〜モチモチプレイ〜



「いい香りだ〜」

広い屋敷には今3人の男しかいなかった。
一人はこの家の長男・イングラム、
そして次男・キャリコ、最後に末っ子のクォヴレーだ。
クォヴレーは普段この面子だと決して自分の部屋から出てこないのだが、
正月という事もあって長兄が『お汁粉を作るぞ』と、
ドア越しにむかえに来てくれたので渋々ダイニングへとやってきたのだ。
最初、ムスっとしていたクォヴレーもお汁粉のいい香りが広がるにつれ
その表情を綻ばせていった。

「クォヴレーは餅は一個でいいだろう?」
「そうだな、そうしないと夕飯が入らなくなってしまうだろう」

別に馬鹿にしているのではなく真実を言っているまでなのだが、
クォヴレーはムッと唇を尖らせる。
だが本当のことだけに反論できずにいると、
キャリコが焼いた餅をまな板の上に乗せたのをみて席を立ち上がり激昂した。

「必要ない!!」
「おっと・・・」

『そんなこと』は必要ないのだとキャリコにタックルをする。
だがガタイのいいキャリコにはクォヴレーのそんな『攻撃』は痛くも痒くもなく、
着々と『ソレ』を行なっていく。

「必要ないといっているだろ!!イングラムも笑ってないで何とか言ってくれ!!」
「別にかまわないだろ?むしろ食べやすくなると思うが?」
「子ども扱いするな!!餅はわざわざ切り刻んでくれなくていい!!」

そう、キャリコは親切にも可愛い末っ子が咽に餅を詰まらせないように、
細かく刻んでくれていたのだ。
昔はそのことに感謝していたがクォヴレーはもう15歳だ。
そんなことをしてもらわなくても餅を咽に引っ掛けたりなどしない。

「必要ない!!オレも普通にお汁粉食べたい!」

包丁を握る手を上から押さえ必死に懇願する。
クォヴレーは兄弟達と一人歳が離れているためか甘やかされて育ってきた。
けれど本人はそれに甘えることなく妙に大人びた子供に成長し今に至っている。
それ故、『子ども扱い』を極端に嫌うのだ。

「わかった、わかった!降参だ、アイン」

クォヴレーの根性に根負けし、キャリコは両手を挙げる。
するとクォヴレーは満面の笑みを浮かべ席へと戻るのだった。















「ほら、熱いから気をつけろよ?クォヴレー」
「了解だ。頂きます!」

イングラムが出来たてホヤホヤのお汁粉をクォヴレーの前においてくれた。
クォヴレーは満面の笑みで箸を手に取りお汁粉を食べ始める。

「美味いか?アイン」
「・・・・美味しい・・・つっ・・!!えも、あふい・・・・・」
「だから気をつけろ、と言っただろ?舌はやけどしなかったか?クォヴレー」
「らいひょーふ・・・(ん?)」

その時、クォヴレーは妙なことに気が付いた。
イングラムの手が頬に触れる。
いや、そこまではいいのだ。
隣に座っているのだからイングラムがこんなに近い距離にいてもおかしくはない。
しかし逆隣にはキャリコの気配。
クォヴレーはなんだか冷や汗が止まらなくなってきた。

「(な、なんかおかしくないか???)」

クォヴレーはよく『3人』でいることが多い。
3人とはヴィレッタ・スペクトラ・クォヴレーの『3人』か、
イングラム・キャリコ・クォヴレーの『3人』である。

そして女性陣とはよくこういしてダイニングでおやつを食べたりはするのだが・・・、

「(ヴィレッタもスペクトラも隣には座ってこない・・よな??
 むしろ正面でオレが食べている姿をみている・・・・・)」

ひょっとしたらクォヴレーは『お汁粉』につられてとんでもない過ちを犯したのかもしれない。
クォヴレーの顔色が変わったのに気が付いたのか否か、
不意にイングラムがボソッと不吉なことを言うのだった。

「・・・そういえばクォヴレー」
「・・・?」

タラ〜・・・と汗を流してイングラムを見上げる。
するとそこには男らしい微笑を浮かべるイングラムが
サラリと地獄の判決が如く言葉を口にした。

「夕飯は何が食べたい?」
「・・・ゆう・・・はん・・・?」

夕飯を作るのはヴィレッタかスペクトラの仕事の筈だ。
イングラムかキャリコが夕飯を作るという時のパターンは言わずと知れている。

「アインは今お汁粉を食べているから夕飯は8時頃までいらないんじゃないか?」
「・・・それもそうか」
「・・・あと5時間あるな・・・フフ・・・」
「!!?」

クォヴレーの全身にゾワリと悪寒が走りぬけた。
嫌な予感とはあたるもので、左右に座る兄達から怪しい目の光を感じ取ったようだ。
手に持っていたお汁粉を乱暴にテーブルに置くとそそくさと立ち上がるが、
キャリコに腕を掴まれ『逃げる』ことが出来なかった。

「は、放せ!!」
「お汁粉、まだ残っているぞ?アイン」
「あ、熱いから・・・熱いから後で食べる!」
「・・なるほど・・・、今しがた舌を火傷したばかりだものな?
 相当熱かったわけだ・・・なら冷めるまで俺とキャリコが遊んでやろう」
「遠慮する!!」

その『遊び』に問題があるのだとクォヴレーは叫びたかったが、
今はそんなことより逃げることが最優先であったため口には出さなかった。
けれどキャリコに腕を掴まれ、
その間にイングラムが顎を捉えてキスを仕掛けてくればもう逃げることは叶わない。

「んっ・・・ふ・・・ん・・・」

舌と舌がが交じり合う感触にゾワリとしながら腰から力が抜け落ちていく。
ガクン、と膝がまがるとキャリコが脇をかかえて自分の足の上にクォヴレーを座らせた。

「は・・・んっ・・・」

イングラムのキスは今だ続いている。
クォヴレーがキスに夢中になっている隙にキャリコはズボンに手をかけるのだった。
フロントホックを外しチャックを下げると、
片腕で腰を浮かせて片方の手で下着もろとも下肢から全てを取り払ってしまった。
そしてクォヴレーの急所にあるモノを掴んで苛み始めた。

「あっ・・・んふぅーーーー!!」

急な刺激に合わさった唇からとめどなく唾液が流れ続ける。
身を捩りなんとかイングラムの唇から解放されると、
たまらず自分の下半身に視線を移した。

「あっ・・・!」

すでにすっぽんぽんなのにも驚いたが(キスに夢中で脱がされたことに気が付いていなかった)
自分の性器を苛むキャリコの手に握られているものに驚きを隠せない。

「キャ、キャリコ・・・ソレ・・あぁぁぁ!!!」

『ソレ』で先を刺激され咽を仰け反らせる。
キャリコもイングラムも黒く笑いながらそんな様子を楽しんでいた。

「豆だ・・・、これで性器の小さな孔を刺激されると気持ちいいだろう?アイン」
「いや・・!いやだ!!」
「いやなのか?・・・こんなにココから涎を流しているのに?」
「ひっ・・・あっ・・・あぁっ」
「フフフ・・・、キャリコ、クォヴレーは性器の孔より後の孔のがうれしいんじゃないか?」
「ああ・・・そういうことか」

ジャリ・・・」





という音が後から聞こえてくる。
不思議そうに音がした方向を見れば、まだ水に浸していない袋に入った小豆が沢山あった。
いや、小豆よりは何回りも大きいので正確には小豆ではなく御節で使う豆なのだろう。
キャリコはそれを数個摘むと今度は後の孔へと手を動かしてきたのだった。

「やめろ!!」

豆なんかを入れられてたまるかとばかりに足をジタバタさせるクォヴレー。
けれど前に立つイングラムに足を掴まれたかと思うと、
彼は急に床に膝をつき先ほどクォヴレーが残したお汁粉を何故か手に持っていた。

「あ・・なに・・を・・?・・うわっ!!」

信じられない光景に思わず全身の動きを止めてしまうクォヴレー。
なんとイングラムは冷めてきているお汁粉に指を突っ込み自分の指を濡らすと、
その指をクォヴレーの孔へ挿入してきたのだ。

「いや、だっ・・あっ・・・あぁ・・く」

襞をなぞられ男らしい指が小さな孔を左右に割り開く。
するとそこに待ってましたとばかりにキャリコが豆を挿入してきたのである。

「ひっ・・・あぁぁぁぁっ」

豆を人差し指の腹で起用に移動させ、内部にあるコリコリした場所を掠める。
瞬間クォヴレーの全身が大きく震え動いた。
嫌な予感がして青い顔でイングラムとキャリコを交互に見るが、
全ては後の祭り。
キャリコは腰をしっかりと抱え、イングラムは暴れるであろう足をしっかりと手で固定する。

「さぁ、アイン・・・お前の一番いい場所を豆で擦ってやろう」
「いやだっ・・・やめっ・・・んっ・・・んっーーーー!!」

全身が粟立つ。
少しだけしか擡げていなかったクォヴレーの性器は一気に限界まで張り詰め、
トロトロといやらしい蜜を流しだし始めていく。

「フフ・・・クォヴレー、先からこんなに先走りが・・・、
 よし・・・拭いてやろうか・・・?・・・餅で」
「んんーーー!????」

すでにわけが分からなくなってきている状態だが、
『餅で』と言う言葉は確かに聞き取れた。
喘ぎながらイングラムの行動を見ていると、
自分が残したお汁粉から今度は餅を取り出しているではないか。

「んっ・・んーーー!!」

頭を大きく振って抵抗するが意味は成さない。
容赦なく猛る性器に持ちは貼り付けられそこにイングラムの唇が重なる。

「ふぁ・・っ?」

クォヴレーの身体が更に大きく震える。
キャリコの上に座っていなければおそらく座っていられないだろう。
後を犯されながらの口淫はそれほど強烈な快楽であった。

「はぁ・・っあっ・・あっ・・・く・・・いいっ・・」

餅が性器にへばり付いているのか、イングラムの舌の動きはいつにも増して執拗だ。
時折歯で餅をとられる時など信じられないくらい気持ちがいい。
ましてキャリコに後のいい場所を擦られながらではもう堪えられようはずもない。

「あっ・・、あっ・・・くぅ・・!!」

全身がブルブル震える、と同時に全てのモノを解放するクォヴレー。
すでにキャリコの指は孔から抜けており、イングラムの口淫も終わっていて、
二人はクォヴレーの達する瞬間の顔を堪能していた。



















甘い香りに混じって生臭い香りが一面の漂っている。
吐精の余韻で息を乱しているクォヴレーだが、当然休む間など与えられしない。

「アイン、腰を上げろ」

耳元でそう囁かれればだるい身体を叱咤し上げないわけにはいかない。
言うことを聞かなければどんな淫らなお仕置きをされるか分かったものではないからだ。
どこからともなくジッパーの下がる音が二つ聞こえてくる。
腰を上げるとヒクヒクと緩んでいる孔に熱い塊が押し当てられ、
一息つくまもなく下から串刺しにされるのだった。

「あーーっ!!」

たまらず悲鳴をあげるが、前に立っていたイングラムに顎を掴まれ唇に熱いものが触れる。

「んっ・・・ふ・・・ぁ・・・」

ヌルヌルと唇をなぞられクォヴレーは小さく口を開きその先端を迎え入れた。
大きいので手を補助に使おうとしたが、
下から突き上げてくるキャリコに両腕を胸の前で拘束されてしまい出来なかった。

「んっ、・・・んぅ・・・!!」

仕方なく頭を前後させてイングラムに奉仕を行なう。
だが下から突き上げられるのでどうしても思うようには出来ない。
イングラムもそれをわかっているのか、
クォヴレーの銀色の髪を掴んで腰を前後に動かしてくれている。











ダイニングはすでに『お汁粉』の匂いは消えていた。
三人分の汗と精液に香り以外はなにもしない。

背後から聞こえてくるキャリコの吐息がだんだん荒くなっていく。
チラッと上を見ればイングラムも余裕のない表情に変わっていた。

「んぅ・・・ふ・・・ん、く・・・あっ」

キャリコが後髪を掴みクォヴレーの口からイングラムの性器を出した。
数秒も置かず顔には生暖かい飛沫がかけられクォヴレーの顔を汚していく。
そして腰をつよく引き寄せられたかと思えば今度は下の孔に熱い飛沫を感じるのだった。
キャリコに背中を預けるようにぐったりすると、クォヴレーの中心はまだピクピク上を向いていた。
一度放っているクォヴレーは今回はイかせてもらえなかったらしい。
それは二人がまだまだこの時間を終わらせる気のない証拠とも言えるわけで・・・・。

グッタリしているクォヴレーを引き寄せると、
すでに元気を取り戻している自身を尻の狭間に宛がうイングラム。

「・・・続けていくぞ・・・クォヴレー」
「!!あ、・・ま・・まってく・・・んぁぁぁぁっ」
「さぁ、アイン・・・今度は口だ」
「あっ・・あっ・・・だから、待って・・んぅ!!」























「お汁粉零しちゃうなんてもったいなかったわね」
「ああ・・・」

二人が帰ってくるとダイニングは寒いくらいであった。
イングラム、キャリコの説明によればお汁粉を零してしまい、
部屋中に甘い香りが広まってしまったので今まで換気していたということらしい。

「ところでアインは?」

いつもなら笑顔でむかえに来てくれる弟がいないことに不振を抱くスペクトラ。
するとまってました、とばかりに説明を始めるイングラムであった。

「クォヴレーはこの部屋にずっと居たんだが・・・
 寒かったのだろうな、頭が痛いというので、今部屋で休ませている」
「そう・・・相変わらずすぐに体調を崩すわね」
「そうだな・・・、まぁ、1日休めば治るだろう」
「だといいけど・・・・」








その頃のクォヴレー・・・。



ベッドにお尻をあげた不自然な格好で蹲っていた。
悔しそうに唇を噛み目には涙が浮かんでいる。

「(お汁粉なんか嫌いだ!!餅も嫌いだ!!豆も嫌いだ!!
 あんなものを至る場所に塗ったくるから全身痛痒い〜!!)」


そう、クォヴレーはあれからさまざまな変態プレイを強いられたのだ。
豆が何個孔に入るか、とか、冷めたお汁粉を全身にかけられ、二人の舌攻めにあったり、
餅を今度は胸の飾りに貼られて噛まれたり、など、
とても口には出せない行為だったという。



有り難うございました。 ちょっぴり正月でした。