東京土産
「すぐはいややったん? ゆっくり、じっくり苦しいのが好きなん?」
ある同人作家が東京のイベント帰りにみかけた、深夜のコンビニの壁際に一人座り込む少年は、自ら罠に飛び込むように男についてビジネスホテルに入った。
ありあわせのイベントのための小道具と、ホテルの設備をつかって、何をしてもいいなどと口にする少年を後悔させてやろう。
男はその日の行為を、好事家たちのための会員制ブログに連載する。これこそ、彼らへの絶好の東京土産ではないだろうかと。
「シャワー浴びさせてくれて、終わってからベッドでゆっくり寝させてくれたら何してもいい。どこに泊まってるの?」
同人作家のブログ記事による報告の形式をとり、ガムテープ、荷物固定用ゴムロープ、筆記用具、またビジネスホテルのユニットバスなどを利用した嗜虐的描写に終始する短編小説。新宿二丁目近くで、男あさりでもしていたかのような、また自滅的に男の言うままに危険に飛び込むような、少年の背景にあるものは何か?
今回は挿絵と表紙を「飛ぶちから」の飛力空灼さんに依頼。文章上でも、これまでの筆者の作品とちょっと違った風貌と雰囲気の少年を登場させている。
本文24P 挿絵1 紙媒体はB6中綴じモノクロレーザープリンタ印刷 90K白上質紙使用
データ版はPDFと一太郎ファイル同梱。表紙は高画質JPEGでも収録
頒価300円
※ デジケット、サーパラ委託ダウンロード版は短編集の中に収録される予定です。