「ああ、そういうことか…………」

 狐の嫁入りだね、私がそう囁き返すと…………雨粒の精は納得したような笑顔を見せて消えてしまった…………。

 狐の嫁入りか…………。

 久しぶりだな…………。昔はたくさん見たような気がしたのだけれど…………今はすっかり形を潜めてしまって、今回は小さい頃に一度見て以来ではないだろうか…………。
 ふむ…………見届けていくのも悪くないね…………。
 とりあえず、本は腿の下に置いておくことにした…………。

 次第に雨は強くなり、そろそろかと待ちわびていた私に、再び「コン、コーン」という声が聞こえた…………。
 来たね…………。

 黒い袴の狐と白無垢の狐…………あれが夫婦になる狐なのだろう…………。なんだろう…………あの新郎狐の方はなんだかちょっと頼りなさそうだね…………。っと、少し失礼だったかな…………。
 しかし…………あ、ほら…………不安そうに辺りをきょろきょろしてしまって、新婦狐に怒られてしまっているじゃないか…………。フフフ…………仕方がないな…………。
 まあ…………逆に新婦狐の方がしっかりしているようだしね、大丈夫じゃないかな…………きっと上手くいくよ、二人とも…………。それに、肝心なところではあなたを支えてくれるんじゃないかな、その新郎狐は…………さ…………。だって、そっくりなんだもの…………頭の中からその顔が消えないのさ…………そう、兄くんの顔がね…………。

 こうして見ると、日本古来の婚礼様式も悪くはないのではないだろうか…………なんて、軽く想像に耽っていると今度は狐とは別の声が聞こえてきた…………。今度のは尻尾が二本だ…………。

「ちょっと千影ちゃん、何やってるの? ずぶ濡れじゃない!」
「ああ、ちょっとね…………狐の嫁入りを見ていたんだ…………」

 私が傘に入るように隣にやって来た咲耶ちゃんは、「狐の嫁入り? まあ確かに天気雨ではあるけれど……」、と少し訝りながら空の方をちらりと見た後、再び私に向き合って、「狐の嫁入りも結構だけれど、こんな雨の中にじっとしてたら風邪引いちゃうわよ?」と少し怒ったような感じを含ませつつ物言い、更に私の二の腕を取りこう切り出すのだった…………。

「私の家に行きましょう」

 …………困ったな…………私は狐の嫁入りを見届けるつもりだったのだけれど…………。そうすれば、再び陽は差すのだから…………濡れた体も乾くだろうと…………そう踏んでいたんだ…………。
 …………けど、どうも咲耶ちゃんの顔を見てると、それは許してくれそうにもないね…………。フ…………。

「折角のお誘いを無下に断るわけにもいかないだろう…………」

 答えを聞くや否や、私の腕を引っ張って隣合うと、「さ、行きましょう♪」なんて言うのだが…………その…………二人が入るには少し小さい傘で…………

「咲耶ちゃん…………こんなにくっついては咲耶ちゃんが濡れてしまうよ…………」
「いいのよ、どうせすぐ乾くわよ。それにいざとなったらもう一着あるもの、制服。それに……」

 何か考えていたようで…………少し間を溜めてから、「千影ちゃんを置いて風邪を引かせた、なんて言ったらお兄様に怒られちゃうもの、ね♪」。そんな咲耶ちゃんの笑みは…………ちょっぴりお茶目、だった…………。


 あ…………。
 少し歩いてから気がついた…………。
 本を置きっぱなしじゃないか…………。
 きっとあのまま雨晒しでは、ページ通しが一つにくっついて…………もう読めないだろうね…………。
 …………まあ、いいかな…………嫁入りに行く狐たちへの贈り物としておこうか…………。
 私の…………私と兄くんの婚礼の時、返してくれればいいさ…………。


コン、コーン。



5/18(木)
『古代怪獣』

ツインテールの女の子はエビの味なんだな、という不埒な妄想をグドンに食わせてしまいたい。

さて、ウルトラマンメビウス第6話「深海の二人」を見逃して、ちょっと悲しい今日この頃。
だって、ツインテールだったのに、ツインテールだったのに!
その昔、ガシャポンのHGウルトラマンでツインテール目当てで回したこともあるくらい好きなのです。惚れ惚れするデザインよね。
それに、先の丸いスリッパに顔を書いて「ツインテール!」っていうのは、みんな一度はやりましたよね。

右から2番目

ちなみに一発でツインテールが出て嬉しかった。
今も実家の片隅で転がってるはず。
……ササヒラーとかヤメタランスに突っ込みたい気もするけどいいや。

それから実は、その前のサドラの話もうっかり見逃しました。
帰マンの怪獣の回は見逃すのかしら。グドンは流石に見たけれど。

で、肝心のツインテール。
仕方ないので公式サイトで情報をチェック。


34年前に東京に出現したことのあるツインテールの別個体。
今回は、海底で発見された卵から出現し、俊敏な動きで泳ぎ回りながら、巨体による体当たり攻撃を行う。
34年前には天敵グドンに捕食されたが、海の中では勝てたかも知れないと言われていた通りの動きだった。

まあ、確かに34年前は陸上に姿を現しちゃいましたからねぇ……。
いやいや、ちょっと待って!
お前、水棲生物だったの!?
まあ確かに、卵にアンモナイトついてたり、陸上では動きづらそうな姿だけど、普通に活動してたじゃないか、34年前は。
大体、海の中ならグドンに勝てたかもって、捕食される側なのに?
グドンは二足歩行だし、まあ陸上生物でしょう。そんなヤツがツインテールを好物として捕食してたんだから、やられるかもしれないのに海に潜ったりはしないよね。命懸けでツインテールを食いに行くグドン。まあ、それはそれで。
むー……さてはて、どうやって捕まえてたんだか。
あるいは、ある時期にツインテールが陸上に進出しなければいけない理由でもあったのかもしれないですね。
海中の環境が変わったとか、海の中にも天敵が現れたとか。
ともかく、これで「ツインテールはエビの味」に納得する理由が付いたわけだ。……そうか?
さらには、ツインテールの女の子に対して「目潰し!」「ぎゃ〜! 三半規管が〜」という遊びも追加されました。


そういえば、今回のツインテールは“体を伸ばして泳いだ”らしいのですが、それを想像しながらねろ画伯のイラストを見てるとさらに夢が広がります。ステキすぎる。


5/5(金)
7割強はこんな感じで』

●世間はGW真っ只中、ご無沙汰でございました。

GWといえば、私事ですが、もっとじゃない方の脳トレをやってると、5までの一桁の乗算(ex.1×2、3×4)がガンダムWに見えてきて困ります。

困るの?

R2.428さんで紹介されていたシスプリ解析をやってみました。

シスプリ解析。による貴也の解析結果

貴也の72%はブラプリで出来ています
貴也の12%はキャラクターズで出来ています
貴也の9%はじいや(執事)で出来ています
貴也の7%は妹への愛情で出来ています

じいや(執事)に若干首をひねりますが、概ね合ってるよね。
というか、出来過ぎじゃない?
まだ需要ありますかしら、ブラプリ。