ココナッツミルクプリン


宇治原さんとの夢のような7日間が、今日、終わった。今は、・・・まぁ運がいいのか悪いのか、アミ
ューズメントパークの舞台が、ロザンのお二人と一緒で。今日の夕方、宇治原さんのお姉さんが帰
ってくる。ウエストサイドとして仲良くやっていた為、まぁ来るやろうとは思っていた事も。
 「・・・でな、これが・・・」
楽しそうに話してる、菅さんと宇治原さん。・・・宇治原さんの隣、行きたいなぁ。
 「・・・あーそうか。でも、ここが・・・」
二人とも、難しそうな内容を話してて、全然分からない。もう少し頭がよかったら、なぁ。
 「・・・・・・ぁ」
宇治原さんは俺に気付いたのか、イスを持ってきて、俺の左横に置いて、ぽんぽん叩く。
 「・・・・・・」
菅さんが、じろっと睨む。・・・入れる訳、無いじゃないですか。
 「・・・梶、何か買うてくるわ。何かいる?」
 「あ、うん・・・」
宇治原さんは、不思議そうな顔で、こっちを見てる。・・・僕やってそっち、行きたいですけど。

宇治原さんとの初Hは、本当によかった。あんなによくてええんかいってくらい。あんなに上手
やったなんて・・・下手やろうな、って思ってた自分が恥ずかしい。舌とか柔らかくてエロくて、・・・
おっきくて。・・・すんません、完っ全になめてました、あの人の事。・・・ほんまに自分が、嫌やった。
 『ん・・・・・・ぁっ、痛っっ・・・!』
 『ああもう、起きあがんなくてええって。痛いやろ?』
・・・しかも、優しくて。
 『そーかー。今日、東京かぁ・・・』
 『・・・すんません、せっかく・・・』
 『ええんよええんよ、行っておいで。・・・あ、浮気したあかんよ』
浮気なんて、する訳なかった。やって、告るまで、どれだけ思ってきたか分からんもん。それだけや
ない。凄く優しくって、側にいるだけで、幸せで。ずっと、にやにやしていたと思う。梶を始め周り
が皆皆、俺を見て変な顔をしていたから。・・・でも、いいと思った。めっちゃくちゃ、幸せで。
 『・・・今日、泊まりなんですか・・・』
 『ごめんなぁ、なんか・・・』
 『いいんですっ。・・・浮気しないんだったら』
宇治原はさらっと笑ってたけど、心配だった。だって、後ろの方で、菅さんの声が聞こえてたから。
ラジオの仕事が終わって、スタッフと皆で呑みに行って、宇治原さん、調子に乗って呑み過ぎたっ
て言ってたけど、俺から見れば、菅さんがわざと呑ませた様にしか見えなくて。きっとそう。宇治
原さんは自分があんまり呑めないって分かってるから、自分からは呑もうとしない。菅さんが、わ
ざと呑ませようとした。きっと、いや、絶対。・・・やってそうとも思わないと、やってけない。
 『ただいま〜vv』
 『お帰りなさい・・・んっ、嫌っ、ぁっ・・・』
二人で一緒に居なかった二日以外は、・・・しっかりしてしまいました。・・・夜が明けるまで。気持ち、
よかったなぁ・・・確実に俺の方が、ああいう経験は多いはず。でも、俺よりかなり上手やった。
 「・・・西野?」
梶が、心配そうに覗き込んでいる。
 「・・・最近、ずっとデレデレしてぇ。・・・理由は分かっとるけどぉ」
やって、・・・幸せすぎたんやもん。
 「・・・ええなぁ。上手やったやろ?」
 「・・・うん・・・」
ずっと、先へ先へとリードされて、俺は何もしなくて済んだ。慣れてきて、フェラとかした方がえ
えんかなぁって思ったけど、そう思ってるうちに、・・・気持ちよくなって、そんな気も消えて。
 「・・・やろなぁ。西野の事、見てれば分かるわ」
・・・やっぱ、そう?
 「・・・あ」
 「西野っ!」
 「来たよ、王子様」
 「・・・・・・」
俺が梶に向かっていくより早く、『王子様』は、俺を抱きしめてしまう。
 「・・・あー、やっと撒いたぁ。菅ちゃん、来てへんよなっ?」
 「はい」
 「よかったー。・・・あー、落ち着くなぁ、こうしてるとvv」
宇治原さんの、柔らかい身体。ベットの中でも、ずっと抱きしめられていた。頭を撫でてくれたり、
ちゅっておでこにキスしてくれたり、幸せだった。今はちょっと、恥ずかしかったりするけど。
 「・・・今日、暇?」
そんな風に見つめられて、言われたら。
 「・・・暇です」
貴方の為に、何時でもあけておきたくなる。
 「・・・そっかvv一緒に、飯でも食べよなvv」
宇治原さんはそう言って、きゅって手を握った。・・・ぐいっと引っ張られて、・・・嬉しかった。



END