「あーっ、食った食った」
俺は箸を置くと、膨れた腹を擦りながら息を吐いた。
隣では唇にご飯粒をつけているアグモンが俺と同様に腹をさすっている。
茶碗2杯もおかわりした俺たちを見て、母さんはいつものごとく嬉しそうに笑っている。
知香は、ダイエットだとかでサラダを食べていた。
「全部食べてくれてありがとう、もうお風呂はできてるからアグちゃんと入ってらっしゃい」
母さんは心底嬉しそうに言うと、俺たちの食器を片付けながら言った。
唇にご飯粒をつけているアグモンの額を小突いた俺は、返事を伺うようにアグモンを見やる。
アグモンは額を押さえると、唇のご飯粒をきちんと取ってから頷いた。
「うんっ、あにきと入ってくる!」
「おーよ、今日もデジモン騒動で汗かいたしなぁ」
俺は席を立つと、大きく伸びをしてからリビングを後にした。
自分の部屋へ行く為に階段を上っている俺の後に続いてアグモンがついてくる。
アグモンは俺よりもサイズが全然合わないから、小さい頃のお古を着せようとするんだけど…こいつはそれじゃあイヤだって言う。
俺とおなじ服が着たいと駄々をこねたアグモンに、母さんは俺が着ているものとおなじ服を縫ってやったそうだ。
それ以来、アグモンは母さんがつくろってくれた服を喜んで着るようになったってわけ。
アグモンの服は俺の洋服ダンスの中にしまっているから、着替えを取りに行くときは俺の部屋に2人して入らなくてはならなかった。
俺はアグモンの着替えと俺の着替えを取り出しながら鼻歌を歌う。
「あにき、ご機嫌なんだな」
俺から2人分の着替えを受け取ったアグモンは、着替えの量に足元をふらつかせながら嬉しそうに言った。
俺は笑みだけを返して部屋の戸を開ける。
母さんが階下で「タオルは脱衣所に置いといたからね」と一声かけてくれた。
脱衣所へ向かった俺たちはそのまま恥らう事もなく全裸になって浴室に足を踏み入れる。
少しだけシャワーの温度を下げて髪も体も洗った。
シャワーの水しぶきが肌に当たるたび気持ちよくて、一日の疲れが吹っ飛ぶ気がする。
アグモンはシャンプーハットをかぶって、洗う順番を待っていた。
こいつは髪を洗うのが苦手らしい。
というのも、髪を洗うとき目に湯が入ったり、口が塞がれて苦しいのが我慢できないんだろう。
そんなアグモンに以前「そんな事怖がってたら真の漢にゃなれねーぞ」と脅してやったところ、アグモンは母さんにせがんでシャンプーハットを買ってもらったようだ。
これで苦手なものはなくなった、とでも言うように。
「あにきー、頭洗ってー」
「…あのなぁ、ガキみてぇな事言うなよ」
水色のシャンプーハットをかぶっているアグモンに、俺は苦笑した。
仕方ないからシャンプーのボトルを取り出して、きちんとアグモンの髪を洗ってやる。
アグモンの髪は、まだ子供の髪だ。ふわふわしていて柔らかい。
シャンプーハットをしているというのにきつく目を瞑っているアグモンがおかしくて、俺は笑った。
「ほら、髪流すぜ」
「うー…」
こうしていると本当に弟ができたような気分になる。
知香は早くから異性を意識し始めて俺と一緒の風呂は嫌だと言っていたし、俺も無理に妹と一緒の風呂に入ろうとはおもわなかった。
けどアグモンは男だ…たぶん。
子分と言うよりも小さい弟ができたような気分だった。
それに、こいつは俺を兄貴と慕ってくれる。
そんなアグモンを見ていると、ちょっとしたガキ大将…強くて格好よくて何でもできる兄貴でいられる気がした。
「ほら、終わった。風呂入るぞ」
俺はアグモンのシャンプーハットを取り外すと、小さい体を抱き上げて湯船に入れた。
俺が湯に入ると、浴槽の湯が一気にあふれ出す。
それを見てアグモンがはしゃいだ声を上げた。
母さんの趣味だろうか、桃色の入浴剤のせいで湯はピンク色に濁っている。
濁り湯っていうんだっけ…俺は、結構これが好きだった。
「あにきー…気持ちいーぞー」
アグモンはリラックスしたように笑うと、俺の膝の上に座った。
向かい合うような形になった俺たちは互いの顔を見て笑う。
アグモンは俺を見て何をおもったんだろう。
俺は、俺にもこんな小さい頃があったかな、なんておもいながらアグモンを見つめていた。
同時に、アグモンの手が俺の頬に触れる。
「ん、どうした?」
湯に浸かっていたせいで熱くなっている手が心地良い。
俺はアグモンの手に自分の手を重ねた。
俺の返事に、アグモンは少しだけ目を細める。
もともと大きい目だったから、細めても大差ないけど。
「髪降ろしてるあにき、なんかすげー可愛い」
その言葉と共に、アグモンが俺の頬に口付けた。
犬がじゃれてるみたいだ。
俺はアグモンの背に腕を回した。
こんなスキンシップも悪くない。
そうおもって好きにさせていた。
「ん、こら…くすぐったいじゃねーか」
アグモンの唇が、頬から首筋に伸びていく。
ぞくりと背筋を電気のようなものが通り過ぎた。
そんな俺に感づいたんだろう、アグモンは少しだけ困った顔をして笑うと上に乗ったまま言った。
「…あにきー…どうしよう、俺、あにきとえっちなことしたくなっちゃった」
「…ガキが何言ってんだよ」
「あにきだってガキだもん!」
アグモンは甘えたような声で言ってから口まで湯に浸かって、拗ねたようにぶくぶくと泡を立てた。
俺の上から小さな体が引き下がる。
ガキ呼ばわりされたのがそんなに不服だったのか、アグモンはすっかり機嫌を損ねていた。
…仕方ねぇな。
「ほら、アグモン。くれてやる」
俺はため息をつくと、アグモンの両頬を両の手で挟んだ。
への字に曲がった唇に、少しだけ躊躇ってから俺の唇を押し当ててやる。
でかい口叩いたくせに、これが俺の精一杯。
少しだけ強く唇を吸いながら、どこか興奮している自分に気付いた。
俺、デジモン相手に興奮してるのか?
ありえねぇ。
「ん、んうっ…?」
そんな考え事をしていたとき、背中に回った腕がおもいのほか大きくて俺は身を突っぱねた。
咥内にアグモンの舌が伸びてくる。
ちょっと待て、お前みたいなガキにはまだ早い。
俺は、アグモンを押しのけようと手で奴の体を探ろうと試みる。
湯の中で泳いだ手は、大きくて厚い胸板に触れた。
この身体は、もしや。
「…んぁ…はぁ、はあ…アグモン?」
ようやく口付けから解放された俺は脱力して湯の中に身を沈めた。
目の前で俺を見下ろしている男は、身長が2mはあろうかとおもわれる大きな体躯の男。
金髪の逆立った髪は洗ったせいでしんなりと垂れている。
水の滴っている毛先が赤茶けていて、染めているようにも見えた。
顔の赤いペイントは刺青か何かなのか、湯で洗った後だと言うのに落ちていない。
つり目がちの赤い瞳が俺をからかうように笑っていた。
浴室の熱気のせいでうっすらと赤くなった肌は、体に彫られた青いマークを余計濃く見せている。
俺はこいつが苦手だ。
アグモンなんだから苦手、というのも可笑しいけどこいつは俺よりもはるかに大きくて強いし、悔しいくらいに格好いい。
俺なんか必要ないんじゃないかっておもうくらいにデキた男だから、嫌いだった。
「…マサル」
それにこいつは、俺を名前で呼ぶ。
可愛く「あにき」と慕ってくれるアグモンはいない。
じゃれるように抱きついてくるアグモンもいない。
その代わりにこいつは大きな手で俺を抱きしめてくる。
今までは俺がアグモンを守っていて、ちょっと強い奴になった気でいた。
でもジオグレイモンになってしまうと、何だか小さな自分が恥ずかしくて悔しくて、嫌いになってしまいそうだった。
もちろんまだ喧嘩したことはないからどっちが強いのかなんて知らないけど、俺にはこいつみたいに立派な体がない。
俺だって体の大きさには自信があったけど、こいつのデカさは俺が憧れるデカさだった。
それが何だか、悔しい。
アグモンと話すときみたいに素直になれなくて、俺はそっぽを向くしかなくなる。
そんな俺の心を見透かしたように、ジオグレイモンは笑うんだ。
「マサルは俺がアグモンだとすぐにキスしてくれるのに、俺じゃ嫌がるんだな?…俺のほうがもっと良くしてやれるのに」
ジオグレイモンはそう言って自分の唇を舐めると、大きな手で俺の下腹部を掴んだ。
それにあわせておもわず体が震えてしまう。
背中は壁だ。俺は逃げることもできずに目だけで反抗心を露にした。
お前は大きいから嫌いだ。格好いいから嫌いだ。
そんな目で見るから嫌いだ。
「…っあぐ…ふぁ…いやだっ…ジオグレイモン…」
ジオグレイモンに軽々と抱き上げられた俺は、奴の膝の上に座らせられた。
太ももの付け根にジオグレイモンのものが当たる。
少し堅くなっているのは俺のせいだとおもうと恥ずかしくて、否定の言葉しか出てこなかった。
ジオグレイモンは片手で俺のものを弄りながら、空いた手で胸の突起を転がし始める。
ちゃぷ、と水音が跳ねたり、俺自身の吐息が浴室に反響するたびぞくぞくと背筋に電気が走る。
耳元で笑い声が聞こえた。
「マサルとセックスしたいって言ったろ?…マサルが俺のこと誘うから、我慢できなくなった。責任取ってくれるよな?…マサルは俺の"兄貴"なんだから」
ジオグレイモンはそう言うと、俺の唇に口付けた。
そうだ、俺はこいつの兄貴なんだ。子分の頼み事は、兄貴がちゃんと聞いてやる、それが兄弟分ってやつなんだ。
だから俺は、ジオグレイモンの頼みを聞かなきゃいけない。
「んんっ…んふ、んぁ…そんな、吸わな…んん…」
舌を強く吸われて、俺はひきつれた声を漏らした。
そんなにされたら可笑しくなっちまうよ。
嫌だ。
俺がジオグレイモンを引き離そうとすると、割とあっさり口付けは解かれた。
ホッとしたのも束の間、ジオグレイモンは下腹部に当てたままの手でぐりぐりとそこを扱き始める。
胸を弄っていた手は後ろのつぼみに伸びていた。
「いづっ…痛い…バカやろ…ふざけんな!…っあ…」
「マサルはいやらしいな…」
どこで覚えたのか知らないが、ジオグレイモンは巧みに俺の快感を呼び起こしていく。
小馬鹿にしたような声が少しムカついた。
でも、下手に大声を出したら母さんに何か言われちまう。
だから俺は…。
「ん…んんっ…俺はやらしくなんか…」
「なら試してみるか?」
ジオグレイモンの声がいつにも増して意地悪に聞こえる。
俺は息を荒げながらジオグレイモンを睨み上げた。
湯船の中で、半勃ちした奴のものが尻に当てられる。
湯よりも熱い気がするそれは、俺の神経をぐちゃぐちゃにかきまわした。
じゃぶ、じゃぶ、と湯が揺れる。
俺は手で口を押さえてから、恥ずかしくなった。
我慢してますって言ってるようなもんだ。
現にジオグレイモンは、俺を見てにやりと笑う。
だからどうしてお前はそんなに性格が悪ぃんだよ。
「はぁ、ぐ…あん…ああっ…やめろって言ってんだろッ!!」
とうとう俺は声を上げてジオグレイモンの体を押しのけた。
けど、奴の力はおもったよりも強くて、きつく抱き寄せられる。
ジオグレイモンの身体は熱くて、大きくて逞しかった。
大きく湯が跳ねる。
嫌だ、嫌。
俺はこいつよりも強いはずなのに。兄貴なのに。
どうしてこんなに簡単に…。
「マサル…入れるぜ?」
ジオグレイモンの声は非情だった。
イヤだって、やめろって言ってるのに。
奴の指が俺の後孔を押し上げたとき、体が締め付けられるような気持ちになる。
じゃぶ、じゃぶ。
おもったよりもはるかに大きなものが俺の中を貫く。
俺は引きつれた声を上げながらかぶりを振った。
「…あ、ひっ…ひぐぅっ…あふっ、うぁ…ジオグレイモぉ…ン!あ、あっ…」
そんなにされたら声が押さえられなくなる。
俺は必死に口をおさえて声を殺す。
やけに大きな水音だけが生々しくて、ああ…俺ってジオグレイモンと風呂の中でこんな事してんだな…なんて自覚した。
何で、俺はこいつの兄貴なのに、兄貴の俺が弟分の良いようにされなきゃいけねーんだ。
こんなの間違ってる。
「マサルの奥、きつく締め付けてきてすっげぇ気持ちイイぜ?…もっと俺の事感じさせてくれよ」
「んっ…んんうっ!!…あっ、ぐ…うごっ…くなよぉ…」
ジオグレイモンの瞳に野獣の色が宿る。
だめなんだ、こいつは。
一旦火がつくと、自分の欲望が果てるまで満足しねぇ。
俺が殴っても蹴ってもそれは止まらないんだ。
それは、よく知っていた。
だから俺はこいつがだいっきらいなのに。
「マサル…」
呼ぶな。呼ぶな。
アグモンとおなじ声で、俺のこと呼ぶんじゃねぇ。
こんな惨めな姿をしてジオグレイモンの前にいる俺がすごく恥ずかしかった。
乱暴にされることを心のどこかで望んでいるなんて、狂ってやがる。
俺は狂ってる。
「はぐ…ひぃ、いっ…あ、あ、あぁっ…ジオグレイ…モぉン!やめ、うぁっ…あ、ぁぐ…声…声ぇっ…」
声がおさえられない。
母さんに聞かれちまう。
知香に聞かれちまう。
ジオグレイモンに、聞かれちまう…。
「出せよ、マサル」
ジオグレイモンはそう言うと俺の唇を強く吸った。
さっきは俺から重ねた唇が、今はジオグレイモンが重ねている。
それが悔しくて、俺は強く目を細めた。
涙なのか、湯なのかわからないものが俺の目尻を伝う。
繋がった部分がきつく収縮するのが分かった。
それがジオグレイモンを気持ちよくさせているのだとおもうと、悔しくて恥ずかしくてぐちゃぐちゃになりそう。
俺はジオグレイモンの背に手を回して、強く爪を立てた。
熱くて頭がぼうっとする。
俺は口付けの合間にジオグレイモンを呼んだ。
「ジオグレイモンっ…うぁ…ジオグレイモンっ…ひぐっ…も、っとぉ…!」
「分かってる、力抜いてろよ…マサル」
ジオグレイモンの声は優しかった。
その分、打ち付けてくる力は強いから、優しくされてるのか乱暴にされてるのか分からなくなる。
けれどもう、そんなのどうでも良かった。
「はぁっ、うぐ…出し、うあっ…早くっ…出してくれよぉ…ジオグレイモンの…はふっ…」
俺は恥ずかしい言葉を懇願してジオグレイモンを強く抱いた。
意地悪なお前はにやりと深く笑んでから俺の体を愛撫する。
何でこんなに上手いんだよ。気持ちいいじゃねーか。
「俺の何がほしいんだ?言ったらちゃァんとくれてやるけど」
ジオグレイモンは俺のものを片手でぐりぐりと愛撫して笑った。
もう、こいつの兄貴分であるプライドや俺自身の気持ちは総てどうでもよかった。
ただ気持ちよくなりたい。
だからどんなに恥ずかしい事でも言える気がした。
「ぐう、あう…ジオグレイモンの…セーエキ…セーエキが欲しい…。俺ん中、いっぱい欲しいよぉ…」
だんだん逆上せてきているためだろうか、俺は普段なら言わないような事を躊躇いなく言ってのけた。
まるで言いなれてるみたいじゃねーか。
ふざけんな、こんな性癖あってたまるかよ。
そんな気持ちとは裏腹に、俺は舌を出してジオグレイモンを求める。
ジオグレイモンはしばらく俺を見つめていたが、やがて口の端を上げて低く笑った。
その笑みに何が込められているのかは知らない。
知らないけど今の俺はただ気持ちよくなりたくて、体いっぱいでこいつを呼ぶしかない。
「マサル、くれてやるよ…。お前が欲しい欲しいって言うセーエキをな」
ジオグレイモンは意地の悪い言い方をすると、強く俺の体を抱き寄せた。
体の中のものが大きくなったような感覚を覚える。
俺はジオグレイモンの体をしっかり抱いて声を上げた。
もう我慢出来ない。
浴室に反響する声が俺の耳に届くたび、絶頂を促されるような気がした。
「あっ、うあ…あああっ…やだ、ひ…ジオグレイモ…はぁ…ああああぁぁあっ!!!」
俺はジオグレイモンの膝の上で嬌声を上げた。
体を弓なりに逸らせて喘ぐと、そのままガクリと背中から倒れそうになる。
慌ててジオグレイモンが俺の後頭部に手を添えた。
危ない危ない、後ろは壁だった。
勢いよく倒れこんだもんなら、俺は壁に頭をぶつけて快感の余韻に浸れなかっただろう。
俺は大きく息を切らせながらジオグレイモンを見た。
行為の最中は気がつかなかったけど、ジオグレイモンは顔を真っ赤にして逆上せたような顔をしている。
だからあんなに切羽詰ったような愛撫をしていたんだろうか。
妙に意地悪に見えたのもこの暑さのせいか?だとしたら、俺はジオグレイモンを責められない。
俺はジオグレイモンをなだめるように口付けた。
「んんっ、ジオグレイモ…ン…はぁ、んん…好きだ…好き」
唇を吸いながら、俺はジオグレイモンにそう言った。
思えばはじめての告白だったかもしれない。
兄貴面していつもアグモンを守ったり、ジオグレイモンに守られたり、お互い兄弟みたいにからかい合いながらも俺は。
こいつの事を好いていた。
ただ、言葉にする必要はないとおもってた。
言葉で言わなくても俺は行動、言動、全部でこいつを好きだって伝えてる。
こいつも体をいっぱい使って俺を好いていてくれるのが分かったから、キスだってできたし恥ずかしい事もできた。
それは、お前だからなんだぜ?
「なぁ、ジオグレイモン…あのさ、俺…もっと…」
もっとお前が欲しい。お前だから欲しい。
そんな事を呟いて、俺は顔を上げた。
もっと互いの事を感じたい…そうおもった。
けれど。
「へっ?」
いつのまに戻っていたのか、アグモンが俺の腕の中で伸びている。
絵に描いたようなユデダコ状態だ。
俺はしばらく目を瞬かせると、アグモンをかついですぐ湯船から上がった。
「母さーん、氷水ッ!アグモンがやべえーッ!!」
脱衣所の向こうにむかって叫びつつ、本当締まらない奴だなぁなんておもいながらも俺は、逆上せながらしっかりとしがみついているアグモンに普段と変わらない愛しさを感じて頬に口付けてやった。
格好悪いけど、それでも俺の大事なパートナーだし、何より好きな奴だから憎めない。
小さくなっても変わらないそのぬくもりを胸に抱くと、俺もぼんやりしてくるのを感じながら脱衣所に座り込んだ。
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携帯サイトのリクで頂いたアグマサ+ジオマサですー。
最近、ジオグレイモンの株がめきめき上がってます(笑)