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さて、私の事情として二年目以降いろいろなトラブルに見舞われ、仕事は順調ではありませんでした。ともかく、二つ目の勤務地に転勤しましたが、そこでは新たに小学生との出会いも待っていました。出会った当時小学四年生のD.O君、同じく、Y.S君。この二人の愛くるしさは私をノックアウトしましたね。少々不快なことがあってもこの子達の顔を見ていると幸せ、というか。
 D君は、たぶんおおかたの人から見てイモちゃんにあたる外見。何やっても不器用だけど、がんばりやさん。恐竜が好きな男の子らしい男の子。私は、こういうどこかコンプレックスのある子に惹かれるんですよね。自分に自信満々な子はイマイチかなあ。この子はそんなにべたべたしてくる方では無かったんだけど、こちらからしつこくアプローチをかけているうちに、自分からなぶってもらいに来るようになりました。後ろからがばっと捕まえたり、体育館のマットの上で押し倒してくすぐったり、私の欲情した内心を知る由もなかったでしょうな。
 一方Y君。この子は、先のS君と同じぐらい私の印象に残る子になるでしょう。ちょっと太めだけど外見はとてもかわいらしく、大人にも愛嬌をふりまき、いつも道化を演じる男の子です。「いやーん、エッチ」なんて女の子みたいなしぐさをしてみせたりね。しかし慣れ親しんでよく見ていると、ときどきたまらないほど寂しい目をしている時があります。父親は遠洋に出ていてほとんど帰ってきません。母親もほとんど家にいない。洗濯や弟の世話を一生懸命やって、いつもお母さんに自分を見て欲しいと願っている。勉強も運動もできない。ときおり精神的に不安定になって女の子に暴力をふるったりする。それを家庭に報告すれば親の激しい暴力が待っている。一生懸命親の期待にこたえてかまってもらいたいのに、お祭りとかの目立つときだけ着飾らされて、まるでペットかおもちゃみたいな扱いです。この子のことを知るにしたがって、激しくせつない愛情がこみ上げてきます。月並みな言葉だけれど、自分にこの子の「心のすき間」を埋めてやることはできないのだろうかと思ったり。一方で抑えられない欲情に支配されながら彼を抱きしめたり。

 ここに述べた何人かの男の子とは、現在進行中の関係もいくつかあります。いずれにせよ、現代の子ども達のかかえる心の問題、自分たちの常識からすれば年齢不相応な甘えた態度やアンバランスさ、そういうものを持った子はこれからもどんどん増えていくような気がします。そんな子と出会うたびに、人として心を痛め、少年愛者として心を揺さぶられるアンビバレンツな心情に悩まされるわけです。エゴイスティックで悪辣な自分の実体を嫌と言うほど認識させられます。ただしひょっとしたら、病める子ども達の心の本当の受け皿になれるのは、病める私なのかもしれない、と思うこともあります。

2001/06/28記す さて、もう一二年で私も住処を変える予定ですが、そこではどんな出会いが待っているのやら

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