自衛隊員による少年絞殺事件

  一時期、「オタクによる犯罪」といった扱いで新聞、週刊誌を賑わしていました。

 その顛末は、
 二十代の自衛隊員Aのマンションの自室押入から少年裕一くん(仮名)の死体が発見された。死因は絞殺で、下半身は裸体、腐乱した状態だった。
 Aは以前から自室に大勢小学生を誘い入れては家庭用ゲーム機で遊ばせたり漫画を読ませたりしていた。近所の小学生の間では、「ゲームをさせてくれたり、お菓子をくれるおじさん」として、有名だったという。
 子供らの証言によると、それらの子ども達の中でも、裕一くんはAに目をかけられており、「おじさんのマスコットのような存在」で、よく「布団にもぐってくすぐりっこなどをしていた」という。
 事件のあった日、裕一くんは一人で遊びに来ており、ゲームをしながらAをからかったという。その内容はたわいもないことで、「大人のくせにゲームばかりして、彼女もいいひんのか(いないのか)」といったことだったらしい。これにかっとしたAは、裕一くんをバスルームに引っぱっていって、正座させて殴り、ストッキングを首にかけて、「ごめんなさい、ごめんなさい」という裕一くんを無慈悲に背中に担ぎ上げて、絞殺した。

 この記事の報道で一番問題にされていたのが犯人の人物像で、「大人になりきれない」「大人の女性とは対等につき合えない少年愛者」といった扱いでした。子ども相手にカッとして短絡に殺人を犯すあたりも「大人になりきれない」で説明されていたようです。最近の少年事件でも、アホな心理学者がもっともらしいことを書いていますが、これについても、疑問です。こりゃ単なる蓋然性です。必然じゃない。「大人になりきれない」人たちはひょっとすると私も含めて大勢いて、これらがみな殺人者予備軍とすると大変です。学者の肩書きでくだらないことをしゃべられると、こういうカテゴリーに含まれた人間は大迷惑。連続幼女殺人事件では世の「オタク」がずいぶん肩身の狭い思いをしたことでしょう。
 閑話休題。私が興味を引かれるのは、詳しく触れられていない、「下半身裸」の謎。死語イタズラしようとして脱がしたのか、生きているときなのか。私としては、生きているときにお仕置きとして下半身裸にして正座させて、欲情しているうちに行きすぎて殺してしまった。という想像をしてしまうのですが、どうでしょう。記事が詳しく書けなかった理由も分かる気がするのですが。もっとも本当の真実はAのみが知っているのでしょうが。