「・・・・ふっ・・・ん・・・」
後から抱きしめられ、性器を必要に扱われる。
限界を訴えても、決して赦してはくれない・・・
オレが・・・『Yes』と言うまで・・・・
〜愛妻弁当〜
夕べも遅くまで試験勉強をしていた。
今日は最終日・・・
より一層気合を入れて勉強に励んだ。
それがいけなかったのか・・・・
今日は寝坊をしてしまった。
まだ学生のオレは、生活費のほとんどを恋人の
イングラムに面倒を見てもらっている。
もちろん学費は奨学金だが、それでもまったくお金がかからない訳ではない。
イングラムは、出世払いでいいと言ってくれているが、申し訳ないので
家事全般はオレがやることを半ば強引に約束させた。
お昼はいつも買うか、食堂で軽く済ませると言っていたので、
弁当を作ると言ったら、喜んでくれた。
それ以来、毎日弁当を作って渡していたのに・・・・
今日は寝坊してしまった。
イングラムが起きて家を出るまであと10分・・・・。
イングラムは朝は向こうで食べる。
だから起きたら顔を洗って身支度を整えて、すぐに出るという日常なのだが・・・。
寝坊にビックリして、冷蔵庫を開けて更にビックリした。
食材が何もなかったんだ。
見ると桜デンブがあるばかり・・・・
この前巻き寿司を作ったときの残り・・・
卵一つありはしない・・・
・・・仕方がない・・・・
ご飯と桜デンブで・・・我慢してもらおう・・・・
オレは『すまん』と書き、ハートマークもつけてみた。
謝罪の手紙も書いて弁当を包んで・・・・イングラムに渡した。
オレ達はいつも『いってらっしゃい』と『ただいま』のキスを交わす。
(イングラムが強引に交わすのだが・・・)
弁当のことで頭がいっぱいで・・・・
本当に申し訳なくて・・・・
オレは、
その日・・・
初めて自分から、
『いってらっしゃい』のキスをイングラムの頬にした。
彼はビックリしていたが、すぐにキスを返してきた・・・・
滅多にしないことをしたためか?
寝坊したことの祟りなのか?
オレは今・・・・こんな状況に陥っている・・・・。
「あっ・・・うぅ・・・」
ズボンは、下着ごと膝の辺りまでずり下ろされ、
性器を執拗に愛撫される。
イングラムの手は巧みだ。
動きに無駄がない。
経験値の低いオレはソコを触られるだけで・・・・真っ白になってしまう。
気持ちよくて・・・我慢しているのに声は自然と漏れてしまう。
何とか彼の手の動きを止めたくて引き剥がそうと試してはいるが、
快感の波に飲まれ始めた脳と、身体では手に力が入らず引き剥がすことが出来ない。
何度となく繰り返しているその行動に、イングラムはオレの耳元で低く笑った。
「フフフ・・・」
ゾクッとして、身体がビクンッとなったのが自分でも分った。
ベッドがギシッときしんだ。
「・・・あ・・・耳・・・もとは・・やだ・・・ああ・・」
その間もオレの性器は巧みに愛撫される。
強弱をつけ揉み扱かれる。
もう限界が近いのが分る・・・・パンパン、だ。
開放したい・・・したいのに・・・・出来ない・・・
絶対に『Yes』とは言いたくないから・・・。
「あっあっ・・!!」
「・・・イキたいのか?」
オレは目に涙が溜まってきているのが分った。
快楽の行き過ぎは拷問でしかない。
彼もそれを知っていてわざとやっているのだ。
オレの首を、縦にふらせるために。
「イキたいなら簡単だ・・・『うん』と一言、言えばいい」
「・・・っふ・・・や、だ・・・!」
「・・・どこまで頑張れるかな?」
性器の先端を人差し指の腹でグリッと刺激された、・・・と思ったら彼は、
反対側の手の指で・・・いつも彼を受け入れている場所に・・・・!
後ろの入り口の感じる場所をグリグリと指で刺激され、
前もより一層強弱をつけられ快感を煽られる。
「ふぁっ・・いっ・・あああああ!!」
「クォヴレー?どうする?」
「・・・・っ」
イングラムの膝の上に座っている形なので、彼自身も勃ち上っているのが分る。
熱くて、硬くて、大きい、彼自身。
『Yes』と言わないオレに痺れをきらせたのか、後の入り口から指を抜くと、
「(//////)あっ・・・?」
熱くなっている彼自身をオレの入り口に押し当てグリグリと刺激した。
もちろん彼はまだ前をくつろげる事さえしていないので布ごしにその熱い熱を
感じているだけなのだが・・・・
「イン・・ッ・・イングっ・・・あっ」
「クォヴレー・・・コレが欲しいだろう?」
「いら、・・・ない!!」
「・・・本当に?」
「・・・・っ・・・」
ジー・・・とジッパーを下ろす音が聞こえる。
イングラムはオレの腰を片手でやすやすと持ち上げると、自身の先端を
オレの入り口のあたりにピタッと当てた。
ヌルリとした感触が伝わる。
イングラムは自身を入り口のあたりでゆっくり動かしている。
でも、決して入れようとはしない。
入り口はオレの意思とは裏腹に彼を受け入れたくてヒクヒク、と動いているのが分る。
「本当にいらないのか?・・・ココはそうは言っていない様だが?」
「・・・うっ・・・いらな、い!」
「強情だな。苦しいんだろう?」
「・・・・・っ」
「一言『うん』と言えば、お前の望むとおりにしてやるぞ?」
「言わな、い!絶対に!!」
「・・・・そんなに恥ずかしいことをお願いしているわけではないだろう?
何がお前に『うん』と言わせないのか・・・俺は不思議でたまらない」
「恥ずかしい!!恥ずかしいに決まっているだろ!?」
「・・・そうか?・・・今日はしてくれたじゃないか・・・」
「・・あ、あれは・・・あんぅ・・・!」
「・・・あれは?」
「あれ、は・・・・っ・・・ひっ」
「・・・弁当が作れなくて申し訳なくて・・・・詫びのつもりだった・・・かな?」
「!!!!うっ・・・」
「図星、だろう?」
「・・・・・っ」
「何にせよ、今日は出来たんだ・・・出来ないとは言わせない」
「あっ・・・手・・・」
「・・・ん?手?」
「・・・手・・・止め、て!」
「・・・・・」
「このままじゃ、まとも、に・・・話せなぁ・・・あああ!!」
「話す必要はない、お前が一言『うん』と言えば、解決だ」
「お願い!・・・っします!・・・イングラム・・・っっ!!」
「・・・・『うん』と言えばいい」
「やだ!やだ!」
「・・・・『いってらっしゃい』と『ただいま』の時、
ただお前からキスしてくれ、とお願いしているだけだろう?
何がそんなに嫌なんだ??」
「こんなのっ・・・お願いしている態度じゃないだろ!?それに!!」
「・・・それに・・・『恥ずかしい』か?」
「!!!分っているなら!!止めて・・・あぁっ!」
先端に爪を立てられた。
その瞬間開放したくてたまらなかった、のに当然それは赦されなかった。
「今日、弁当を開いた瞬間・・・俺はフリーズしたぞ?」
「うう・・・それは手紙で謝っただろう?・・・明日はきちんと・・・」
「・・・もちろん責めている訳ではない。人間ならば寝坊する時もあるだろう」
「・・・なら・・・何故!?」
「今朝、お前からキスしてきてくれたのが嬉しくてな・・・・
これからもお前からして欲しくなった。」
!!!!衝撃だった。
撃沈された。
申し訳ないと思ってした行為が・・・・イングラムに火をつけたということか?
会話の内容からして、イングラムはあの弁当に腹をたてているわけではないらしい。
オレは・・・墓穴を掘ったのだろうか??
・・・・・入り口付近に熱い熱を感じる。
性器をこれでもかというくらいに・・・扱かれる。
・・・・限界、だ。
だが、イングラム自身ももう辛いはず・・・もう少し我慢すれば・・・!
オレがそんなことを考えて必死に我慢していると、頭上から低い声で、
「忠告しておくが・・・俺はまだまだ我慢できるぞ?大人だからな・・・だが、お前はどうかな?」
!!!考えは読まれていた、らしい・・・・
どうやらまだ我慢できるとの事・・・・
だが・・・・だが、オレは、もう・・・・!!
「・・・どうする?まだ頑張るか?」
「・・・・・うっ」
意地、よりも・・・何よりも・・・
開放したくて堪らなかった・・・・
「クォヴレー?」
「・・・かった・・・わかったから・・・だか、ら」
「『Yes』ということか?」
「・・・そう、だ・・・っ」
扱いていた手の動きを止めたと思ったらまた頭上で声がした。
「では、証拠を示してもらおうかな?」
「しょう・・・こ?」
証拠??
一体何をさせる気だ?
血版状か????
その時イングラムのセミロングの髪がオレの頬をかすめ、肩に当たった。
後から抱きしめられているのに・・・・
無駄にでかいこの男にとって、顔をオレのすぐ近くに持ってくるのは朝飯前に違いない。
イングラムはオレと目が合うと目を閉じた。
それは、つまり・・・・
「・・・・(/////)」
オレは・・・オレも目を閉じそっとイングラムの唇に口付けた。
・・・舌を差し出したら・・・からめとってくれた・・・
オレは・・・イングラムのキスが・・・好きだ。
「んんっ・・・んっんっ」
そしてオレは・・・『いってらっしゃい』と『ただいま』のキスを
自分からすることを誓わさせられた。
熱いキスを交わしながら、大きな手でオレのと自分の性器を握り、
一緒に扱きだした。
・・・・共に限界が近いからだろうか?
先に一回イこうという算段なのだろう。
オレも自分のと彼のとを両手で握り扱いた。
「・・・イングラム!!」
「ああ・・・一緒に・・・」
ぐっと互いの性器に最後だと力を込め扱く・・・
そして
「っ・・・!!ぁぁぁああああ!!」
「っ・・」
オレが開放の余韻に浸っていると、イングラムはだっこの状態だったオレを素早くベッドに横たえた。
自らの上着を脱ぎ去り、オレにのしかかってきた。
・・・・このまま・・・続けるのか・・・・
そう思った瞬間・・・・・
ぐぅぅぅぅぅっ
「??????」
「・・・・・あっ(/////)」
その音にイングラムは呆気に取られたようだ。
「・・・何の音だ????」
「・・・・オレの・・・腹の虫・・・(////)」
「!?腹!???」
「・・・・・(/////)」
「・・・腹、減っているのか?」
「(////////////////////////)」
顔から火が出そうだ!!
コトの最中に・・・・鳴るなんて!
恥ずかしさのあまり両手で顔を覆っていたらイングラムがその手を退けた。
おそるおそる彼を見れば、険しい顔・・・・?
「・・・昼は食べたのか?」
「・・・・帰ってきたらイングラムにすぐココに連れ込まれたから・・・」
「・・・そうだったな・・・・朝は?」
「・・・寝坊したから・・・」
「ああ・・・そうだったな・・・夕べは?」
「・・・・・」
「クォヴレー?」
「・・・・テスト・・・勉強に・・・その・・夢中で・・・」
「・・・食べていないのか?3食も?」
「・・・食べてない・・・・」
ますます険しい顔になっていく・・・・
はぁ・・とため息をついたと思ったら、オレのズボンを上げ、
自身も上着を纏った。
「イングラム??」
「とりあえず食事にしよう。空腹では何も出来ない」
「・・・え!?」
「食材は何かあるのか?」
「ない・・・後で買いに行こうと思っていたから・・・米と・・・牛乳くらい・・・」
「米と牛乳・・・オートミールが出来るな・・・3食食べていないんだ丁度いいか・・
待っていろ、すぐ作る」
「!?イングラムが!?」
「たまにはいいだろう?こうみえても料理は結構得意だ」
「・・・知ってる・・・ケーキ作れるくらいだからな・・・」
「それからクォヴレー・・・俺は食事をしっかりと取らない奴は嫌いだ・・・分っているな?」
「・・・分っている・・・これからは気をつける・・・多分」
「多分ではなく絶対だ・・!もしこれから先もこういうことがあったら、学校は辞めさせる!
始終俺のそばにおいて監視するからな!」
「・・・わかった・・・ごめんなさい」
シュン・・・とうなだれたオレの額にキスをすると
イングラムは優しく微笑んでくれた。
「美味しい!」
「それは光栄だ。これからもたまにはご馳走することにしよう」
「本当か?楽しみにしている」
「ああ・・・それより早く食べろ」
「・・・・どうしてだ?」
オレの疑問にニヤッと笑うと、
「おあずけを食らったからな・・・・覚悟しておけよ?
明日から試験休みだろう?俺も明日は休みだし・・・」
ガチャーン・・・・
スプーンを皿に落としてしまった。
目の前に座っている彼を見れば綺麗に微笑んでいる。
「早く食べないと冷めて不味くなるぞ?」
綺麗に微笑んでいるが・・・目は獲物を捕らえた獣の目だ。
「クォヴレー?」
綺麗に微笑むイングラム・・・・
オレには悪魔の微笑み以外の何者にも見えない・・・
オレの心を読んだのか・・・・
更に強烈に綺麗に微笑むと・・・・
「メチャクチャ・・・激しく愛してやるぞ?」
その言葉にオレは引きつった笑顔を返すのが精一杯だった。
ああ・・・・明日の太陽は黄色いかもしれない・・・・
有り難うございました。
愛妻弁当続きの裏バージョン!
うーん・・・たまには優しいイングラムを書きたいが、私には無理っぽい(笑)
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