雑誌記事より 父親による実子虐待事件

 記憶が定かではないですが、十年ほど前の週刊誌に載っていた事件です。

 そのあらましは、
 十歳前後の一人息子に対して、父親がたびたび暴力をふるっていました。この父親は職を失って以来家の中で酒浸りの日々を送っていました。実母が存在しますが、父親の行動を止めることは全くできなかったようです。
 ある日のこと、この少年が昼食のスープをこぼして、服を汚してしまいました。激怒した父親は少年を廊下に連れだし、服を一枚残らずはぎ取ってしまいました。「お前みたいなやつは服なんか着なくていい、ずっと裸でいろ」と言って、廊下に引き倒して暴行を加えました。さらに、「お前みたいな役立たずは番犬でもやってろ」と言って、以前飼っていた犬の首輪を少年の首に巻き付けて、庭の木に鎖でつないで、自分は家に入ってしまいました。そのまま一週間以上も庭に放置していて、近所の人の通報で少年は保護され、父親は逮捕されました。保護された少年は取調べの警官にこのように語っています。
 「僕泣いたよ。だって何日経っても家に入れてくれないんだもん。雨が降っても鎖が短くて軒に入れなかった。でもお母さんには早く会いたいな。だって、たった一人のお母さんなんだもん」

 食事や排泄などがどうなっていたのか記事では触れられていません。雨ざらしの戸外でうずくまって震えている少年を想像して昂ぶってしまいます。また、この記事には椅子に座った全裸の少年の写真が載っていました。確か首輪もつけていたように思うのですが、いったいどういう経緯で撮影されたのでしょうか。