ホットチョコレ〜ト2
「ごちそうさま!!」
「・・・アラド、もう飲み終わったのか?」
「まぁね・・・・ってクォヴレー、まだ半分も飲んでないじゃん」
「量が多いというのもあるし、自分で作っておいてなんだが少し熱くないか?コレ?」
「そう?普通じゃない?クォヴレーって猫舌だったっけ?」
「いや。普段はそんなことはない、と思う。お菓子類だとまた違ってくるのか・・・?」
「んー??どうなんだろうな?それは人それぞれなんじゃん?」
「少しドロドロしているからなのかもしれないな」
そう言うとクォヴレーはちびちびとホットチョコレートを再び飲みだし始めた。
しかしやはり熱いのか、しかっめ面である。
そんな彼をアラドは苦笑しながら
「そんな顔で飲んでるとなぁんか不味いみたいに思えるぞ?
まるで小さい子が薬のまされている時の顔だな・・・」
「・・・そんな事言われても熱いものは仕方なっ・・・つぅ!!」
「おいおい!!大丈夫か??」
「ああ、らいりょーぶら・・・すこひ、ひたをひゃけどしたらひい・・・」
「ぶっ」
「なんら??」
クォヴレーはよほど熱かったのか、ちびちび飲んでいたにもかかわらず、
舌を火傷してしまったらしい・・・。
その時彼が発した言葉が普段のクールな彼からは想像も出来ない話し方だったので
アラドは思わず噴出してしまう。
そんなアラドを不思議そうに見つめるクォヴレー・・・。
「い、いや・・・悪い・・・普段のお前からは想像も出来ない喋り方だったから可笑しくて。
大丈夫か?見せてみ?舌」
「ああ、わりゅいな・・・」
「(ぷっ!『わりゅい』か。ああ、また吹き出しそうオレ)」
「アリャド?」
「ごめんごめん。・・・どれどれ?」
舌をべーとクォヴレーはアラドに差し出すように見せる。
見てみると、少し赤くはれている、がコレくらいならすぐに良くなるだろう。
「大丈夫みたいだな。この程度ならすぐ直んだろ」
「もひょもひょ、くちのにゃかといふのはなほりやすいかりゃな・・・」
「(・・・ブブブっ)そうだな」
「・・・アリャド・・?おまへさっきからすこひおかしひぞ?」
「(だって仕方ないだろ?そんなおかしな喋り方で、
オマケに舌出しながら・・・した、出しな、がら?あれ?)」
自分より少し背の低いクォヴレー・・・。当然アラドを見るときは少し上目遣い・・・。
それに加え、今は舌を出しながら態度のおかしいアラドを上目遣いで訝しげに見ている。
「(・・・この体勢ってまるでキスして頂戴!!みたいじゃないか??)」
クォヴレーにはまったくもってそんな気はないのだが(笑)
誘惑には勝てなかった。
「???アリャ・・んぐっ!!」
次の瞬間無意識のうちに唇をふさいでいた。
しかもアラドのベッドの上でホットチョコレートを飲んでいたので押し倒す形で唇をふさぐ。
クォヴレーの舌の火傷のことなどすっかり忘れているように濃厚なキス。
勢いよく押し倒したものだからクォヴレーが手に持っていたホットチョコレートは
手から離れ零れてしまった。
「んんんんん!?・・・ぷはっ」
「あつっ」
「ア、アラド!!いきなり何を・・・アラド?」
見るとアラドはクォヴレーが落したホットチョコレートが指にかかってしまい
火傷したらしい・・自業自得といえばそれまでなのだが・・・
「まさか、オレが落したホットチョコレートで火傷したのか??」
「・・・はい、そのまさかです・・・」
半ば呆れながらアラドの手を見てみた。
しかし手はチョコまみれ・・・チョコを何とかしなければ怪我の具合がどの程度か分らない・・・。
「(仕方ないな・・・)」
パクッ
「クォヴレー!?」
「黙ってろ。拭くもの取りに行くよりコレが早いだろ?」
するとアラドの指についたチョコをペロペロとなめ始めた。
「(だ、だからってコレはヤバイだろ?さっきよりもやばい行動じゃんか。)」
ようやくチョコがなくなり改めて怪我具合を見ようとした瞬間、
再びベッドへと押し倒される。
「アラド!?さっきから何ふざけているんだ?!
火傷の状態を見なくちゃならないのだから大人しく・・・んんん!?」
アラドは再度クォヴレーの口をふさぐ。
まともに喋っていたからもうさほど舌の火傷は痛くないのだろう、と解釈し
よりいっそう濃厚にキスを仕掛ける。
どのくらいキスを続けたのだろうか・・・
ドンドン、とアラドの胸を叩くとようやくキスから開放される。
そして呼吸を乱しながら自分に馬乗りになっている相手にむかって
「・・・アラド、お前・・・」
「わるい!!お前の姿がどうしても誘っているようにしか見えなくて!!つい」
「何が『つい』だ!!オレがいつお前を誘った?!」
「・・・自覚ないところがまたなんというか・・・」
「なに!?」
「あ、いや・・・だってさぁ〜・・・舌出しながら上目遣いで見られると『キスして〜』って
強請られているみたいだし?指についたチョコをなめるのなんて、まるでアレの時、
あそこに入れる前にやるやつみたいじゃん?だから・・・」
「な、ななななな・・・何恥ずかしいことを・・・!!」
全身を真っ赤にしそう言われて、考えてみればその通りかもしれないと
クォヴレーも思ってしまった。
「だからといって!本当に押し倒す奴があるか!!」
「うー・・・だからすみませんってば・・・でさぁ、そんなもんだからコレどうしましょう?」
「(/////)知るか!?自分でどうにかしろ!?」
「ん〜・・・でもクォヴレーもなんじゃん?どうすんのソレ?」
「冷水でも浴びる!?」
「そんなことより手っ取り早い方法あるだろ?」
「オレはやらない!!それより早くその火傷の手当てをするぞ!!」
「・・・オレまだ何をやるか具体的に言ってないけど??クォヴレーは何をやらないわけ?」
「だから!お前とセッ・・・(はっ)」
「セッ?何?」
ニマニマ笑いながらアラドにしては珍しく頭がまわっている。
クォヴレーをおいつめて(?)いるのだから・・・
「(うう・・・アラドにしてやられような気がするのは気のせいか?)」
「クォヴレー?」
下に組み敷いているクォヴレーに三度目のキスを仕掛けようとしたとき
アラドの口は彼の手によって塞がれる。
「・・・手当てが、先、だ。それからなら・・・」
「逃げない?」
「(ギクッ)に、逃げない!」
「ふーん・・・でもなぁんか信用なんないから、1回やってからがいいかな〜オレ」
「アラ、ド!!コラ!ちょっ・・・!う、んんんんん」
「あ、は・・・・ぁ。んんんん」
「クォヴレー、声抑えないで・・・」
「んんん、そんな、こ、と・・・ああぁ!もう、うごく、な、いいかげんイけ!!」
「だって1回なんだろ?もう少し続けないと満足できそうにないし・・・」
「1回やって手当てが終わったらまたやればいいだろ?とにかく1回・・・!(はっ)」
「(ニマ)りょ〜かい!んじゃとりあえずの1回終わらせますか?」
「ま、待て!アラド今のは・・・!」
「待った、ナシ!男なら一度口にしたことは守らないとな〜?クォヴレー
(なんかオレ、クォヴレーの扱い方が判ってきたような気がする)」
悪戯小僧のように笑い、釘を刺すと
アラドは腰を激しく動かし絶頂を促せる。
「あ、ああああぁ、はぁ・・・ア、ラド!」
「クォヴレー・・・!」
ブルリと身体を震わせ2人同時に開放した。
呼吸を乱しながらアラドはグッタリしているクォヴレーにシーツをかける。
「じゃ、オレはとリあえず手、手当てするから少し待っててくれよな?」
「だ、誰がまっているか!?」
「ふーん・・約束破るんだ?」
「オレはそんなことはしない!!分った!少しといわず、ずっと待っていてや・・・(はっ)」
ニヤニヤとクォヴレーの台詞を聞くとアラドは素早く火傷を手当てし戻ってきた。
その後、バレンタインデーが終わるまで行為は続いたとか・・・・。
翌日
重たい腰を引きずりクォヴレーは備え付けのシャワーを浴びる。
「何か今回は・・・アラドにしてやられた気がする・・・」
シャワーを終え、ベッドのそばまで行ってみるとアラドはまだ夢の中にいるようだ。
シーツは代えてあるし、こぼしたホットチョレートの後片付けもしてくれたらしいが・・・
クォヴレーはどこか釈然としない顔で今だ夢の中の住人である恋人を見下ろした。
相変わらずのへたれぶり?
今回はアラドの頭が異様に回っていますね?
いつもはクォヴレーの頭がまわっていることが多いので
たまにはこういうのもいいのではないのでしょうか?(反対ですか?)
しかしもっと裏にふさわしいシーンを書けよという感じ?
HP上って何処までの表現が許されるのでしょうね??
アラドの言うクォヴレーの扱い方→疑問系で攻めてみる→するとひっかかる(笑)←要するに負けず嫌い?
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