BABY!

馬鹿駄文です、いいですね??? 〜BABYなお料理〜 イングラム・プリスケンが どうしても外せない用があるとかで、 幼子クォヴレーは キャリコ・マクレディの家に預けられていた。 3歳であるクォヴレーは大変好奇心が旺盛である。 見るもの全てに興味をもち、 何でもやりたがるのだ。 躾に厳しいイングラムは、 大抵クォヴレーがやりたい! といったものに駄目だしをだし(危険だから) クォヴレーは毎回拗ねているが、 キャリコは『アイン』に大変甘いのである。 今回、クォヴレーはお料理がしたい! と、キャリコにお願いをした。 火を使うことは危ないので最初反対したが、 『キャリのために、ヴレ、おりょうりしたいの〜』 と、上目使いで頼まれれば、 『アイン馬鹿』のキャリコに断れるはずもない。 しかも『キャリのため』と言っているのであれば尚のことだ。 (可愛い『アイン』に)鼻血を流しながら、 自分の目の届く範囲でなら火を使っても問題はないだろう、 と、キャリコはクォヴレーのお料理を許可したのである。 そんなわけでクォヴレーは、今、携帯用コンロで料理を作っている。 椅子に深く腰をかけ、キャリコは本を読んでいた。 耳には幼子の鼻歌が聞こえてきている。 本を読むフリをしながらキャリコはその歌を聴いてみることにした。 「おみずをいっぱいいれるのよぉ〜」 「(・・・ふむ?鍋料理か?)」 「さいしょはコレにおしおをふりまくの〜」 「(塩???)」 塩の便の底を叩く音が歌と共に聞こえてくる。 キャリコは口端をゆがめ、更に集中して歌を聴き始めた。 「まずはしたごしらえなの!んっと・・・、  ・・・あしはじゃまよ、むしっちゃえ!」 「(???足????)」 「おはねもじゃまなの、むしっちゃえ!」 「(????羽???)」 「ナメナメつぶすの、えい!」 「(ナメ・・ナメ???)」 ゴンゴンと叩く音が聞こえてくる。 しかし自分は本を読んでいるフリをしているので クォヴレーにふり返れない。 それ以前に、出来上がるまで見ない、と 約束しているので見ることは出来ないのだ。 「おつぎは、ちゅーちゅー、したあじ、こしょう・・・」 「(・・・ちゅーちゅー??)」 「トカゲはそのまま、ほうりこむ!」 「!?」 「おへびもそのままほうりおむの!」 「(蛇???)」 嫌な汗が止まらないキャリコ。 一体『アイン』は何を作っているのだろうか? そして料理は終盤に差し掛かっていく・・・・。 「トカゲとおへびがにえたのよ!  トマトときのこ、いれましょう!」 「(・・・トマトとキノコ・・・)」 「それからおねぎ、やまもりよ!」 「(葱、か・・・)」 「おつぎはしたごしらえした、ゴキちゃんよ!」 「(!?・・・・今、なんと言った???)」 「それからナメナメ、かくしあじ!」 「(だからナメナメとはなんなんだ???)」 「ちゅーちゅー、しっぽもそのまんま」 「(・・・しっぽ???)」 「あとはじゅもんをかければできあがり!」 「(・・・呪文???)」 呪文とはなんだ? とキャリコは意識を幼子の歌へと集中させる。 「こころをこめてとなえるの!」 「・・・・・・・」 「いぃ〜ひっひっひ!」 「ブッ・・・!!」 「うぉ〜ほっほっほっ!」 「・・・・・、プッ」 クォヴレーは鍋を叩いているのか、 金属の音が部屋中に響いている。 キャリコは、クォヴレーの可笑しな呪文の唱え方に 笑いを堪えるのに必死であるようだ。 「いぃ〜ひっひっひ!」 「うぉ〜ほっほっほっ!」 「いぃ〜ひっひっひ!」 「うぉ〜ほっほっほっ!」 それからしばらくの間、 クォヴレーの可笑しな呪文は続いていた。 そして・・・・・ 「できたの〜!」 「(くくくくく・・・腹が・・・)」 「キャリ〜、できたよ〜」 「くくくく・・・・」 「キャリ????」 「・・・くくく・・・すまん・・・なんでもない」 「・・・・でも、くるしそうよ?」 「大丈夫だ、それより出来たのか?」 「うん!できたよ!」 「じゃあ、見せてくれるか?」 「いーよ!」 大きく頭を縦にふり、 キャリコを鍋の前まで引っ張っていく。 だが、鍋に近づくにつれキャリコの鼻には異臭が漂ってきていた。 そして鍋の中身を見た瞬間何も言えなくなってしまったという。 「はい!ヴレとくせいの『こんちゅうなべ』よ!」 えっへん!と鍋を指しながら説明するクォヴレー3歳。 鍋の中身を見れば・・・成る程確かに昆虫が沢山使われているようだ。 「(・・・足のないゴキブリ・・・、チョウチョに・・蜘蛛・・・、  アメンボに・・・あれは・・・なんだ????)」 他にも、トカゲやネズミ、ナメクジらしきものも浮かんでいる。 「・・・・アイン・・・、コレは?」 「だから!ヴレとくせいの『こんちゅうなべ』なのよ!」 折角の自信作だというのに、 褒めてくれないキャリコに少しだけ癇癪を起し始めているクォヴレー。 「はやくたべてなの!」 「!?(食べろというのか!?  しかもアイン!ネズミやトカゲは『昆虫』ではないぞ!)」 キャリコは鍋を食べるようクォヴレーにせがまれる。 だがとてもではないがソレは食べられたものではない。 冷や汗をながしつつ、キャリコは必死に考えた。 そして・・・・・どの後キャリコがその鍋をどうしたかは誰も知らないという。 ただ、1週間の間キャリコが生死の境を彷徨った事だけは補足しておこう。
有り難うございました。 ある方とのメールにて思いついた駄文。 その時は「甘いおにぎり」とかでしたが♪ このような馬鹿駄文にお付き合いくださりありがとうございました。