2180年武闘大会に現れた、最強にして最悪のギア−ジャスティス−は死亡した。
その司令塔と共に行動力を失ったギア達は、その後発見され次第処分された。
もはや天災的脅威に悩まされることのない日々を約束されたのである。
しかし、それから1年と経たずしてのこと・・・。
A国で、ギアの異質な生存情報が発表されたのである。
「あらゆる生命活動を束縛されたはずのギアが、通常に生存プログラムを起動されている。
そのギアの身体的異常・外傷は無いものと見受けられる。
また、故意または衝動による民間への害が認められない。
幾度にわたり処分を試みたが、その強大な戦闘力に阻まれ、殺傷の断念を余儀なくされた。
尚、現時点での討伐プロジェクトにおける隊員の死傷者は、確認されていない。
現在、保護観察体制を維持中」といったものである。
本来ギアとは、司令塔の命令を絶対とする兵器であり、生き物であった。
その為、命令が下らないは戦闘意識の素体に近い状態で飼育されるのである。
しかし。現存する全ぼギアはジャスティスによってメモリを消去されている。
いかにギアが既存生物を素体にしていようが、命令を受信できない状態では植物化し、
本来の防衛本能はおろか自給自足もままならないのである。
仮に正常起動しているのであれば、人間に対して危害を加えるはずである。
故に、このあたかも自らの意志をもつかのようなギアの情報は、奇異な内容であった。
人々にとっては、ジャスティスの様な自立型の再来を懸念させる不吉な内容だった。
ましてや、軍事利用を目的とした各国のギア保有説が噂にのぼるご時世である。
やっと訪れた平穏を守ろうと、民衆や反ギア運動に勢いがつき、決起したのである。
〜現在A国に保護観察体制にあるギアを処分せし者には5000000ワールド$を進呈する〜
ギルティギア・ゼクス取扱説明書より抜粋
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