荒い吐息が聞こえる。
水っぽい音を立てて、君はねっとりとそれに舌を絡ませた。
いけない、いけない。
君のことが好きな僕は、それだけでどんどん高ぶってしまうのに。

「む…っく、ふぅ…」

大は、大きくあまり長くない舌を伸ばすと僕のものの竿を懸命に舐め上げては苦しそうに顔を離した。
こんなことをするのは初めてだろうに、先端を口に含んでれろれろと亀頭の部分を丹念に舐めてくれる。
まるで、本当のセックスをしているみたいだ。
僕はそっと大の頭に手を添えた。
もう、離せとは言われない。
その代わりに、大の目が僕を映した。
とろんとしていて、僕を駄目にしてしまういやらしい瞳が大きく瞬く。
君は自分の体の異変に戸惑っていると言うのに、僕はどうしてよからぬことばかり考えているんだろう。
僕は自分がいやになった。

「ふっ…はぁっ…んむっ…トーマ…トーマ…っく、うぅ…」

大の舌が僕のものに絡みつく。
それを吸い上げる音がとても淫靡だった。
気持ち良さそうに目を細めて喉を鳴らしながら吸い上げてくれる。
唇が竿に触れるたび擦れて、すごく気持ちいい。
僕は壁に背を預けたまま肩を上下させて大の奉仕に酔っていた。

「ま、マサル…裏筋のところも…舐めてくれる、かな…?」

ふと漏らしてしまった声に、君は難なく頷いて従順に僕のものを舐めていく。
双果のふくらみに指を這わせて懸命に行為を続けてくれる。
大は、目を瞑って奉仕を繰り返していたが、不意に舌を離して大きな息をついた。
そうして、すぐに口を開いて僕のものをくわえていく。
小さい口では男のものをくわえるのは苦しいだろう。
そうおもったけど、君はえずきながらも僕のものをしゃぶって目を細めていた。

「んっ、んはぁっ…ぐっ、ぷ…んんんっ…ちゅむぅ…んぐ…」

「…っう…」

大の口からいやらしい音と液体がどんどん零れてくる。
それが回りに反響してすごく…いやらしい。
僕は大がいつも縛っている髪を一房掴んで自身に押し付けた。
苦しそうな声が聞こえる。
それでも、大は僕を睨んだりはしなかった。
大きく口を使いながら僕を吸い上げてくる。
目尻には涙が浮かんでいた。
それは嫌悪の涙なんだろうか。
僕は掴んだままの髪を乱暴に引っ張った。
同時に張り詰めていたものから熱くて苦い迸りがあふれ出す。

「ひっ、ふ…ぁあっ…と、ま…トーマ…トーマの…」

大は虚ろな目をして、顔にかかったそれを愛しげに舐めた。
すっかり気持ち良さそうな顔をしているけれど、彼のものは痛いくらいに張り詰めている。
僕はおもむろに大の体をごつごつした岩肌に寝かせた。
そうして体の上にのしかかると乱暴に大のものを掴み上げる。
組み敷いた身体は僕の動きに合わせてびくりと跳ね上がった。

「…マサル…君も楽にしてやる。そんなに気持ちいいことが好きなら…」

僕の声は震えていた。
彼はデジモンの毒でどうにかしてしまっただけだ…元々感じやすい体質だと言うわけじゃない、きっと。
だから僕を求めているのも、そのデジモンのせいだからなんだ。
僕が好きで求めているとか、僕のことが欲しかったわけでもない。
彼は僕なんて見ていない。
そのくらいとっくに知ってた。

「トーマ…っひ、ふぅ、はぁ…はぁ…俺、楽になりてぇよォ…体熱くて…ううっ…」

僕と視線を合わせた大は、不意に顔を赤らめて全身を震わせた。
そうして乱暴に僕の手を取ると、自らの下腹部に押し付けてかぶりを振る。

「と…ま、に見られてるとっ…俺、はずかし…っ…だからっ、早く、楽に…っ…」

大は僕から視線を逸らして目に涙を溜めた。
僕に見られていると恥ずかしいと言う君が何だか可愛くて、僕は望まれるままそこを愛撫する。
他人に恥ずかしいところを見られれば誰だって恥ずかしい。
君だけじゃない。
僕が特別なんじゃない。

「マサル…先のところがぴくぴくしてきた。えっちなんだね…普段から想像してるの、かな?」

僕はゆっくりとマサルの体に圧し掛かると、彼の耳朶に唇を当てた。
わざとらしい言葉責めだと自分でもおもう。
別に君を辱めたいわけじゃない。
ただ、早く楽にしてあげたいんだ。

「ふっ、あああっ…あ、ふ…やらし、くなんか…ひ…うっ!あふ…」

大は不意に大きくかぶりを振りながら明らかな反応を見せた。
やはり、言われて感じるらしい。
大の目はぼんやりと濁っていて、口からは快楽を求めるように小さな舌先を覗かせている。
僕は胸が高鳴るのを感じた。
こんな時に不謹慎だ。大は、初めての感覚に苦しんでるのに。
これ以上虐めるのも可哀想だと感じる僕を押しのけて悪い感情が顔を覗かせた。
大のズボンに手を入れた僕は、直接触れた大のものがすっかり濡れている事に気付く。
面白くもないのに笑みが漏れた。
ズボンをふとももまで下ろしてやって、先走りを見せ付けるように指を大の目の前に持っていく。

「マサルがいやらしい証拠だよ…男に触られてこんなに濡らしてるなんて可笑しな性癖だね、日本一の喧嘩番長だか知らないけど聞いて呆れるよ」

僕の言葉を聞いた大は、とろんとした顔をだらしなく向けてゆるゆるとかぶりを振るだけ。
差し出された僕の指を愛しそうに舐めながら呂律の回らない声で言った。

「ふっ、くぁ…俺…うっく…んあ…自分でもわかんね…。こんな、濡れて…トーマに声聞かれてて…すげえ恥ずかしいのに…はふ…きもちい…いっ…」

大の舌が僕の指に絡みつく。
そんなに気持ちいいのかな。
あまり焦らす事もないだろうとおもいながら、僕は大のものに指を絡めた。
他人のものを扱くのは初めてだが自分のものと大して変わりない。
だからどこを扱けば一番気持ちいいのか、すぐに分かった。
手の動きに反応して、大がのけぞる。
その目が僕を見ていた。
涙を溜めて、混乱している君の瞳。
その目が、まるでこれから僕がしようとしていることを肯定しているように見えて、僕はおもわず大に口付けをした。

















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トーマサにハマりました記念連載3話目(笑)