ただ、僕はあなたにすがることしかできなかった。
肌をさらけ出して、何もかもを捧げたんだ。
それしか方法がわからなかった。
あなたに喜んで貰えるなら、それでもいいとおもっていた。
いいや、今だって…そうおもってる。
「父さん…僕を捨てないでください」
僕は白っぽいライトの下でバスローブ姿のまま、言った。
黙って下肢を晒すあなたをきつく抱きしめて愛撫を施してゆく。
そうすれば僕はあなたの傍にいられるから。
何度も口付けを交わして、上手なキスの仕方も覚えた。
怖いとおもっていた口淫だって、今では抵抗なく行える。
昔の僕とは大違いでしょう、父さん?
「…はぁ…っふ…んむ…」
メイドや母さんよりもずっと大きな僕の乳房をすくいあげて父のものを包むと言い知れぬ幸福感が頭をめぐった。
僕は父に受け入れてもらえたのだと、そうおもえるから。
懸命に、乳房を寄せて大きなそれを大胆にしごきあげる僕は…笑ってた。
そんな僕を見て、父は黙って頭を撫でてくれる。
父さん、父さん。僕を捨てないで。
「…あぁ…っ…父さんっ…」
父に乳首を摘まれて、僕は背を逸らした。
あなたは、僕が弱い場所を知っている。
焦らすように指を動かして乳首を弄られるたび、僕は鼻にかかった声を上げて肉棒を扱き上げた。
柔らかだったそれも、だんだん堅く雄雄しいものへと変わっていく。
猛った肉棒に頬擦りをした僕は惜しげもなく、自分の恥毛をかきわけた。
「…父さんの大きなペニスがほしいです」
囁くように呟くと、父の太い腕が僕の体をベッドに押し倒した。
嬉しい悲鳴が僕の口から漏れる。
恥ずかしいけれど、乱暴にされるのはとても嬉しい。
ふと同時に、慣らされた場所へ大好きなものが挿入される。
ベッドがガタガタと音を立てて僕を高みへ導くから、僕は父の体にしがみついて耐えるんだ。
先に達することだけはしたくないから。
僕には…何よりも父が一番なのだ。
ノルシュタイン家にいるためには父の言うとおり、聡明で美しく健やかに…そして、父の言いつけを何でもまもる人形でいなければいけない。
僕の居場所は…ここしかない。
ここしかないんだ。
「あっ!ひ…いっ…父さんのおちんちん…ふあっ…堅いですぅ…!!」
むせび泣くような声で叫ぶ僕に、父は無心で腰を振ってくる。
僕が欲しいのは父の肉棒?
いいや、違う。
僕は…。
「父さん…父さん…っ!」
僕はシーツを掴んで腰を振った。父に合わせるようにみだらなダンスを展開していく。
とろけるような膣内に父の肉棒が出し入れされて、じゅぷじゅぷとみだらな音が聞こえた。
もっとほしい。もっと、父さんがほしい。
僕は父さんに…あいされたいんだ。
肉奴隷としてじゃない。
セックスなんてしなくていい。
ただ、母さんを愛してくれたように僕にも愛を分けてほしい。
父さんの愛がほしいんだ。
「…父さぁ…ん…愛してる…父さんっ…」
何度言ったか分からない告白。
僕は涙で頬をぐっしょりと濡らしながら父へ手を伸ばした。
だが、その手はあっさりと振り払われる。
地の底へ突き落とされたような感覚に陥って、僕は我に返った。
愛の行為だとおもっていたセックスも、父にとっては快楽でしかない。
僕は、父に認められていないのか。
父は、僕をあいしていないのか。
「…っ、いやぁ…!やめてくださ…いやだよぉ…!!」
そうおもうと途端にこの行為が恐ろしくなって、僕は何度もかぶりを振った。
僕はこんなこと、したくない。僕の意思じゃない。
僕はただ、父に愛されたいのに。
幼い頃、母さんがしてくれたように、僕を強く抱きしめてほしい。
朝起きたら、おはようのキスをして、眠るときはおやすみのキスをして。
朝食を食べたらふたりでビリヤード。
昼はチェリーパイを食べながらふたりで庭園を見つめたい。
僕は、僕は、そんな小さな幸せを望んでいるだけなのに。
こんなにも、父さんが大好きなのに…。
「あふっ…ん、いや…いやだ…あっ!父さんっ…あっ、ううっ…!!」
大きな乳房を揺らしながら僕はだんだんと高みへ駆け上っていく。
絶望と快楽に体を奪われて、いやらしい声を上げ続ける僕を父は黙って見つめているのだ。
父にとって僕は、単なる性欲処理の道具としかおもわれていないんだろうか。
「ぐ…あうっ…いくっ…やっ…いっちゃいます…ぅ!!」
いたずらに肉芽を刺激する父の動きに耐えられず、僕は大量の愛液を吐き出してベッドに倒れた。
頭の後ろがびりびりと痺れているような気がする。
強烈な眠気を覚えた僕は、涙で滲む視界をゆっくりと閉じた。
同時に、これが夢だと感づいたのは僕の目が覚めたからだ。
僕は汗をびっしょりとかいてソファの上でねむっていた。
ガオモンがしてくれたのか、僕の体の上にはやわらかな毛布がかけられている。
おもむろに脚の合間に手を伸ばすとそこは驚くほどに濡れている。
僕はきつく目を細めて下着の中へと指を差し入れた。
中指で肉芽を擦り上げながら両足をきつく閉じる。
じゅわ、と肉壷から愛液が溢れだす感覚が僕にも分かった。
指を上下させるたびに濡れた音が響き出して、自然と父のことをおもい浮かべてしまう。
居場所がないとおもっていた僕も今ではDATSという居場所を見つけ、仲間の輪に溶け込んで穏やかに過ごしている。
ずっとこの時が続けばいいのに、とおもうほどゆったりとした時間だ。
「…あぁ…ふ…濡れてる…」
僕は指を下着から引きぬくと、濡れたそれをゆっくり舐めとった。
汗をかいたからシャワーでも浴びにいこうか…なんておもいながらソファから身を起こすと、テーブルに一通の手紙が置いてある。
何となしに手紙を掴むと、達筆で父の名前が書いてあった。
執事が置いてくれたのだろう。
滅多に手紙を寄越さない父が、一体何の用なのだろう。
そうおもって手紙を開いた僕が目にしたのは。
「…父さんが、日本に…」
僕は自然と口に出して呟いた。
父が近いうちに日本へ来るらしい。
つまり、また昔のように抱き合えるということだろうか。
きっと…久しぶりに会う僕を見て父はびっくりするに違いない。
母さんに似て綺麗になったと言ってくれるだろう。
最近はDATSの任務で働き詰めだったから少し痩せたけど胸は以前よりもずっと大きくなった。
顔だって大人っぽくなったんだ。
礼儀作法だってきちんとしている。父に恥をかかせるような事は一切していない。
だから…。
…僕を愛してくれますか?
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トーマ裏切り前を妄想したら父トマにいきつきました(笑)
同志様募集中です〜。