トランクス・アフターストリー〜もう一つのその後
第3話 : 大いなる脅威 トランクスを襲う

オレはできるかぎり、気を殺しながら筋斗雲にのり巨大な気の発生地点に向かっていた。
舞空術で飛んでいけば はるかに早くたどりつけるのであるが、今のオレは慎重であった。

『母さんや武天老師さまを、ひとりぼっちにはできない・・・』

その気持ちが歯止めになり、あせる気持ちをおさえ、こちらの気をさとられることなく進む方法を選択させるのだ。
邪悪な謎の気の発生地点に近づくにつれ、気が1つではなく、たくさんある事に気がついた。

「いったい・・・、どういうことだ!」

オレはどこにぶつけたらいいか分からない憤りを感じていた。

「気は20ほどある。その中で1つだけが、このオレをうわまわるパワーを持っている・・・」

しかし、油断はできない。過去の例から考えても、気を抑えている者や変身で急激に力を増す者が存在する。いや、もっとオレが想像もつかないような方法で実力をアップさせる者もいるかもしれない。なんにせよ、不用意に相手の力を図るのはやめた方がいいことをオレはよく知っているのだ。


山を越え、海を越え、目的地の近辺に到達した時、オレはそっと筋斗雲から降りた。

「あとは徒歩で行こう。いくら気をおさえていても、視覚で見つかってしまっては もともこうもないからな・・・。」

オレはゴツゴツとした岩肌に沿って、気配を殺しながら進んでいった。

「あ、あれは・・・・」

オレはそこで新たなる脅威を目の当たりにするのであった・・・

青い服に赤い肌・・・そしてごうごうしく風になびくマント。そこで、大いなる邪悪な気をもつ生物をオレはみた。

「やはりセルではない・・・、しかし、実力は完全体のセルと同等かそれ以上か・・・。くそったれ!」

どうあがいても勝てない・・・それが正直な見解だ。

「なんであんなヤツがこの世に存在するんだ・・・。」
オレはこぶしを握り締めた。間違いなく恐怖の時代の再来なのだ・・・。

怒りに震えるオレの背後から、声が聞こえた。

『あれは暗黒魔界の王、ダーブラです。』


後ろを振り返ると奇妙な人物がいた。

「だ、だれだ。お前は!」

オレは用心しながら話しかけた。いつ襲われても対応できる姿勢をとっている。

「こんにちは、あなたがトランクスさんですね。」

「な、なぜオレの事を・・・・・・?」

オレの背後にいたのは1ではなく、2人であった。小さい人物と大きな人物。小さな人物は微笑み、大きな人物は、どこか気難しい感じが印象的である。

「うわさを聞いたことがありましてね・・・、一度お会いしたいと思っていたのですよ」

小さな人物はそう言うと、そっと手をさしのべた・・・、握手を求めてきたのだ。

オレは十分用心深くなっていたのであるが、なぜか握手に応じてしまった。

握手した次の瞬間、不思議な小さな人物の顔がさらにほころぶ・・・。

「・・・なるほど うわさどおり いい魂をお持ちだ・・・」

「え・・・」

「隠しても仕方ありませんね、私は・・・界王神です。」

「か、界王神・・・!!」

オレはおどろいた。すぐに理解できたのだ。界王神とは界王の神であると・・・。

すると今度は、大男の方がはじめて口を開いた。

「私はキビト。率直にいうぞ。今、この地球だけではなく、全宇宙に脅威が迫っている。超サイヤ人とやらが噂どおりの力を持つというのなら、もしもの場合私たちの助けになってほしいのだ・・・。」

キビトと名乗るその男は、要件だけをやけに事務的に話した。まるで、オレの力を信用していないかのように・・・。

「超サイヤ人の事まで知っているのですか!」

界王神・・・魔界の王・・・。
全宇宙にせまるという脅威・・・。

まだ、説明はされてはいなくとも、オレ自身がかつてない恐怖の渦にのみこまれていく事がなんとなく実感できた・・・。

第3話(2)へ続く  

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