トランクス・アフターストリー〜もう一つのその後
第4話 : 策謀のナメック星-(1)

バビディたちが宇宙船の中へ入っていく。きっとバビディたち特有の技術で宇宙船とナメック星を、行き来のできる状態にするのであろう。やつらの会話からは、それが予測できる。

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ダーブラ:「バビディさま、お気づきになられましたかな?」

バビディ:「ほっほっほっ、ダーブラも気がついたかい?虫けらどもがウロチョロしてるようだね。」

ダーブラ:「何者でしょうか?そんなに強いパワーは感じられませんでしたが。」

バビディ:「きっと界王神たちにちがいないよ。にっくきパパのかたきさ。」

ダーブラ:「それでは私がかたづけてきましょう。」

バビディ:「いや、今は魔人ブウの復活が最優先だ。非力な界王神たちは何もできないしね。わざわざダーブラが行くこともないかな。」

ダーブラ:「・・・・・・。」

バビディ:「プイプイ、お前が界王神たちをかたづけておくれ。」

プイプイ:「ハイ!分かりましたバビディさま。界王神たちの処理はおまかせ下さい。」

バビディ:「ただし、界王神だけは生かして連れてくるんだよ。ボクがあとで、たっぷりいたぶるんだから・・・、ヒヒヒ。」

プイプイ:「はい。それではあとの連中はいかがいたしましょう。」

バビディ:「目ざわりだから、殺しちゃっていいよ〜。」

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「そろそろ突入しますか?界王神さま。」
慎重な界王神さまにオレは突入をうながした。

「あせってはいけませんよ、トランクスさん。まだ宇宙船に多数の気配を感じます。突入は宇宙船がナメック星とつながってからです。もう少しまちましょう。」

界王神さまはあくまでも慎重だ。もうひとりの大男、キビトさんは目をつぶったまま何も言わない・・・。

オレはたしかにあせっている。あれほど行きたいと思っていながらも行くことができなかったナメック星に、思いがけない方法で行くことができる可能性が出てきたからである。

オレは、はやく突入しないと、ナメック星への扉が閉鎖されてしまい、ナメック星へ行くことができなくなる事を恐れていたのだ・・・。

「大丈夫ですよ、トランクスさん。そう簡単にはナメック星への通行路は閉ざされません。魔人を封じ込めている玉は宇宙船の地下にあります。バビディがエネルギーを集めきるまではきっと閉ざされることはないはずです。」

オレのはやる心を読んだ界王神さまは、やさしく微笑んだ。

キビトさんが立ち上がった。

「宇宙船の中から多数の気配が消えました。いまこそ、突入の時です、界王神さま。」

「そうですね、行きましょう。トランクスさん、キビト。」

地上には宇宙船の入り口だけが顔をだしていた。地中に宇宙船が埋めてあり、その最下部に魔人の封印があるとの事である。

階段をおりると大きなフロアにでた。

「ここからさらに下層のフロアにでないといけないみたいですね。」
界王神さまが言う。その次の瞬間、壁のドアがひらいた。

そこにはウデを組んだ不気味な人物が立っていた。

「残念だったな。バビディさまは、すでにこの宇宙船にはいない。」

「おまえは誰だ!」

「オレの名はプイプイ。バビディさまにつかえる戦士だ・・・。」

「バビディはすでにナメック星に移動したのですね?」
おちついて界王神さまはいった。

「ほう、ナメック星の事まで知っているのか・・・。ナメック星へはこの下のフロアから行ける。ただし、・・・・。」
「残念ながら、このオレをたおさなければ、下へはいけない仕掛けになっている。つまり、おまえたちはここでおしまいということだ。くっくっくっく・・・。」

不適に笑うプイプイにオレはこう言った。
「いや、おまえの思うとおりにはならない・・・。」

「そうです。3人でかかればお前など敵ではない。」
普段は無口なキビトが言った。

「いえ、キビトさん。ここはオレ一人でやらせてください。」



「・・・・・・。ひ、ひとりで闘う気なのですか?」
あぜんとする界王神さま・・・。

そんな界王神さまをよそめに、オレは戦闘体勢にはいった。

「はい、こんな敵ぐらいオレひとりでたおせないようなら、死んだ悟飯さんに申し訳たたないですよ。」
それに父さんに笑われる・・・。



第4話(1)完  

次回、第4話 策謀のナメック星(2) へ続く

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