夜想倶楽部〜あとがき


 この小説の大元の発想は、「目黒倶楽部」というコミックから発しています。某同性愛雑誌の広告に、「戦後日本に、『目黒倶楽部』という少年娼館が存在した。父親の借金のカタにそこに売られた太郎という少年を調教する云々・・・アナルから出血させるなどかなり過激云々・・・」といったリード文に、本の表紙の写真が載っていました。
 そんなマンガがあるなら読みたい、と思いましたが、新宿二丁目の該当店に行けたのは、広告から数ヶ月も後のこと。もちろん本は手に入りませんでした。 その後も、ネット上などで情報提供を求めましたが、入手することはできず、時は流れていきました。
 このサイトを開いて、何か長編にチャレンジしよう、と考えたとき、手に入らないなら自分で書いてしまおう、ということで、「目黒倶楽部」の設定を元に、こんな話だったら萌えだなあ、という妄想を、文章化していきました。なお、この小説の完成後、ある方の好意で「目黒倶楽部」を読むことができました(まだ欠けていて未読の巻がありますが・・・)。まあ、本作を書き始める前にこれを読むことができていれば、本作は生まれなかったかも知れないわけで、読みたくて読めなかった長い年月も無駄ではなかったというか・・・。
 もう一本のコンセプトは、虐待よりも「エロ追求」だったのですが、結果的には、嗜虐嗜好の強い小説になりました。文章を書いていると時々トランス状態になり、その時の自分の妄想的思考が作品に出てしまうようです。自分の嗜好がものすごく反映されていますから、人が読んでどう思うかはともかく、自分では出来映えにけっこう満足しています。
 また、この作品には、書ききれなかったいくつかの場面、物語の流れの上から、ボツにした発想などがありますので、いずれ外伝的短編として、書いてみたいと考えています。