〜末っ子の過ち〜
全ての欲望を開放し、クォヴレーは倒れるようにベッドに小さな体を預けた。
背後にいるイングラムが腕の拘束を外してくれる。
「・・・少し擦り切れてしまったな」
「アインが暴れるからだろ・・・でもこの程度なら跡は残らないだろうし直ぐ直る」
自由になった手を、自分の顔に持ってくると涙で頬が濡れていた。
荒い息をしながら快楽に酔っていた思考回路が冷静さを取り戻していく。
フカフカのベッドに顔を押し付け、顔面は蒼白になっていく。
「(・・・なんか・・とんでもないことをしてしまったような・・・)」
何処からともなく、パサッ・・パサッ・・という音が聞こえてくる。
「(・・これは・・兄弟でやることなのか・・・違うよな??絶対に違う・・ん?)」
パサッパサッという音がやむと、今度はジー・・という音が聞こえてきた。
「(・・何の音だ??)」
恐る恐る顔を上げると、目の前にいたキャリコと目が合う。
クォヴレーの視線に気づいたキャリコはフッと笑った。
見れば、上半身はすでに裸で、下は・・・
目をパチパチさせ、今度は後を振り向いてみた。
イングラムと目が合うとやはりフッと笑いを向けられる。
そして上半身は裸で・・・下半身に纏っているズボンの間からは・・・
「・・・・でかい」
それはまぎれもなくクォヴレーの本心であった。
小さい頃はよく一緒に風呂に入って彼等のソレは見たことがあったが、
今ほど大きくはなかった。
上にむかって主張しているソレらは赤黒く・・・
ゴクン・・と無意識に唾を飲み込んだ。
「・・・な、なんで・・出しているんだ??」
すると2人はニヤリ・・・と口の端をあげた。
「・・・クォヴレー・・俺達が今しているのはSEXだ」
「・・・・せっくす・・・」
「・・・SEXはコレを使うんだぞ、アイン」
「・・・・・そうなのか?ん?でもせっくすは女の子とやるんだろ??ここには女の子はいないぞ」
「・・・別に女の子でなくとも愛があれば大丈夫だ・・愛がなくともできるが・・」
「愛??」
「俺達はお前を愛しているからな・・・」
「・・・オレも・・2人の事は愛している・・」
「・・そうか」
「なら問題ないな」
「・・・家族としてだけど」
体を起こしながらクォヴレーはポツリポツリと答えていく。
すると2人はおやおや・・という顔をしながら・・・
「家族として、か・・・残念だな」
「そうだな・・だが今はそれでもかまわない・・・身体から懐柔していけばいいだけのこと」
「アイン・・・アインのお尻の穴にコレを入れるんだ・・・それがSEX、男同士のな」
「!!?」
「・・・最初は痛いだろうが・・慣れればコレなしではいられなくなる」
「!!?」
「だが俺が十分に解してやったからそう痛みはないはずだ」
信じられない会話に更に顔は蒼白になっていく。
逃げなければ・・・!
本能がそうクォヴレーに訴えてきた。
そして・・・それは一瞬の行動であった。
クォヴレーは素早くベッドから這い出し入り口へと走り出そうとする。
「うわぁぁぁぁ!!」
「「!!?」」
ベッドから一歩下りたところでイングラムに腕を掴まれる。
「やだぁぁぁぁ!!」
「クォヴレー・・大人しくしなさい」
「はなせぇぇぇぇ!!」
死にものぐるいで暴れるが、掴まれていない腕をキャリコに掴まれ動きは完全に封じられた。
イングラムの手が元気をすっかり失ってしまったクォヴレーのソレを揉み始める。
「・・・あぁ・・・んっ」
とたんにもれる甘い声・・・。
緩やかに扱かれ体の力がだんだん抜けていく・・・。
「・・・はぅ・・・やぁ・・・っ・・・」
幼い体は湧き上がってくる快楽に弱く足がガクガクしだす。
それをみると、キャリコはベッドの端に腰を下ろした。
クォヴレーの両腕を掴み自分の肩に置かせる。
「・・・あっ・・あっ」
イングラムはベッドから下りると、クォヴレーの背後に回った。
白い背中に唇を近づけ、舌で背骨沿いに舐め始める。
「ぅぅ・・んっ・・・んっ・・・やっ」
床に跪くと足を強引に左右に開かせる。
そしてむき出しになった後の蕾に・・・
「!!?ひぃっ・・・何して??!」
「アイン、大人しくしろ・・・もう少し解しておかないと切れてしまう」
「やだぁっ!!舌・・?それイングラムの舌だろ??やっ・・舐め・・るな!・・んんぅ・・」
舌を入り口に侵入させ襞を一つ一つ探っていく。
後を解している間も性器への愛撫は忘れておらず、
クォヴレーはだんだんと腰を揺らし始めた。
キャリコの肩に置いている手に力が入る。
「・・ぅぁ・・・ぅっ」
キャリコはクォヴレーの後髪を掴み自分の顔に近づけていくと、
「ぅぁ?」
「・・・アイン、目を閉じろ」
「・・・ぅん?」
涙で濡れたフサフサの睫毛が閉じられると、
薄く開けられた唇を軽く啄ばみ熱い舌を小さな口の中へ進入させた。
「・・・ん・・・ふ・・ぅぅ・・ん」
クチュクチュと舌を吸われ、上顎を丁寧になぞられる。
キャリコのキスは執拗で甘く、直ぐに口の中が痺れていく・・・。
「・・・んんぅ?」
キスに没頭していたその時、孔がスッキリした。
イングラムがそこへの愛撫をやめたようだ。
するとより一層キャリコに後頭部を強く固定され動けなくされてしまった。
「んん〜??」
閉じていた目を開けると、キャリコの青い瞳の色が目の前に移った。
「・・・力を抜け」
イングラムの声が後から響く。
「んんっ・・・んん??」
クォヴレーは左右に頭(かぶり)を振る。
だがキャリコの手の力には適わずキスから逃れられない。
何か熱いものが後のその部分にあてがわれた。
「!!?ん〜!!?」
瞳から涙を溢れさせクォヴレーは抵抗する。
キャリコの肩の上においていた手を外し腕を振り回した。
「ん〜!!ん〜!!」
「・・・暴れると・・縛るぞ?」
脅迫の声が後から聞こえてくる。
「・・・不安ならキャリコの首に腕をまわしていろ・・」
イングラムの声はいつもとは全く違っていた。
大人の男の色気のまじった声に背中はその瞬間に鳥肌がたつ。
「・・・イングラムの声に感じたか?」
キャリコの唇がその時僅かに離れ質問してきた。
カァァァッと顔を赤くさせ、
「そんなわけ・・・ぁ・・んんぅ」
反論する間もなく、再び唇が封じられる。
「・・・いい子だ・・・そのままでいろよ?」
灼熱が後に少しずつ入ってくる。
「んっ・・・んんっ・・・!!」
ゆっくりと・・・けれども確実に後の蕾は犯されていった。
たくさん解されたとはいえ、初めて『受け入れる』ので痛みは相当なものらしく、
耐え切れずクォヴレーはキャリコの首に腕をまわししがみついた。
声を出した方が楽だろうと思い、キャリコは口付けをやめる。
そしてなだめるようにクォヴレーの頭を撫で始めた。
「あっ・・・あっ!!痛・・・っ」
キャリコが頬に唇を寄せてきて頬を軽く吸う。
「抜いて!!・・・痛い!!・・・やぁぁっ」
その願い虚しく、イングラムは己の全てを小さなそこに埋め込んでいく。
「・・・・ふぅ・・・さすがにキツイな」
「だが、最高だろう?」
「そうだな・・・ずっと思い描いていたからな・・想像以上だ・・熱いし・・絡み付いてくる」
わざとクォヴレーの耳元に唇をよせイングラムは呟いた。
そしてやめていた前への愛撫を再開する。
「んっ・・・んぅ・・・んぅ!」
「・・・お前に馴染むまで動かない・・・痛いではなく気持ちいいことだけに集中しろ」
「はぁ・・・あっ・・・ぅぅんっ」
灼熱が埋め込まれている部分はそこが裂けたんじゃないかと思うくらい痛い。
けれども前への刺激でそれはだんだん薄らいでいく・・・。
巻きつけていた腕の力が緩められる。
次第に体は仰け反り甘い声が漏れ始めていった。
「・・・ぁぁ・・・あっ・・」
体を撓らせ始めたクォヴレーの乳首をキャリコは弄り始めた。
「・・・コリコリだな・・」
優しく円を描くように小さな突起を転がす。
「いっ・・・あぁぁぁぁ!!」
硬かった突起は更に硬くなり転がしやすくなる。
「感じるか?アイン」
「んっ・・・イイ・・・ぁあっ・・おかしい!」
「・・・何がおかしいんだ?クォヴレー」
「おしり・・・おしり・・・ムズムズする!」
「ムズムズ・・・もう痛くないのか?アイン」
「・・・痛い・・けど・・・熱い・・し・・ムズムズ・・・んぁぁ!!」
中に入っていた灼熱が円を描くように揺さぶり始めてきた。
「はぁっ・・・ぁぁぁっ・・ぅっ」
そしてゆっくりと出し入れが開始された。
「んあぅっ・・・んっ・・んっ!!」
肉と肉の擦れる音がする。
イングラムは決して早い出し入れを行おうとはしなかった。
何かを探すように浅いところでゆっくりと何度も性器をスライドさせていく。
「あぁぁぁ!!」
ビクンッとクォヴレーの体が仰け反った。
その瞬間キュッと締め付けられイングラムは眉を寄せる。
そして少しだけ洗い息使いで、
「ここだな・・・?」
「・・・っ・・・ぅぅぁっ・・・あ〜!!」
キャリコの大きな手が身体中を弄っていく・・・。
イングラムの灼熱に後孔を刺激されていく。
耐え切れない快楽という病魔がクォヴレーの身体中を蝕んでいった。
「・・・・アイン」
「んっんっ」
首に回していた腕がキャリコに外され、その手をある場所に導かれていく。
「・・・本当は口でやってもらうはずなんだが・・
初めてで何でもかんでもやらせたら可哀相だからな・・今回は手でいい・・・」
「・・・ん・・ぁ??」
「今、イングラムが動かしているようにアインの手を動かすんだ・・」
「・・・あっ・・・」
「アインの手で、俺をイかせるんだよ・・・できるだろう?」
ギュッと目を閉じクォヴレーは首を左右に振る。
だが我侭は認めない、とそれまで扱かれていた性器の根本が握られてしまった。
「ひぁぁぁぁぁ!!やめっ・・!!」
「・・・クォヴレー・・・手を・・動かしなさい・・」
「やぁっ・・・無理・・だ!できな・・・ひぃっ!!」
無理、というと、更に強く根本を握り締められる。
「動かすんだ、クォヴレー・・・苦しいだろ?」
「・・・う・・・く・・わかった・・」
キャリコの性器はもう硬く張り詰めていた。
自慰というものをほとんどやったことのないクォヴレーは
イマイチやり方がわからなかったが、
ゆっくりと上下に扱き出し始める。
ビクンッとキャリコの性器が大きくなる。
イングラムの手が自分の性器の裏筋をなぞると、
クォヴレーはキャリコの性器の裏筋をなぞる。
先端を指の腹で刺激されれば、同じように刺激した。
「・・・ぅ・・上手だ・・アイン」
「・・・ぁぁっ・・・ほんと?」
「あぁ・・手が小さいから・・余計に・・くるな」
グチュン・・グチュン・・・と卑猥な音が耳を掠める。
イングラムに突かれるたび足からは力が奪われていく・・・。
キャリコと熱い口付けを交わしながらクォヴレーは腰を揺らす。
手は、キャリコの性器を愛撫しているので体を支えるのがいささか不安定であった。
唇を離すと、細い唾液の糸が互いの唇の間を引いた。
相変わらずイングラムは浅い場所を行ったりきたりさせ、時折イイ場所を擦ってくる。
クォヴレーにはそれがじれったくてじれったくてどうにかして欲しかった。
「・・(罠だ・・・イングラムの罠だ・・!
オレに恥ずかしい言葉を言わせようとしているんだ!!
・・・あぁ・・でも・・もっと奥まで・・・)」
モジモジと腰を揺らすクォヴレー。
イングラムもキャリコもニヤッ・・と笑いを浮かべる。
切なげな顔で天井を見上げるクォヴレー・・・
口をキュッと結び・・・やがてゆっくりと言葉を紡ぎだしていった。
「・・・あぁ・・・あっ・・・っと・・」
「・・・どうした?・・クォヴレー」
「アイン・・・なんと言ったんだ?」
「・・・も・・・と・・・もっと・・・」
「・・・・もっと?」
「もっと・・どうして欲しいんだ?アイン」
「・・・もっと・・・奥・・・」
「奥・・?奥がなんだというんだ?クォヴレー」
身体を小刻みに震えさせ、目を閉じる。
そして意を決して大きな声で叫んだ。
「もっと奥までゴシゴシして欲しいんだ!!」
有り難うございました。
多分次で終了です・・・多分・・・。
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