恋愛話。[
仕事、愛の確かめ合い、趣味・・・。俺はそんなに表現力も無いから、この感情をどう表していいのか
分からないで居るけど。・・・岡村さんが、好きや。ずっと、ずっと側に、居て欲しいと、・・・強く思う。
「矢部―――っ!」
そんなとりとめもない事を考えた俺の名を呼ぶ、相方。岡村さんは、俺が振り向く前に抱きついて、甘えてきた。
嗚呼、可愛い〜・・・。こんな小っこくて可愛い人、相方でほんまに良かった。
「もうベット拭くの終わったやろ?なぁ、風呂入ろ、風呂っ♪」
「はいはい、もう、いっつも引っ張りまわすんですから・・・」
まぁそんな、引っ張りまわす姿でさえ、可愛いんやけど。俺はサドやけど、相方に引っ張りまわされている時が、一番楽しい。
俺は適当に答えて、岡村さんに腕を引っ張られ、前につんのめりそうになりながら、浴室へと歩いていく。
岡村さんは、ジャージのズボンに手を掛ける。
「・・・岡村さんって、めっちゃ細いですよねぇ」
真っ裸の男二人が、浴室でノロけている。はたから見て、これほど気持ち悪い事はない。
「お前かて、ガリガリやん」
「ガリガリ言うな〜!」
岡村さんに抱きついて、シャンプーだらけの頭を、くしゃくしゃにしてやった。
「・・・痛い痛い〜。あ〜もう目に入ったやんかぁ・・・」
岡村さんは、眼をパチパチさせながら、俺に殴りかかろうとする。・・・が、そのパンチは軽く宙を舞う。
嗚呼、可愛い。俺は岡村さんを腰に乗せ、そっと抱き締める。しゃ〜わせや〜。
「んっ、ふっ、変態っ、あっ、矢っ、ふぅっ、ん、んん・・・!」
たまらん・・・さっきHしたばっかやけど、・・・ええよな、セックスぐらい♪
「・・・セックスはあかんからな、矢部」
・・・あ〜あ、もう少しでセックスできたんになぁ。
「まだ・・・一緒に居てええ?」
その言葉は、あまりにも唐突で。俺の首に腕を掛け、上目使いで俺を見る岡村。さん・・・畜生、可愛すぎる
・・・・・そんなもん、あんたに見つめられたら、俺が出す答えは一つしかないやろう?
「もちろん」
岡村さんが笑う。・・・畜生・・・
「んっ、んん・・・矢部・・・
「どしたん?」
「・・・おしっこ出そう・・・」
・・・たく、何でこの人はいい雰囲気を壊すのが得意なのか?俺が溜息をつくと、申し訳無さそうに寄ってくる岡村さん。
しょうがないから、そっと宥めてやった。岡村さんが安心したように笑う。俺は、岡村さんにタオルを巻いてやり、
いわゆるお姫様抱っこという形で、寝室に連れて行く。またセックスをするのも、何だか嫌で、
岡村さんを抱き締め、セックスはしない事にした。胸の辺りに、顔を埋めて、嬉しそうに俺を見る岡村さん。
きっと、このまま続いていく。
「岡村さん・・・
「んっ、・・・矢部・・・」
この人が俺の側に居る限り、ずっと。
END