【ジシン、カミナリ】

 地震は………怖いね………。
 私の家には沢山の書架があるから………それが倒れてきてしまうと………後の始末に困ってしまうからね………。
 一度………妙な魔物に倒されてしまったときは………少し途方に暮れかけてしまったよ………。
 でも、すぐに兄くんが訪ねてきてくれたから………元通りになるのに時間はかからなかったけどね………。
 まあ………私自身には地震は関係ないのだけれども………。
 だって………少し宙に浮いてしまえば………関係のない話だから………。

 雷は怖い。
 あまりにも発明に熱中してて、雷が鳴ってるのに気づかなかった時があるんだけど、見事に近くに落ちたみたいでパソコンがいかれちゃったことがあるのよねぇ……。
 そもそも雷っていうのは静電気で、静電誘導で雷雲の底面にマイナス、地表にプラスの電荷が溜まって、その電圧が空気の絶縁耐力を超えると一気に放電! ってわけなの。
 私も一度感電したことがあるから、電気の怖さは解ってるつもりよ、うん。あれは、正直2度は勘弁願いたいものだわ。
 あ、そうだ♪ ね、アニキ、避雷針を立てればもうばっちり安全だと思わない♪ だ・か・ら、可愛い鈴凛ちゃんのために、避雷針のための資金、援助してくれないかなぁ♪

 火事って怖いよね。
 えっと、いつだったかな? キャンプに行った時、キャンプファイヤーをやったんだよね。キャンプファイヤーっていったら、キャンプの醍醐味だよね♪
 でも、急に突風が吹いてきて、火の粉が飛び散ったんだ。その火の粉が近くのテントに移っちゃってもう大変!
 その場にいるみんなで、近くの川からバケツリレーが始まって、ボクも一生懸命手伝ったんだ。だって、これ以上広がったりしたら大変だもん!
 何とか火事は収まって、みんなで、やったー! って大喜びしちゃってさ。まだバケツに残ってた水を、みんなでかけ合ったりしちゃって、もうびしょ濡れ! まだ、夏の暑い日だったから丁度よかったんだよね。
 あれ? そういえば、この時のキャンプってあにぃも一緒に行ったよね? ということはもしかして……。
 あー、あにぃ! 何笑ってるのさ! もう知らない! あにぃのバカァ!

 あのね、亞里亞は地震も、雷も、火事も怖くないの。
 だって、きっと兄やがピューッて飛んできて、亞里亞のこと助けてくれるから。
 あ、兄やのこと考えてたら、兄やに会いたくなってきちゃった♪ これから兄やに会いに行くの♪
 そう思ってお部屋を出たら、

「亞里亞さま、いけません! まだ、お勉強が終わっていないでしょう!」

 くすん……。じいやの三角お目目……とっても怖いです、くすん。
 亞里亞、じいやのこと嫌い。兄や、早く亞里亞のところに来てください♪