#06
ペットと少年達

 「あれ、何その子?」
 「公園で見つけて連れてきた。ヒーローカードのレアなやつ見せて、他にも持ってるからやろうかつったらついて来た」
最初に話したのを少年A、答えた方を少年Bとしておく。海浜近くの、放棄された冷凍倉庫。そこはいわゆる「不良少年」達の溜り場になっていた。薄暗く散らかったそこには他に少年Cと、少女Dがいた。Bは、シンナーなどをやっている彼らを尻目に、「ヒマだからちょっとぶらついてくる」と倉庫を出、30分程して戻ってきた時には、やっと小1くらいの小さな男の子の手を引いていた。自分の運命を知らず、Bの悪意も知らず、クリクリとした目で薄暗い倉庫でたむろする「大きなお兄ちゃん達」を見ている。
 「そんなガキ連れてきてどうすんのよ」Aは面倒くさそうに言う。
 「最近退屈だから、新しい刺激を、と思ってね」AにはBの言葉の意味がわからない。
 「こうやんだよ」
 Bは男の子を抱え上げ、乱暴に床に放り投げた。男の子はわけがわからず、痛みを感じることすら忘れ、太って大柄なBを、ただ呆然と見上げる。Bは、男の子に馬乗りになり、シャツを破り取るように乱暴に脱がせた。やっと状況が飲み込めてきた男の子は、火のついたように泣き出した。
 「うるせえんだよ」
 男の子のズボンとパンツを、やはり引きちぎるように脱がせ、全裸にし、Bは男の子の頬を平手で容赦なく2回打った。
 「黙らねえなら……」
 さらに3発殴られ、男の子は、しゃくりあげながらも唇を噛み、怯えた涙目でBを見上げた。他の3人は、しばしシンナーの袋や煙草や酒の存在を忘れ、Bの蛮行を見つめ、次第に興奮を覚え始めていた。
 「ガラス割っても車壊してもな、泣きも叫びもしない。でもこのオモチャはちょっと違うぜ」
 Bは自分のズボンを下ろし、勃起したペニスを露出させる。他の少年達は異常な暴力に興奮を感じているだけだったかもしれないが、Bは早くから自分の「幼い少年への性的嗜好」を自覚していた。
 「ガキ、よく聞けよ。俺の命令をきけなかったら、もっと痛いことしてやるからな」
 冷たい床に座り込み硬直している男の子。
 「わかったのかよ!」
 男の子は必死で何度もうなずく。
 「よし、じゃあよ、俺のこれ、舐めろ」
 動けない男の子ににじり寄り、サラサラの髪をつかんで、Bは声を荒げた。
  「咥えろ、ほら、舐めろ! そうだ、しっかり舌使え」
 無理矢理ねじ込まれた、口の中の太いモノを、男の子は必死で舐める。Bは、男の子の髪を引っ張りガクガクと頭を前後に振らせ、腰も使いながら快感をむさぼった。呼吸を妨げられ、髪も抜けそうなほど引っ張られる男の子の苦痛は、一顧だにされない。
 「…よし、でる、でるッ」
 あごが外れそうなほど開かされ、隙間から唾液の漏れる男の子の口内に、生温かく少し塩辛い粘液が充満した。幾度かのアクションで精液が出尽くすまで、Bは性器を押し込み、男の子の頭を揺すり続けた。漏れ出た精液と唾液で男の子のふっくらとした顔は、ドロドロに穢された。
 性器が抜かれると、男の子は四つん這いで、咳き込みながらまた激しく泣き始めた。
 「うるせえっつったろ」
 Bは全裸の男の子の腹の下に足をつっこみ、思い切り蹴り上げた。
 「げぼッ、あ…ぅ…」
 仰向けになった男の子は、まだ口の中に残っていた精液を吐き出した。声を上げないようにこらえても、嗚咽はやまない。
 「誰か、Dとやるときローション使ってたよな。貸してくれよ」
 「あー」Aが壊れた事務デスクの抽斗から、プラスチックの小瓶を投げてよこした。
 「お前さ、まさかバック犯すの? そのガキの?」
 「当然」
 「壊れちゃわない? てか入るのか」
 「このぐらいの子なら入るよ。どっかのオヤジに俺がレイプされた時、この位だったし」
 「衝撃の告白ぅ〜」
 Aの軽口を聞き流し、Bは男の子の白く柔らかな尻を、ローションでベタベタにし、濡れた指で肛門の襞を撫で、やがて穴へと侵入させる。
 「やだ、やだ、お兄ちゃんやめて……」
 「オモチャはしゃべんな! 何回も言わせんな」
 Bは拳を固めて男の子の横腹を打つ。苦しげなうめき1つで、男の子は声を出すのをこらえた。
 「いくか!」Bは腰を振り、刃物で刺すようにローションまみれの男の子の柔らかい尻を突く。時折ペニスの先端は肛門をとらえ、亀頭の先が侵入する。何度目かで、Bはいよいよ自らのペニスを十分ローションで濡らし直し、侵入を開始した。
 「力入れてると余計痛いぞ」
 Bのペニスはズルズルと幼い肛門に飲み込まれていく。AやCは、(入るんじゃん)等と囁き合う。男の子の魅力どうこうよりも、Bのサディスティックなやり口が興奮を誘い、2人とも性器を固くしていた。男の子は唇の端から唾液が流れ出て、目はうつろのショック状態だ。
 Bは激しく腰を使い、小さな肛門を責める。「痛ぁ…あ、あ、やめて…」と男の子の悲鳴と哀訴を聞き、Bはさらに意地悪く腰の動きを早めた。ペニスに赤黒い血糊がつく。
 「もう一発、体の中に出してやるぜ!」

 結局AとCも、Bに比べればはるかに穏やかながら、男の子の口や肛門を犯し、少女Dすら、性器を舐めさせ、舌を中に入れさせた。
 興奮が冷めた頃、Cはにわかに不安になり、「で、この後このガキどうすんの?」とBの顔を見る。
 精液、血、痣……汚辱を身にまとい、男の子は目は開いていながらピクリとも動かず冷たい床に横たわっていた。
 「明日でも俺が首輪と鎖買ってくる。しばらく飼おうぜ。水と、食い物なんか一日一回でもそれなりの量があれば大丈夫だ」
 最初は不安げにしていたCも含め、結局全員乗り気になった。「人間を飼う」という言葉の刺激に魅了された。現実をよく理解しているのはBだけだ。
 「途中で死んだらどこかに埋める。飽きる頃まで生きてたら、目隠しして、どこかに捨てにいく。裸のまま放り出してやったら、新聞がどう書くか楽しみだな。いや、奴らは書けないかもな」

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