〜バカップルな日常3(お休みの日バージョン)〜
眩しい朝日が頬を照らし、
その温かさに目を覚ました。
目を開けると最初に飛び込んでくるのは自分の枕・・
つまり、『彼』の腕である。
細いけれども、均整の取れた肉付きにしっかりとついている筋肉。
この腕に捕まると、クォヴレーは逃げられない。
少しでも『彼』から離れようとすると
その逞しい腕に引き戻されてしまう。
・・・『彼』の腕の中へと引き戻されてしまう。
・・・そうして『逃がさない』と語るように
強く・・強く・・抱きすくめられてしまうのだ。
・・・クォヴレーはその腕の強さが好きであった。
今朝も、今が何時か確かめようと少しだけ『彼』から身体を離す。
すると腰にまわっていた腕が『行かせない』と、力がこめられ
まるで磁石のように『彼』へと吸い込まれ、連れ戻されてしまった。
「(・・・なんで寝ているのにオレが離れたことがわかるんだ??
こんなに強く抱きすくめられては、時計が見れない・・・)」
パジャマ越しに、『彼』・・・イングラムの鼓動が伝わってくる。
トクン・・・トクン・・・と。
その音に合わせ、クォヴレーの鼓動も早くなっていく。
ドキ・・・ドキ・・・と。
・・・首筋に暖かな吐息がかかる。
・・・そして濡れた感触が首筋を襲ってきた。
「ひゃぁ!!」
目を覚ましたイングラムの小さな悪戯。
・・・・こんなのは日常茶飯事である。
日常茶飯事だが、クォヴレーにとっては心臓が飛び出てしまうんじゃないか?
というくらいビックリする『悪戯』なのである。
そして毎度の事ながら抗議をするために、
彼の腕の中で身体をクルンと回転させ、上目づかいで顔を覗き込んだ。
「止めろっていつも言っているだろ!?」
唇を尖らせ、クォヴレーは訴える。
だがイングラムは子供のような笑顔を向けてくるだけで何も語らない。
「イングラッ!・・・んっ」
そしてコレも毎度のことだが、抗議の言葉を続けようとしたとたんに
唇を塞がれてしまうのだ。
『おはようの・・・キス』
だがそれは毎朝濃厚なキスで・・・・
舌が口内を好き勝手に弄りまわり、クォヴレーから平常心を奪っていく。
最初は『もういい、やめろ』と胸板をドンドン叩いているが、
やがて何も考えられなくなり、目は熱に潤みながらトロン・・となってしまう。
イングラムが満足するまで『朝の挨拶』は終わりを告げない。
「・・・ぁ・・・ふ」
「・・・おはよう」
「・・・ん・・・はよう・・」
今朝も沢山口内を蹂躙されてしまった。
トロン・・・となりながらクォヴレーは言葉の挨拶を返した。
キスに酔ってしまったクォヴレーを穏やかな笑みで見つめながら、
ベッドの上に座らせてやるのはイングラムの日課である。
そしてクォヴレーの背中が自分の胸板によっかかるように座らせると、
ベッドサイドにあるテーブルの引き出しからクシを取り出した。
トロ〜としているクォヴレーの髪の毛にクシを通していく。
イングラムもそうだが、クォヴレーはそれ以上にネコ毛で朝起きると大爆発しているのである。
それを毎日クシでとかしてセットするのが、イングラムの日常であり趣味でもある。
「今朝はいつも以上に大爆発だな」
「・・・ん〜・・・そう、か?」
「あぁ・・・クシが通りにくい場所がいくつもある。」
イングラムは目を擦りながらトロ〜としているクォヴレーの耳元に
唇を近づけそっと囁いた。
「夕べ・・・」
「・・・・?」
「夕べ、乾かさないままベッドの中で燃えたからかな・・・?」
「・・・・!?」
耳元で聞こえてきたからかいの言葉に
首まで真っ赤にしながら後ろに座っている男に振り返った。
「バッ・・・カ!!朝から・・なななな、何を!!」
「夕べはなかなか離してくれなかったからな・・・」
「お前が!お前が離してくれなっかたんだろ!!だいたい!」
「ん?」
「パジャマを着せてくれる程元気があまっているなら、
髪の毛も乾かしてくれたっていいだろ!?
その前に風呂からあがったオレを直ぐにベッドに引きずり込むな!!」
「・・・だが俺は濡れた髪の毛を乱しながら俺の愛撫に酔い乱れ、
頬を蒸気させているお前を見るのが好きなんだ」
「!!変態!!」
頬を膨らませ不満を訴えていると、何を思ったのかイングラムは、
「・・・そういえば・・・お前は俺の髪の毛が濡れているよりも乾いている方が好きそうだな?」
「????何故そう思う??」
対面しあうように座っているクォヴレーの髪の毛をクシで梳かしながら、
意地悪い微笑をしてみせた。
なぜそんな風に笑うのか?理解の出来ないクォヴレーは首を傾げながら、
怪訝そうにイングラムを見つめた。
イングラムはクォヴレーの耳に再び唇を寄せると、
「・・・男の象徴を俺の唇と舌で愛してやる時・・・
髪の毛が足の間を擽るとお前の象徴から蜂蜜が沢山出てくるんだぞ・・・?
知っていたか・・・・?」
火がついたように顔を真っ赤に染めるクォヴレー。
目には恥ずかしさから自然と涙が浮かんできており、
小さな口をパクパクさせながらイングラムを睨んだ。
耳元から唇を遠ざけ、意地悪げに微笑むイングラム。
「今夜は髪の毛で可愛がってあげようか・・・?
お前の男の象徴や、胸にプックリある可愛らしい膨らみを・・」
「スケベーーーー!!!!」
クォヴレーはイングラムに突進する。
ベッドの上に押し倒すと、体の上に馬乗りになり厚い胸板をポカポカ殴る。
「えっち!エッチ!変態〜!!」
「くくくくくく・・・」
「スケベ!エログラムーー!!・・・あっ!」
殴ることに夢中になっていたので、クォヴレーは気がつかなかった。
大きな手がパジャマのズボンの中へ入り込み、下着の中にも入り込み
双丘を撫で始めた・・・・!
「イ、・・イン・・・・ぁっ!」
仰向けに横たわっているイングラムの顔を見下ろすとニヤッと笑っている。
しまった!とクォヴレーは身体をよじるが、
両手で尻を撫でられ動けないよう固定されてしまっているので
彼の上から逃げ出すことが出来なくされていた。
尻のあたりになにやら硬いモノがあたる。
指が後の蕾に侵入しようとしているのか・・・蕾の辺りを優しく撫でていた。
やがて人差し指と人差し指で左右に割られると、
中からドロリとしたものが流れてきてクォヴレーの太股を伝った。
「うっ・・・!」
それは夕べのイングラムの『名残』である。
泣きそうな顔でイングラムを覗き込むと、
意地悪な笑みをしていたイングラムの顔が優しいものに変わった。
クォヴレーは自分の胸をイングラムの胸にくっつける様に、彼の体の上にうつ伏せになる。
そして自分の顔を彼の顔に近づけた。
互いの熱い吐息が交じり合う・・・・
やがて、蕾の辺りを徘徊していたイングラムの指が1本中へ入ってきた。
「・・・あぁ!!」
夕べ散々愛された身体は、僅かな愛撫にも過敏に反応を示してしまう。
これ以上ないというくらいに身体中を真っ赤にしイングラムの顔を覗き込む。
「・・・クォヴレー・・もっと乱れてごらん?」
「やっ!・・・・あっ・・指・・・増やすな・・!」
「もっと乱れたお前を見せるんだ・・・」
「うっ・・・うぅ・・・あっ」
「そう・・・もっと腰をふって・・・乱れてごらん・・?」
「んっ・・・んっ・・・!」
「可愛いな・・・もっと、もっと・・乱れてごらん・・・?」
「あっ・・・あぁ・・」
「俺のクォヴレー・・・可愛いよ・・・俺の愛撫に感じて乱れるお前は・・可愛い」
「可愛いと・・・言う・・な!」
「可愛いものを可愛いいいと言ってなにが悪いというのだ?」
『可愛い』といわれるのはあまり好きではないが、
イングラムに『可愛い』と言われるのは好きであった。
だがクォヴレーは素直に喜びを表現しない。
いや、表現してやらないのだ。
その代わり体で表現することが多々ある。
今朝はまさにそうであった・・・。
『可愛い』と言われ、クォヴレーはより一層腰を激しく動かした。
「あっあっ・・・!熱い・・熱い・・!イングラム!」
「何が熱いんだ?」
「・・・身体!!・・・イン・・・に触れられたところ・・全部、熱い!」
熱い胸板に手をつき、クォヴレーは腰を振り続ける。
それにあわせてイングラムも指を内部で巧みに動かしクォヴレーを乱れ狂わせていく。
「あっ・・・んぅ!」
「・・・熱い杭を・・・ココに欲しいか・・?」
グリッと中の最も感じる部分を刺激した。
その瞬間体を撓らせ嬌声をあげながら、腰を振り続ける。
汗がイングラムのパジャマに落ち、染みこんでは次の汗が落ちてくる。
「・・・ほ・・しい・・熱い・・杭に・・打たれたい・・!」
目を細めながらおさえていた双丘から両手を外すと、
「腰を浮かせるんだ」
「・・・・んっ」
「・・・俺の杭を外に出してごらん?」
「・・・・うぅ」
震える手でイングラムのパジャマの前を開き、熱く猛った杭を取り出した。
先端が蕾の辺りを何度も行き来しながら目的の場所を探す。
そしてあてがう場所に先端を重ねると、
「・・・クォヴレー・・・手を」
「・・・ん」
イングラムの両手に自分の両手を重ねあわせ、指を絡めた。
「・・・そのまま腰を落としてごらん・・・できるだろ?」
「え!?」
手を握られたまま彼を受け入れるのは初めてだった。
大抵の場合熱くなった彼のモノに自分の手を沿え受け入れていたからである。
手を握り合ったまま腰を深く落すだけで本当に受け入れることが出来るのだろうか・・・?
クォヴレーの顔が不安の色でいっぱいになった。
「・・・いつもとなんら変わりはない・・・いつもどおり力を抜いて受けれればいい。
それに俺と手を握りあっているんだ、怖くはないだろ?何を不安な顔をしている・・・?」
「イングラム・・・」
「さぁ?腰をゆっくり下ろしてみろ・・・大丈夫だ、クォヴレー」
「・・・・・」
「・・・俺を受け入れるときのお前のイイ顔をじっくり見せて欲しい」
「・・・へん・・・た・・・あぁぁ!」
「・・・・ぁっ」
「・・・もっと腰を振ってみろ・・」
「・・・んっ・・・あっ!」
「・・・上手になったな・・・フフ」
「だめっ・・もうダメだ!・・・あぁ!」
「まだ早い・・・」
「うぁぁっ!!」
吐精をしようと体を震わせたその時、根元を強く握られてしまった。
涙目で限界を訴えるクォヴレー。
だがイングラムは『まだ愉しみたい』と下から大きく腰を揺さぶり始めた。
「あぅ!・・あっ・・・んぅ!!」
「イイ、顔だ・・」
「んぁ!・・み、見るなぁ・・あっ・・やっ」
「・・見るな?・・何故?お前は何処もかしこも俺のものだ・・。
お前の可愛い顔も、声も・・・」
「・・・んぅ!」
「・・・思考回路も・・髪の毛の1本に至るまですべて俺のものだ・・。
クォヴレー、クォヴレー・・・愛している」
「・・・・・っ!」
体を激しく突き上げられながら、イングラムを見下ろすと
真っ直ぐに自分を見つめてきているその瞳に捕まった。
一度捕まってしまったら目が反らせない。
クォヴレーは悦すぎる快楽に悶えながらも
イングラムの目線を反らすことが出来なかった。
「イン、グラム・・・!イング・・・!オレ・・オレ・・!!」
「・・・クォヴレー・・・」
限界が近いのか、イングラムの突き上げが速くなり始めた。
身体中にしっとりと汗をかいているイングラムの胸板に手をつきながら、
突き上げてくる動きに合わせクォヴレーも腰を激しく動かしていく。
「あっ・・・あぁ!・・・好き・・好きだ!・・イン・・!」
「・・・クォヴレー」
「・・好きだ!」
ググッ・・・と中に入っているモノの質量が大きくなる。
クォヴレーが『好き』と叫べば叫ぶほど、喜びを表すかのように質量が増えていく。
「・・・もっと・・言ってくれ・・クォヴレー」
「はっ・・・あっ・・・好き・・だ!・・・イングラム・・!!」
「・・もっと・・だ!・・・くっ・・」
「あっ・・あっ・・好・・・あーーーー!」
「・・・うっ」
根元を戒めていたイングラムの手がはずされた。
その瞬間、クォヴレーは弾けるように絶頂を迎える。
それとほぼ同時にクォヴレーをおもいっきり突き上げ、
イングラムは蕾の中に欲望を吐き出した。
「・・・はぁ・・・はぁ・・・」
自分の体の上に乗っているクォヴレーの前髪に手を添えると、
汗でくっ付いてしまっている前髪を肌から離してやった。
「・・・大丈夫か?」
「・・・・ん」
ぽやぁ〜・・とした笑顔で見下ろしてくるクォヴレーーを
ベッドの上に横たえてやると、そっと額にキスを落とした。
「・・・朝から燃えてしまったな」
「・・・そう、だな・・・」
「まぁ、休みだからいいか・・・のど渇かないか?」
「・・・かわいた」
「よし、何か持ってこよう・・ついでに風呂を沸かしてくる」
「・・・宜しく頼む」
「何が飲みたい?」
「・・・・んー?」
「・・・俺の・・・愛液か?」
ニヤリと笑いながら顔を近づけてきた。
火照っていたのにだんだんと青くなっていくクォヴレー。
「(このまま第2ラウンド突入か!?それはいやだ!!)
オ・・・オレンジジュース!!・・・んぅ?!」
第2ラウンドに突入される前に飲みたいものを訴える、
だが、次の瞬間には唇を濃厚なキスで塞がれていた。
行為の後にはいつも蕩けるようなキスをくれるイングラム。
クォヴレーはこのキスも大好きだった。
貪るようにイングラムの舌を自ら絡め取りキスを堪能する。
唇が離れると透明な糸が長く出来る。
名残惜しげにその糸が消えるのをクォヴレーは見つめた。
「・・・オレンジジュースだな・・了解した」
ベッドから足を下ろし入り口へと向うイングラムはを
クォヴレーは顔を布団で半分隠しながら、呼ぶ。
「イングラム!」
「ん?」
「・・・寂しいから早く戻ってきてくれ!」
「・・・・!」
真っ赤な顔で『お願い』をするクォヴレー。
そんなクォヴレーに極上の笑みを浮かべながら、
「・・・わかった。すぐに戻ってくる」
こうしてバカップルの日常(お休みの日バージョン)は過ぎていくのである・・。
ありがとうございました。
ただのバカップルなホリデータイムのお話でした!
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